JPS6039467A - タフテツドカ−ペツト用基布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、不織布からなる特にプレス成型性に優れた
タフテッドカーペット用基布に関する。

タフテッドカーペット用基布として合成繊維フィラメン
トからなる、いわゆるスパンボンド法によって得られた
不織布を使用することが知られている。このスパンボン
ド法は、例えば特公昭５８−８２４２４号公報に記載さ
れているように、多数個のオリフィスを有する紡糸ノズ
ルからすだれ状に紡糸された多数本のフィラメントをエ
アサッカー等で牽引して下向きに吹付け、このフィラメ
ントを下方で水平移動する金網コンベヤの面上に所定の
目付で堆積させてウニ７ブを形成し、このウェッブを接
着剤で接着して一体化する方法である。

しかしながら、接着のみによって結合された不織布は、
強度的に不十分であり、強度を改善するために接着剤付
量を増加すると、タフティングの際の針の貫通抵抗が増
大し、接着点の破壊や繊維の切断が生じ易くなって強力
保持率が低下し、また寸法安定性が低下してボウィング
や染色時のネックダウンを生じる欠点がある。また、応
力が加えられたとき歪が均一に分散され難く、成型性が
劣るという欠点を有している。

また、特公昭５５−４２１７５号公報には、繊維配列を
タテ、ヨゴ直交配列型としたウェッブを接着剤で接合し
た不織布がタフテッドカーペット用基布として有用であ
る旨が開示されている。このような構造の不織布は、強
度および寸法安定性にすぐれ、ボウインクやネックダウ
ンは改善されているが、伸長性に欠けるために成型性が
著しく阻害され、成型品にしわが生じたり、破断したり
するなどの欠点を有し、成型用として不適当であった。

この発明は、タフテッドカーペット用基布として十分な
物性を備え、タフティングの際にボウインクを生じるこ
とがなく、またタフティング後に後染め加工が可能であ
り、この後染め加工の際にネックダウンの生しることが
ほとんどなく、耐熱性に優れていてポリエチレンやエチ
レン酢ビ共重合体の押出しラミネートによってバッキン
グを施すことができ、しかもプレス成型温度に加熱した
とき応力が均一に分配されて製品のプレス成型を容易に
行なうことができその際にしわの生じることがなく１か
つ型の屈曲部で基布が伸び過ぎてノくイルの間から基布
が露出することのないタフテッドカーペット用基布を提
供するものである。

すなわちこの発明は、実質的に合成繊維フィラメントか
らなるランダムループ組織の不織布ウェッブがニードリ
ングによって絡合されると共に架橋能を有しガラス転移
点が題℃以上の接着剤によって接着されており、上記ニ
ードリンク゛の針密度が４０〜８０回／ｄ、上記接着剤
の固形分付量が５〜１５％であることを特徴とするタフ
ティングカーペット用基布である。

この発明によれば、組織をランダムループ組織とし、繊
維を長繊維とすることにより十分な伸長性を付与すると
共に、特定の針密度でのニードルバンチおよびリジッド
な接着剤を併用すること、すなわち機械的な結合と化学
的な結合との組合せにより、少量の接着剤で十分な強力
および寸法安定性が得られ、タフティングにおけるボウ
インクや染色加工時におけるネックダウンが解消され、
得られた製品が成型性にすぐれているという特長を有し
ている。特に、すぐれた成型性が得られる理由について
は、この発明の製品が成型条件下で単にスーパードロー
型（高破断伸度）のＳ−８曲線にしたがって伸長するの
ではなく、適度なモジュラスを保持し、応力を保持しな
がら変形するために歪を均一に分配し易く、そのため屈
曲構造を有する成型品においてもフーナ一部に変形歪の
集中を生じることがなく、タフトの目むきを生じること
なく外観にすぐれ、商品価値の高い製品を与えるものと
考えられる。

この発明に使用する合成繊維フイラメン）Ｈ、ポリエス
テルやポリアミドからなる比較的融点が高く、プレス成
型が可能であると共に、タフティング後にポリエチレン
やエチレン酢ビ共重合体を押出しラミネートによってバ
ッキングすることができるフィラメントであり、特にポ
リエステルフィラメントが好ましく、低融点のポリプロ
ピレンフィラメントは不適当である。そして、上記フィ
ラメントの好ましい太さは、８〜３Ｄデニールであり、
特にｌＯ〜２０デニールが好ましく、この太さが細過ぎ
る場合には、接着点数や接着点密度が増大し、タフティ
ングの際に接着点の破壊による引張り強さの低下が大き
く、ネッキングやボウインク。

