JPH0690832B2 - テ−プカセツト装填装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カセット筐体の前面に設けられたテープ引出
し用開口に沿って筐体内に収納された磁気テープを支持
するとともに、その開口の前面を覆う回動可能な開閉蓋
を有するテープカセットが装着されるカセット装填装置
に関するもので、特にカセット装着動作に連動して、前
記開閉蓋を開放する開放手段に特徴を有するものであ
る。

従来の技術 従来より開閉蓋を有するカセットとして第２図に示すも
のが、またこのカセットの装着装置への装着動作を利用
して、前記開閉蓋を開く装置として、第３図に示す構成
が利用されている。

第２図において、１は内部に供給リールおよび巻取りリ
ールを内蔵した直方体状のカセット筐体であり、その前
側面にはテープ引出用開口２が設けられており、不使用
時においては、磁気テープ３は前記開口２に沿って位置
するようガイドピン4a,4b,4c等により支持されている。
５は前記開口２の上端近傍に回動支点６を有する開閉蓋
であり、不使用時には前記開口２より露出した磁気テー
プ３を覆うものである。なお７は前記筐体１の底面に形
成された係合段部である。

第３図は、カセット装着装置のテープ収納台を示すもの
で、テープカセットは矢印Ａ方向より摺動面８に沿って
挿入される。９はその摺動面８に対して垂直に伸びる側
板であり、この側板９にはガイドピン10および軸16を案
内として、前記矢印Ａ方向に摺動移動可能に検知部材11
が設けられている。なお、18,19は前記ガイドピン10お
よび軸16とそれぞ係合するよう検知部材11に設けられた
長孔である。この検知部材11には前記摺動面８に近接し
て伸びる係合片12が設けられている。13は中間部が前記
軸16により側板９に回動自在に支持された蓋開け部材で
あり、この一端部に形成された長孔15は、前記検知部材
11に植設されたピン14と摺動可能に係合され、その他端
部は釣状に折曲され、その先端13aは第４図に示すよう
に前記摺動面８と略々同一面上に位置するよう構成され
ている。なお、17は前記検知部材11を矢印Ａ方向と逆方
向に弾性付勢するバネである。

次にこの動作を説明する。第４図に示すように蓋５が閉
成された状態で、カセット１がカセット収納台に挿入さ
れると、カセットの底面に形成された段部７が前記係合
片12に当接し、検知部材11を前記バネ17の力に抗して、
矢印Ａ方向に移動される。この移動に伴って蓋開け部材
13は軸16を中心に、反時計方向に回転し、この回転に伴
って第５図に示すように蓋５を開放するものである。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記構成において、第５図に示す蓋５が
開放された状態において、外部からの衝撃によりカセッ
ト筐体１が摺動面８より浮上った場合、係合片12と段部
７との係合が外れ、検知部材11は、ばね17により矢印Ａ
と逆方向に復帰し、次にカセット筐体１が摺動面８に近
づいた場合には、第６図に示すように前記係合片12がカ
セット筐体１の底面に当接してテープカセットが正規の
位置に復帰しないという問題があった。

問題点を解決するための手段 上記問題を解決するために、本発明のカセット装填装置
は、挿入されたカセット筐体の底面に形成された係合段
部と係合して、そのカセットとともに第１の位置から第
２の位置まで可逆的に移動するカセット挿入検知部材
と、そのカセット挿入検知部材の第１の位置から第２の
位置への移動に伴って、前記カセットの蓋を開放する蓋
開放手段とを有し、前記挿入検知部材が前記第２の位置
に位置するとき、その検知部材を前記カセットの係合段
部に係合する方向に回動付勢する付勢手段を設けたもの
である。

作用 上記構成によれば、カセットが挿入された状態、すなわ
ち第６図に示す状態で、カセットが上方に浮き上った場
合においても、このカセットの移動に追従してカセット
挿入検出部材も回動し、カセット挿入検出部材とカセッ
ト底面に形成された段部との係合は外れることのないも
のである。

実施例 第１図は、本発明のカセット装着装置の１実施例の要部
を示す側面図であり、従来構成と同一構成部品には同一
符号を付している。

従来構成と大きく異なる点は、側板９に植設されたガイ
ドピン10および軸16とそれぞれ係合するようカセット挿
入検知部材11に形成された長孔18,19の内、前記ガイド
ピン10と係合する長孔19の一端部を幅広に形成した点
と、前記カセット挿入検知部材11の復帰用ばね20を前記
検知部材11に形成された突起部21に掛け、常にこの検知
レバー11に反時計方向の回動力も加わるように構成した
点である。

以上の構成によれば、従来構成と同様にして、カセット
の挿入動作に連動して、カセット蓋は開放され、この開
放時に、第１図に示すようにガイドピン10は、長孔19の
幅広部に位置しているため、この状態でカセット１が上
方に浮き上ってもこの浮き上り動作にともなって検知部
材11も軸16を中心に、ばね21の力により回動し、第１図
に示すように係合片12と係合段部７との係合は外れるこ
とのないものである。

なお、検知部材11がカセット挿入方向に復帰した状態、
すなわちカセットがカセット収納台より取出された状態
においては、ガイドピン10および軸６はそれぞれ長孔1
8,19の幅狭部に位置しているため、検知部材11は回動す
ることのないものである。

発明の効果 以上のように本発明によれば、特に新たな部品等を追加
しなくても、収納されたカセットが外部の衝撃により、
摺動面より浮上った際に生じる問題を容易に軽減除去で
きるものであり、安定な記録再性動作が望めるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカセット装着装置の一実施例を示す要
部側断面図、第２図は本発明に使用されるカセットの一
例を示す斜視図、第３図は従来のカセット装着装置の要
部斜視図、第４図および第５図はそれぞれ異なる動作状
態を示す同要部側面図、第６図は他の異なる状態を示す
同要部側面図である。 １……カセット筐体、２……テープ引出用開口、３……
磁気テープ、4a,4b,4c……ガイドピン、５……開閉蓋、
６……開閉蓋の回動支点、７……カセット筐体の段部、
８……カセット筐体の摺動面、９……カセット筐体の側
板、10……ガイドピン、11……検知部材、12……係合
片、13……蓋開け部材、13a……蓋開け部材の先端部、1
4……ピン、15,18,19……長孔、16……軸、17,20……ば
ね。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】テープカセットが摺動して挿入される摺動
   面を有するカセット収納台と、前記カセット収納台の前
   記摺動面に摺動可能に配置され、挿入されたカセットの
   底面に形成された係合部と係合して、そのカセットと共
   に第１の位置から第２の位置まで可逆的に移動するカセ
   ット挿入検知部材と、そのカセット挿入検知部材を前記
   第１の位置の方向に付勢する第１の付勢手段と、そのカ
   セット挿入検知部材の第１の位置から第２の位置への移
   動に伴なって、前記カセットの蓋を開放する蓋開放手段
   と、前記カセット挿入検知部材が前記第２の位置に位置
   するとき、その検知部材を前記収納されたカセットの係
   合部に係合する方向に回動付勢する第２の付勢手段とを
   有するテープカセット装填装置。
2. 【請求項２】第１の付勢手段と第２の付勢手段は、同一
   のスプリングにより兼用されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のテープカセット装填装置。