JPS6035564Y2 - ワ−クエジエクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内面研削盤の主軸内に軸線方向に移動可能に配
設し、研削加工完了後の工作物をチャック部から外方に
放出するワークエジェクタの改良に関する。

通常の工作物形状ではエジェクタの工作物との接触部を
完全なリング状に猛威可能であって、このときには主軸
回転時にエジェクタ軸を回転させることはなく、エジェ
クタ軸を軸方向移動用の駆動シリンダのピストンロッド
と固定させていた。

しかし薄肉工作物の場合には工作物の端面を位置決めす
るチャック内正直台との干渉をさけるためにワークエジ
ェクタの先端部を完全なリング状とはせずにホーク状と
なし円周上複数個所に設けられた正直台の間にエジェク
タ先端がはいり込むように構成する必要がある。

そしてこの場合には研削加工時に主軸が回転すればエジ
ェクタ軸も共に回転せねばならない。

従来エジェクタ軸は駆動用シリンダのピストンロッドに
対して主軸方向に動きが規制されていて、駆動シリンダ
によりエジェクタ軸を主軸軸線方向に後退させたま）主
軸を回転させたいので、駆動シリンダのピストンロッド
とエジェクタ軸との連結部において回転摩擦が発生し、
エジェクタ軸が動作不良となることがあった。

従って本考案は上記に鑑みなされたもので薄肉ワーク用
の回転するワークエジェクタが回転中駆動部材と接触し
ないようになしたもので、本考案はエジェクタ軸を主軸
々線方向移動させる駆動シリンダの一方側端面に常時駆
動シリンダ側に付勢する圧力を与えられている小シリン
ダを取付け、駆動シリンダによりワークエジェクタ軸を
後退させた後小シリンダの作用により駆動シリンダのピ
ストンロッドを前進させてエジェクタ軸とピストンロッ
ドとの連結部に間隙をもたせるように構成したことを特
徴とするものである。

以下本考案の実施態様を図面にもとづき説明する。

主軸台１内には回転可能に貫通穴を有する主軸２が軸承
されていて先端にチャック本体３が取付けられている。

チャック本体３に公知の機構で開閉可能にダイヤフラム
で取付けられた把持爪４によって工作物５が把持されて
いる。

またチャック本体３の前端面には工作物５の軸線方向位
置を決める正直台６が円周上等間隔に複数個取付けられ
ていて、チャック本体３に設けられ軸方向に移動し旋回
退避可能な押付爪７により工作物５が正置台６に押付け
られている。

主軸２の貫通穴には後退部を主軸２から後方に突出させ
たエジェクタ軸８が主軸２に対して軸線方向に移動可能
で、且つ一体に回転可能に取付けられている。

このエジェクタ軸８の先端には工作物５に合わせて工作
物５の後端面を押圧するエジェクタ本体９が螺着されて
いる。

そしてエジェクタ本体９は工作物５との接触部が第２図
に示す如くホーク状をなしていて正直台６の間にはいり
込むように設けられている。

エジェクタ軸８とエジェクタ本体９の中心には共に貫通
穴が設けられており、エジェクタ軸８の後端に配設され
た回転接手１０を介して冷却液が送り込まれて研削加工
中工作物に冷却液に供給される。

またエジェクタ軸８の主軸後端から突出した延在部中央
には小径の段部１１が形成されていて第３図の如くシフ
タ１２の一端の二股部が常時は接触しない状態で係合し
ている。

そして小径の段部１１の軸線方向の長さはシフタ１２の
軸よりも大きく後述の小シリンダによるシフタ１２の動
きを許容する寸法に形成されている。

シフタ１２他端にはエジェクタ軸８を軸線方向に移動さ
せる駆動シリンダ１３のピストンロッド１４と結合され
ている。

シフタ１２と反対側の駆動シリンダ１３の後端には小シ
リンダ１５が取付けられていて、小シリンダ１５のピス
トンロッド１６は駆動シリンダ１３内に伸びて駆動シリ
ンダ１３のピストン１７の左行時にピストン１７の左端
と接触するように構成されている。