が生じ易くなり、かつタフティングの際の針の貫通抵抗
が過大になり、反対に太過ぎる場合は、接着箇所が少な
くなり過ぎて引張り強さが低下する一０上記の合成繊維
フィラメントは、公知の方法によってランダムループ組
織の不織布ウェッブに形成され、しかるのちニードリン
グによって機械的に結合され、更に接着剤によって互い
に接着されるのが通常であり、上記の不織布ウェッブの
好ましい目付量は６０〜１５０９／ｄである。この不織
布ウェッブの目付量が６０９／ｙ＆未満の場合には、タ
フティングカーペット用基布として必要な引張り強力や
５％伸長時応力などの物性が得られず、タフティングの
際にボウインクを発生し、染色の際にネッキングが発生
すると共に、製品カーベ゛ントの寸法安定性が低くなる
。反対に目付量が大き過ぎると、過剰物性となって不経
済であるばかりでなく、成型性が損なわれる。

上記の不織布ウェッブを機械的に結合するためのニード
リングは、乾式不織布の結合手段として周知のものであ
るが、適当な針密度でニードリングすることにより、比
較的少量の接着剤による結合との結合せて効果的な接合
が得られ、タフテッドカーペット用基布としてすぐれた
強度、寸法安定性および成型性を得ることができる。こ
のニードリングの針密度は、ニードリング用針の形状や
挿入深さによって４０〜８０回／ｄの範囲内に設定され
る。上記針密度が４０回／ｄ未満の場合には、ニードリ
ングの効果がなく、加熱下でプレス成型したときに歪の
集中を防止することができず、パイル密度が部分的に粗
くなって基布が露出し、反対に８０回／ｄを越えた場合
には、フィラメントの切断や損傷が多くなり、強度が低
下する。

ニードリングされた不織布ウェッブを接羞するための接
着剤は、架橋能を有するものであり、Ｎ−メチロール化
、Ｎ−メトキシメチル基、エポキシ基のような自己反応
性基をもつエチレン性不飽和単ｍ体（自己反応性単量体
）、例えばＮ−メチロールアクリルアミＦｓグリシジル
メタ々リレート等を共重合したビニル系共重合体のほか
、カルボキシル基、アミｒ基、ヒドロキシル基のような
架橋剤、例えばポリメチロールメラミン、ポリメトキシ
メチルメラミン、ポリメチロール尿素等との反応性基を
もつエチレン性不飽和単量体（反応Ｗｌｊｉｌｆ４’）
、例えばアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、
ヒドロキシメチルメタクリレート等を共重合したビニル
系共重合体が例示される。

上記の自己反応性単量体または反応性単量体と共重合す
る単量体（主体単量体）としては、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルのようなビニルエステル、メチルアクリレ
ート、エチル了クリレートのようなアクリル酸エステル
、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ−）、ｎ−
ブチルメタクリレートのようなメタクリル酸エステル、
アクリロニトリル、メタクリレートリルのようなニトリ
ル類、スチレン等が例示され、これらは単独または２種
以上組合せてガラス転移点が加℃以上となるような組成
に共重合させる。上記のガラス転移点がｚ℃未満では、
強度が不十分であるばか９でなく、染色時における寸法
安定性が低下し、成型の際に伸長むらを生じ、外観のす
ぐれた成型品が得られなくなり、この発明を達すること
ができない。

なお、上記の接着剤において、架橋のための官能基含有
単量体の共重合率は２〜１０重量％が好ましく、少な過
ぎると架橋密度が不足して湿熱時の寸法安定性不足のた
めに連続染色の際にネッキングが生しろ。反対に多過ぎ
ると、接着剤自身の安定性が低下し、貯蔵時のポットラ
イフも低下して得られる効果の再現性に欠けるほか、基
布物性値が経時変化し易くなる。また、上記の接着剤は
、固形分位ｍが５〜１５　％となるように上記不織布ウ
ェッブに含浸、乾燥される。接着剤の固形分付量が５％
未満の場合（では、製品の引張り強さが不足し、反対に
１５％を越えた場合は、タフティングの際にタンティン
グ用針の貫通抵抗が大きく、構成繊維の切断による物性
の低下が甚だしく、製品の強伸度物性を著しく低下させ
る。また、接着剤には所望によりＮ−メチロール化合物
またはそのエーテル化物のごとき架橋剤や硬化触媒を少
割合で併用することができる。更に滑り性を改良するた
めに、オルガノポリシロキサンの如き柔軟平滑剤を併用
することができる。

