JPS6043380A - Ν−アセチルポリアミンアミドヒドロラ−ゼm及びその製造法 - Google Patents

Ν−アセチルポリアミンアミドヒドロラ−ゼm及びその製造法

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JPS6043380A
JPS6043380A JP15148083A JP15148083A JPS6043380A JP S6043380 A JPS6043380 A JP S6043380A JP 15148083 A JP15148083 A JP 15148083A JP 15148083 A JP15148083 A JP 15148083A JP S6043380 A JPS6043380 A JP S6043380A
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JP
Japan
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enzyme
acetyl
polyamine
amide hydrolase
arthrobacter
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JP15148083A
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Yoshinori Kobayashi
良則 小林
Toshihiko Azuma
俊彦 東
Haruo Machida
晴夫 町田
Shinjiro Iwasaki
岩崎 慎二郎
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Meito Sangyo KK
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Meito Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な酵素であるN−アセチルポリアミンアミ
ドヒドロラーゼM及びその製造法に関する0 プトレシン、スペルミジン、スペルミン等のポリアミン
は広く生体中に分布しており、細胞増殖に関与している
とされている。197/年ラッセル等により癌患者の尿
中のポリアミンレベルが正常人に比べて有意に高いこと
が示されて〔キャンサー・リサーチ31巻、l!!!〜
/jig(/97/))以来、癌と体液中のポリアミン
レベルとの関連性が注目されてきた。そして現在では、
血液、尿等の体液を対象とし臨床検査に使用可能な簡便
なポリアミンの定量方法が開発されるならば、癌の診断
にとって有用であろうと考えられている。
そして一般的にポリアミンの定量方法としては各種の方
法が用いられているが、臨床検査で使用可能な方法とし
ては、酵素法が適していると考えられる。
ところで、尿中に含まれるポリアミンは一部は遊離型と
して存在するものの、その大部分は複合体として存在す
ると言われている。このポリアミン複合体に関しては、
その実体は現在のところは必ずしも明らかにされていな
いが、マーモードらは尿中に含まれるポリアミン複合体
はアセチル4Lされたポリアミンであると報告している
〔ジャーナル・オブ・ファルマソイティヵル・サイエン
ス第62巻、72号、It、7/〜/ 67 J(19
71;)〕。
従って、これまで尿を対象として癌とポリアミンレベル
との関係を調べようとする際には、まず塩酸を用いて検
体を加水分解し、ポリアミン複合体を遊離型にした後、
これともともと遊離型で存在するものとの和として定量
していた。この際の加水分解操作の一例を示すと、尿と
同量の濃塩酸をガラスアンプル中に封じ、100Cで3
時間加熱するというような方法であり、この操作が煩雑
である点がポリアミンの定量が臨床検査項目として一般
化しなかった1つの原因である。
ところで、最近開田らはストレプトミセス・アベラニウ
ス(Streptomyces avellanius
