JPS6037743Y2 - カセツト閉蓋ロツク解除機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセット閉蓋ロック解除機構に係り、特に記録
媒体を内蔵し、且つ開閉可能とされた蓋を閉蓋状態にロ
ックするロック手段を有するカセットが挿入される記録
及び／又は再生装置に設けられており、該カセットの該
装置の所定位置への挿入時に、該カセットと係合して該
カセットの側面凹部に露出している該ロック手段のロッ
ク解除用突出部を押動し得る第１及び第２の傾斜面で形
成される先端突状の係止片と、この第１及び第２の傾斜
面を前記カセット側に附勢する部材とを備えたロック解
除部材を設けてなり、該ロック解除部材は、前記カセッ
トの挿脱時に前記第１及び第２の傾斜面をこのカセット
に衝合させ、上記先端突状の係止片をこのカセットの挿
脱方向とは異なる方向に円滑に移動させて、この先端突
状の係止片の上記カセット側面凹部への挿入離脱を円滑
にした構成とすることによりカセット側面の凹部の幅を
小となし得、これによりテープカセットの取扱中に蓋の
ロックを誤って解除する誤ロツク解除を起こりに＜＜シ
、シかもカセット挿脱時でのカセットの負荷を小となし
得、また、ロック解除部材の移動が確実に行ない得るこ
とによりロック解除のタイミングを正確に設定して開蓋
動作を確実に行なうことができるように構威したカセッ
ト閉蓋ロック解除機構を提供することを目的とする。

一般に磁気テープを記録再生時にカセット外に引き出し
て所定テープバスに装填する所謂テープ自動装填型磁気
記録再生装置に適用されるテープカセットは、テープ引
出側に開閉自在なガードパネルを設けてなり、このガー
ドパネルは通常容易に開かないように閉蓋位置にロック
されており、テープカセットをカセット収納ケース内に
所定位置まで挿入したときに、ロックが解除されるよう
に構威しである。

従来のガードパネルロック解除機構は、カセット挿入時
にカセット側のロック部材に作用してこれをロック解除
方向に押すロック解除部材としては、半円形状部材又は
ローラが用いられていた。

このため、カセット側についてみると半円形部又はロー
ラが作用するための幅広の開口部又は溝部を必要とし、
従って、カセット取扱時にロック板が誤って指先等によ
り押され易くなる。

ロック板が指先により押されるとガードパネルに対する
ロックが解除され、ガードパネルが不要に開いてしまい
、テープ保護上好ましくない。

また、カセットのガードパネル開蓋動作は、カセットを
挿入した時点でガードパネルのロックを解除し、引き続
いてガードパネルを開蓋方向に回動させて行なわれる。

このため、ガードパネルのロック解除のタイミングは正
確であることが必要とされる。

しかし、従来のようにロック解除部材が半円形部又はロ
ーラであると、これらはカセット挿入に応じて溝部に徐
々に落ち込んでロック部材を徐々に押すことになり、ロ
ック解除のタイミングが不正確になり易く、場合によっ
てはガードパネルの開蓋動作時にもまだロックが完全に
解除されない状態とされ、ガードパネルの開蓋動作が円
滑に行なわれないという欠点があった。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下図面と共
にその一実施例について説明する。

第１図及び第２図は夫々本考案になるカセット閉蓋ロッ
ク解除機構に適用しうるテープカセットの一実施例の平
面図及び側面図を示す。

各図において、テープカセット１は上側ハーフ２と下側
ハーフ３とを組合せてネジ止め固定してなるカセット筐
体４と、カセット前側開口部を覆い内部の磁気テープを
保護するガードパネル５と、ガードパネル５を閉蓋状態
にロックする田ンク板６とより大略構成しである。

テープカセット１内には供給側リール７及び巻取側リー
ル８が内蔵してあり、供給側テープ巻回体９より引き出
された磁気テープ１０はガイドポール１１及び１２によ
りカセット前面開口側に沿って案内され、巻取側テープ
巻回体１３に到っている。

ガードパネル５は両側の輪１４ａ及び１４ｂを第５図に
示すように上側ハーフ２と下側ハーフ３とにより形成さ
れる軸支部に軸支されており、後述するカセット装着時
に第２図中矢印Ｂ方向に回動される。

なお、ガードパネル５は軸１４ａに設けであるトーショ
ンスプリング１５により閉蓋方向の回動力を附勢されて
通常（不使用時）は閉蓋しており、ロック板６により後
述するようにロックされている。