このようにして得られたタフデッドカーペット用基布け
、合成繊維の加工糸や羊毛糸などをパイル糸として常法
によ抄タフティングし、しかるのち染色およびバンキン
グを施して製品化され、この状態で、または更に加熱下
の成型プレスを行なったのち使用に供されるが、上記の
基布にタフティングして得られる中間製品は、第１表に
示すとおり優れた物性を備えているので、染色加工や成
型プレスを容易に行なうことができると共（Ｃ１得られ
る製品の引張り強さ、引裂き強さおよび寸法安定性など
の物性が優れており、要求性能を満足させる。なお、上
記中間製品の物性は、タフティング前の原反の物性に比
べてタフティング後の加工の容易性や製品物性との相関
が強いので、製造条件設定の基準として使用することも
できる。

第　１　表 ただし、引張り強さは、定速伸長型試験機を使用し、幅
５α、長さ２００＋１の試験片をつかみ間隔１０ａ１チ
ャック幅５菌、引張り速度加±２　ｃｘ／ｍｉｎで測定
し、５％伸長時応力は、上記引張り試験のＳ−Ｓ曲線に
よってめた。なお、タフティング後の中間製品の引張り
強さは、この中間製品からパイル糸を抜き取ったのち測
定した。また、５％伸長時応力保持率は、中間製品Ａの
基布の５％伸長時応力と基布原反の５％伸長時応力との
比率（イ）であり、引張り強さ保持率は、中間製品Ａの
引張り強さと基布原反の引張り強さとの比率（（６）で
ある。また、１００℃スチーミング時クリープ特性は、
幅１０ｍ、長さ２５（７Ｎの試験片をつかみ間隔２０　
ＣＭ、チャック幅１０ｃ１＋１で把持し、６ｋｑの荷重
を吊下して１００℃の蒸気で１０分間処理し、放冷した
のちに測定した最大幅収縮率である。

次に、実験例によって更に具体的に説明する。

実験例 ４Ｉｉ１［［ｏ６ａのポリエチレンテレフタレートをオ
リフィスの直径０３削、長さ０６朋のノズルから２９＋
ｌ　ｔ’；で押出し、エアジェツトを用いて５０００ψ
１ｎの線速度で細化牽引し、下部にサクション装置■を
備えたネットコンベヤ上に捕集し、ランダムループ組織
の不織布ウェッブを得、これをニードルパンチングマシ
ン（ニードル：オルガン社製ＦＰＤ−１−４０）により
針密度６０回／ｄ、針深さ１３関の条件でニードリング
し、次に、Ｎ−メチロールアクリルアミドを自己反応性
単量体として共重合したガラス転移点（℃のアクリル酸
エステル系ポリマ・−ラテックス（ローム　ア、）ト；
ノ１−ス株式会社製［プライマールＨＡ１６Ｊ）を主成
分とする接着剤を浸漬により含浸させ、絞ったのち乾燥
し、熱処理（１５０℃、Ｉ分間）して実施例１〜４およ
び比較例１〜Ｎ２のタフテッドカーペット用基布を得た
。

上記実施例１〜４および比較例１−νの製造条件および
基布物性を、それぞれ第２表に示す。ただし、接着剤の
処方中、ＨＡ］６は上記のプライマールＨＡ１６を、ま
たＭ−８は架橋剤としてのトリメトキシメチルメラミン
（住友化学工業株式会社製「スミテックスレジンＭ−８
Ｊ）を、また５００Ｓは柔軟剤としてのジメチルポリシ
ロキサン乳化液（大日本インキ株式会社製「シリコンソ
７ナー５００　Ｓ　ｊ　）を、またＰはポリエーテルボ
リジメチルシロキサンブロツクポリマーをそれぞれ示す
。

また、ＨＡ−８はプライマールＨＡ−８（ロームアンド
　ハース株式会社製）の略号で、ガラス転移点が１０℃
以下の自己架橋型アクリル酸エステルポリマーラテ゛ノ
クスである。なお、接着剤処方には、Ｍ−８に対し硬化
触媒としてスミテックスアクセレーターＡＯＸ　（住友
化学工業株式会社製、アミン塩酸塩系）を５％添加した
。

