JPH05253713A - チャック - Google Patents

チャック

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JPH05253713A
JPH05253713A JP8452892A JP8452892A JPH05253713A JP H05253713 A JPH05253713 A JP H05253713A JP 8452892 A JP8452892 A JP 8452892A JP 8452892 A JP8452892 A JP 8452892A JP H05253713 A JPH05253713 A JP H05253713A
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JP
Japan
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chuck
jaw
work
cylinder
fluid
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JP8452892A
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Inventor
Kojiro Ota
康二郎 太田
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Kitagawa Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Kitagawa Iron Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】チャック自体がワーク把握機能を備えることで
工作機械に未装着の状態でもワークを把握することがで
き、ワークを把握した状態で工作機械に着脱することの
できるチャック。 【構成】ジョウをスライド操作するプランジャ40に環
状ピストン44が備えられ、該環状ピストン44がシリ
ンダ50を前後のシリンダ室51,52に区画すると共
に、該シリンダ室51,52に外部から圧力流体を供給
乃至排出可能な流体通路61,71にチェックバルブ6
0,70がシリンダ室51,52から流体の流出を規制
する方向として介設されて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動可能に備えられた
ジョウによってワークを把握するチャックであって、工
作機械の主軸に着脱可能であると共に、ジョウを移動操
作する操作部材が工作機械の主軸内に挿通された操作ロ
ッドと連結され、操作ロッドを介するパワーシリンダの
駆動によってジョウでワークを把握するチャックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】旋盤等の主軸(スピンドル)にワークを
支持して加工を行なう工作機械では、スピンドルに移動
可能なジョウを備えたチャックを装着し、該チャックで
ワークを把握保持するように構成される。チャックは工
作機械のスピンドルに着脱可能とされ、例えば、スピン
ドルに位置決め装着可能な位置決め係合部と、ジョウを
移動操作する操作部材と、を備え、係合装着部で工作機
械のスピンドルに装着されると共に、装着時には操作部
材がスピンドル内に挿通された操作ロッドと連結され、
この操作ロッドがパワーシリンダによって移動操作され
てジョウが移動操作(即ち把握乃至把握解除駆動)され
るよう構成されているものがある。パワーシリンダは、
スピンドルの後端に連結され、回転を許容しつつ供給さ
れる圧力流体によって、スピンドル内に挿通された操作
ロッドをその軸方向に移動操作するように構成される。
このようにパワーシリンダの駆動によって把握乃至把握
解除操作を可能とすることで、ワークの着脱から加工に
至る加工作業工程の自動化が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ワークの把
握面が少ない場合や、複雑な形状のワーク等で正確な把
握位置を得る為に複雑な調整を要する場合等、ワーク把
握の自動化が困難なものがあり、このような場合、ワー
クの把握乃至交換は作業者の手作業によって行なわなけ
ればならない。しかし乍ら、上記の如き従来構成では、