 ) R−10にアシルポリアミンアミドヒドロラーゼ
という酵素を見い出しく特開昭!乙−lグto g g
 号) 。
この酵素を用いて尿中のアセチルポリアミン複合体を遊
離41Zする方法を報告している(特開昭!6−1.f
lグ9グ号)0この方法は塩酸を用いる加水分解処理べ
操作が容易になったとは言え、この酵素の各種アセチル
ポリアミンに対するKm値が大きいため、大量の酵素で
長時間の加水分解処理を必要とするなど問題点も多い。
そこで本発明者等は、各種のアセチルポリアミンに対し
脱アセチル化作用を有し、かつ公知のアシルポリアミン
アミドヒドロラーゼよりもKm値の小さな酵素を得るべ
く土壌より分離した微生物を対象に生産菌の検索を行っ
た結果、下記するアルスロバクタ−属に属する微生物が
目的とする酵素を多量に生産すること、および生産され
た酵素が公知のストレプトミセス・アベラニウスR−一
〇のアシルポリアミンアミドヒドロラーゼとは後記の如
く多ぐの異なった性質を有する全く新規な酵素であるこ
とを認め、本酵素なN−アセチルポリアミンアミドヒド
ロラーゼMと命名し、本発明を完成するに到った。
以下1本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明のN−アセチルポリアミンアミドヒドロラ
ーゼMは、アセチルプトレシン、アセチルカダベリン、
アセチルスペルミジン等のアセチルポリアミンのアミド
結合を加水分解し、下記の性質 (a)pH7,!、基質濃度j mV条件下におけるア
セチルプトレシン、アセチルカダベリン、アセチルスペ
ルミジンに対する反応速度の比がio。
ニゲま:30、 (b)pH7,jの条件下におけるアセチルプトレシン
、アセチルカダベリン、アセチルスペルミジンに対する
Km値がそれぞれg−7×10 M、1.1.×10 
M、j、O×IOM。
(e)コバルト、マンガン、モノヨー)’酢酸、0−フ
ェナントロリンにより阻害されず、α、α′−ジピリジ
ル、3;、j−’−ジチオビス(−m=トロベンゾエー
ト)により活性化されない。
を有することを特徴とするものであるが、この酵素の環
1i学的性質を挙げると、次の如(である。
0作用 アセチルプトレシン、アセチルカダベリン、アセチルス
ペルミジン、アセチルスペルミン等のアセチルポリアミ
ンに作用してそのアミド結合を加水分解する。
■基質特異性 後記する本酵素の活性測定法において、−tmM条件下
で各種の基質に対する反応速度をめ、アセチルプトレシ
ンを用いた場合をiooとして表示し、本酵素の基質特
異性を第1表に示す。なお比較のために、特開昭!6−
7グ10gg号に示されているアシルポリアミンアミド
ヒドロラーゼの基質特異性をも第1表に併記した。
第 1 表 相対活性(係) 基 質 N−アセチルポリアミン アシル、t<”+7
アミンアミドヒドロラ一ゼM アミドヒトbラービアセ
チルプトレシン 100 /θ0 アセチルカダベリン l夕 − アセチルスペルミジン 30 9.1 アセチルスペルミン 3 0.グ 第1表から、N−アセチルポリアミンアミドヒドロラー
ゼR11lアシルポリアミンアミドヒドロラーゼとは基
質特異性において異なることがわかる。
■至適pH 後記の本酵素の活性測定法において、緩衝液のpHを6
〜9 (pH6〜gはリン酸緩衝液、p)(7,j〜9
はトリス塩酸緩衝液)まで変え作用至適pHをめた。そ
の結果を第1図に示す0この結果。
本酵素の至適pHは7.を付近にあることがわかる0■
安定pH範囲 本酵素を予め各pH(1)Hグル乙は酢酸緩衝液、PH
6〜gはリン酸緩衝液、pHg〜9はトリス塩酸緩衝液
)にてユjCで60分間処理した後、残存活性を測定し
た。その結果は第2図に示すとおりで、本酵素はpH6
〜gの範囲で安定であった。
■至適温度 本酵素の作用至適温度は第3図に示すとおり3夕C付近
である。
■熱耐性 本酵素の熱安定性を調べるため、PH7、0のリン酸緩
衝液中で各温度に10分間保った後の残存活性を測定し
た。その結果は第1図に示す通りで3jCまで安定であ
った。
■活性測定法 本酵素の活性測定は、/ 00 mM ’Jン酸緩衝液
