JPS6037730B2 - 超音波診断装置用探触子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は超音波診断装置用探触子、特に電子走査される
振動素子群を有する超音波診断装置用探触子の改良に関
する。

被検体中に超音波ビームを放射し、被検体内の音響イン
ピーダンスの差から得られる反射エコーを受波して所望
断層面に沿った断層像を画像表示する超音波診断装置が
周知であり、非観血的に生体組織の状態を診断できるこ
とから広範囲に利用されている。

そして、前述した超音波ビ−ムを所望の走査面に沿って
走査し、該走査面の状態を平面的に画像表示する装置が
Ｂモード超音波診断装置として知られており、前記超音
波ビームの走査を行うために、電子的に走査される複数
の等間隔に配列された振動素子を有する探触子が実用化
されている。この電子走査型探触子によれば、超音波ビ
ームの高速走査を可能とし、探触子を所望の被検部位に
押し当てるのみでリアルタイムで画像表示を行うことが
でき、迅速な診断が行え、かつ大量の診断情報を得るた
めに好適である。第１図には、従来のリニア電子走査型
探鮫子とその画像例が示され、探触子１０の側平面部１
０ａにはリニア電子走査される振動素子群例えば６４個
の振動素子が等間隔に配列され、リニア走査画像１００
を通常のテレビ受像機等により表示することができる。

更に第２図には、従来のセクタ走査型探触子が示され、
探触子１０の先端側面部１０ｂには、セクタ走査される
振動素子群例えば６４個の振動素子が等間隔に配列され
、セクタ走査画像２００を得ることができる。

以上のように、従来装置では、リニア電子走査およびセ
クタ電子走査の各走査方式毎に別個の探鰍子が設けられ
、各探触子を超音波診断装置本体に単独で、あるいは同
時に接続し、本体に設けられた切換器の切換操作によっ
ていずれか一方の探舷子を作動させる構成から成る。

従って、従来装置では、各診断部位に最適な走査方式を
得るために、その都度探触子自体の交換あるし、は切換
を必要とし、迅速な診断が阻害されるという欠点があっ
た。特に心蔵および腹部等の異なる複数部位を同時に診
断する場合、心臓部にはセクタ電子走査が好適であり、
一方、腹部にはリニア電子走査が好適であるため、この
ような両診断部位の画像表示に際しての探触子の切換が
面倒であるという問題があった。すなわち、心臓部の診
断には、超音波ビームが助骨により遮られることから、
助骨間の狭部から超音波ビームを放射できるセクタ電子
走査方式が好適であり、一方、腹部に対しては、リニア
電子走査方式が好適であり、前述した切換が必要となる
。更に従来装置では、単一の走査方式に基づく画像表示
しか行うことができないが、大量の診断情報を必要とと
する患部に対しては、両走査方式から得られる画像を同
時に表示することが好適であり、従来装置では、このよ
うな同時表示を行うために２個の探触子を同時に走査し
なければならず、実際上このような診断が不可能となつ
いた欠点がある。本発明は上記従釆の課題に鑑みなされ
たもので、その目的はリニア電子走査およびセクタ電子
走査の両走査方式を同時にあるいは簡単に切り換えて作
動させることのできる改良された超音波診断装置用探触
子を提供するとにある。

本発明は探触子の側平面部に配設されたりニア電子走査
される第１の振動素子群と、探触子の先端曲面部に配設
されセクタ電子走査される第２の振動素子群と、前記両
振動素子群のいずれか一方を単独であるいは両振動素子
群を同時に走査するための功換作用を行う切換スイッチ
とを有し、切襖スイッチの操作によって前記両振動素子
群を同時にまたは単独で励振できることも特徴とする。