チャックを把握駆動する駆動源(パワーシリンダ)は工
作機械の側にあり、工作機械に装着することによって把
握作動が可能となるものである為、ワークの把握作業は
チャックが工作機械に装着された状態で行なわなければ
ならず、その結果、ワークの交換作業に時間を要し、こ
の交換作業中当然工作機械は稼動していない為にその稼
動効率が低下するという問題があった。又、加工が二工
程に亙りその都度把握位置を変える必要のあるワーク
や、第一工程と第二工程とではその加工上の都合で異な
るチャックを使用しなければならない場合等には、複数
台の工作機械を使用するか、又は、一々ジョウやチャッ
クを交換した後ワークの把握作業を行なわなければなら
ず、複数台の工作機械を使用すれば作業効率は向上する
が工作機械の稼動効率や設備のスペース効率が低下する
と共に、ジョウやチャックを交換していれば作業効率及
び工作機械の稼動効率の双方が低下し、何れにしても極
めて不合理なものであった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の如き事情に鑑み、チャ
ック自体がワーク把握機能を備えることで当該チャック
単体でワークを把握することができ、このワークを把握
した状態で工作機械に装着することで、ワークの交換や
把握位置の変更又はチャックの変更作業等の段取り作業
で工作機械を塞ぐことがなく、又、ワークの把握面が少
ない場合や複雑な形状のワーク等で正確な把握位置を得
る為に複雑な調整を要する場合等であってもワーク交換
の自動化を可能とし、工作機械の稼動効率を向上させ得
るチャックの提供、を目的とする。
【0005】
【発明の構成】このため、本発明に係るチャックは、ワ
ークを把握すべく移動可能なジョウと、該ジョウを移動
操作する操作部材と、工作機械の主軸との位置決め係合
部と、を有し、前記位置決め係合部を介して前記工作機
械の主軸に着脱可能であると共に、前記操作部材が前記
工作機械の主軸内に挿通された操作ロッドと連結され、
前記ジョウが前記操作ロッドを介するパワーシリンダの
駆動によってワークを把握するチャックであって、前記
操作部材を操作駆動する駆動機構と、該駆動機構による
把握状態を維持する維持機構と、を備え、前記駆動機構
による前記操作部材の駆動によって前記ジョウを移動操
作して当該チャック単体でワークを把握乃至把握解除可
能であると共に、前記維持機構によって前記ワークの把
握状態を維持可能に構成されている。本構成によれば、
駆動機構で操作部材を操作することでワークを把握でき
ると共にこの把握状態を前記維持機構によって維持する
ことができ、チャック単体でワークを把握した状態とし
て、このワークを把握した状態で工作機械の主軸に着脱
することが可能となる。
【0006】
【発明の実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて
説明する。図1は、本発明に係るチャックの一実施例で
あるチャックの斜視図、図2は図1のA−O−A′断面
に相当する縦断面図、図3は図1のB−O−A′断面図
である。図示チャック1は、フロントボディ10の後面
に同外径のリヤボディ20が同心で図示しない固定ボル
トで固定されて構成され、その外形は円柱状を呈してい
る。
【0007】フロントボディ10は、所定径のシリンダ
孔11が後面側(図中下側)に開放して所定深さに形成
されると共に、前面側(図中上側)がジョウ装着部12
として形成されている。ジョウ装着部12には、その中
心に後述するプランジャ40の大径部41が摺動可能に
嵌合するプランジャ嵌合穴13が形成されると共に、そ
の前面(図中上面)の円周を三等分する(即ち周方向1
20°間隔の)三箇所にアリ溝12A…が半径方向に形
成され、プランジャ嵌合穴13には、プランジャ40が
軸方向に摺動可能に嵌挿され、アリ溝12A…には夫々
マスタージョウ30…が摺動可能に嵌合している。尚、
詳しくは後述するが、このプランジャ40の軸方向に摺
動移動に連動してマスタージョウ30…がアリ溝12A
…に沿って摺動移動駆動されるようになっている。
【0008】又、ジョウ装着部12のアリ溝12Aと干
渉しない内部二箇所に、図3に模式的に示す(図2には
一方のみ示す)如く、後述する流体通路61,71に介
設された制御弁としてのパイロット操作のチェックバル
ブ60,70が、通路を開閉する弁部材としてのポペッ