(pI(7,3) 0 、 !me1! OmMT+f
ルプトレシン溶液0.1〜g、水0.3!ml、酵素溶
液0、θj mlを混合し、30Cでio分間反応させ
た後、直ちに沸騰水中に3分間浸漬して反応を停止させ
、生成したプトレシンなプトレシンオキシダーゼアッセ
イ法により定量する。即ち下記組成の反応液 0.2Mリン酸緩衝液pH7,j O!rnlVO,コ
係(W/V)ダーアミノーr汗ピノ櫃 o3meo、2
4CVIV)N、N−ジ:##7=す[OAmlペルオ
キシダーゼ溶液(!OU/mA) 0 .7 ml水 
079mb に、上記の反応液o、rmtを加え、ついでプトレシン
オキシダーゼ溶液(/ OU/rub) o 、o 1
〜gを加え混合し、JOCでIO分間反応させた後。
j 6J−nmの吸光度(A3611 )増加量を測定
する。この際、もとの反応液に存在する遊離化されたプ
トレシン量は ブトレジ7 tt mol/mA = A5a5 X 
o 、a 3 iによりめることができる。N−アセチ
ルポリアミンアミドヒドロラーゼMのl単位は上記反応
条件下1分間にlマイクロモル(μmol)のプトレシ
ンを生産せしめる酵素量と規定する。
■阻害剤および金属イオンの影響 本酵素に対する各種金属イオンおよび阻害剤の影響を調
べた結果を第2表に示す。
なお、比較のために特開昭タA−/&qogg号に示さ
れているアシルポリアミンアミドヒドロラーゼの性質を
も第2表に併記した。
第 2 表 相対活性 (憾) 金属イオンあるいは阻害剤 N−7セトーノアミン ア
’sbm)アミン(/ mM ) アミドヒト5ラービ
M アミドヒトbラーHビ無添加 JOC100 CoC1t ” AH209g / 9FeC1,・ 
6H,Oi o s A 7MnSO4−a 〜6 R
20/ 0 / g 5MgSO4・ 7H2011コ
 10/、tCaC12m / コH20/ 0 3 
/ / GZnSO4” 7n2o J コ 3 NiC1z ・ 6H20j j 3 EDTA / θ / //l。
IAA 97 as NaN、 99 q 、7 α、α−ジピリジル 10/ 13り 0−フェナントロリン 2グ 1g。
PCMB g 。
DTNB 9 g J 、? 7 この第2表かられかるように、本酵素はコバルト、鉄、
マンガン、モノヨード酢酸、0−フェナントロリンによ
り阻害されず、α、α′−ジピリジル、%!、!′−ジ
チオビス(λ−ニトロベンゾエ。
−) )(DTNB)Sにより活性化されない。これら
の性質は特開昭!6−lググ。gg号に示されているア
シルポリアミンアミドヒドロラーゼの性質とは明らかに
異なっていることがゎかる〇■安定化剤 コーメルカブトエタノール、ジチオスレイトール、グリ
セロールは本酵素を安定1しする〇[相]分子量 セファクリルS−一〇〇(ファルマシア社製)を用いた
ゲル濾過法により分子量は約6万であったO 0等電点 キャリアーアンホライトを用いる焦点電気泳動法により
めた本酵素の等電点はグ、0あった。
0精製方法 本酵素の精製は通常一般的に酵素の精製に用いられると
ころの各種の方法、即ち硫安塩析、有機溶媒沈澱、透析
、限外濾過、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換
クロマトグラフィー、等電点分画、アフイニイティーク
ロマトグラフィー等を適当に組み合わせることにより行
うことができる。その具体例は後記実施例3に記載の連
りである。
oKm値 pI(7、J−の条件下、本酵素のアセチルポリアミン
に対するKm値をラインライ−バー・バーク・プロット
(Lineweaver −Burk plot )に
よりめた。その結果は第3表に示すとおりである。
なお、比較のために特開昭、fA−1440g3号に示
されているアシルポリアミンアミドヒドロラーゼのKm
値をも第3表に併記した。
第 3 表 Km値 アセチルポリアミン N−ア七升にρノアミン アシV
悼)アミンアミド1ニド1コラー−ビM アミド1ニド
1コラ−ビアセチルプトレシン g、7×lOM 2.
