JPS5837550Y2 - 工具自動交換装置付工作機械における工具クランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は工具自動交換装置付工作機械における工具クラ
ンプ装置に関するものである。

従来、工具自動交換装置付工作機械における主軸頭の工
具クランプ・アンクランプ装置は、その主軸頭内の主軸
内部に設置された工具握持機構、すなわち皿ばねのばね
力を利用したドローパーの動きにより工具を主軸にクラ
ンプするようになっている。

また工具を主軸に対しアンクランプする場合、主軸の後
部に設けられた工具クランプ・アンクランプ装置、すな
わち油圧または空気圧で動作するシリンダーにより、上
記したドローパーを皿ばねの押圧力に抗して移動させる
ことにより主軸から工具がアンクランプされる。

なお上記したシリンダーは電磁切換弁をアンクランプ指
令により切換えることによりシリンダは前進し、またク
ランプ指令で後退する。

さらに従来のものはアンクランプ指令と同時に主軸穴お
よび工具のシャンク部を清掃するため別個の電磁切換弁
を作動させて上記主軸穴とこれに装着されている工具シ
、ヤンク部との間に圧縮空気を吐出させていた。

このように従来のものは、別々の電磁切換弁によりそれ
ぞれの目的を達していたが、配線、配管が複雑となり、
且つ原価高となる欠点があった。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をなくシ、機
構の簡素化５組立作業の容易化ならびに配線、配管の簡
素化を考慮した工具自動交換装置付工作機械における工
具クランプ、アンクランプ装置を提供するにある。

以下に本考案の一実施例を示す図面について説明すると
、１は主軸頭２の後端に取り付けられたシリンダー装置
（通常は工具クランプ・アンクランプ装置と呼ばれてい
る）にして、このシリンダー装置１はシリンダ一本体３
と、このシリンダ一本体３内に摺動自在に内蔵されたピ
ストン４と、シリンダ一本体３内にシリンダー室Ａ、Ｂ
を形成するようにピストン４をそのシリンダ一本体３の
外部から密封させたシリンダーカバーとからなっている
。

上記したピストン４を形成する一方側の軸４ａの外周に
は環状溝４ｂが形成されており、その環状溝４ｂには該
ピストン４の軸心に形成された細穴４Ｃが通じている。

なおシリンダ一本体３には上記したシリンダー室Ａ、Ｂ
に通ずる流体通路３ ａ 、３ ｂおよび図示したピス
トン４が左側すなわち前進側に移動したとき、前記した
環状溝４ｂと通ずる流体通路３Ｃが設けられている。

なお上記した流体通路３ａ、３ｂには図示されていない
が電磁切換弁が接続されており、且つ流体通路３Ｃには
常に一定圧の圧縮空気が供給されている。

上記した主軸頭２には軸受６により回転自在に支持され
た主軸７が内蔵されており、この主軸７には工具８のプ
ルスタッド部８ａを握持する工具握持機構すなわちボー
ル９ａを内部に埋没させたボール付ドローバ−９および
該ドローバ−９を常にシリンダー装置１側に押圧するよ
うにナツト１０にて圧縮された皿ばね１１が内蔵されて
いる。

また上記したドローバ−９の軸心には細穴９ｂが削設さ
れており、この細穴９ｂは該ドローバー９の外周上に削
設された細穴９Ｃと通じている。

なお１２は図示されていない駆動源に連結したプーリを
示し、１３は流体洩れ防止用のラバーリングである。

本考案は上記の構成であるから、主軸７に取り付けられ
ている工具８のアンクランプ指令が発せられると、図示
せずの電磁切換弁を介して圧力流体が通路３ｂに供給さ
れる。

このためピストン４は左方向に移動してドローバ−９を
押圧するため工具８のプルスタッド部８ａに喰い込んで
いるボール９ａがプルスタッド部８ａから外れ、工具８
が弛む。

なお上記したピストン４が左方向に移動してその最終端
に達すると、該ピストン４に形成された環状溝４ｂが流
体通路３Ｃと一致するため常時通路３Ｃに供給されてい
る圧縮空気が細穴４Ｃから細穴９ｂ、９Ｃを通ってドロ
ーバ−９の切り欠き９ａから噴出するため、主軸７のテ
ーパ部および工具８のシャンク部が清掃される。

この清掃された工具８は図示せずの工具転送アームによ
って主軸７から引き抜かれると共に別の工具８が上記転
送アームによって主軸７に装着される。

この状態において、工具のクランプ指令が発せられると
前述した電磁切換弁が逆側に切り換わることにより、今
度は流体通路３ａに圧力流体が供給される。

このためピストン４は右方向に移動して図に示す位置に
戻るので、ドローバー９は皿ばね１１の弾撥力により右
方向に移動する。

従って工具８のプルスタッド部８ａはドローバ−９のボ
ール９ａによって右方向側に引張られなからクランプさ
れる。

なお上述したピストン４が図に示す位置に戻ったときは
、該ピストン４の環状溝４ｂが流体通路３Ｃと遮断され
る。

本考案は以上述べたる如く、工具のクランプ・アンクラ
ンプ機能および主軸穴と工具シャンク部との清掃機能を
、それぞれ別系統の指令ならびに動作により行なってい
たものを１個所に集約して同時に動作させるようにした
ので、機構の簡素化ならびに組立作業の容易化が図れ、
しかも配線、配管の簡素化が図れる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の工具クランプ・アンクランプ装置を主軸
頭に具備させた状態を示す断面図である。 １・・・・・・シリンダー装置、２・・・・・・主軸頭
、３・・・・・・シリンダ一本体、４・・・・・・ピス
トン、４ａ・・・・・・軸、４ｂ・・・・・・環状溝、
４ Ｃ，９ｂ 、９ Ｃ・・・・・・細穴、５・・・・
・・シリンダーカバー、６・・・・・・軸穴、７・・・
・・・主軸、８・・・・・・工具、８ａ・・・・・・プ
ルスタッド、９・・・・・・ドローバー、９ａ・・・・
・・ボール、９ｄ・・・・・・切り欠き、１０・・・・
・・ナツト、１１・・・・・・皿ばね、１２・・・・・
・プーリ、１３・・・・・・ラバーリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主軸頭内に保持された主軸内に配置され、上記主軸に工
   具を握持させる工具握持機構と、この工具握持機構の後
   部に隣接して配置され、上記工具握持機構を右方向もし
   くは左方向に移動させたとき、上記主軸に装填されてい
   る工具をクランプもしくはアンクランプさせる工具クラ
   ンプ、アンクランプ装置と、上記工具握持機構および工
   具クランプ、アンクランプ装置内に形成され、上記工具
   握持機構が工具クランプ、アンクランプ装置により左方
   向に移行されたとき、これに連動して自動的に工具に向
   って圧縮空気を噴出させる圧縮流体通路とを設けたこと
   を特徴とする工具自動交換装置付工作機械における工具
   クランプ装置。