ト弁60P,70Pの移動方向を当該チャック1の半径
方向外周側に一致させて内設されている。
【0009】チェックバルブ60,70は、詳しくは図
示しないが、通路内に形成された弁座に付勢手段である
スプリング60S,70Sによって所定の付勢力で押圧
付勢されるポペット弁60P,70Pと、後述するパイ
ロット通路62,72からの流体圧力によって移動操作
されるピストン(図示せず)を備え、供給側と被供給側
の通路内の流体圧力差が所定以上でポペット弁60P,
70Pがスプリング60S,70Sによる付勢力に抗し
て移動して開放状態となると共に、流体圧力差が所定以
下ではポペット弁60P,70Pが弁座に押圧密着され
て通路を閉塞した状態となり、更に、パイロット通路6
2,72を介して流体圧力を作用させてピストンを操作
することによってスプリング60S,70Sによる付勢
力に抗して開放状態と成し得るものである。
【0010】フロントボディ10の後面側には前述の如
くリヤボディ20が固定され、シリンダ孔11はこのリ
ヤボディ20の前面で閉塞されてシリンダ50を構成し
ている。マスタージョウ30は、フロントボディ10の
アリ溝12Aに摺動移動可能に嵌合すると共に、そのフ
ロントボディ10中心側の端部の幅方向両側に、ガイド
凸条31が後方側(図中下方側)が中心から離れる側に
所定角度で傾斜して幅方向左右に突設されており、この
ガイド凸条31が後述するプランジャ40のガイド溝4
1Aに摺動可能に嵌合して設けられている。又、その上
面には、ジョウ32がボルトで固定され、該ジョウ32
はフロントボディ10の前面より突出している。
【0011】プランジャ40は、所定直径の軸部42の
上端にフランジ状の大径部41が形成され、該大径部4
1のマスタージョウ30と対応する位置にアリ溝状のガ
イド溝41Aがマスタージョウ30のガイド凸条31と
等しい角度で形成されており、このガイド溝41Aにガ
イド凸条31が摺動可能に嵌合し、当該プランジャ40
の嵌合穴13に沿う前後方向(図中上下方向)の摺動移
動によってガイド溝41Aに対するガイド凸条31の嵌
合位置が変化して、その傾斜角度に応じてマスタージョ
ウ30(即ちジョウ32)が径方向に移動駆動されるよ
うになっている。つまり、このプランジャ40が本実施
例に於るジョウを移動操作する操作部材となっているも
のである。
【0012】軸部42は、フロントボディ10のプラン
ジャ嵌合穴13のシリンダ孔11側の開口部にボルトに
よって装着されたカバァ14をシール部材を介して気密
的且つ摺動可能に貫通すると共に、更に後述するリヤボ
ディ20の前面部をシール部材を介して気密的且つ摺動
可能に貫通し、その軸端はリヤボディ20の略後端迄達
している。そのリヤボディ20の係合部21内に位置す
る所定部位の外周には、係合凸条43が周方向所定角度
範囲で形成されている。又、フロントボディ10とリヤ
ボディ20とによって形成されたシリンダ50内に位置
する所定位置に環状ピストン44が固定されている。環
状ピストン44の外周とシリンダ孔11内周とはシール
部材を介して気密的に摺動可能とされ、該環状ピストン
44がシリンダ50内を前後のシリンダ室51,52に
区画している。
【0013】リヤボディ20は、前述の如くフロントボ
ディ10の後端面に固定ボルトによって固定され、その
前面でフロントボディ10のシリンダ孔11を閉塞する
共に、後端側には係合部21が開放形成されている。係
合部21は、後述する当該チャック1が装着される旋盤
のスピンドルヘッド90と対応する凹状であって、その
内周に、後端側が大径化する方向のテーパの位置決めイ
ンロー部22と、一部内周が大径化された締付部23が
形成されている。該締付部23の後端側の壁面は、後端
側に向かう所定角度の傾斜面23Aとして形成されてい
る。又、位置決めインロー部22の前端側の壁面のチェ
ックバルブ60,70と対応して、夫々ノズル受孔2
4,25が所定深さで穿設されている。
【0014】ここで、フロントボディ10とリヤボディ
20には、環状ピストン44によって隔成された一方
(前方側)のシリンダ室51とリヤボディ20の係合部
21のノズル受孔24とを連通する流体通路61と、他
方(後方側)のシリンダ室52とリヤボディ20の係合
部21のノズル受孔25とを連通する流体通路71が、
夫々穿設されており、これら流体通路61,71に前述