0×10 Mアセチルカダベリン /、1.×10 M
 −了セチルスペルミジン j、0×ノOM i、1x
to M第3表かられかるように、N−アセチルポリア
ミンアミドヒドロラーゼMU−アシルポリアミンアミド
ヒドロラーゼとはKm値において異なっている。
アシルポリアミンのアミド結合を開裂加水分解し遊離の
ポリアミンを生成する酵素としては、上記したストレプ
トミセス・アベラニウス’B、−x。
の生産するアシルポリアミンアミドヒドロラーゼ早 が知られているが1本発明のN−アシルポリアミンアミ
ドヒドロラーゼMは、アシルポリアミンアミドヒドロラ
ーゼとは上記したように種々の性質において異なるので
、これとは異なる酵素と認められ、新規な酵素と認めた
そして本発明のN−アセチルポリアミンアミドヒドロラ
ーゼMのアセチルポリアミンに対するKm値が小さいこ
とは該酵素が少量で短時間にアセチルポリアミンよりポ
リアミンの遊離化を可能にすることを示すものであって
1本発明の酵素は、アセチルポリアミンよりのポリアミ
ンの遊離化、さらに尿中のポリアミンの定量に対し非常
に有用テある。
上記のN−アセチルポリアミンアミドヒドロラーゼMは
、本発明にしたがいアルスロバクタ−属に属しN−アセ
チルポリアミンアミドヒドロラーゼMを生産する能力を
有する微生物を培地に培養し、培養物よりN−アセチル
ポリアミンアミドヒドロラーゼMを採取することにより
製造することができる。
本発明で用いるアルスロバクタ−属に属しN−アセチル
ポリアミンアミドヒドロラーゼMを生産する能力を有す
る微生物の具体例としては1例えば本発明者等が東京都
八王子市の土壌より分離しタアルスロバクター・スピー
シーズNQ、7.7−6λが挙げられる。
本菌株は下記の菌学的性質を有している。
(I)形態学的性状 肉汁寒天培地上で307:、6〜24時間培養し観察し
た所見は下記の通りである。
約6時間培養後の若いaf@は、真直ぐまたはやや曲っ
た桿菌または短桿菌で端は丸(単独、二連または短連鎖
をなしており、その大きさば0、汐×l〜3μmである
−り時間以上培養した古い細胞は、球ないし短桿菌で端
は丸(、単独、二連または短連鎖をなしており、その大
きさはo、txo、ま〜0.7μmである。水弟は運動
性がな(、芽胞を形成せず、ダラム染色は陽性であるが
、培養時間により陰性を示すことがある。また抗酸性染
色は陰性を示した。
(II)培養性状 各種培地上で3DC,l〜2日間培養した所見は下記の
通りである。
肉汁寒天斜面培地二円形で縁が波状で平坦な湿潤性のあ
る集落を形成し色相は灰白色である。
肉汁寒天斜面培地:糸状に生育し、生育度は中程度1色
は灰白色である。水浴性色素の生成なし。
肉汁液体培地:生育良好、菌膜を形成し、沈渣も認めら
れる。
肉汁ゼラチン穿刺培養:糸状、表面に生育するが、生育
度は悪いO IJ )マスミルク培地:培地はわずかに酸性となり、
ペプトン化が認められる。
(III )生理的性状 硝酸塩還元 陽性 脱窒反応 陰性 MRテスト 陰性 vpテス■・ 陽性 インドールの生成 陰性 硫化水素の生成 陰性 澱粉の加水分解 陽性 クエン酸の利用 コーザー培地 陽性 クリステンセン培地 陽性 無機窒素源の利用 硝酸塩 陽性 アンモニウム塩 陽性 色素の生成 生成しない ウレアーゼ 陰性 オキシダーゼ 陰性 カタラーゼ 陽性 生育のpH範囲 j−9! 生育温度範囲 S−グOC 酸素に対する態度 好気性 OFテスト(Hugh −Le i f s o カ世
也) 不変糖類からの酸およびガスの生成 酸およびガスの生成が認められないものは次のとおりで
ある。
D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトース、
D−フラクトース、D−キシロース、L−アラビノース
、D−リボース、ラクトース。
マルトース、セロビオース、メリビオース、シュクロー
ス、D−マンニトール、D−ソルビトール、イノシトー
ル、ソルボース、ラムノース、ラフィノース、α−メチ
ルグルコシド、イヌリン、サリシン、アルブチン、澱粉
