JPS6037843Y2 - ガラス揺れ止め部材の固着構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガラスの揺れ止め部材の固着構造、特に車両
用の昇降窓ガラスの揺れ止め部材の固着構造に関するも
のである。

自動車等の車両用の昇降窓ガラスの揺れ止め部材として
、ゴム等の弾性材料からなる成形品がウェザ−ストリッ
プモールディングに固着され使用されている。

第１図は従来の揺れ止め部材の取付状態を示す斜視図、
第２図はそのＡ−Ａ断面図である。

図面において、１はウェザ−ストリップモールディング
であり、上端部に折返部を有するステンレス板等からな
る基板１ａと、この基板１ａから突出するゴム等の弾性
材料からなるリップ１ｂとを有している。

２は揺れ止め部材であり、コム等の弾性材料によって長
方形に近い六角形の横断面を有する形状に成形され、表
側に植毛部２ａを有し、接着剤によってウェザ−ストリ
ップモールディング１の基部１ａに固着されている。

以上のような揺れ止め部材２を固着したウェザ−ストリ
ップモールディング１は、取付部材により車体パネル（
いずれも図示省略）に取付けられ、昇降窓ガラス３は揺
れ止め部材２の表面およびリップ１ｂの先端に接して上
下に摺動する。

従来の揺れ止め部材２は接着剤だけでウェザーストリッ
プモールディングに固着されていたため、接着剤添付作
業のムラや昇降窓ガラス３の上下運動等により脱落しや
すいという問題点があった。

この考案はこのような従来のものの問題点に着目してな
されたもので、揺れ止め部材を、これに嵌合するブラケ
ットにより、圧着状態でウェザ−ストリップモールディ
ングに取付けることにより、ガラスの摺動によっても揺
れ止め部材がガタつくことなく確実に固定され、脱落の
おそれがないガラス揺れ止め部材の固着構造を提供する
ことを目的としている。

この考案は、長手方向に嵌合穴およびこの嵌合穴の裏面
側に固着部を有する弾性材料製の揺れ止め部材と、前記
嵌合穴に嵌合する嵌合部、この嵌合部の端部から前記固
着部の両方の端部側に伸びる連絡部、およびウェザ−ス
トリップモールディングの基板に固着される取付部を有
する短冊状板製のブラケットとからなり、前記ブラケッ
トは片側の嵌合部、連絡部および取付部が断面はぼクラ
ンク状に形成され、前記揺れ止め部材の固着部は前記ブ
ラケットの嵌合部裏面および取付部裏面間の距離よりも
大きい厚さを有し、かつ嵌合部によってウェザ−ストリ
ップモールディングの基板の昇降窓ガラス側に圧着した
状態で取付けられるようになっていることを特徴とする
ガラス揺れ止め部材の固着構造である。

以下、この考案の一実施例を図面により説明する。

第３図はこの考案の一実施例による揺れ止め部材を示す
斜視図、第４図はブラケットを示す斜視図、第５図は取
付状態を示す斜視図、第６図は第５図のＢ−Ｂ断面図で
あり、第１図および第２図と同一符号は同一または相当
部分を示す。

第３図ないし第６図において、４は揺れ止め部材で、ゴ
ム等の弾性材料により成形され、従来の揺れ止め部材２
とほぼ同様の外形を有するが、中央部よりやや裏面より
に、長手方向に貫通する嵌合穴４ａを有し、この嵌合穴
４ａより裏面側に位置する固着部４ｂに長手方向の切欠
４Ｃを有し、表側に植毛部４ｄを有している。

５はブラケットで、亜鉛メッキ鋼板等の短冊状板製の曲
げ成形術からなり、揺れ止め部材４の嵌合穴４ａに嵌合
する嵌合部５ａ、この嵌合部５ａの端部からウェザ−ス
トリップモールディング１側に伸びる連絡部５ｃ、およ
びこの連絡部５ｃの端部から嵌合部５ａの反対側に伸び
る取付部５ｂを有している。

ブラケットの片側の嵌合部５ａ、連絡部５ｃ、および取
付部５ｂは断面はぼクランク状に形成されている。

揺れ止め部材４の固着部４ｂの厚さｍは、ブラケット５
の取付部５ｂの裏面と嵌合部５ａの裏面の距離ｎよりわ
ずかに大きくなっている。

以上のような揺れ止め部材４のウェザ−ストリップモー
ルディング１への固着は、第５図および第６図に示すよ
うに、まず揺れ止め部材４の固着部４ｂを開き、ブラケ
ット５の嵌合部５ａを嵌合穴４ａに挿入して嵌合させる
。

このとき、揺れ止め部材４とブラケット５の取付をより
強くするために、嵌合部５ａの表面に接着剤を添付して
もよい。

このようにして揺れ止め部材４に嵌合させたブラケット
５の両端の取付部５ｂを、溶接点６において、ウェザ−
ストリップモールディング１の基板１ａに、スポット溶
接またはプロジェクション溶接等により溶接し固着する
。

