JPS6039412Y2 - ドア・クロ−ザのバツクチエツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドア◆クローザのバックチェック装置、更に詳
しくは、扉の開き回動時風その他の異常荷重が開き方向
に働いた時に扉の開き回動を所定開き角度に制御するた
めの装置に関するものである。

従来、上述バックチェック装置としては多機種実施され
ているが、現存するものは何れもがばね室よりピストン
ヘッド室への作動油の流路を遮断調整することによって
開扉回動を制御するものであるため、突風等による急激
な扉のあおり回動に対応しえず、作動アーム、扉取付枠
又は扉等を損傷する共通の欠点があった。

そこで本考案は、上述従来の欠点に鑑みて検討の結果、
従来のばね室よりピストンヘッド室への油の流路を遮断
調整する方式にかえて、開扉回動制御手段としての油圧
機構を独立に適当に構成してドア・クローザに内装する
ことにより常に安定したバックチェック効果及びバック
チェック角度が得られ、作動アーム、扉取付枠又は扉等
の損傷を防止することを目的としたドア・クローザのバ
ックチェック装置を得たものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
ドア・クローザＡは第１図において、ハウジング１の左
右両側端をエンドプラグ２，２で閉塞して形成したシリ
ンダ３に圧縮ばね４によりヒストン５を弾装すると共に
、該ピストン５の一側壁に刻設しであるラック６と、ハ
ウジング１に設けたピニオン室７に軸８で軸支したピニ
オン９を噛合し、その軸８を、図示しない扉取付枠に一
端を枢着する図示しない作動アームの他端に固定して、
ハウジング１が固定される図示しない扉の開閉にピスト
ン５は連動し、上記圧縮ばね４を閉扉力として付勢させ
てあり、更にハウジング１には、ピストンヘッド室１０
と上記ピニオン室７を連通して設けた通路孔１１に速度
調整弁１２を配置すると共に、ピストン５の周壁と、ヘ
ッド部には、ばね室１３と上記ピニオン室７を連通する
通路孔１４と、逆止弁１５を夫々設けて構成されている
。

かくして、バックチェック機構は、上記シリンダ３内の
圧縮ばね４の内側に油圧機構１６を、所定の開扉角度と
なった時、上記ピストン５により圧縮動作されて内圧が
高められ、この内圧により扉の開き回動を制御可能に配
設して構成されている。

ここで、上記油圧機構１６は、第１図ないし第３図にお
いて、一端を閉塞して、かつ周壁に通油孔１８を設けで
ある小シリンダ１７に棒状の小ピストン１９を小圧縮ば
ね２０により弾装して小シリンダ１７他端からばね室１
３内へ上記ピストン５のヘッド室近傍まで延出し上記小
シリンダ１７内を加圧室２１に形成すると共に、上記小
ピストン１９には、上記ばね室１３と加圧室２１を連通
ずる通路孔２２を開設して、該通路孔２２に逆止弁２３
を、ばね室１３から加圧室２１側へのみ通油可能に設け
て構成したものである。

而して上記構成において、図示しない扉は、ピストン５
が圧縮ばね４により弾撥付勢されていることにより閉鎖
保持されて第４図の状態にあり、かかる閉扉状態では、
油圧機構１６も第１図、第２図に示す状態に保持されて
いる。

上述閉扉状態から扉を開くと、ピストン５は圧縮はね４
を圧縮しながら図面紙上左方向へ摺動する。

この時油圧機構１６は動作しないが、扉の開きが予め設
定した角度まで行われると、ピストン５のヘッド部分が
小ピストン１９に接触し、小ピストン１９は小圧縮ばね
２０を圧縮しながら摺動する。

この時、加圧室２１の油は通油孔１８を通ってはね室１
３に流れる。

更に扉を開くと、小ピストン１９によって第３図に示す
如く加圧室２１はばね室１３と遮断されるので、加圧室
２１は加圧されて内圧が高められ、この内圧によって扉
の開き回動は制御される。

