JPS6042549Y2 - 音声多重放送受信装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテレビジョン放送の音声多重放送受信装置に関
するものである。

周知のようにテレビジョン放送の音声多重放送として、
現在では二ケ国語放送のような２チャンネル多重放送と
ステレオ多重放送とが実施されている。

二ケ国語放送では外国語の音声信号とこれを翻訳した日
本語の音声信号とを同時に放送し、受信側でこれらの二
つの音声信号を左右のスピーカに夫々加えるようにして
いる。

このような二ケ国語放送を利用して語学の練習を行う場
合、左右のスピーカを両方共鳴らして二ケ国語の音声を
聞く場合があるが、外国語と日本語とが同時に聞こえる
ために非常に聞きにくいものである。

このような場合、どちらか一方の音声が他方の音声より
ある時間だけ遅れて聞こえてくるようにできれば、対応
する外国語と日本語とを交互に聞くことができるので、
非常に聞き易くなり、語学の練習には好都合となる。

本考案は上記の要望で基いて威されたもので以下本考案
の実施例を図面と共に説明する。

本実施例による音声多重放送受信装置では、ステレオ放
送受信時に音像拡大のために用いられる遅延回路を利用
腰二ケ国語放送受信時に外国語又は日本語の音声信号を
所定時間遅らせるようにしている。

これと共に上記ステレオ放送受信時にはＲチャンネル又
はＬチャンネルの音声信号を上記遅延回路を用いて上記
所定時間より短い時間遅らせるようにしている。

図面において、入力端子１には、ステレオ放送受信時に
復調されたＬチャンネル信号ＳＬが加えられ、二ケ国語
放送受信時に復調された主チヤンネル信号例えば日本語
音声信号ＳＭが加えられる。

入力端子２にはステレオ放送受信時に復調されたＲチャ
ンネル信号ＳＲが加えられ、二ケ国語放送受信時に復調
された副チャンネル信号例えば外国語音声信号Ｓ、が加
えられる。

スイッチ３゜４は二ケ国語放送受信時に上記信号ＳＭ、
Ｓｓの何れを遅延させるかを選択するためのもので、
接点Ｍ側に閉ざした場合は信号ＳＭが遅延され、接点Ｓ
側に閉ざした場合は信号Ｓｓが遅延されるように威され
ている。

このスイッチ３，４は互いに連動されて切換えられるも
ので、使用者が手動で切換えるものである。

スイッチ５，６はステレオ放送受信時には接点Ｓ側に閉
ざされ、二ケ国語放送受信時には接点Ｂ側に閉ざされる
もので、音声多重放送受信装置に含まれるパイロット信
号により自動的に連動して切換えられるように威されて
いる。

遅延回路７はＢＢＤあるいはＣＣＤ等の電荷転送素子か
ら成るもので、入力信号を例えば約１秒間遅延させるよ
うに威されている。

この遅延回路７には中間タップ７ａが設けられていて、
この中間タップ７ａから入力信号を例えば１０〜５９ｍ
５ｅｃ遅延させた信号を取り出すことができるように威
されている。

この遅延回路７はクロック発振器８からの所定周波数の
クロック信号により駆動されるものである。

スイッチ９は前記スイッチ５，６と連動して接点Ｓ、
Ｂを切換えられるもので、接点Ｂには前記１秒間遅延さ
れた信号が加えられ、接点Ｓには前記中間タップ７ａか
らの信号が加えられる。

マトリックス回路１０はステレオ多重放送受信時に信号
ＳＬ、ＸＳＲをマトリックスするための公知のもので、
増巾器１１，１２、インバータ１３．１４、抵抗１５〜
１８等により図示のように構成されている。