ロック板６は、特に第４図及び第６図に示すように、そ
の軸１６ａ及び１６ｂを上側ハーフ２と下側ハーフ３と
の間に保持されて回動可能な状態で下側ハーフ３の段差
面部１７の内面側に沿って延在ており、軸１６ａに設け
であるバネ定数の小さいトーションスプリング１８によ
り段差面部１７の内面側に積極的に当接する方向の回動
力を附与されている。

また、ロック板６には傾斜面１９を有するロック用突出
部２０、及びロック解除時に押付けられるロック解除用
突出部２１が形成しである。

ここで、ロック解除用突出部２１はその外面側より押付
けられた際にロック板６の回動を伴って移動し、その移
動方向は後述するようにカセット挿入方向と略直角方向
である。

ロック用突出部２０は上記段差面部１７に形成しである
第１の開口部２２内を貫通してガードパネル５の側面部
中白面側に形成しである溝部２３内に嵌入している（第
２図、第３図及び第４図参照）。

これにより、ガードパネル５は閉蓋位置にロックされ、
開蓋方向の回動を確実に制御される。

また、ロック解除用突出部２１は段差面部１７に形成し
である第２の開口部２４を貫通して段差面部１７の外側
に突出して外部に露出している。

ここで、ロック解除用突出部２１は閉蓋時第２図乃至第
４図に示すように下側ハーフ３の段差部１７とガードパ
ネル５の側縁部により形成される細幅溝部２５内にあり
、且つテープカセット１の側面より突出していないため
、テープカセット取扱時に指先等により不要に押される
虞れは全くなく、テープカセット取扱中にガードパネル
５のロックが解除される不都合は生じない。

なお、下側ハーフ３の段差部寸法ｔ１はガードパネル５
の厚さ寸法ｔ２より僅か大としてあり、ガードパネル５
の内側面と上記段差面部１７との間には僅かな隙間があ
る。

次に上記テープカセット１が装着される再生装置のカセ
ット収納ケース側に設けであるロック解除機構について
第７図乃至第９図と共に説明する。

第８図及び第９図に示すようにロック解除部材３０は直
線上の板バネ３１と、この板バネ３１の先端に第１の傾
斜面３２及び第２の傾斜面３３を有する係止片３４とよ
り構威してあり、この係止片３４を接着又は溶着して固
定しである。

なお、板バネ３１の基部側は再生装置に設けられたカセ
ット収納ケース３５の側面中断定位置にネジ３６により
取付けである。

このとき、係止片３４はカセット収納ケース３５の側面
開口部３７を通してカセット収納ケース３５内へ一部突
入している。

即ち、上記ロック解除機構は板バネ３１が弾性変形する
ことにより、係止片３４がカセット収納ケース３５外へ
脱出及びケース３５内へ突入しうるよう構威しである。

なお、板バネ３１の弾撥力は前記トーションスプリング
１８のそれよりも大としである。

次に上記テープカセット１のカセット収納ケース３５内
への挿入に関連してのガードパネルロック解除動作につ
いて、特に第７図Ａ乃至Ｃを参照して説明する。

テープカセット１は、第７図Ａに示すように、閉蓋位置
にロックされているガードパネル５を前面側として且つ
両側面をケース３５の内壁面に案内されてカセット収納
ケース３５内に矢印Ｃ方向（水平方向）に挿入（装填）
される。

テープカセット１の上記挿入により、ガードパネル５の
前面側端部がまず第１の傾斜面３２に当接してこれは円
滑に挿入方向と直交する方向に移動腰しかる後係止片３
４に押しあたり、板バネ３１が同図Ｂに示すように強制
的に弾性変形して係止片３４がケース３５より一時的に
脱出する。

テープカセット１を同図Ｃに示す正規の位置まで挿入す
ると、係止片３４は相対的に移動して上記細幅溝部２５
内のロック解除突出部２１に対向する位置に到る。

このとき、第１及び第２の傾斜面となる断面路三角形状
の係止片３４の先端部が板バネ３１に蓄勢されている弾
撥力によりケース内に突入してテープカセット細幅溝部
２５内に段差面部１７に係止される第４図中二点鎖線で
示す位置まで挿入する。

なお、ガードパネル５の側縁部と下側ハーフ３の段差面
部１７とにより形成される細幅溝部２５内にあるロック
解除用突出部２１を押動する係止片３４は上記の如く第
１及び第２の傾斜面で形成されており、その先端突状部
が突出部２１を押す構成とされているため、溝部２５の
幅が小さくても係止片３４は確実に突出部２１を押動す
ることができ、従って上記細幅溝部２５の寸法を小さく
設定できる。

