JPS6038134Y2 - 冷凍・冷蔵オ−プンショ−ケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数の吹出口にまたがって設けた整流器で、露
付きや氷結が生ずることのないようにした冷凍・冷蔵オ
ープンショーケースに関するものである。

前面に大きな開口を有し、その開口に複層の空気流（エ
アカーテン）を設けた冷凍・冷蔵オープンショーケース
は、夜間閉店時などの不使用時にはその開口を内外気遮
断部材（以下ナイトカバーと記す）でおおい、冷凍機に
かかる負荷を減少し省エネルギーを図っている。

しかしこの夜間運転時には、ナイトカバーを介してショ
ーケースの商品収納室と店舗内空気（以下外気と記す）
とが遮断されるため、整流器に露付きもしくは氷結が発
生し、水滴が滴下したり、塵が付着したりエアカーテン
に乱れが生ずるなどの問題を生じていた。

例えば三層の空気流即ち最内層の空気流は冷却器により
冷却され、中間の空気流は冷却器を介さず、また最外層
の空気流は単に外気を流すというオープンショーケース
では、ナイトカバーを備えると中間層の空気流が通過す
る整流器の当該部分が最内層空気流の部分に近い低温度
となり、外気と連通ずる最外層空気流部分で結露もしく
は氷結が生じていた。

（この場合、最外層空気流用の送風機を運転すれば、そ
の部分の整流器の温度を僅かでも上昇できるが、オープ
ンショーケースの冷却室内の冷却効果を阻害することに
なるため、前記送風機は夜間運転時には停止させること
になる。

）本考案は、このようにナイトカバーにより前面開口を
覆ったとき、整流器に露付きや氷結が生じることのない
ようにしたものである。

以下本考案の実施例を第１図ないし第５図により説明す
る。

１は前面に開口２を有し、断面路３学形の第１の風路３
と第２の風路４とを設けた冷凍・冷蔵オープンショーケ
ースの本体で、第１の風路３は送風機６と冷却機７を、
また第２の風路４には送風機８を設ける。

第１の風路３、第２の風路４の開口２の下部に面する側
には、それぞれ吸込口９゜１０を有し、上部側には吹出
口１１．１２を設ける。

本体１の最上部（天井部）には吸入口１３を上側に向け
て開口腰内部に送風機１４を配し、かつ他方の吹出口１
５を前記開口２に臨ませた第３の風路５を設ける。

これら第１、第２、第３の各風路３．４．５の吹出口１
１，１２，１５は、最内側に第１風路３の吹出口１１、
中間に第２風路４の吹出口１２、最も外側に第３風路５
の吹出口１５が位置し、その下面即ち各吹出口１１，１
２．１５の吹出方向に近接して、これら吹出口１１，１
２．１５をまたがるようにして整流器１６を設ける。

整流器１６は、多角形状の通風路１７を多数隣接して作
成したもので、これを通過する空気流を整流する機能を
有し、本体１の内箱１８上端に設けた内側支え部材１９
と、本体１の前側上端に設けた外側支え部材２０との間
に架は渡して設ける。

したがって通常の冷却運転時には、最内側に冷却された
空気流が循環し、内箱１８内の商品を冷却する。

最内側空気流の外側には非冷却の空気流が循環して最内
側冷却流を保護し、その外側の第３の空気流は非冷却の
第２の空気流を保護する。

２１は第１の風路３と第２の風路４を区画する分離板、
また２２は第２の風路４と第３の風路５とを区画する分
離板であって、各その上部前端と整流器１６の上側即ち
各分離板２１．２２との間に第１、第２の加熱部材２３
．２４を設ける。

第１、第２の加熱部材２３．２４は、整流器１６に当接
する下端を開口させ、内側上部位置に空気取入口２５．
２６をあけた細隙状のもので、内部に加熱ヒーター２７
を内蔵してそこを通過する空気を加熱し、整流器１６の
当該部分、即ち各風路３，４．５の境界位置の結露もし
くは氷結を防止する。

２８は本体１前面上端で、外側支え部材２０の外方に位
置して設けた装飾板で、後記する風向変更体３０係止用
の上向きフック２９を設ける。

風向変更体３０は装飾板２８にこれを引っ掛は固定し、
かつ最外側空気流を排出通過させるための支持板３１と
、ナイトカバー３８を引っ掛けかつ最外側空気流を排出
させるために案内する案内板３２とから樹皮する。

このうち支持板３１は、装飾板２８の上向きフック２９
と係止する係止フック３３を最上部に設け、中程の位置
に装飾板２８に当接させる当接部３４及びその下方に最
外側空気流を排出させるための窓３６を複数個設けた垂
下部３５とから戒り、総体的に２段のＬ形屈曲を連続し
た形状である。

