JPS6039733Y2 - 冷凍・冷蔵オ−プンシヨ−ケ−スの空気吹出部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は前面の大きな開放部にエアーカーテンを形成し
て庫内外を仕切る冷凍・冷蔵オープンショーケースに係
り、特に温度差のある複層のエアーカーテンを形成する
オープンショーケースの空気吹出部構造に関する。

一般に、良好なエアーカーテンを得るためには空気の吹
出口に細い空気通路を多数隣接形成してなる整流装置が
備えられるが、それをこの種のショーケースの複数の空
気吹出口にまたがるように装着すると、それらの空気吹
出口から吹出される空気の温度差に基いて整流装置に結
露しやすく、そこに塵が付着して不衛生になったり、外
観の劣化を来したりする原因になってしまう。

本考案は上述したような整流装置の結露を防止すること
を目的とし、以下それにつき図面を参照しながら実施例
を用いて説明する。

第１図の冷凍あるいは冷蔵オープンショーケースにおい
ては、第１の風路１には冷却室２と送風手段３とを配置
して下部の内側吸入口４から吸入した空気を冷却しつつ
上部の内側吹出口５から吹出すようになし、また第２の
風路６には送風手段７を配置して下部の外側吸入口８か
ら吸入した空気をそのまま、もしくは内側吹出口５から
吹出される空気よりも少し高い温度に冷却し、上部の外
側吹出口９から吹出すようになし、さらに内側吹出口５
および外側吹出口９にまたがるごとく共通の整流装置１
０を装着し、それによって前面の大きな開放部１１に良
好なる２層のエアーカーテンＣ，，Ｃ２を形成せしめ、
それらのことによって庫内１２の内底面や棚１３に陳列
された物品を冷却しつづけるようになしである。

また内側のエアーカーテンＣ１を形成した空気の大部分
は内側吸入口４に入り、外側のエアーカーテンＣ２を形
成した空気の大部分は外側吸入口８に入り、それにより
空気はなるべく循環するようになっている。

ここで冷却器２としては冷媒の凝縮・蒸発を繰返させる
装置の蒸発器部分を用い、また整流装置１０としてプラ
スチックや金属板等にて断面が例えば六角形の細長い空
気通路を多数隣接形成したものを用いる。

このようなショーケースの空気吹出部において、第２図
にその一実施例の詳細な構造を示すように、第１の風路
１と第２の風路６とを仕切る上部の断熱仕切壁１４の先
端に、中空部１５を有する付加仕切壁１６を固定し、こ
の付加仕切壁１６によって内側吹出口５と外側吹出口９
とに仕切る。

この付加仕切壁１６は金属板を折曲げ加工して作っても
よいし、またプラスチックの一体成型品であってもよい
し、さらには第３図に示すように２枚の仕切板１６１．
１６２の組合せによってもよい。

このような付加仕切壁１６には第１の風路１側の面に、
例えはニクロム線をビニール被覆してなるヒータ１７を
備えておく。

もつとも第３図のように２枚の仕切板１６１，１６２に
よる場合には内側の仕切板１６１の中空部１５側の面に
備えることも容易に可能であることが理解されよつ。

またこの付加仕切壁１６は第４図に示すように、仕切板
１６３に断熱材１６４を重ね合わせ固定したものでもよ
い。

要するにこの付加仕切壁１６は、中空部１５を設けたり
断熱材１６４を設けたりすることによって、第１の風路
１と第２の風路６との間を吹出口５および９部分におい
て断熱できる構成になすとともにその壁厚寸法を大きく
しである。

もつとも付加仕切壁１６の壁厚寸法を全部分において大
きくすることは必すしも要求されることではないが、そ
の先端部については壁厚方向の寸法を大きくすることが
必要であり、そのことは後文にて理解されよう。

このような付加仕切壁１６を備えた後に、上部の断熱外
部壁１８に固定された前支え１９と庫内天井板２０に固
定された後支え２１との間に整流装置１０を図示の如く
組込みかつ付加仕切壁１６の先端に当接させる。

