JPS6043804B2 - 圧延機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は６段圧延機に関し、特に新規なロール組替機構
を具備した圧延機に関するものである。

圧延機において、ロールの摩耗、破損等のためたびたび
新旧ロールの組替えを行なう必要がある。従来、このよ
うなロール組替に際してはロール間の接触による傷付防
止のため、ロール間に木挿していた。

しかしながらこれらスペーサー等はロール組替時は必要
であるが圧延時には邪魔になるものであるから従来その
都度手動にてこれらの挿入取外しを行つていたので組替
時間の短縮は困難であつた。一方、ロール組替時の６段
圧延機ロール組替方法としては上下作業ロールを１組で
行う方法（これは４段圧延機と同じあり問題ないが）上
中間ロールと上下作業ロールと下中間ロールを１組に重
ねて行う方法の場合下中間ロール位置は通常工場床面よ
り下方に位置し、ロール組替時工場床面を取外した後で
行う必要があつた。

この為ロール組替時間の短縮、ひいては圧延機の移動率
の向上を期すことが困難であるという欠点があつた。本
発明は上記従来の欠点を解消すべくなされたもので圧延
時に邪魔にならずロール組替には自動的にロール間に間
隙を形成しロールの傷付を防止し、且つ工場床を取外さ
ずロール組替をし得るようにした圧延機を提供すること
を目的とするものであり、特に本発明はロールハウジン
グ内に配設された作業ロール組替用レール、及び下中間
ロール組替用レールを巧みに利用することにより、簡単
な構成によつてロール間間隙を作り出すと共に、工場床
取外しをすることなく、ロール組替時間の短縮化を可能
し圧延機の稼動率を向上させるものである。即ち、本発
明は、圧延機のロール組替時にロール間が接しない、よ
うなロッドを上下作業ロール軸受箱内に各々配置してお
き、ロール組替時レール及びロッドとロッドが接し間隙
をつくり又上下作業ロール及び上中間ロールを一組で組
替、別に下中間ロールを単体で組替える様にし、圧延時
は下中間ロールと下中間ロール組込用レール接触せずロ
ール組替時レールを上昇させることにより工場床を取外
すことなくロール組替えることができることを特徴とす
るものである。

本発明圧延機における組替時の一部の効果を明らかにす
る為添付第１図、第２図を参照して従来の公知の圧延機
構造について説明しておく。６段圧延機は第１図、第２
図に示す如くハウジング１には上下補ロール軸受箱２，
２ａ１上下中間ロール軸受箱３，３ａ１作業ロール軸受
箱４，４ａであり操作側、駆動側に各１対設けられてお
り上下動可能に装備されている。補強ロール２ｂ１中間
ロール３ｂ１作業ロール４ｂが上段各々の軸受箱に回転
自在に支承されている。上補強ロール軸受箱２は上方に
保持している為キャリアー５、それを上下動させる為の
液圧シリンダー装置６を装備七ており、図示しない駆動
装置によりスクリュー７を回転することにより補強ロー
ル２ｂは、補強ロール軸受箱７を介して上下動する。一
方下補強ロール軸受箱２ａの下方には上下動ならしめる
液圧シリンダー装置８を設置してある。下中間ロール用
軸受箱４ａには組替用車輪９を有し、またその下方には
組替レール１０はハウジング１に固定されておりその延
長上のハウジング１外にレール１１を設置している。し
かし、６段圧延機の場合、組替レール１１は下位置にな
りレール１１の上方には圧延機操作上人が通る為に通常
工場床１２が配置されておりロール組替時は液圧．シリ
ンダー装置８を下げることにより、車輪９がレール１０
に接し組替状態になるが、工場床１２を取外さなければ
ならなかつた。上記公知の圧延機於いては前記したよう
にロール組替時に工場床を外さなければならずさらにス
ペーサー１３を組、替時に挿入しなければならない欠点
もあつた。本発明は圧延機内レール１０を組替時上昇さ
せることにより工場床１２を取外すことなくロール組替
ができ、ロール間に自動的に間隙を形成する特徴を有し
ている。添付図面の第３図乃至第８図は本発明の圧延機
に関する一実施例の主要部分を示す図である（各図に於
て第１図、第２図と同じ部分を表わしているので特別の
必要がない限りこれらの同じ部分についての説明は省略
する）第３図に於て明らかなようにレール１１を上昇可
能とし且つスペーサー１３がなくその代り下記の如き構
成部分を有している。すなわち第３図乃至第８図に於て
示されるように、上中間ロール軸受箱３・内にロッド受
部の凹部１５を有する受座１４が設けられている。上作
業ロール軸受箱４の内部には受座１４の凹部１５の延長
上に大径部１６を有するロッド１７はスキマ１９を設つ
て上下動可能になるよう内蔵し、且つ穴部を有する座１
８によりロッド１７は落ちないように設けられてある。

