JPH0690830B2 - カセツト装着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カセット筐体の前面に設けられたテープ引出
し用開口に沿って、筐体内に週多された磁気テープを支
持するとともに、その開口の前面を覆う回動可能な開閉
蓋を有するテープカセットが装着されるカセット装着装
置に関するもので、特に、カセット装着動作に連動して
前記開閉蓋を開放する手段に特徴を有するものである。

従来の技術 従来より、開閉蓋を有するカセットとして、第４図に示
すものが、またこのカセット装着装置への装着動作を利
用して、前記開閉蓋を開く装置として、第５図に示す構
成が利用されている。

第４図において、１は内部に供給リールおよび巻取りリ
ールを内蔵した直方体状のカセット筐体であり、その前
側面にはテープ引出し用開口２が設けられており、不使
用時においては、磁気テープ３は、前記開口２に沿って
位置するようガイドピン4a,4b,4c等により、支持されて
いる。５は前記開口２の上端近傍に回動支点６を有する
開閉蓋であり、不使用時には、前記開口２より露出した
磁気テープ３を覆うものである。なお７は、前記筐体１
の底面の前縁部に形成された段部である。

第５図は、カセット装着装置のテープ収納台を示すもの
で、テープカセットは、矢印Ａ方向より、摺動面８に沿
って挿入される。９はその摺動面８に対して垂直に伸び
る側板であり、この側板９には、ガイドピン10および軸
16を案内として、前記矢印Ａ方向に摺動移動可能に検知
部材11が設けられている。なお、10a,16aはそれぞれ前
記ガイドピン10および軸16に係合するよう検知部材11に
設けられた長孔である。この検知部材11には前記摺動面
８に近接して伸びる係合片12が設けられている。13は中
間部が軸16により側板９に回動自在に支持された蓋開け
部材であり、この一端部に形成された長穴15は、前記検
知部材11に植設されたピン14と摺動可能に係合され、そ
の他端部は鉤状に曲折され、その先端部13aは、第６図
に示すように前記摺動面８と略々同一面上に位置するよ
う構成されている。なお17は、前記検知部材11を矢印Ａ
方向と逆方向に弾性付勢するばねである。

次にこの動作を説明する。第６図に示すように蓋５が閉
成された状態で、カセット１がカセット収納台に挿入さ
れると、カセットの底面の前縁部に形成された段部７が
前記係合片12に当接し、検知部材11を前記ばね17の力に
抗して、矢印Ａ方向に移動せしめる。この移動に伴って
蓋開け部材13は軸16を中心に、反時計方向に回転し、こ
の回転に伴って蓋５を第７図に示すように開放するもの
である。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記構成において、第８図に示すよう
に、挿入されるテープカセットの先端部が摺動面８より
浮き上った状態で挿入された場合、カセットが、前記係
合片12に乗り上げた状態となり、この状態でさらに強く
カセットが挿入されると、係合片12等が損傷することが
あった。この問題を解決するためには、カセット収納台
の前記摺動面８と対向する上板8aとの間隔を充分狭く構
成すれば良いのであるが、このような構成では、カセッ
ト収納台を下降させ、カセット内のリールをリール台に
係合せしめる場合に、前記リールとリール台の係合が、
完全に行なわれないという問題がある。

問題点を解決するための手段 上記問題を解決するために、本発明のカセット装着装置
は、テープカセットがその先端部を摺動面より浮き上ら
せた状態で挿入された場合に、前記開閉蓋の上端部に当
接する挿入阻止レバーをカセット挿入方向には移動不能
で、前記摺動面に垂直な方向には移動可能に配置したも
のである。

作用 上記構成によれば、テープカセットをその先端部が、摺
動面から浮き上った状態で挿入された場合には、前記開
閉蓋の上端部が前記挿入阻止レバーに当接し、前記の浮
き上り量が大きい場合には、カセットのそれ以上の挿入
を阻止し、浮き上り量が小さい場合には、前記挿入阻止
レバーが、開閉蓋の最上端部近傍に当接し、この状態よ
りさらにカセットが強く押し込まれると、前記開閉蓋が
開放しつつ、カセットが摺動面側に移動し、カセット底
面に設けられた係合段部７と係合片12とが係合して、正
常な状態にもどるものである。

