JPS6044723B2 - レコ−ド再生用カ−トリッジにおけるカンチレバ−の製造方法 - Google Patents

レコ−ド再生用カ−トリッジにおけるカンチレバ−の製造方法

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JPS6044723B2
JPS6044723B2 JP2989678A JP2989678A JPS6044723B2 JP S6044723 B2 JPS6044723 B2 JP S6044723B2 JP 2989678 A JP2989678 A JP 2989678A JP 2989678 A JP2989678 A JP 2989678A JP S6044723 B2 JPS6044723 B2 JP S6044723B2
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cantilever
carbonized
carbonization
manufacturing
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JP2989678A
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庸弘 塚越
照夫 当摩
伸一 横関
俊和 吉野
康之 新井
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Pioneer Corp
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Pioneer Electronic Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石油ピッチ(アスファルト)、コールタール
等のピッチを無機粉末(セラミックス粉末、ガラス粉末
、炭素粉末など)と混練し、これをカンチレバーとなる
べき棒状、パイプ状等の所望な形状に成形し、この成形
物を加熱して炭化したレコード再生用カートリッジにお
けるカンチレバーの製造方法に関する。
レコード再生用カートリッジのカンチレバーとして望ま
れることは、再生周波数帯域を高音域まで広げるために
ヤング率Eが大きく分割振動が生八嘗”一 〜1丁に千
Γ1ナ11、↓ノートIJ−ソ、、Y±+料の密度ρが
小さいことが要求され、しかも成型加工も容易で製品と
して均一且つ構造堅牢に仕上がることが要求される。
ところで従来斯種カンチレバーとして用いられてきた材
料としてはアルミニウムやチタン等が用いられてきたが
、これらの材料は加工性に優れ、しかも密度ρがアルミ
ニウムは2.69(ylcrlt)、チタンは4.54
(ダI粛)と比較的小さいがヤング率Eが小さく高性能
なりンチレバーを製作することは難しかつた。
他面ヤング率Eが大きく、密度ρの小さな材料としては
ベリリウムがその代表的なものだが、ベリリウムはその
加工性において機械的にもろく、従つて細管への加工が
非常に難しいと共に毒性を発揮するので製造段階ての予
防対策に費用がかかり、製品コストが高くなる欠点があ
つた。そこで、本発明者は、軽量で剛性が大きく、かつ
ヤング率Eと密度ρとの比E/ρが大きい材料として炭
素に注目し、先に合成樹脂を炭化又は黒′鉛化したカン
チレバーを提案したが、合成樹脂の炭化工程及び黒鉛化
工程において素材の収縮変形が甚だしく、亀裂などを生
じる不都合が確認された。
すなわち、本発明は、石油ピツチ、コールタールピツチ
などのピツチを好ましくは窒素ガス、アルゴンガスなど
の非酸化性雰囲気中で乾留し、このピツチに無機粉末を
添加し、よく混練したものをカンチレバ一になるべき、
棒状、パイプ状などの形状に形成し、炭化することによ
り上記した特性のカンチレバ一を得るものである。
ヤング率Eが大きく、機械的強度も大きな炭素材料を得
るには、炭素収率の高い原材料を用いて炭化する必要が
ある。
石油ピツチやコールタールピツチは、揮発分や分子量物
質を可成り含んでおり、そのまま炭化した場合、炭素収
率は約50%位である。このため石油ピツチ、コールタ
ールピツチを炭化して得られた炭素成形物のヤング率E
は3000〜4000kgIdで、機械的強度も低い。
そこで石油ピツチやコールタールピツチを窒素ガス、ア
ルゴンガスなどの非酸化性雰囲気中にて350〜400
゜Cに加熱し、乾留し、この乾留されたピツチを炭化す
ることにより、炭素収率は75%に改善される。また乾
留されたピツチのみを炭化すると、機械的強度は大巾に
改善されるが、緊張下(ピツチ材料に内部応力を与えて
)で炭化しないと、配向性が悪くなり、ヤング率の改善
は小巾にとどまる。さらにピツチのみを振動板形状に成
形して炭化すると、収縮が大きい上に、変形が大きく、
カンチレバ一の形状を保つて、炭化することは困難で.