、グリ七ロール。
DNAのグアニン、シトシン含9bA、b優(Tm法に
よる)であった。
以上の性質をもとに[バージニーズ・マニュアル・オブ
・デターミネイティブ・バクテリオロジ−(Berge
y’s Mannual of Determinat
iveBacteriology) 1版(/97&)
Jを参照して分類すると、水弟はアルスロバクタ−(A
rthrobacter )属のアルスロバクタ−・グ
ロピフォルミス(Arthrobacter glob
iformis )とい(つかの点で類似性が認められ
る。
しかしながら、水弟は多形性がほとんど認めらり、 ナ
イこと、llo’Qでも生育できること、D−キシロー
ス、イノシトール、ベタイン、チラミン、クレアチンの
資化性が認められないこと等においてアルスロバクタ−
・グロビフォルミスと明らかに相違点が認められること
により、本菌株を新菌と認め、アルスロバクタ−・スピ
ーシーズNo 、 / 3−6コ(Arthrobac
ter sp、 No−/ 3−6λ)と命名した。な
お1水弟株は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研
菌寄第7/gユ号(F’ERM P−71g2)として
寄託されている。
上記したアルスロバクタ−・スピーシーズNo。
73−6ユは本発明方法で使用する微生物の具体例であ
って1本発明方法においては、この菌およびその変種、
変異株ばかりでなく、アルスロバクタ−属に属しN−ア
セチルポリアミンアミドヒドロラーゼMを生産する能力
を有する微生物であればすべて使用することができる。
本発明方法において使用菌の培養は通常の微生物の培養
方法に従って液体培養、固体培養などで行うことができ
る。そして液体培養の場合には静置培養でもよいが、振
盪培養または通気攪拌培養の方が好ましい。
培養に用いられる培地としては、アルスロバクタ−属に
属する微生物が必要とする栄養源を含有するものであれ
ば、合成培地、半合成培地、天然培地のいずれも用いる
ことができるが、N−アセチルポリアミンアミドヒドロ
ラーゼM生産のためには、これらの培地にN−アセチル
ポリアミンアミドヒドロラーゼMの生産に有効な誘導基
質、例えばモノアセチルプトレシンあるいはジアセチル
プトレシン等を添加してお(方が好ましい。
本発明において使用される培地の具体例としては、例え
ば可溶性澱粉/%、ポリペプトン0.3係、酵母エキス
o、lqt、リン酸二カリウム0.1係、硫酸マグネシ
ウム・7水塩0 、 Oj’lr、ジアセチルプトレシ
ン0.3qりよりなるpJ(7,2の培ポリアミンアミ
ドヒドロラーゼMの生産に有効な誘導基質を含む培地に
、アルスロバクタ−属に属しN−アセチルポリアミンア
ミドヒドロラーゼMを生産する能力を有する微生物を植
菌し、−!〜32Cで/ J−−& 1時間の培養が行
われる。この際、N−アセチルポリアミンアミドヒドロ
ラーゼMは王として菌体内に蓄積される。
このようにして得られた培養物から通常の酵素の採取法
もしくは精製法に従ってN−アセチルポリアミンアミド
ヒドロラーゼMを採取精製することができる。
即ち、培養物を濾過または遠心分離等により培養P液と
菌体とに分離する。この菌体はそのままあるいは乾燥し
て用いてもよいが、N−アセチルポリアミンアミドヒド
ロラーゼMをより精製した形で使用する必要がある場合
には、まず菌体を機械的方法、酵素処理する方法、自己
溶解性等公知の方法により破壊して粗抽出液を得る。次
に、一般的に酵素の精製に用いられる透析、限外濾過、
ゲル1過クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー
、イオン交換クロマトグラフィー、等電点分画、アフイ
ニイテイークロマトグラフイー等の手段で、またはこれ
らの手段を組み合わせて用いることにより、更に高度の
精製標品な得ることができる。
また、これらの方法で得られた粗酵素液や精製酵素液は
例えば凍結乾燥法などにより粗酵素粉末または精製酵素