このため、前述の如く突出部２１が細幅溝部２５内にあ
ってテープカセット１の側面より突出していないことと
あいまって、テープカセットの取扱時に突出部２１が指
先等により不要に押されて該ロック解除が行なわれるお
それはほとんどなくなる。

一方、ロック板６はロック解除用突出部２１を上記係止
片３４に押付けられてカセット内側方向にトーションス
プリング１８に抗して回動され、ロック用突出部２０は
矢印り方向（矢印Ｃで示すテープカセット挿入方向に対
して略直角方向）に第７図Ｃ中破線で示すように変位し
てガードパネル５の溝部２３より脱出する。

これにより、ガードパネル５の閉蓋位置でロックが解除
され、ガードパネル５は開蓋しうる状態となる。

更にテープカセット１を上記挿入方向に押すと、所定の
カセット装着機構（図示せず）が動作してテープカセッ
ト１はカセット収納ケース３５と共に下方向に移動して
所定位置に装着される。

なお、テープカセット１の下動時、ガードパネル５は所
定の係止部材に係止されて第２図中二点鎖線で示すよう
に開蓋する。

また、テープカセット１の下動により、ローディング時
に動作して磁気テープをカセット外に引き出して所定の
テープパスに装填させるローディングポール（図示せず
）がテープカセット１の切欠き部２６及び２７内に相対
的に挿入する。

また、係止片３４は第１及び第２の傾斜面で形成されて
いるため、係止片３４は細幅溝部２５に対向するとこの
内部に瞬時に落ち込んでロック解除用突出部２１を押動
する。

このため、ロック解除のタイミングが正確に設定され、
しかもロックが瞬時に解除され、然してロック解除に引
き続いてのガードパネル５の開蓋動作がタイミング正し
く確実に行なわれる。

次にテープカセットをカセット装着部より離脱させる場
合には、カセット離脱用レバー（図示せず）を操作して
カセット収納ケース３５をテープカセット１と共に上動
させた後、テープカセット１を矢印Ｅ方向に引き抜く。

テープカセット１を引き抜く場合、係止片３４はまず、
第２の傾斜面３３に当接してこれは円滑に引出し方向と
直交する方向に移動されると共に、ガードパネル５の周
側壁部に係止されて、第７図Ｂに示すと同様に板バネ３
１の弾性変形を伴って細幅溝部２５より脱出する。

なお、このとき、ガードパネル５には開蓋方向の回動力
が附与されるも、ガードパネル５はトーションスプリン
グ１５の弾撥力及びカセット収納ケース３５の係止板（
図示せず）により閉蓋位置に保持される。

なお、テープカセット１のカセット収納ケース３５より
の離脱に関連して、係止片３４は一旦第７図Ｂに示すよ
うにケース３５より脱出した後、同図Ａに示すように再
びケース３５内に突入する。

また一方、係止片３４の細幅溝部２５よりの脱出により
、ロック板６はロック解除用突出部２１に対する係止を
解除されてトーションスプリング１８により作動位置へ
回動され、ロック用突出部２０が上記溝部２３内に突出
すると共に、ロック解除用突出部２１が細幅溝部２５内
に突出する。

これにより、テープカセット１はガードパネル５が閉蓋
位置でロックされた第１図及び第２図に示す元の状態と
なる。

なお、ロック解除部材３０の取付位置、及びこれを構成
する板バネ３１のバネ定数、係止片３４の傾斜面、３２
．３３の傾斜角度等は、テープカセット１のカセット収
納ケース３５に対する挿入及び取出しを支障なく円滑に
行ないうるよう適宜定めである。

また、上記実施例においては、カセット挿入時にカセッ
ト収納ケース内に突出する係止片３４を弾性変形部材で
ある板バネ３１に取付けた構成としであるが、係止片３
４をカセット挿入に関連して回動するレバーに設け、カ
セット挿入時に係止片３４がカセット収納ケース内に突
出するよう構成することもできる。

また更には上記実施例においては、ロック手段としてロ
ック板６を設けているが、下側ハーフの一部に係止爪を
有する切り起こし部を形成してこれによりガードパネル
５をロックする構成としてもよい。