あつた。そこで、ピツチを単体で使用した場合、カンチ
レバ一の形状に成形して炭化する際に変形を生じやすく
するのて、発明者は固体粉末を添加することを考えた。
ところでピツチを炭化するに際し、1000゜C以上の
温度を経験するので、その温度でも容易に変形、溶融し
ないことが必要であり、セラミツクス粉末、ガラス粉末
、炭素粉末(カーボンブラツク、黒鉛粉末)などの無機
粉末が導き出された。そしてこれら無機粉末で最も好ま
しいもの・は黒鉛粉末(鱗片状黒鉛)であり、黒鉛粉末
を添加することによつて、(1)予備焼成(不融化)お
よび炭化時に生する収縮や変形を防止することができる
こと、(2)ピツチと黒鉛粉末の混練物をカンチレバ一
の形状に成形する際に、黒鉛粉末が配向し、弾性率、機
械的強度を改善することができること、(3}炭化の際
に黒鉛粉末が結晶核となり、結晶性のよい炭素が得られ
、炭化後の弾性率、機械的強度を大巾に向上できること
、(4)黒鉛化(2000℃以上)までの処理ができる
こと、等の効果が期待できる。本発明のカンチレバ一製
造工程を図に示すが、以下、図に示した工程を説明する
1ピツチの乾留工程 石油ピツチ(アスフアルト)、コールタールピツチなど
のピツチを、その揮発性性分を除去するために、窒素ガ
スまたはアルゴンガスなどの非酸化性雰囲気中で、35
0〜400℃に加熱して乾留する。
なお、本発明にあつて、ピツチの乾留工程は必ずしも必
要ではないが、この工程を経ることによつて炭化後の結
晶性がよくなる。
混合また混練工程 乾留されたピツチと、粒径0.1〜10μmの無機粉末
とを二ーダ一またはローラーで200℃に加熱しながら
混合(混練)させるか、溶剤に乾留されたピツチを溶か
し、加熱せずに無機粉末と混合(混練)させる。
なお、添加物として、10wt%以下の塩化アルミを同
時に混合すると、炭化の際に結晶性のよい炭化物が得ら
れる。ただし、ピツチの中には、加熱しても混合(混練
)できず、また溶剤には溶けにくいものがあるので、こ
の場合には粉体状にしてボールミルで無機粉末と混合し
、粉体のままで次の成形工程て成形する。なお、無機粉
末の添加量は10〜90Wt%位の範囲になるが、40
〜70Wt%で良い結果が得られ、また無機粉末の粒径
は、一般に小さい程よく、数μm以下が望ましい(平均
粒径では1μm以下が望ましい)。
また、ピツチ中には約30%のキノリン不溶成分が含ま
れており、炭化に際し結晶の成長合体を妨げ、結晶化の
悪い炭素を生成し、高弾性炭素を得るのを困難にするの
で、好ましくはこのキノリン不溶成分を取除くことが必
要である。
ピツチからキノリン不溶成分を取除く方法は、ピッチを
ベンゼンに溶解し、ベンゼン可溶成分を取出し、抽出残
査をキノリンで溶解しろ過してキノリン可溶成分を抽出
し、このようにして得られた各成分から、ベンゼン、キ
ノリンを蒸留して除き、混合することによつて得られる
。また他の方法としては、ピツチを直接キノリンて溶解
し、ろ過して不溶物質を取除き、キノリン可溶成分のみ
を抽出してもよい。
成形工程 ピツチと黒鉛粉末とが混合または混練されたものは次に
成形工程に入る。
この成形工程は、前記した混合または混練工程を経たも
のを、カンチレバ一の所望形状、たとえば棒状、パイプ
形状等に成形するものである。加熱しながら混合(混練
)されたものは、カンチレバ一になるべき所望の形状、
大きさに成形されているプレス型を200′C程度に加
熱しておき、プレス成型する。
溶剤を用いて混合(混練)したものは常温でプレス成型
し、十分に乾燥させて溶剤を取除く。また粉体の混合物
の場合は粉体を圧縮成形する。この場合、300′C程
度に金型を加熱しておくと成形物の強度が増し、後の工
程での取扱いが良好になる。なお、成形工程において、
成形をプレス型によつておこなう以外に、押出成形を用
いる方法でもよい。