実 施 例 第１図は、本発明のカセット装着装置の一実施例の要部
を示す斜視図であり、従来構成と同一部品には、同一符
号を付している。

すなわち、従来構成と異なる点は、摺動面８より浮き上
った状態で挿入されたテープカセットの前面上端部に当
接する当接面20を有する挿入阻止レバー21が側板９に軸
22に回動可能に設けられている点である。

この挿入阻止レバー21は、ばね23によりその先端が、摺
動面８に近接する方向に付勢されており、ストッパー24
により、その位置が規制されている。この規制された状
態で前記摺動面８と前記挿入阻止レバー21の当接面20と
の距離ｌは、カセット１の厚みよりも若干大きく設定さ
れている。すなわち、前記阻止レバー21は、摺動面８に
離接する方向には、回転可能で、カセットの挿入方向に
は、移動不能に側板９に取付けられている。

以上の構成において、正常にカセットが挿入されると、
カセットと前記挿入阻止レバー21は当接せず、従来構成
と同様にして、カセットの蓋が開放される。また、第２
図に示すように、カセットが傾斜されて挿入された場
合、カセットの段部７が、係合片12の近傍までくると、
カセットの開閉蓋５の上端部が前記当接面20に当接し、
挿入力が弱い場合には、それ以上のカセットの挿入は阻
止される。また強い場合には、第３図Ａに示すように、
カセット蓋５の上端部に、反力Ｇが働き、開閉蓋５は、
トルクＴを受けて開放され、この開放にともなって、第
３図Ｂに示すように、蓋５の厚みαだけ、カセット１は
下方に押下げられ、カセットの段部７と係合片12とが係
合し、正常な状態に復帰するものである。

また正常状態に復帰し、所定の位置まで、カセットが挿
入された後に、カセット収納台が下降し、カセット内の
リールとリール台とが、係合する際に、カセット１が摺
動面８より若干持ち上げられた場合にも、前記挿入阻止
レバー21は軸22を中心に回動可能に構成されているの
で、なんらの問題も生じないのである。

発明の効果 以上のように、本発明のカセット装着装置によれば、挿
入阻止レバーを設けることにより、カセットが、係合片
を乗りこえて尚かつ挿入されることなく、従って、係合
片、および、カセットの破損を招くことなく、正常な挿
入が期待できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のテープ装着装置の要部斜視図、第２図
は同動作説明のための側面図、第３図A,Bは同動作説明
のための側面図、第４図は本発明に使用するテープカセ
ットの一例を示す斜視図、第５図は従来のテープ装着装
置の要部斜視図、第６図，第７図および第８図はそれぞ
れ異った状態の同側断面図である。 １……カセット筐体、２……テープ引出し用開口、３…
…磁気テープ、4a,4b,4c……カセット内ガイドピン、５
……カセットの開閉蓋、６……開閉蓋の回動支点、７…
…カセット前縁部の段部、８……摺動面、９……側板、
10……ガイドピン、11……検知部材、12……係合片、13
……蓋開け部材、14……検知部材に植設された軸、15…
…蓋開け部材の長穴、16……蓋開け部材の回動軸、17…
…ばね、20……当接面、21……挿入阻止レバー、22……
挿入阻止レバーの回動軸、23……ばね、24……ストッパ
ー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カセット筐体の前面に設けられたテープ引
   出し用開口に沿って、前記カセット筐体内に収納された
   磁気テープを支持するとともに、その開口の前面を覆う
   回動可能な開閉蓋を有し、かつカセット筐体の底面の前
   縁部に段部を有するテープカセットが装着されるカセッ
   ト装着装置であって、前記テープカセットが摺動面に沿
   って挿入されるカセット収納台と、挿入されたテープカ
   セットの底面に形成された段部に当接し、そのテープカ
   セットとともに、挿入方向に移動する検知部材と、その
   検知部材と連動して回転し、前記カセット蓋を開く、カ
   セット蓋開け部材とを具備し、かつ、前記摺動面より浮
   き上った状態で挿入されたカセットの前記開閉蓋の上端
   部に当接する当接面を有するカセット挿入阻止レバーを
   前記当接面と前記摺動面との間隔が略々前記カセットの
   厚みとなるように、前記カセットの挿入方向には固定さ
   れ、前記摺動面と離反する方向には移動可能に配置した
   ことを特徴とするカセット装着装置。