JPS6233625Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は車両の昇降窓ガラス部に取付けられ
るガラス振れ止め部材の取付構造に関するもので
ある。

自動車等の車両の昇降窓ガラス部にはガラスに
当接する振れ止め部材（スタビライザー）がウエ
ザーストリツプモールデイングに取付けられてい
る。第１図は自動車のドアウエストパネルを示す
斜視図であり、１はドア、２は窓ガラス、３はイ
ンナーウエザーストリツプモールデイング、４は
アウターウエザーストリツプモールデイングであ
る。

第２図は従来のガラス振れ止め部材の取付構造
を示す第１図のＡ−Ａ断面図であり、ウエザース
トリツプモールデイング３は芯材３ａと樹脂部３
ｂとが一体成形されており、基部３ｃからリツプ
３ｄおよび前壁３ｅが片側に突出し、後壁３ｆが
反対側に突出している。振れ止め部材５はリツプ
３ｄおよび前壁３ｅに接着剤６により接着されて
いる。７はリツプ３ｄおよび振れ止め部材５の摺
動面に設けられたナイロン等の植毛である。

上記のガラス振れ止め部材の取付構造において
は、振れ止め部材５をウエザーストリツプモール
デイング３に接着剤６で接着し、クリツプにより
ドアパネルに取付けており、ガラスはリツプ３ｄ
および振れ止め部材５に摺動して昇降し、振れが
防止される。

しかしながら、このような従来のガラス振れ止
め部材の取付構造においては、振れ止め部材５を
ウエザーストリツプモールデイング３に直接接着
するようになつていたため、作業のバラツキによ
り接着剤塗布量が少なかつた場合には、取扱時ま
たは使用時に振れ止め部材が脱落するという問題
があつた。

この考案は、このような従来の問題点に着目し
てなされたもので、取付用のクリツプに断面Ｌ字
状の受部を設けるとともに、この受部に対応する
溝を振れ止め部材に設けて係合させることによ
り、上記問題点を解決することを目的としてい
る。

この考案はウエザーストリツプモールデイング
をドアパネルに取付けるクリツプと、このクリツ
プの下端からウエザーストリツプモールデイング
を保持するように伸びるモールデイング保持部
と、このモールデイング保持部の中央部からウエ
ザーストリツプモールデイングを押圧するように
立上がる押え部と、モールデイング保持部の長手
方向両端部からガラス振れ止め部材の両端部を支
持してウエザーストリツプモールデイングに当接
させるように、モールデイング保持部の延長方向
に断面Ｌ字状に突出する受部と、この受部と係合
するように、ガラス振れ止め部材に設けられた断
面Ｌ字状の溝とを有するガラス振れ止め部材の取
付構造である。

以下、この考案を図面に基づいて説明する。第
３図はこの考案の一実施例によるガラス振れ止め
部材の取付構造を示す第１図のＡ−Ａ断面図、第
４図はその分解斜視図であり、第１図および第２
図と同一符号は同一または相当部分を示す。

第３図および第４図において、８はウエザース
トリツプモールデイング３をドアパネル９に取付
けるためのクリツプで、金属板の成形品からな
り、基板８ａの上端から折返された折返部８ｂ、
この折返部８ｂの両側に上向に設けられた係止爪
８ｃ、前記基板８ａの下端から水平方向に伸びる
モールデイング保持部８ｄ、このモールデイング
保持部８ｄの中央部から立上る押え部８ｅ、この
押え部８ｅの両側のモールデイング保持部８ｄか
らモールデイング保持部８ｄの延長方向に断面Ｌ
字状に突出する受部８ｆ、および受部８ｆの立上
り面に形成された下向の係止爪８ｇから構成され
ている。

振れ止め部材５は第２図のものと同様に、合成
樹脂により、ブロツク状に成形され、摺動面に植
毛７を備えているが、長手方向に断面Ｌ字状の溝
５ａが形成されており、前記受部８ｆと係合する
ようになつている。振れ止め部材５の長さはクリ
ツプ８の長さとほぼ同じになつている。ウエザー
ストリツプモールデイング３は第２図のものと同
じ構造である。

以上のように構成されたガラス振れ止め部材の
取付構造においては、振れ止め部材５を矢印Ｘ方
向にスライドさせて受部８ｆを溝５ａに挿入し、
振れ止め部材５の両端部をそれぞれ両側の受部８
ｆと架橋状態で係合させる。このとき振れ止め部
材５とクリツプ８は係止爪８ｇにより係止され、
脱落が防止される。

このようにして振れ止め部材５を取付けたクリ
ツプ８は矢印Ｙの方向にスライドさせてウエザー
ストリツプモールデイング３に挿着し、ウエザー
ストリツプモールデイング３をドアパネル９に取
付ける。このときクリツプ８は基板８ａと折返部
８ｂの間にドアパネルの上端部をはさみ、係止爪
８ｃで脱落が防止され、ウエザーストリツプモー
ルデイング３の基部３ｃをモールデイング保持部
８ｄで保持し、押え部８ｅで押圧するとともに、
受部８ｆで振れ止め部材５を支持してウエザース
トリツプモールデイング３に当接させる。この状
態で窓ガラス２を昇降させると、ガラス２はリツ
プ３ｄと振れ止め部材５の植毛７に摺動して昇降
し振れが防止される。

なお、上記説明において、受部８ｆおよび溝５
ａの断面形状は完全なＬ字状でなくてもよく、類
似の形状であればよい。またウエザーストリツプ
モールデイング３、振れ止め部材５およびクリツ
プ８の形状、構造、材質等は任意に変更可能であ
る。また上記説明はインナーウエザーストリツプ
モールデイング３について説明したが、アウター
ウエザーストリツプモールデイング４にも同様に
適用でき、取付部位もドアパネルに限らず、他の
取付面でもよい。

以上説明してきたように、この考案によれば、
ウエザーストリツプモールデイング取付用のクリ
ツプに断面Ｌ字状の受部を設けるとともに、この
受部に対応する溝を振れ止め部材に設けて係合さ
せるように構成したため、接着剤および接着工程
が不要であり、取扱時および摺動中に振れ止め部
材が脱落するおそれがないなどの効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車のドアウエストパネルを示す斜
視図、第２図は従来のガラス振れ止め部材の取付
構造を示す第１図のＡ−Ａ断面図、第３図はこの
考案の一実施例によるガラス振れ止め部材の取付
構造を示す第１図のＡ−Ａ断面図、第４図はその
分解斜視図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示
し、１はドア、２は窓ガラス、３はインナーウエ
ザーストリツプモールデイング、４はアウターウ
エザーストリツプモールデイング、５は振れ止め
部材、５ａは溝、８はクリツプ、８ｆは受部、８
ｇは係止爪、９はドアパネルである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ウエザーストリツプモールデイングをドアパ
   ネルに取付けるクリツプと、このクリツプの下
   端からウエザーストリツプモールデイングを保
   持するように伸びるモールデイング保持部と、
   このモールデイング保持部の中央部からウエザ
   ーストリツプモールデイングを押圧するように
   立上がる押え部と、モールデイング保持部の長
   手方向両端部からガラス振れ止め部材の両端部
   を支持してウエザーストリツプモールデイング
   に当接させるように、モールデイング保持部の
   延長方向に断面Ｌ字状に突出する受部と、この
   受部と係合するように、ガラス振れ止め部材に
   設けられた断面Ｌ字状の溝とを有するガラス振
   れ止め部材の取付構造。 (2) 受部の立上り面に係止爪が形成されている実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のガラス振れ
   止め部材の取付構造。