以下図面に基づいて本発明の好適な実施例を説明する。
第３図には、本発明に係る探触子の好適な実施例が示さ
れ、探触子１０はそれ自体診断者が手に持って所望の診
断部位に押し当てることのでき把手形状から成り、その
内部には、リニア電子走査される第１の振動素子群２０
とセクタ電子走査される第２の振動素子群３０とが隣接
配置されている。実施例において、第１の振動素子群２
川ま探触子１０の側平面部１０ｃに設けられ、また第２
の振動素子群３０は探鮫子１０の先端曲面部１０ｄに沿
って曲線状に設けられている。そして、本発明において
、前記両振動素子群２０，３０は同時に、または単独で
励振され、このために、実施例においては、探触子１０
の上部に切換スイッチ４０が設けられている。第４図に
は、第３図の実施例における回路接続が示され、両振動
素子２０，３０には各振動子に所定の遅延時間で励振信
号を供給する第１および第２の遅延回路５０，６０が接
続され、端子５０ａおよび６０ａから図示しない送受波
回路の励振信号が遅延回路５０，６０を介して各振動素
子群２０，３０に供給され、また各振動素子群２０，３
０１こより受波された反射エコー信号が所定の遅延作用
を施された後に、送受波回路へ供給される。

実施例において、前記両遅延回路５０，６０の作用は切
襖スイッチ４０１こよって功換制御され、端子４０ａか
らのゲートオン信号が供聯合された場合にのみ、各遅延
回路５０，６０の作用が行われる。

そして、切換スイッチ４０は遅延回路５０に接続される
薮点４２、遅延回路６０に接続される接点４４そして可
動接点４６を有し、可動接点４６の回動位置によって両
接点４２，４４を同時に、あるいは単独で端子４０ａに
接続することができる。本発明の実施例は以上の構成か
ら成り、以下に第３図、第５図および第６図に基づいて
その作用を説明する。

第３図は切挨スイッチ４０の可動接点４６を第４図に示
されるように、両接点４２，４４と同時に接続された状
態を示し、振動素子群２０，３０は同時に作動可能な状
態となっている。

従って、この状態では、リニア走査画像１００とセクタ
走査画像２００とが同時に画像表示され、複雑な診断部
位に対しても診断情報の多い画像を得ることが可能とな
る。第５図には、第４図の可動接点４６を時計方向に回
転して接点４２のみを端子４０ａに接続して、第１の振
動素子群２０のみを励振した状態を示し、この状態では
、リニア走査画像１００のみを表示することができ、例
えば腹部のみの診断等に好適である。

第６図には、第４図の可動接点４６を反時計方向に回敷
して接点４４のみを端子４０ａに接続した状態を示し、
この状態では、第２の振動素子群３０のみが励振される
ので、図示のように、セクタ走査画像２００のみを表示
することができ、例えば先端曲面部１０ｄを被検体の肋
骨間に押し当てることによって、肋骨による障害を受け
ることなしに心臓部を診断することが可能となる。

以上説明したように、本発明によれば、単一の探触子を
用い、単なる切換スイッチの切襖操作のみによって、リ
ニア電子走査およびセクタ電子走査の両走査を同時に、
あるいはそれぞれ単独に行うことができ、各種の診断部
位に対して最適な走査方式を選択することができ、また
超音波診断装置本体に備えつける探触子の数を減らすこ
とが可能となる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の超音波診断装置用探触子の
構造とその表示画像を示す説明図、第３図は本発明に係
る超音波診断装置用探触子の好適な実施例とその表示画
像を示す説明図、第４図は本発明に好適な回路接続の実
施例を示す回路図、第５図および第６図は第３図の探触
子の作用を示す説明図である。 １０・・…・探触子、ＩＱｃ・・・・・・側平面部、１
０ｄ・・・…先端曲面部、２０・・・…第１の振動素子
群、３０・・・…第２の振動素子群、４０…・・・切換
スイッチ、１００・・・・・・リニア走査画像、２００
・・・・・・セクタ走査画像。 才１図 才２図 才３図 オ５図 オム図 才６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 探触子の側平面部に配設されリニア電子走査される
   第１の振動素子群と、探触子の先端曲面部に配設されセ
   クタ電子走査される第２の振動素子群と、前記両振動素
   子群のいずれか一方を単独であるいは両振動素子群を同
   時に走査するための切換作用を行う切換スイツチとを有
   し、切換スイツチの操作によつて前記両振動素子群を同
   時にまたは単独で励振できることも特徴とする超音波診
   断装置用探触子。 ２ 特許請求の範囲１項記載の探触子において、切換ス
   イツチは探触子に設けられていることを特徴とする超音
   波診断装置用探触子。