（以下空白） 上記の実施例１〜４および比較例１−１２０基布にＢ　
（ｉ　Ｆナイロン１６００デニールをタフティング゛し
くゲージ１／８、ステッチ１ｌ１２Ｆ／２．５４　ｏｚ
　、　ループパイルの高さ６顛）、パッドスチーマによ
って連続染色を行ない、次いでメルトインデックスが８
のポリエチレンを押出しラミネート法によってバッキン
グ（目付ｆｆｉ　８５０　ｑβ）して製品とし、タフテ
ィング後の中間製品の諸物性、製品の諸物性および成型
能を試験し、その結果を第３表に示した。ただし、成型
能は、６０　ｃｐｓ　Ｘ　６０　ＣＩＭの試験片を１４
０℃で３分間予熱したのち、クリップで挾持しスプリン
グで張り、高さ１０　ＯＲｓ幅ｔｏＣＭ、奥行ＩＱＣＭ
、フ−ｆの面取り半径１０ｆｌの直方体状の金型により
速度ＩＣｍ／秒、圧力１ｋｇ／ｃｄでプレスしたモデル
テストの結果である。なお、第８表において、強さ保持
率／応力保持率は、引張り強さ保持率と５％伸長時応力
保持率との比率であり、また湿熱クリープは前記第１表
の１００℃スチーミング時クリープ特性を、加工時寸法
安定性はタフティング時の寸法安定性をそれぞれ意味す
る。また、加工時寸法安定性、連続染色時寸法安定性お
よび成型能轄目視によ、り優劣を判定し、外観無欠点で
優秀なものを◎、欠点がほとんど認められずほぼ良好な
ものを０１欠点が若干認められやや不良なものを△、欠
点が非常に目立ち不良なものをＸとした。

（以下空白〕 上記の第２表および第８表を見て分るように、本発明の
実施例１〜４は、いずれも第１表の物性を満足し、加工
時寸法安定性、連続染色時寸法安定性および成型能に優
れ、特に繊維を１０デニールおよび１５デニールにそれ
ぞれ太くした実施例８および実施例４は、加工時寸法安
定性および成型能の双方が極めて優秀であった。これに
対し、接着剤を多量に付与した比較例１〜２．４〜５、
ガラス転移点の低い接着剤を用いた比較例８およびニー
ドリングを省略した比較例６〜９は、中間製品および製
品の諸物性が低く、加工時寸法安定性、連続染色時寸法
安定性および成型能がすべて不良であり、ニードリング
針密度を過大にした比較例１１は、中間製品の５％伸長
時応力保持率がタテ、ヨコとも低く、湿熱クリープ（ヨ
コ）が大きく、連続染色時寸法安定性がやや不良であり
、特に対応する実施例３と比較したとき製品強力が著し
く低下している。これは、ニードリングによる繊維の損
傷を示している。一方、ニードリングの針密度を少なく
した比較例１２は、中間製品および製品の諸物性が低く
、加工時寸法安定性および連続染色時寸法安定性がやや
不良であると共に、成型能が不良であった。

特許出願人　東洋紡スパンボンド株式会社東洋紡績株式
会社 代理人　弁理士　坂　野　威　夫 吉　１）　了　司 手続補正書（方式） 昭和５８年１２月１４日 （特許庁審査官　殿） １、事件の表示 昭和５８年特許願第　１４６０４６　号２、発明の名称 クツテッドカーペット用基布 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 別紙のとおり。

明細書第１１頁第１表、第１５頁第２表および第１８頁
第３表（表の枠線が鮮明なもの）第１表 ・−３的

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１〕実質的に合成繊維フィラメントからなるランダム
   ループ組織の不織布ウェッブがニードリングによって絡
   合されると共に架橋能を有しガラス転移点が２０″Ｃ″
   以上ｑ）接着剤によって接着されており、上記ニードリ
   ングの針密度が４０〜８０回／ｄ　。 上記接着剤の固形分付量が５〜１５％であることを特徴
   とするタフテッドカーペット用基布。 〔２〕接着剤が架橋のための官能基含有単量体共重合率
   ２〜１０重量％の架橋型または反応型ビニル共重合体で
   ある特許請求の範囲第１項記載のタフテッドカーペット
   用基布。 〔８〕不織布ウエツブの目付量が６０〜１５０　Ｑ／ｄ
   である特許請求の範囲第１項または第２項記載のタフテ
   ッドカーベント用ｕ　ａｉｒ　０