また、上記実施例においては、ロック手段をテープカセ
ット１の側面に配設しであるが、これに限定されること
はなく、テープカセットの底面側に設けてもよい。

この場合には上記係止片３４に相当する部材は、カセッ
ト収納ケース内にその底面側より突出することになる。

また更には、本考案になるカセット閉蓋ロック解除機構
は磁気テープを内蔵したテープカセットに限らず、別の
記録媒体等を内蔵したカセットにも同様に適用されうる
。

また、本考案機構は、開閉蓋を特別に設けず、上側ハー
フと下側ハーフとの結合が解除されて両者が挿入方向前
面側において互いに離間することにより開蓋する構成の
カセット、及びカセット収納ケースを用いないカセット
装着機構にも同様に適用しうる。

また更には、上記実施例において、ロック解除手段（係
止片３４）はカセット挿入に関連してカセット挿入方向
と略直角方向に移動してロック解除位置へ到るように構
威しであるが、これに限定されることはなく、例えばロ
ック解除手段がカセット挿入に関連してその挿入方向と
は反対方向に移動してロックを解除するように構成する
こともできる。

上述の如く、本考案になるカセット閉蓋ロック解除機構
によれば、記録媒体を内蔵し且つ開閉可能とされた蓋を
閉蓋状態にロックするロック手段を有するカセットが挿
入される記録及び／又は再生装置に設けられており、該
カセットの該装置の所定位置への挿入時に、該カセット
と係合して該カセットの側面凹部に露出している該ロッ
ク手段のロック解除用突出部を押動し得る第１及び第２
の傾斜面で形成される先端突状の係止片と、この第１及
び第２の傾斜面を前記カセット側に附勢する部材とを備
えたロック解除部材を設けてなり、該ロック解除部材は
前記カセットの挿脱時に前記第１及び第２の傾斜面をこ
のカセットに衝合させ、上記先端突状の係止片をこのカ
セットの挿脱方向とは異なる方向に円滑に移動させて、
この先端突状の係止片の上記カセット側面凹部への挿入
離脱を円滑にした構成としてあり、特にロック解除用突
出部は第１及び第２の傾斜面で形成された先端突状の係
止片により押されるため、開閉蓋の側縁部とカセット筐
体の段差面部との間に形成されロック解除用突出部の存
在する細幅溝部の幅を小さくでき、従って、テープカセ
ットの取扱時に指先等により不要に押されるおそれはな
く、確実に閉蓋状態を保つことができ、更に上記第１及
び第２の傾斜面で形成された先端突状の係止片は、カセ
ット収納ケース内への突出量を大とすることができるの
で、細幅の溝部内に落ち込んだ際、瞬時にロック解除用
突出部を押動するため、ロック解除のタイミングを正確
に設定でき、確実なロック解除ができロック解除に引き
続いて行なわれる開蓋動作をタイミング正しく確実に行
なうことができる他、挿脱時でのカセットの負荷を小と
なし得、挿脱操作が容易となる等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本考案になるカセット閉蓋ロッ
ク解除機構に適用しうるテープカセットの一実施例の平
面図及び側面図、第３図は第２図中矢印穴方向よりみた
部分矢視図、第４図は第１図中テープカセットの上側ハ
ーフを取り外した状態でのロック機構部の構成を示す図
、第５図は第１図中■−■線に沿う矢視図、第６図は第
４図■−■線に沿うロック板を示す矢視図、第７図Ａ乃
至Ｃは夫々本考案になるロック解除機構の一実施例のテ
ープカセット挿入時の動作状態を示す図、第８図及び第
９図は夫々ロック解除部材の形状を示す図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 記録媒体を内蔵し且つ開閉可能とされた蓋を閉蓋状態に
   ロックするロック手段を有するカセットが挿入される記
   録及び／又は再生装置に設けられており、該カセットの
   該装置の所定位置への挿入時に、該カセットと係合して
   該カセットの側面凹部に露出している該ロック手段のロ
   ック解除用突出部を押動し得る第１及び第２の傾斜面で
   形成される先端突状の係止片と、この第１及び第２の傾
   斜面を前記カセット側に附勢する部材とを備えたロック
   解除部材を設けてなり、該ロック解除部材は、前記カセ
   ットの挿脱時に前記第１及び第２の傾斜面をこのカセッ
   トに衝合させ、上記先端突状の係止片をこのカセットの
   挿脱方向とは異なる方向に円滑に移動させて、この先端
   突状の係止片の上記カセット側面凹部への挿入離脱を円
   滑にしたことを特徴とするカセット閉蓋ロック解除機構
   。