即ちバックチェック効果を生じる。上述開扉位置から扉
を閉じる方向へ回動すると、圧縮ばね４の復元力によっ
てピストン５は右方向へ摺動し、これと同時に油圧機構
１６は、その小圧縮ばね２０の復元力によって小ピスト
ン１９は右方向へ摺動する。

この時、油はピストンヘッド室１０側から速度調整弁１
２を通ってばね室１３に流動し、一方油圧機構１６では
、ばね室１３側から通路孔２２、逆止弁２３を通って加
圧室２１に流動し、扉は閉鎖される。

つまり扉の閉じ回動制御は、速度調整弁１２によって調
整されるピストン５により、一方扉の開き回動制御は、
油圧機構１６により夫々別個に行われるのである。

又本考案によると、小シリンダ１７の端部に圧力弁２５
を装着させてもよい。

この圧力弁２５は、弁体２５ａに加圧室２１とばね室１
３を連通して通路２５ｂを設け、該通路２５ｂに弁球２
５Ｃと、該弁球２５ｃを弁座２５ｄに弾着するゴム等か
らなる弾性体２５ｅを同軸的に配置して形成されており
、上記加圧室２１の内圧が更に高められた時、その内圧
により弁球２５ｃは弾性体２５ｅの弾撥力に抗して移動
し、このことにより弾性体２５ｅは圧縮変形されて通路
２５ｂを閉じるようになっている。

かくして上記圧力弁２５を用いると、加圧室２１の内圧
を一定値とすることができるのでより安定したバックチ
ェック効果が得られる。

以上説明したように本考案に係るドア・クローザのバッ
クチェック装置によれば、ドア・クローザの圧縮ばね４
の内側に油圧機構１６を配設し、所定開扉角度となった
時、ピストン５により油圧機構１６の小ピストン１９を
圧縮動作して加圧室２１の内圧を高め、この内圧によっ
て扉の開き回動を制御するように構成したから常に一定
したバックチェック効果と、バックチェック角度（開扉
角度）が得られることは勿論のこと、小シリンダ１７に
設けた通油孔１８を小ピストン１９によって遮断するま
では、ピストン５に対して小ピストン１９を押動する為
の抵抗力は極めて少ないので通常の開扉回動を円滑に行
わせることができ、又、上記通油孔１８の位置を小シリ
ンダ１７の長さ方向において任意所望にかえることで、
上記バックチェック角度を任意所望に、かつ容易に変更
することもでき、更に小ピストン１９の通路孔２２に逆
止弁２３を配設したから、小圧縮ばね２０の復元力にて
自己復帰してドア・クローザの圧縮ばね４等に過負荷を
与えるものでないから、閉扉動も円滑となし得る等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るドア・クローザのバックチェッ
ク装置を示す閉扉状態の縦断側面図、第２図、第３図は
同装置における油圧機構を夫々示したもので、第２図は
その閉扉状態の縦断側面図、第３図はそのバックチェッ
ク動作時の縦断側面図である。 ３・・・・・ツリンダ、４・・・・・・圧縮ばね、５・
・・・・ゼストン、１３・・・・・・ばね室、１６・・
・・・・油圧機構、１７・・・・・・小シリンダ、１８
・・・・・・通油孔、１９・・・・・・小ピストン、２
０・・・・・・小圧縮ばね、２１・・・・・・加圧室、
２２・・・・・・通路孔、２３・・・・・・逆止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ３に嵌挿して扉の開閉に連動されるピストン５
   に圧縮ばね４を閉扉力として弾撥付勢させて成るドア・
   クローザにおいて、所定の開扉角度となった時、上記ピ
   ストンにより圧縮動作されて内圧が高められ、この内圧
   により扉の開き回動を制御可能な油圧機構１６を上記圧
   縮ばねの内側に配設し、この油圧機構は、周壁に通油孔
   １８を設けた小シリンダ１７に小圧縮ばね２０により小
   ピストン１９を弾装して加圧室２１を設け、該加圧室と
   ばね室１３を連通して小ピストンに開設した通路孔２２
   に逆止弁２３を配設して成ることを特徴とするドア・ク
   ローザのバックチェック装置。