また案内板３２は、支持板３１の下部に固着した総体形
状り形のもので、縦側の側端は整流器１６の下面に当接
させ、横側の側端にはナイトカバー３８の係止フック３
９を引っ掛けるための上向きフック３７を形成する。

案内板３２１側の整流器１６下面の当接位置は、第２の
加熱部材２４が接する整流器１６の位置の僅か内側で、
その反対側即ち下面となる。

したがって夜間の閉店時など、不要の開口２を開いたま
まで、冷却運転をする必要のないときには、風向変更体
３０を装飾板２８に引っ掛けて固定し、そこにナイトカ
バー３８の上端を係止させて、開口２を覆い冷却運転を
行なう。

その場合、冷却用内箱１８内は、第１の風路３で冷却風
が循環し、そのうえ外気とはナイトカバー３８により遮
断されるため、効率の良い冷却運転が行なえる。

第２の風路４を流れる空気も、第１の風路３の空気温度
とほぼ同じ位の低温となり、整流器１６の第１風路３、
第２風路４の対応部分は低い温度となるが、第２の加熱
部材２４から流出する高温の風と、第３の風路５の比較
的高温の空気によって整流器１６に露付きもしくは氷結
は生じない。

これは第２の加熱部材２４を通過する速度の遅い風が、
加熱ヒーター２７により温められて高温の風となり、整
流器１６を通過することと、外気をそのまま通す第３風
路５の風が比較的高温であることから、整流器１６の当
該部分で露付き、氷結が起きないためである。

また第２の加熱部材２４を通した空気と、第３風路５の
風は風向変更体３０の案内板３２に送られ、支持板３１
の窓３６から外気に放出される。

以上の説明は３層の風路を有するオープンショーケース
の場合で説明したが、外気と連通ずる風路を最外側に有
するものであれば、２層の場合でも、４層、５層の場合
でも、一般的に多層の風路を設けたオープンショーケー
スにおいて、風向変更体３０を外気連通風路と他の風路
との境界位置に設けることで実施できる。

本考案をさらに効率のよいものにするために、第２図、
第４図で示したように、第２の加熱部材２４の空気取入
口２６の手前に別の加熱手段４０を追加して、この加熱
部材２４から流出する空気の温度を高くしたり、第３風
路５の風が冷却用内箱１Ｂ内に回りこむのを防止するた
め、第４図、第５図中で示したように、案内板３２の上
側にスペーサー４２を介して補助板４１を設けてもよい
。

以上のように本考案は、整流器下部に風路変更体を設け
ることにより、店舗内空気連通風路の空気流は店舗側に
排出し、他の風路の空気は循環させるようにしたため、
内外気遮断部材で店舗内空気と、仕切られた冷却室内を
効率良く冷やすことができ、整流器の外気連通風路に対
応する個所にも露付きや氷結が起らず、その部分に塵が
付着して外観上見苦しくなったり、エアカーテンの乱れ
を生ずることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案冷凍・冷蔵オープンショーケースの実施
例を示す説明図、第２図は第１図のＡ部を示す拡大図、
第３図は第１図、第２図で図示した風路変更体の１部斜
視図、第４図は第２図と対応させた本考案の他の実施例
における拡大図、第５図は第４図で図示した風路変更体
の１部斜視図である。 ２・・・・・・開口、３・・・・・・第１風路、４・・
・・・・第２風路、５・・・・・・第３風路、６，８．
１４・・・・・・送風機、７・・・・・・冷却機、９，
１０・・・・・・吸込口、１１，１２．１５・・・・・
・吹出口、１３・・・・・・吸入口、１６・・・・・・
整流器、１７・・・・・・通風路、３０・・・・・・風
向変更体、３１・・・・・・支持板、３２・・・・・・
案内板、３３・・・・・・係止フック、３４・・・・・
・当接部、３５・・・・・・垂下部、３６・・・・・・
窓、３７・・・・・・上向きフック、３８・・・・・・
ナイトカバー ３９・・・・・・ナイトカバーの係止フ
ック。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に複層の空気流が横切る開口と、前記空気流を流す
   複数の風路を設け、かつこの風路のうち外側空気流の風
   路の吸入口を店舗内空気と連通させた冷凍・冷蔵オープ
   ンショーケースにおいて、前記開口上端に形成した複数
   の風路出口にまたがって整流器を設け、前記ショーケー
   ス本体の前面上部に装飾板を配設し、最外側空気流を排
   出通過させる支持板と最外側空気流を排出案内させる案
   内板とからなる風向変更体を前記装飾板に引っ掛けて配
   設し、前記案内板の一側端を整流器下面に当接し、前記
   案内板の他側端に形成した係止部にショーケースの前面
   開口を遮断する部材を引っ掛けて配設したことを特徴と
   する冷凍・冷蔵オープンショーケース。