JPS6038147Y2 - 冷蔵庫筐体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫外箱のうち、特に冷凍室と冷蔵室とを仕
切るために前面中央に設けられた中仕切板が簡単に取付
けでき、かつこの中仕切板の内側の放熱パイプ支持兼ヒ
ンジ補強板も同時に固定できるようにした冷蔵庫筐体に
関するものである。

一般に、第１図に示すような冷凍室１と冷蔵室２とを、
独立したドア３，４でそれぞれ開閉できるようにした冷
蔵室において、冷凍室１と冷蔵室２との間の中仕切板５
を、外箱を形成する側板６の前縁７に連結し、かつ内側
のヒンジ補強板８を固定する（第１図のＡ部）には、第
２図または第３図に示すような方法で行なっていた。

すなわち、第２図の場合は、側板６を内側に折曲した前
縁７をさらに折返してフランジ溝９を形威し、このフラ
ンジ溝９内に、中仕切板５の端部１０を挿入し、このと
きヒンジを取付けるための補強板８をも一体にフランジ
溝９に挿入して、ねじ１１で仮止めする。

仮止め後、断熱材である発泡ウレタン１２を注入して硬
化すると、ウレタン１２が接着剤としても作用するので
、前記ねじ１１を外し、ヒンジ取付ねじ孔１３にてヒン
ジを取付けるようになっていた。

また、第３図の場合は、側板６の前縁７のフランジ溝９
に、中仕切板５の端部１０とともに内箱１４の端部１５
をも一緒に圧入し、Ｌ字形のヒンジ補強板８を中仕切板
５の背面と内箱１４に密接しつつ、内箱１４の反対面か
ら補強板取付金具１６を当ててねじ１７，１７で取付け
るようになっていた。

このような第２図および第３図に示す方法は、いずれも
、ねじによる固定であるため、ねじ孔の加工を必要とし
、かつ組立時にねじ孔の位置合せをしなければならず、
作業性が極めて悪く、特に第３図の場合は、補強板取付
金具をさらに必要とするという欠点があった。

本考案はこのような従来の欠点を改良するためになされ
たもので、側板の前縁のフランジ溝を形成する折返し部
に係合孔をあけ、中仕切板の端部には一体に突出した係
合突起を設け、この係合突起は、ヒンジ補強板が嵌合固
定される嵌合突起部と、前記係合孔に係合する突起部と
からなり、しかもヒンジ補強板は必要に応じて放熱パイ
プの押え部も一体に形成してなるものである。

以下、本考案の一実施例を図面について説明する。

６は、冷蔵庫外箱を形成する側板、５は冷凍室と冷蔵室
とを仕切るための中仕切板で、ともに鉄板の折曲加工に
より形成されている。

前記側板６は端を内方へ９０度折曲して前縁７とした後
、１８０度折回して折曲部１８とし、この折曲部１８を
再び略１８０度折返して折返し部１９とし、この折返し
部１９と折曲部１８との間がフランジ溝９となっている
。

また前記折返し部１９には、中仕切板５の端部１０を固
定するための係合孔２０が穿設されている。

前記中仕切板５は、その両端部１０．１０が結合時に前
縁７と同一面となるように段部を有し、かつこの両端部
１０．１０には一体膨出した係合突起２１が設けられて
いる。

この係合突起２１は、両側にスリットを入れて弧状に膨
出させて形成され、ヒンジ補強板８を圧入係止するため
の嵌合突起部２２と、この嵌合突起部２２の先端をさら
に膨出させ、前記係合孔２１に係合する突起部２３とか
らなっている。

またこの中仕切板５の上下縁部は、内側でＵ字形に折曲
されて嵌合溝２４．２５が形成され、この嵌合溝２４，
２５には冷凍室内箱の底板部２６と冷蔵室内箱の天板部
２７とが嵌着されるようになっている。

ヒンジ補強板８は、前記嵌合突起部２２に挿入される挿
入部２８とヒンジ２９を取付けるための取付孔３０を有
する取付部３１と、放熱パイプ３３を支持するための支
持部３４とからなっている。

