JPH0230708Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は冷却空気を強制的に循環させて庫内を
冷却する冷凍或は冷蔵ストツカー（以下冷凍・冷
蔵貯蔵庫と呼ぶ）に関する。

〔従来の技術〕

従来、冷凍・冷蔵貯蔵庫は、第５図及び第６図
に示すように、前面を大きな開口にして作られた
庫内１を有している。庫内１の一側面には蒸発器
カバー２が設けられている。蒸発器カバー２は、
その上部に複数個の吹出穴４と、その下部に複数
個の吸入穴５とを有している。蒸発器カバー２の
上端と庫内１の上板との間には大きな吹出口６が
作られている。

また蒸発器カバー２の裏側にはその蒸発器カバ
ー２に沿つてのびた蒸発器８が設けられている。
蒸発器８の上方には冷却空気Ａを循環するための
送風フアン１０が設けられている。

今、庫内１の空気は送風フアン１０により、蒸
発器カバー２の吸入穴５に吸い込まれる。吸い込
まれた空気は、蒸発器８を通過して吹出穴４，６
を通して庫内１に吹き出され、矢印で図示するよ
うな冷却空気Ａが作られる。このようにして、冷
凍・冷蔵貯蔵庫では冷却空気Ａの循環回路が形成
される。

このような冷凍・冷蔵貯蔵庫では、その庫内１
に冷凍食品もしくは冷蔵食品のような負荷１２が
貯蔵され、冷却空気によりその負荷１２の冷却が
行なわれる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来の冷凍・冷蔵貯蔵庫では、
第７図に示すように負荷１２が庫内１に増加され
ると、冷却空気Ａが庫内１の離れた所にまで行き
屈かなくなる。この結果、負荷１２には冷え甘部
分１４が発生するという問題がある。

それ故に本考案の目的は庫内に負荷が増加した
際にも、冷却空気が庫内に万遍なく行き渡るよう
にした冷凍・冷蔵貯蔵庫を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、冷気強制循環式の冷凍・冷蔵
貯蔵庫において、庫内の一側面に設けた蒸発器カ
バーと、上記庫内の上板と上記蒸発器カバーの上
端との間に作られた吹出口と、上記庫内の上記蒸
発器カバーとは反対側の他側面に対し間隔をおい
て設けたガード枠と、上記庫内の底板の上面に載
置した敷板と、上記蒸発器カバーの裏面側に配し
た蒸発器と、該蒸発器の上方に配され、冷却空気
を循環させるための送風フアンとを含み、上記蒸
発器カバーは上部に吹出穴と、上記敷板より上方
の位置の下部に吸入穴とを有し、上記敷板は上記
蒸発器カバーの上記吹出口に対して最も離れてい
る対角線上の反対側に吸入口を形成し、さらに上
記吸入口から、上記敷板の裏側を通して、上記蒸
発器に至る風路を設けたことを特徴とする冷凍・
冷蔵貯蔵庫が得られる。

〔実施例〕

第１図乃至第３図は本考案の一実施例の冷凍・
冷蔵貯蔵庫を示している。

図示の冷凍・冷蔵貯蔵庫は前面を大きな開口に
して作られた庫内２０を有している。庫内２０の
一側面には蒸発器カバー２５が設けられている。
蒸発器カバー２５はその上部に複数個の吹出穴２
７を有している。蒸発器カバー２５の下部には、
庫内２０の冷却後の空気を導くための吸入通路
（図示せず）が形成されている。庫内１の上板２
６と蒸発器カバー２５の上端との間には吹出口２
８が作られている。

蒸発器カバー２５の裏面には、蒸発器カバー２
５に沿つてのびた蒸発器３０が設けられている。
蒸発器３０の上方向には矢印で図示するような冷
却空気Ｂを循環させるための送風フアン３２が設
けられている。

一方、庫内２０の底板の上面には敷板３４が載
置されている。敷板３４は、第２図に詳細に示す
ように、その二側辺に相対向するように下向きに
曲げられた対の支持片３６を有している。敷板３
４にはまた、その上面の他の二側辺のうちの一辺
を切り欠いて作られた吸入口３８が形成されてい
る。敷板３４の吸入口３８は、庫内２０におい
て、蒸発器カバー２５の吹出口２８に対して最も
離れている対角線上の反対端に形成されている。