このように組込まれた整流装置１０と付加仕切壁１６の
先端面との関係の一例を第５図に示した。

第５図において、斜線を施した部分が付加仕切壁１６の
先端面を表わしており、整流装置１０の多数の空気通路
１０１，１０２・・・＄８４，１８５のうち付加仕切壁
１６の先端面にて入口を完全に塞いだ空気通路（例えば
１０３，１１２，１１３等）を設けている。

このように入口が完全に塞がれた空気通路１０３，１１
２，１１３は空気静止部を構威し、そこには空気が流通
することはない。

一方、この空気静止部の一側の空気通路（例えば１０１
，１０２，１１１）には内側吹出口５からの絶対湿度の
低い低温空気が通過し、また空気静止部の他側の空気通
路（例えば１０４，１０５．１１４）には外側吹出口９
からの外気温もしくはそれよりも少し低温の空気が通過
する。

このとき、内側吹出口５からの空気のうち付加仕切壁１
６の近傍を通る空気はヒータ１７の発熱によって加温さ
れて静止空気部の近傍の空気通路（例えば１０２，１１
１）に入り、かつまたヒータ１７の熱か熱伝導により整
流装置１０に伝わるためその空気通路１０２，１１１に
おいても加温され、相対湿度のきわめて低い空気として
吹出される。

このように本考案においては、互いに温度の異なる空気
を吹出す複数の吹出口５，９にまたがって装着された整
流装置１０に、吹出口５，９の境界に対応した位置の空
気静止部を設けるとともに、比較的低温の空気を吹出す
吹出口５に対応した低温空気流通部のうち空気静止部の
近傍を通る空気を加温するようにしているので、整流装
置１０の出口面における結露はきわめて効率よく防止さ
れる。

しかもこの整流装置１０には吹出口５に対応した空気流
通部と吹出口９に対応した空気流通部との間に空気静止
部が設けられるので、ヒータ１７は比較的容量の小さい
ものでも十分な防露作用を果すことができ、経済的でも
ある。

また空気静止部は、仕切壁を先端部の壁厚方向寸法の大
きい構造に作り、この仕切壁の先端部を整流装置に当接
させて空気通路の入口を塞ぐことにより得られたものな
ので、空気吹出口部分の外観を損うことがないばかりか
、製造もきわめて簡単である。

なお、３層以上のエアーカーテンを形成するものにおい
ても同様に実施できるのはもちろんのこと、他の複数の
吹出口にもそれらの吹出口から温度の異なる空気が吹出
される場合には本考案を実施して同等な効果を得ること
ができるし、さらには３層以上のエアーカーテンを形成
するものにおける全ての吹出口に本考案を実施して優れ
た効果を得ることもできる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案による冷凍・冷蔵オープンショーケース
の一実施例の全体の概略構成を示した断面側面図、第２
図は第１図におけるＡ部詳細図、第３図は第２図の構造
の変形実施例を示した要部詳細図、第４図は他の実施例
における第２図と同様な図、第５図は整流装置と付加仕
切壁の先端面との関係の一例を示した作用説明図である
。 １・・・・・・第１の風路、２・・・・・・冷却器、５
・・・・・・内側吹出口、６・・・・・・第２の風路、
９・・・・・・外側吹出口、１０・・・・・・整流装置
、１４・・・・・・断熱仕切壁、１６・・・・・・付加
仕切壁、１７・・・・・・ヒータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細い空気通路を多数隣接形成してなる整流装置を互いに
   温度の異なる空気を吹出す複数の吹出口にまたがるよう
   に装着した冷凍・冷蔵オープンショーケースにおいて、
   上記吹出口を複数に仕切った仕切壁は少なくとも先端部
   の壁厚方向寸法を大きく作り、該仕切壁の先端部を上記
   整流装置に当接させて該当接部分の空気通路の入口を塞
   ぎ、これにより該整流装置に空気静止部を設け、さらに
   該仕切壁の先端部近傍の壁面のうち比較的低温の空気を
   吹出す吹出口側の壁面にヒータを備え、該整流装置の低
   温空気流通部のうち該空気静止部の近傍の空気通路を通
   る空気を加温するようにしたことを特徴とする空気吹出
   部。