また、ヒンジ取付部３１には中仕切板５の位置合せ孔３
５に一致する位置決めダボ３６が一体に設けられている
。

３７は、冷凍室内箱と冷蔵室内箱との間に介在される硬
質な発泡スチロール等の断熱材で、先端には軟質ウレタ
ン３８が貼着され、中仕切板５の背面の複雑な凹凸に対
処している。

つぎに組立てに際しては、放熱パイプ３３を側板６の前
縁７の内側に設けたフランジ溝９に沿って挿入し、中仕
切板５の位置では、中仕切板５に沿って水平に往復させ
、再び側板６のフランジ溝９に挿入せしめる。

この状態で、中仕切板５の端部１０を側板６のフランジ
溝９に折返し部１９の弾性に抗して圧入する。

すると、保合突起２１の先端の突起部２３が係合孔２０
に係合して側板６と中仕切板５は仮止めされる。

つぎに、ヒンジ補強板８の挿入部２８を係合突起２１の
嵌合突起部２２内に差し込む。

すると、位置決めダボ３６が位置合せ孔３５と嵌合し、
かつ支持部３４で放熱パイプ３３を支持する。

つぎに、中仕切板５の嵌合Ｒ２４，２５に内箱の底板部
２６と天板部２７をそれぞれ嵌合するとともに中仕切板
５の背面から断熱材３７を挿入すると、軟質ウレタン３
８で、放熱パイプ３３、ヒンジ補強板８等が仮止めされ
る。

本考案は上述のように構成したので、冷蔵庫外箱の側板
と中仕切板との結合時に、全くねじを用いることなくヒ
ンジ補強板をも一体に固定でき、組立て工数を大巾に減
らすことができる。

また、ヒンジ補強板は、放熱パイプの支持部をも一体に
構成でき、部品点数を削減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は２ドア型冷蔵庫の斜視図、第２図および第３図
はそれぞれ異なる従来例を示す横断平面図、第４図は本
考案による中仕切板の一実施例を示す斜視図、第５図は
従断側面図、第６図は横断平面図である。 １・・・・・・冷凍室、２・・・・・・冷蔵室、５・・
・・・・中仕切板、６・・・・・・側板、７・・・・・
・前縁、８・・・・・・ヒンジ補強板、９・・・・・・
フランジ溝、１０・・・・・・端部、１８・・・・・・
折曲部、１９・・・・・・折返し部、２０・・・・・・
係合孔、２１・・・・・・係合突起、２２・・・・・・
嵌合突起部、２３・・・・・・突起部、２８・・・・・
・挿入部、２９・・・・・・ヒンジ、３１・・・・・・
ヒンジ取付部、３３・・・・・・放熱パイプ、３４・・
・・・・支持部、 ３５・・・・・・位置合せ孔、 ３６・・・・・・位置決 めダボ、 ３７・・・・・・断熱材、 ３８・・・・・・軟質ウレタ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）冷蔵庫外箱の側板と一体の前縁を２度折返した折
   曲部と折り返し部とにより弾性を有するＵ字状のフラン
   ジ溝を形成するとともに、前記折返部に係合孔を形成し
   、冷凍室と冷蔵室との中仕切板の端部に、保合突起とし
   て嵌合突起部と、突起部とを２段に形威し、前記中仕切
   板の端部をフランジ溝に圧入しつつ係合孔に突起部を係
   合し、かつヒンジ補強板の挿入部を前記フランジ溝内で
   あって前記嵌合突起部に差し込み固定するようにしたこ
   とを特徴とする冷蔵庫筐体。
2. （２）中仕切板の端部の保合突起は、弧状に膨出した嵌
   合突起部と、この嵌合突起部の先端をさらに直角に膨出
   した突起部とからなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の冷蔵庫筐体。
3. （３）ヒンジ補強板は、中仕切板との接触部に位置決め
   ダボを一体に形威し、中仕切板の位置合せ孔に嵌合する
   ようにした実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   記載の冷蔵庫筐体。
4. （４） ヒンジ補強板は、中仕切板に沿って配管した
   放熱パイプの支持部を一体に形威した実用新案登録請求
   の範囲第１項、第２項または第３項記載の冷蔵庫筐体。