粉末にすることができる。更にこのようにして得られた
N−アセチルポリアミンアミドヒドロラーゼMは適当な
担体に固定化することにより固定化酵素とすることがで
きる。
次にN−アセチルポリアミンアミドヒドロラーゼMの用
途について説明する。
上述したように、本酵素のアセチルポリアミンに対する
Km値が小さいため、本酵素は少量で短時間にアセチル
ポリアミンよりポリアミンの遊離化を可能とするので、
本酵素は尿中のポリアミンの定量に非常に有効に用いる
ことができる。
本酵素を用いて尿中のポリアミンを定量するには、一般
的には尿試料の一定量(例えば0.夕〜jml)に適当
な緩衝液〔例えば0 、 u M ) IJス塩酸緩衝
液(pH7,j))の一定量(例えば0.3〜2m1)
を加えpHを7〜9とし、これにN−アセチルポリアミ
ンアミドヒドロラーゼMを反応液当りO,S−λ単位/
 ml、となるように加え、ユ0〜30Cで夕〜l!分
間処理する。しかる後、この反応液を陽イオン交換樹脂
(例えばアンバーライ)CGGD3のカラム(0,λ〜
/mtV)に通す。
このカラムを充分水洗後、0.−〜/NHClあるいは
o、i〜(7,JM)+1クロル酢酸溶液等によりポリ
アミンを浴出する。このようにして得られた溶出液に含
まれるポリアミンの定fit 方法トシては、従来から
用いられているいくつかの方法、例えば高速液体クロマ
トグラフィー、アミノ酸分析機、薄層クロマトグラフィ
ー、酵素法、免疫法等が挙げられる〔例えば[蛋白質核
酸酵素J Vo 1 。
26 、No、9(/9g/)、p、/273〜/2K
g参照〕。これらの中でその簡便さからして最も臨床検
査に適した方法は酵素法である。
酵素法によるポリアミンの定量は一般的に次のようにし
て行われる。
即ち、ポリアミンを含む試料にプトレシンオキシダーゼ
あるいはポリアミンオキシダーゼを単独あるいは組み合
わせて作用させ、その際に消費される酸素あるいは生成
される過酸化水素を公知の方法、例えば消費される酸素
は酸素電極を用いる方法により、また生成される過酸化
水素はl−アミノアンチピリン、N、N−ジメチルアニ
リン、ペルオキシダーゼを用いる方法等で定ifればよ
い。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例 1 可溶性#扮/%、ポリペプトン0.3’L、酵母エキス
0./(i、リン酸二カリウム0.10J、硫酸マグネ
シウム@2水塩o−o、t%、ジアセチルプトレシン0
.3係、pJ(7、:1の組成を有する培地iooml
jを坂ロフラスコに入れ、1aocで13分間殺菌した
後、アルスロバクタ−・スピーシーズNo、 / 3−
 l−一を一白金耳植菌した0しかる後、30Cにて往
復振盪培養を1日行った。こうして得られた培養物を遠
心分離により菌体と培養P液とにわけた0得られた菌体
を/ OmM !Jン酸緩衝液(pH7、コ)にて洗浄
後、凍結保存し酵素給源とした。
実施例 2 グルコース/4、ポリペプトン0.3ti、酵母エキス
o、i4、牛肉エキスo、io1..リン酸二カリウム
Q、1%、硫酸マグネシウムo 、 o3a1.、モノ
アセチルプトレシン0.5係を含む培地(pH7,2)
−〇kを30!容ジャーファーメンタ−に入れ、/20
7::で3θ分間加熱殺菌した後、同じ培地で2グ時間
培養したアルスロバクタ−・スピーシーズNo、 / 
3− Aλのシード3oombを加え、JOCで通気量
1oJ)/分、回転数グ00回転/分の条件下でコO時
間通気攪拌培養を行った。
培養後、遠心分離により菌体な得、これを/ 0mMリ
ン酸緩衝液(pH7,λ)で洗浄後、凍結保存し酵素給
源とした。
実施例 3 実施例1あるいは2で得たアルスロバクタ−・スピーシ
ーズNo、/、7−/+uの菌体30fを20mMリン
酸緩衝液(pH7,コ)に懸濁し、冷却下超音波破砕機
にかけ菌体を破壊した。しかる後、10000回転、−
0分の遠心分離にかげて上澄を得た。この際のN−アセ
チルポリアミンアミドヒドロラーゼM活性はl:1.?