またスタイラス取付用穴を成形時に考慮しておくことが
好ましい。不融化工程 前工程である成形工程で得られた成形物を空気中で30
0〜450′Cに加熱し、少なくとも成形物の表面酸化
を行い、次の工程である炭化中に変形を生じないように
不融化する。
なお、この不融化は、オゾン中で70゜C程度の温度で
変化させた後さらに空気中で上記した温度で行つてもよ
い。
また不融化工程で、加熱により成形物が変形を起こすこ
とがあるので、金網またはパンチングされた金属薄板を
カンチレバ一の形状に成形した治具にのせるか、または
挟持して処理してもよい。
炭化工程不融化工程を経た成形物は、窒素またはアルゴ
ンガス等の非酸化性雰囲気中で1000〜1500′C
まで加熱して炭化を行う。
この炭化工程は初期の昇温速度を遅くすることが必要で
ある。すなわち、400゜Cまては1〜20゜C/時間
の昇温速度て、また400℃以上は10〜100゜C/
時間の昇温速度て行うのが好ましい。このことは、初期
の昇温速度を速くすると、組織の荒い炭素材料となりヤ
ング率、機械的強度ともに低下するからであり、また4
00′C以上ては経済性を考慮し適当に速い速度で行う
。なお、炭化の際に成形物が変形を生ずるので、炭素ま
たは高融点金属等から成り、カンチレバ一の形状に成形
した治具に乗せるかまたは挟持して、炭化を行うことが
望ましい。以上本発明の工程を詳細に説明したが、以下
本発明の実施例を説明する。
実施例 石油ピツチを300℃の温度で乾留したものに黒鉛粉末
(50Wt%)および塩化アルミ(5Wt%)を添加し
、温度250℃に加熱しながら混練し、更に250゜C
に加熱してあるプレス成型形て棒状に成形し、このよう
にして得られた成形物を空気中で300℃、(イ)時間
の処理条件で酸化させ、その後窒素ガス雰囲気中て30
0℃から500℃の間を3のC/時間の昇温速度で加熱
し、500℃から1250℃の間を20℃/時間の昇温
速度で加熱して炭化する。
このようにして得られたカンチレバ一は、ヤング率16
000k9177!77!、密度1.6yIc!lの物
性を有するものとなつた。この実施例による本発明のカ
ンチレバ一と従来用いられてきた材料(アルミニウム、
ベリリウム)による振動板との物性値を下表に示す。
表に示されるごとく、ピツチを用いたものは、アルミニ
ウムの約4倍の比弾性率E/ρを有し、ベリリウムより
多少劣る程度であるが、ベリリウムに比べ内部損失が約
1皓も大きいため、プレーヤのカンチレバ一に用いた場
合、高音域の共振(高音域共振周波数FH)のQが低く
、平坦な特性ノとなり、総合的にはベリリウムを凌ぐ特
性を得ることができる。以上説明したように、石油ピツ
チ、コールタールピツチなどのピツチと無機粉末と混合
して混練し、この成形物を炭化することにより比弾性率
が大きく、内部損失も大きなカンチレバーを簡単な工程
で安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の製造方法を説明する工程図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 石油ピッチ(アスファルト)またはコールタールピ
    ッチに無機粉末を添加して混練した後カンチレバーにな
    るべき形状に成形し、該成形物を酸化性雰囲気中で酸化
    して不融化したのち非酸化性雰囲気中で加熱して炭化せ
    しめたことを特徴とするレコード再生用カートリッジに
    おけるカンチレバーの製造方法。
JP2989678A 1978-03-17 1978-03-17 レコ−ド再生用カ−トリッジにおけるカンチレバ−の製造方法 Expired JPS6044723B2 (ja)

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