ロッド１７の下方の下作業ロール軸受箱４ａの内部には
ロッド１７の延長上に大径部２０を有するロッド２１が
下方には軸受箱受部２２を有して・おり、受部２２の突
起軸２３は車輪２４を回転自在に支承する如く設置され
ており軸受箱とは大径部２０により落ちることなく及び
受部により通常外れることなくスキマ２５の長さだけ上
下動可能なるようになつている。

下中間ロール軸受箱４ａは車輪９を有し軸２６にて回転
自在に支承する如く設置されている。即ちロッド１７と
ロッド２１は一直線上に且つ分解されて設けてある。

レール２７はハウジング１の内側に支承軸２８に連結さ
れハウジングに固定された軸２９を支点としたレバー３
０、他端は軸３１及びフォークエンド３２を介し液圧シ
リンダー３３によりレール２７は上下動可能なるよう設
置されている。３４は液圧シリンダーの固定装置である
。

ロッド２１の下方の車輪２４を内蔵する為下作業ロール
軸受箱４ａの左右は切欠部３５及びレール２７を設ける
為且つ下中間ロール軸受箱３ａの上昇ストロークをとる
為に下中間ロール軸受箱３ａの左右は切欠部４０が設け
てある。レール３６もまたハウジング１の内側に設けら
れ液圧シリンダー装置３７のラム軸３８に連結される如
く設置されている。３９はラム軸３８のガイド部である
。

ハウジング１には公知の如く上中間ロールバランス用液
圧シリンダー４１、及び板厚制御用のベンヂング用液圧
シリンダー４２，４３が設けられている。上記の如き構
造の本発明における圧延時における作動及びロール組替
時の作動は以下の通りである。

すなわち圧延時の状態は第３図に示す如く、上作業ロー
ル軸受箱４に内蔵されたロッド１７と上中間ロール軸受
箱３とは接することはない（この状態ではスキマ部１９
，２５にはスキマが生じている）一方レール３６と、下
中間ロール軸受箱３ａの車輪９の間のスキマ部４４は生
じており通常の圧延状態においては何ら支障することな
く圧延することができる。次にロール組替状態を第４図
乃至第８図について説明する。通常ロール組替頻度はロ
ールの傷付及びロールに発生するスポーリング、ヒート
クラックの発生の為作業ロールがロール組替頻度が一番
多くついで中間ロール、補強ロールの順で組替頻度が多
い。（ここでは作業ロール、及び中間ロールの組替につ
いてのみのべる）本発明は前にものべたように上下作業
ロ−ルー組として又上下作業ロール及び上中間ロールを
一組でその後下中間ロールを単体で組替可能であるとの
べたがまず第４図に示す如く上下作業ロ−ルー組で組替
える作動を説明する。