θ年単位あった。
この粗抽出液を予め一〇mM’)ン酸緩衝液(pH2,
2)で緩衝化したDEAEセルロースカラム(2,3×
3ocm)に吸着せしめた。同じ緩衝液で充分洗浄後、
食塩濃度な0から/Mまで直線的に上げるグラジェント
溶出法により酵素を溶出した。
この酵素溶液(9gθ単位)を限外沢過失にて濃縮後、
ウルトロゲルAC!A34 (L K B社製、スウェ
ーデン)のカラム(2,3X / o Ocm )にか
け、ゲル濾過を行った。
こうして得られた活性画分(K!θ単位)を限外f過失
により濃縮後、/ OmM ’)ン酸緩衝液(pH7,
−1)(−2mM コーメルカブトエタノールを含む)
に透析した後、同じ緩衝液にて緩衝化したハイドロキシ
アパタイトカラム(J、tx20cm)に通した。非吸
着部を集め(260単位)、これを10mMリン酸緩衝
液(pH7,λ)(−2mM−2−メルカプトエタノー
ルを含む)にて緩衝化したN−アセチル−/、10−ジ
アミノデカンをリガンドとするセファロース4ABのア
フイニイテイークロマト用カラム(/ 、、tx−1o
tyn)に吸着せしめた。
この方ラムを同じ緩衝液にて充分洗浄後1食塩濃度を0
から/Mまで直線的に上げるグラジェント溶出法により
酵素を浴出した。こうして得られたN−アセチルポリア
ミンアミドヒドロラーゼMの精製酵素は6−〇単位であ
り、比活性は120単位/m9であった。
実施例 4 尿試料3 mlに06−M ) IJス塩酸緩衝液(p
H7、j)jmbおよびN−アセチルポリアミンアミド
ヒドロラーゼM溶液0.jmb(q単位)を加え、30
Cにて10分間反応させた。しかる後、この反応液をア
ンバーライトCGjO(Na )のミ二カラム(o、t
mb)に通した。このカラムを水10m乙で洗浄後、/
M HCl 2mbにてポリアミンを溶出した。この溶
出液に/、3M)リス浴液0−51nhを加えpHを2
〜gとした後、プトレシンオキシダーゼ溶液0.0−m
l(/単位)を加え30Cにて10分間反応させた。次
にこの反応液にo、jM酢酸緩衝液(pHl 、0 )
 0 、 j mAを加えpHを6付近とし、ポリアミ
ンオキシダーゼM(%開昭37−37−3O号公報に記
載の製造法にしたがって得たもの)溶液0.0λm6(
/単位)を加え。
30Cにて10分間反応させた後、水を加えてグm6と
した。かぐして、これら二種類の酵素の処理により尿中
に存在したポリアミン量に対応した過酸4L水素を生成
させることができた。
次にこの試料/+1を用い、次に示す組成の反応系をつ
<’4Q、30Cで一10分間反応させ36j nmの
吸光度の増加量A50.を測定した。
o 1.tMす7ffl緩衝液pH500jml(7、
−2% (W7’V ) l/、−7ミ/’74ヒ1J
 ン溶W (7J mlo、J4(V/V )N、N−
ジメfk”!=ニリン@ 06m1ペルオキシダーゼ溶
液(j−OU/ml) 0 2mb試料 lomb 水 Oグm1 合計、3.Omb この結果測定されたA、6.は0.10コであった。
ここでもとの尿試料中に存在するポリアミン量は次式に
より計算される。
ポリアミン量(nmol/mb尿) =A、6. x 
30 θこれよりこの尿試f[中に存在したポリアミン
量は30. b n mol jmbであった。
実施例 5 実施例4で用いた尿試料とは異なる別の尿試料j mb
 K 01−Mトリス塩酸緩衝液(pH7,j)otm
tおよびN−アセチルポリアミンアミドヒドロラーゼM
溶液0.λml(g単位)を加え、30Cにてljf分
間反応させたoしかる後、この反応液をアンバーライト
CG−to(Na)のミ二カラム(o、jmb)に通し
た。この方ラムを水10mbで洗浄後、/NHClλm
bにてポリアミンを溶出した。この溶出液をロータリー
エバポレーターにて濃縮乾固し、塩酸を除去した0この
乾固物をlahの水にて溶解し、高速液体クロマトグラ
フィーにてポリアミンを定量するための試料とした。
LKB ULTROPAC−Sスルホン酸型陽イオン交
換樹脂カラム(0,1xlOcrn)を装備したウォー
ターズ高速液体クロマトグラフ(WatersAsso
ciates、 Inc、製)を用い、これに上記試料