端子１９．２０には上記マトリックスされた２チャンネ
ルステレオ信号が出力される。

端子２１．２２には上記信号乳、Ｓ、が出力される。

スイッチ２３は端子１９，２０と２１．２２とにスイッ
チ５，６．９と連動して切換えられる。

出力端子２４，２５ににはスイッチ２３の切換えに応じ
て、上記ステレオ信号又は信号５Ｍ１Ｓｓが出力される
。

出力端子２４．２５の出力信信号は夫々増巾器２６．２
７を通じてスピーカ２８．２９に加えられるように威さ
れている。

次に上記構成による動作を説明する。

二ケ国語放送受信時にはスイッチ５．６．９は接点Ｂ側
に閉ざされ、スイッチ２３は端子２１゜２２側に閉ざさ
れる。

また信号ＳＭを遅らせたい場合はスイッチ３，４をＭ側
に閉ざす。

これによって入力端子１に加えられた信号ＳＭはスイッ
チ３．５を介して遅延回路７に加えられる。

遅延回路７で信号ＳＭは例えば約１秒間遅延れた後、ス
イッチ９を介して端子２１に加えられ、さらにスイッチ
２３を介し、出力端子２４から増巾器２６を通じてスピ
ーカ２８に加えられる。

一方入力端子２に加えられた信号Ｓｓはスイッチ４，６
を介して端子２２に加えられ、さらにスイッチ２３を介
し、出力端子２５から増巾器２７を通じてスピーカ２９
に加えられる。

以上によれば、スピーカ２９より外国語の音声が聞える
と、それより約１秒間違れてスピーカ２８から日本語の
音声が聞えることになる。

従って対応する外国語と日本語とを交互に聞くことがで
きるので理解し易くなり、語学の練習に都合が良い。

尚、日本語の音声を聞いた後で外国語の音声を聞くよう
にするには、スイッチ３，４を接点Ｓ側に閉ざして、信
号Ｓｓを遅延回路７に加えるようにすればよい。

次にステレオ放送受信時にはスイッチ５，６゜９は接点
Ｓ側に閉ざされ、スイッチ２３は端子１９．２０側に閉
ざされる。

尚、このスイッチ３゜４は信号の伝送とは無関係になる
。

これによって入力端子１加えられた信号ＳＬはスイッチ
５を介して遅延回路７に加えられる。

この信号ＳＬは遅延回路７で１０〜５９ｍ５ｅｃ程度遅
延されて中間タップ７ａから取り出され、スイッチ９を
介してマトリックス回路１０に加えられる。

一方入力端子２に加えられた信号ＳＲはスイッチ６を介
してマトリックス回路１０に加えられて、信号ＳＬとマ
トリックスされる。

上記マトリックスされた２チャンネルステレオ信号は端
子１９．２０からスイッチ２３、出力端子２４，２５及
び増巾器２６，２７を通じてスピーカ２８．２９に夫々
加えられる。

以上によればスピーカ２８．２９より音像が拡大された
ステレオ音声を聞くことができる。

尚、音像拡大の他の方法として、マトリックス回路１０
を省略して、信号ＳＬ、ＳＲの一方を遅延させるだけで
もある程度の効果を得ることができる。

また実施例においては遅延回路７の入力信号の遅延時間
を変えるための遅延時間可変手段として、中間タップ７
ａを設けているが、他の方法としてクロック周波数８の
周波数を変えることによっても遅延時間を変えることが
できる。

本考案は二ケ国語放送の受信時に一方のチャンネルの音
声信号、例えば外国語又は日本語の音声信号を所定時間
遅延させるようにしたので、語学練習の際に非常に好都
合となり、学習効果をより高めることができる。

またステレオ放送受信時にはＲチャンネル又はＬチャン
ネルの音声信号を上記所定時間より短い時間遅延させる
ことにより、音像拡大を行うようにしたので、１個の遅
延回路を用いて、二つの機能を持たせながら一つの機能
の場合と略同じコストで実現することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す回路系統図である。 なお図面に用いられている符号において、７・・・・・
・遅延回路、ＳＭ・・・・・田本語音声信号、Ｓｓ・・
・・・・外国語音声信号である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２ケ国語放送による２チャンネル多重放送とステレオ放
   送による２チャンネル多重放送とを選択的に受信するよ
   うにした音声多重放送受信装置において、上記２ケ国語
   放送授信時に得られる一方のチャンネルの音声信号と上
   記ステレオ放送受信時に得られるＬチャンネルまたはＲ
   チャンネルの音声信号とが選択的に加えられる可変遅延
   回路と上記ステレオ放送受信時における上記可変遅延回
   路の遅延時間を上記２ケ国語放送受信時における上記可
   変遅延回路の遅延時間よりも短く設定する遅延時間可変
   手段とを設けたことを特徴とする音声多重放送受信装置
   。