この場合、ｍはｎより大きくなっているため、固着部４
ｂは圧着状態となり、揺れ止め部材４がウェザ−ストリ
ップモールディング１に固着される。

このとき揺れ止め部材４の裏面に接着剤を添付して固着
を助けてもよい。

また、固着部４ｂの脱落防止のために、固着部４ｂの先
端と嵌合部５ａの両側縁部が係合する構造としてもよい
。

以上のように揺れ止め部材４を固着したウェザ−ストリ
ップモールディング１は、従来のものと同様に車体パネ
ルに取付けられ、昇降窓ガラス３は揺れ止め部材４の表
面およびリップ１ｂの先端に接して上下に摺動する。

この場合、揺れ止め部材４はブラケット５を包むような
形で、圧縮された状態でウェザ−ストリップモールディ
ング１に機械的に固着されているので、昇降窓ガラス３
の摺動によっても揺れ止め部材４がガタつくことはなく
、確実に固定される。

第７図はこの考案の別の実施例による固着構造を示す分
解斜視図であり、揺れ止め部材７は第３図ないし第６図
の揺れ止め部材４とほぼ同様に形成されているが、切欠
４ｃがなく、固着部４ｂがつながった構造の固着部７ｂ
により、嵌合穴７ａが揺れ止め部材７を長手方向に貫通
するように構成されている。

また８、９はブラケットで第３図ないし第６図のブラケ
ット５が嵌合部８ａで２分割された構造となっており、
それぞれ断面はぼクランク状の嵌合部８ａ、９ａ、連絡
部８ｃ、９ｃおよび取付部８ｂ、９ｂを有している。

以上のように構成された揺れ止め部材７の固着構造にお
いては、ブラケット８，９の嵌合部８ａ、９ａを揺れ止
め部材７の嵌合穴７ａに挿入して嵌合させ、固着部７ｂ
を圧縮した状態でブラケット８，９の取付部８ｂ、９ｂ
を、ウェザ−ストリップモールディング１の基板１ａに
取付けて固着する。

この場合のウェザ−ストリップモールディング１の取付
および使用法は第３図ないし第６図のものと同様である
が、固着部７ｂが連続しているため、ガタッキおよび脱
落のおそれはさらに少なくなる。

なお、以上の実施例において、揺れ止め部材、ブラケッ
トおよびウェザ−ストリップモールディングの形状、構
造、材質ならびにこれらの取付方法は適宜変更可能であ
る。

また本考案は車両用の昇降窓ガラスに限らす、他のガラ
ス揺れ止め部材にも同様に適用可能である。

以上のとおり、この考案によれば、揺れ止め部材をこれ
に嵌合するブラケットにより、圧着状態でウェザ−スト
リップモールディングに取付けるようにしたので、ブラ
ケットの揺れ止め部材への嵌合およびウェザ−ストリッ
プモールディングへの固着が容易かつ確実となり、ガラ
スの摺動によっても揺れ止め部材がガタッキなしに確実
に固定され、揺れ止め部材の長手方向への脱落のおそれ
がないとともに、昇降窓ガラスの揺れを確実に防止する
ことができる。

また揺れ止め部材を別部品のブラケットでウェザ−スト
リップモールディングに取付けるようにしたので、揺れ
止め部材をウェザ−ストリップモールディングに一体成
形する場合に比べて、大形の成形装置を使用することな
く、かつウェザ−ストリップモールディングを傷つける
ことなく、容易に成形できるとともに、車種に合わせて
任意の位置に揺れ止め部材を配置できるなどの効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の揺れ止め部材の取付状態を示す斜視図、
第２図はそのＡ−Ａ断面図、第３図はこの考案の一実施
例による揺れ止め部材を示す斜視図、第４図はブラケッ
トを示す斜視図、第５図は取付状態を示す斜視図、第６
図は第５図のＢ−Ｂ断面図、第７図はこの考案の別の実
施例による固着構造を示す分解斜視図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、１はウ
ェザ−ストリップモールディング、２．４．７は揺れ止
め部材、３は昇降窓ガラス、５、 ８． ９はブラケッ
ト、６は溶接点である。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 長手方向に嵌合穴およびこの嵌合穴の裏面側
   に固着部を有する弾性材料製の揺れ止め部材と、前記嵌
   合穴に嵌合する嵌合穴、この嵌合部の端部から前記固着
   部の両方の端部側に伸びる連絡部、およびウェザ−スト
   リップモールディングの基板に固着される取付部を有す
   る短冊状板製のブラケットとからなり、前記ブラケット
   は片側の嵌合部、連絡部および取付部が断面はぼクラン
   ク状に形成され、前記揺れ止め部材の固着部は前記ブラ
   ケットの嵌合部裏面および取付部裏面間の距離よりも大
   きい厚さを有し、かつ嵌合部によってウェザ−ストリッ
   プモールディングの基板の昇降窓ガラス側に圧着した状
   態で取付けられるようになっていることを特徴とするガ
   ラス揺れ止め部材の固着構造。
2. （２）揺れ止め部材の固着部は、固着部を２分する切欠
   を有し、ブラケットの嵌合部は嵌合穴の全長にわたって
   連続したものである実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のガラス揺れ止め部材の固着構造。
3. （３） 揺れ止め部材は、連続した固着部を有し、ブ
   ラケットは嵌合部で２分割され、それぞれウェザ−スト
   リップモールディングの基板への取付部を有するもので
   ある実用新案登録請求の範囲第１項記載のガラス揺れ止
   め部材の固着構造。