なお庫内１には、その前面の開口を開閉可能に
した扉４０（第３図）が、ヒンジ４１を介して取
りつけられている。

今、庫内２０の空気は、蒸発器３０の上方に設
けられた送風フアン３２により、敷板３４の吸入
口３８から敷板３４の裏側と庫内２０の底面との
間を通過して蒸発器カバー２５の裏側に導かれ
る。蒸発器３０では、空気を冷却して冷却空気が
作られる。冷却空気ABは、送風フアン３２によ
り蒸発器カバー２５の吹出穴２７と、その上方向
の吹出口２８から吹き出される。庫内２０に吹き
出された冷却空気ABは蒸発器カバー２５に対向
した庫内２０の側壁面に沿つて下降される。その
後に冷却空気Ｂは敷板３４の吸入口３８へ吹い込
まれて冷却空気Ｂの循環回路が形成される。

したがつて、庫内２０に負荷（図示せず）が増
加した場合であつても、冷却空気Ｂは敷板３６の
裏面を通過して蒸発器３０に導かれるため、庫内
２０に万遍なく冷却空気がゆき屈く。

第４図は、冷凍・冷蔵貯蔵庫の他の実施例を示
している。

図示の冷凍・冷蔵貯蔵庫は、蒸発器カバー２５
の下部の敷板３４より少し上方の位置に複数個の
吸入穴４３を有している。さらに蒸発器カバー２
５とは反対側には格子形状に作られたガード枠４
２が壁面に対し少しの間隔をおいて設けられてい
る。

この冷凍・冷蔵貯蔵庫では、送風フアン３２に
よつて蒸発器カバー２５の吹出穴２７および吹出
口２８から吹出された冷却空気Ｂは吸入口３８と
吸入穴４３とに吸い込まれる。その際、冷却空気
Ｂの一部はガード枠４２と壁面との間を流れる。
さらに、空気は蒸発器３０に導かれて冷却空気Ｂ
が作られる。

したがつて、庫内２０には、負荷が増加して収
納された際にも、ガード枠４２と庫内２０の側面
との間に冷却空気Ｂの循環回路の一部が確保され
るため、庫内２０の吹出穴２７および吹出口２８
から離れた所にも冷却空気Ｂが十分に行き渡る。

〔考案の効果〕

以上、説明したように本考案の冷凍・冷蔵貯蔵
庫によれば、冷却空気が庫内の上部から敷板の裏
面を通過して循環されるため、負荷が増大した際
にも、庫内に万遍なく冷却空気を行き渡らせるこ
とができる。

また、庫内にガード枠を設けてあるため、庫内
に収納した負荷が荷崩れを起こした場合にも吸入
口を塞いでしまうようなことがない。

したがつて、負荷が庫内に増加された際にも、
その負荷の冷え甘を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の冷凍・冷蔵貯蔵庫の一実施例
を示す扉を省略した正面図、第２図は第１図の冷
凍・冷蔵貯蔵庫に用いられる敷板を示す斜視図、
第３図は第１図の冷凍・冷蔵貯蔵庫の外観を示す
斜視図、第４図は本考案の他の実施例の扉を省略
した正面図、第５図は従来の冷凍・冷蔵貯蔵庫の
斜視図、第６図及び第７図は、第５図の冷凍・冷
蔵貯蔵庫の庫内に負荷を収納した状態を示す正面
図である。 １……庫内、２……蒸発器カバー、４……吹出
穴、５……吸入穴、６……吹出口、８……蒸発
器、１０……送風フアン、１４……負荷、２０…
…庫内、２５……蒸発器カバー、２７……吹出
穴、２８……吹出口、３０……蒸発器、３２……
送風フアン、３４……敷板、３８……吸入口、４
３……吸入穴、４２……ガード枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷気強制循環式の冷凍・冷蔵貯蔵庫において、
   庫内の一側面に設けた蒸発器カバーと、上記庫内
   の上板と上記蒸発器カバーの上端との間に作られ
   た吹出口と、上記庫内の上記蒸発器カバーとは反
   対側の他側面に対し間隔をおいて設けたガード枠
   と、上記庫内の底板の上面に載置した敷板と、上
   記蒸発器カバーの裏面側に配した蒸発器と、該蒸
   発器の上方に配され、冷却空気を循環させるため
   の送風フアンとを含み、上記蒸発器カバーは上部
   に吹出穴と、上記敷板より上方の位置の下部に吸
   入穴とを有し、上記敷板は上記蒸発器カバーの上
   記吹出口に対して最も離れている対角線上の反対
   側に吸入口を形成し、さらに上記吸入口から、上
   記敷板の裏側を通して、上記蒸発器に至る風路を
   設けたことを特徴とする冷凍・冷蔵貯蔵庫。