そして駆動シリンダ１３へは３位置切換電磁弁１８を介
して圧力流体が供給され、小シリンダ１５へは左端から
常に圧力流体が供給されている。

尚駆動シリンダ１３の取付台１９は前方に延びていて長
穴２０が穿設され、シフタ１２の端部を収容してシフタ
１２の回り止めをなしている。

次に作用について説明する。

エジェクタ軸８が後退位置にあり工作物５がチャックに
把持された状態で研削加工が完了し、主軸２が回転停止
したものとする。

チャックの押付爪７が軸方向に移動し旋回退避して把持
爪４が開かれると同時に電磁弁１８が１位置に切換えら
れた圧力流体が駆動シリンダ１３の左室に送られる。

ピストン１７が右行しシフタ１２の前端面がエジェクタ
軸８の大径部の段に接触してエジェクタ軸８が前進され
、エジェクタ本体９が工作物５をチャックから外方へ放
出する。

小シリンダ１５には常に左室に圧力流体が供給されてい
るのでピストンロッド１６は駆動シリンダ１３の左室内
に侵入している。

その後電磁弁１８が■位置に切換えられた駆動シリンダ
１３の右室に圧力流体が送られると、ピストン１７が左
行し、シフタ１２の後端面がエジェクタ軸８の後部大径
部の段に接触してエジェクタ軸８とエジェクタ本体９を
後退させる。

このとき小径シリンダ１５の左室には圧力流体送られて
いるが駆動シリンダ１３の方が大径のため押圧力が大き
く、小径シリンダのピストンロッド１６は駆動シリンダ
のピストン１７に接触した状態で左行させられる。

エジェクタ軸８の左行完了後、電磁弁１８は■位置に切
換えられた駆動シリンダ１３への圧力流体の供給が停止
され、駆動シリンダ１３の左右両室はタンク側に連通さ
れる。

そのためピストン１７には押圧力がなくなり小シリンダ
１５の左室に供給さている圧力流体によってピストン１
７、ピストンロッド１４．シフタ１２は小シリンダのピ
ストンロッド１６のストロークだけ右行させられ、シフ
タ１２の後端面とエジェクタ軸８の後部大径部との間に
間隙が生じる。

その後チャックに新しい未加工の工作物が取付けられ主
軸２とエジェクタ軸８とが一体的に回転し研削加工が行
なわれる。

以上詳述したように本考案ではエジェクタ軸を主軸々線
方向に移動させる駆動シリンダに小径シリンダを併設し
、主軸及びエジェクタ軸の回転時にエジェクタ軸とシッ
クとの接触を解除するようになしたのでエジェクタ軸と
シックとの回転摩擦がなくなり、エジェクタ軸が動作不
良になりまた破損する恐れを全くなくすることができた
。

更にシック先端を二股状となしてエジェクタ軸と係合さ
せるようになしたので、エジェクタ軸と駆動シリンダと
の軸心平行度を調整する必要がない特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はエジェクタ軸と駆動シリンダと取付状態を示す
説明図、第２図はエジェクタ本体と正直台との関係を示
す拡大図、第３図は第１図のｍ−■断面図である。 ２・・・・・・主軸、訃・・・・・エジェクタ軸、１１
・・・・・・小径部、１２・・・・・・シフタ、１３・
・・・・・駆動シリンダ、１５・・・・・・小シリンダ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸線方向に移動可能で且つ主軸と一体的に回転可能に主
   軸貫通穴内に取付けられたエジェクタ軸と、主軸から後
   方へ突出した前記エジェクタ軸の延在部の中央に刻設さ
   れた小径の段部と、該小径の段部の長手寸法より小さい
   寸法の巾で前記小径部に隙間を有して係合しているシッ
   クと、該シフタに連結して前記エジェクタ軸を軸方向に
   移動させる駆動シリンダと、前記シックの反対側の該駆
   動シリンダの後端に取付けられ主軸回転時に前記シック
   と前記エジェクタ軸との接触を解除する小シリンダとを
   備えたことを特徴とするワークエジェクタ。