を!θμノ注入後、まず第1液(0,/MIJン酸カリ
ウム緩衝液(pHs、r )(t、ay塩化ナトリウム
と20%メタノールを含む)〕にてプトレシンとカダベ
リンを溶出し、次いで第1液〔0,1Mリン酸カリウム
緩衝液(pHj、t)(−2,コ!M塩化ナトリウムと
コ0係メタノールを含む)〕にてススペルミンとスペル
ミンを溶出した。カラムからの溶出液ば0−フタルアル
デヒド試薬と反応させ、溶出されたポリアミンをポスト
ラベルした後、螢光検出器にて定量した。このようにし
て得られたもとの尿中に含まれるポリアミン量はJJ 
、 2nmol/mAであった。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明のN−アセチルポリアミンアミドヒドロラ
ーゼMに関するもので、第1図は至適pHを示す図であ
り、第一図は安定pH範囲を示す図であり、第3図は至
適温度を示す図であり、第1図は熱安定性を示す図であ
る。 出願人名糖産業株式会社 第11記 ¥ま因 ′亨 3 巳 盲 → 巴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アセチルプトレシン、アセチルカダベリン、アセ
    チルスペルミジン等のアセチルポリアミンのアミド結合
    を加水分解し、下記の性質 (a) pH7、j、基質濃度!mMの条件下における
    アセチルプトレシン、アセチルカダベリン、アセチルス
    ペルミジンに対する反応速度の比がio。 :4tr=3o、 (b)pH2,tの条件下におけるアセチルプトレシン
    、アセチルカダベリン、アセチルスペルミジンに対する
    Km値がそれぞれg、7X10””M、/、6×10 
    Ml、!t、O×10 M。 Cc)コバルト、マンガン、モノヨード酸y、 。 −ト)により活性化されない、 を有することを特徴とするN−アセチルポリアミ 1− ンアミドヒドロラーゼM0
  2. (2)アルスロバクタ−属に属しN−アセチルポリアミ
    ンアミドヒドロラーゼMを生産する能力なを特徴とする
    N−アセチルポリアミンアミドヒドロラーゼMの製造法
  3. (3)微生物がアルスロバクタ−・スピーシーズNo、
     / 3− Aユである特許請求の範囲第一項記載の方
    法。
JP15148083A 1983-08-22 1983-08-22 Ν−アセチルポリアミンアミドヒドロラ−ゼm及びその製造法 Pending JPS6043380A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0297533A2 (en) * 1987-06-30 1989-01-04 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Novel acetylpolyamine amidohydrolase
JPS6485080A (en) * 1987-06-30 1989-03-30 Kyowa Hakko Kogyo Kk Novel acetylpolyamine amide hydrolase

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0297533A2 (en) * 1987-06-30 1989-01-04 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Novel acetylpolyamine amidohydrolase
JPS6485080A (en) * 1987-06-30 1989-03-30 Kyowa Hakko Kogyo Kk Novel acetylpolyamine amide hydrolase
US4981788A (en) * 1987-06-30 1991-01-01 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Novel acetylpolyamine amidohydrolase

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