第３図の圧延状態より図示しない駆動装置によりスクリ
ュー７を回転させスクリュー７を上昇させるとキャリア
ー５により上補強ロール軸受箱２を上昇させる。つぎに
、液圧ミリング−４１のラムを上昇させる。液圧シリン
ダー４２，４３のラムをハウジング１内に引込めたのち
、液圧シリンダー３３のラムを下降させ、フォークエン
ド３２、軸３１、レバー３０、軸２８を介し、軸２９を
支点としてレール２７を上昇させる。この動作を行うこ
とにより、車輪９はレール２７に接した状態で上昇し、
突起軸２３を介し受部２２はスキマ２５が零になり、下
作業ロール軸受箱４ａは上昇させられる。一方、受部２
２はロッド２１とつながつている為ロッド２１も上昇さ
せられ延長上ロッド１７の下端に接した後ロッド２１の
上端は座１８の穴部にはまり込むことになりロール組替
時のロール軸方向の力を受けられるようになり組替時の
力は充分受けられる且つ大径部１６の上肩部はスキマ１
９は零になり上作業ロール軸受箱４に接すことにより自
動的にスキマ４５，４６，４７を作り出すことが出来こ
の状態で上下作業ロールは組替可能状態第４図の如くに
なり、レール２７の上昇位置の延長上にレールを設けお
けば図示しない引出装置等により作業ロールを引出し又
組込が出来る。つぎに上下作業ロール４，４ａ，４ｂ１
上中間ロール３，３ｂを１組にて組替えることを第５図
により説明する。上下作業ロールの組替方法は前記作業
ロール組替方法と同じにつきここでは省略する。上下作
業ロール組替手順完了後液圧シリンダー４１のラムを下
降させることにより上作業ロール軸受箱３は下降させる
とロッド１７の上端は受座１４の凹部１５にまり込むこ
とになり組替時の力はロール組替時の力は充分受けられ
ると同時にロール３ｂ，４ｂ間には自動的にスキマ４７
が生じ且上中間ロール３ｂ１上補強ロール間にはスキマ
４８が自動的に形成され組替可能状態に第５図の如くな
り、図示しない引出装置等により下作業ロールを引出し
又組替が出来ることになる。つぎに下中間ロールを組替
える方法を第６図乃至第８図をもつて説明する。前記上
下作業ロール４，４ａ，４ｂ及び上中間ロール３，３ｂ
の抜出し後、レール２７は上昇した状態にしておく。つ
ぎに液圧シリンダー３７のラム軸を上昇させることによ
りレール３６は上昇しスキマ４４は零になり車輪９とレ
ール３６は接するその後さらにレール３６を上昇させる
と下中間ロール軸受箱３ａ、下中間ロール３ｂは上昇さ
せられる。ラム軸３８の下方にはガイド部３９を設ける
ことによりラム軸３８の曲りは防止できる。レール３６
の上昇点は第７図の如く工楊床５０の延長線に一致させ
てｊおく。且つ工場床５０には下中間ロール軸受箱３ａ
の車輪９を受ける如く、強度的に充分な受部５１を有し
且つ車輪９のツバ部５４と干渉しない様スキマ５２，５
３を設けておけば組替時の支障はなくなり且つ人の通行
にも支障をきたすことはな門い。このような状態つまり
レール３６を上昇させれば工場床５０に設置されている
車輪受部と一致させることができスキマ４９も自動的に
形成されロール組替は可能になり、工場床５１を取外す
ことなくロール組替は可能にできる。この状態で図示し
ない引出装置によりロールの抜出し、組込ができる。

下中間ロールを組込后上下作業ロール及び上中間ロール
を組込むことは前述の逆を行れば良いことがわかる。尚
液圧シリンダー３３，３７はこれに限らず上下動可能な
ものであれば良いのは言うまでもない。以上説明せるよ
うに配置すれば本発明により組替時自動的にロール間に
間隙をもたせることができると共に上下作業ロールを一
組で組替えること。上下作業ロール及び上中間ロールを
一組で組替えること。下中間ロールを組替えることが出
来ると共に下中間ロール組替時工場床を取外すことなく
ロール組替が可能なる長所を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は公知の一部破断した圧延機正面図、第２図は第
１図の左半面側面図、第３図〜第６図は本発明の圧延機
の要部を示す正面図、第７図は第３図の部分左側面図、
第８図は第７図の■一■断面図である。 ２，２ａ，３，３ａ，４，４ａ・・・・・軸受箱、１７
，２１・・・・・ロッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ６段圧延機において、上作業ロール用軸受箱内に上
   中間ロール用軸受箱に当接し得るよう上下動移動可能な
   る第１のロッドを収容し、上作業ロール用軸受箱内に配
   置された第１のロッド下方端に接する位置に配置され該
   第１のロッドの上下動を操作するように下作業ロール用
   軸受箱内に上下動移動可能なる第２のロッドを収容し、
   ハウジング内に上下動可能なる作業ロール組替用レール
   及び作業ロール組替用レールを上下動作させる第１の移
   動装置、並びに上下動可能なる下中間ロール組替用レー
   ル及び下中間ロール組替用レールを上下動作させる第２
   の移動装置をそれぞれ設け、更に前記下作業ロール用軸
   受箱内に配置された第２のロッドに車輪を設けて、該第
   ２のロッドを車輪を介して前記作業ロール組替用レール
   と当接し得るように構成したことを特徴とする圧延機。