のチェックバルブ60,70が介設され、又、夫々のパ
イロット通路62,72は、互いに流体通路61,71
によって接続されていない側のシリンダ室52,51に
接続されている。
【0015】上記構成により、一方のシリンダ室51又
は52に圧力流体を供給すると共に他方のシリンダ室5
2又は51から流体を排出することにより、環状ピスト
ン44を介してプランジャ40が前後方向に移動駆動操
作され、これによってマスタージョウ30…が半径方向
に移動してその固定されたジョウ32…でワークを把握
乃至把握解除することが可能となる。つまり、シリンダ
50(シリンダ室52,51)及び環状ピストン44が
本実施例に於て操作部材を操作駆動する駆動機構を構成
しているものである。
【0016】即ち、ノズル受孔24から流体通路61に
圧力流体を供給すると、圧力流体はその圧力でチェック
バルブ60のポペット弁60Pを開放させてシリンダ室
51内に至り、この時、他方のチェックバルブ70はパ
イロット通路72を介して作用するシリンダ室51の圧
力によって作動されるピストンによって開放状態となっ
てシリンダ室52内の流体の流体通路71を介した排出
を許容し、これにより、環状ピストン44を介してプラ
ンジャ40が後方側(図中下方側)に移動駆動され、ジ
ョウ32が半径方向中央側に移動することとなってワー
ク把握作動が行なわれる。ワーク把握解除作動は、逆に
ノズル受孔25から流体通路71に圧力流体を供給する
ことにより、環状ピストン44を介してプランジャ40
が前方側(図中上方側)に移動駆動され、これによって
ジョウ32が半径方向外周側に移動することで行なえ
る。一方、シリンダ室51,52へ供給する(即ちジョ
ウ32を移動操作する)作動流体が空気等の圧縮性の流
体の場合には、流体の供給乃至還流を行なうことなくプ
ランジャ40の軸部42を機械的に操作することによっ
てもジョウ32を作動させることができる。
【0017】而して、上記の如く構成されたチャック1
では、図4に示す如きチャッキング治具80を用いてシ
リンダ室51,52へ圧力流体を供給することで、旋盤
のスピンドルヘッドに装着することなくワークを把握乃
至把握解除することができる。尚、本実施例に於るチャ
ック1は、作動圧力流体として空気を用いるものであ
る。図示チャッキング治具80は、係合部21に嵌合可
能な円柱状の治具本体81の先端に、位置決めインロー
部22と対応する先細りのインロー嵌合部82が形成さ
れると共に、該インロー嵌合部82にチャック1の位置
決めインロー部22が嵌合した状態で、締付部23と対
応する位置に楔部材85,85が設けられ、又、上面の
ノズル受孔24,25と対応する位置にはノズル88,
89が突設されている。
【0018】楔部材85は、治具本体81の外周を二等
分する(即ち180°間隔の)二箇所に半径方向に出入
可能に設けられ、その外側先端部に締付部23の傾斜面
23Aと対応する楔斜面85Aが形成されると共に、そ
の治具本体81の中心側の端部がリンクアーム84を介
して治具本体81の下部に設けれられたエアシリンダ8
3のロッド83Aと連結され、該エアシリンダ83の駆
動によってその先端が治具本体81の外面から出入操作
されるようになっている。
【0019】ノズル88,89は、5ポート3位置の切
換弁87を介した通路87A,87Bによってエア源P
2と接続されており、切換弁87を操作することによ
り、一方のノズル88又は89にエア源P2からの圧縮
空気を供給すると共に他方のノズル89又は88からの
圧縮空気の排出を許容する位置と、両ノズル88,89
とエア源P2側とを遮断する位置とに切り換え得るよう
になっている。又、エアシリンダ83は、ピストンによ
り隔成されたシリンダ室が、5ポート3位置の切換弁8
6を介した通路86A,86Bによってエア源P1と接
続されており、切換弁86を操作することにより、一方
のシリンダ室にエア源P1からの圧縮空気を供給すると
共に他方のシリンダ室からの空気の排出を許容する位置
と、両シリンダ室とエア源P1側とを遮断する位置とに
切り換え得、これによって楔部材85,85の出入駆動
及び当該出入状態の維持が行なえるようになっている。
【0020】チャック1でワークを把握する際には、ま
ず、チャックの係合部21のノズル受孔24,25と、
治具本体81の上面のノズル88,89の位置を対応さ
せてノズル受孔24,25にノズル88,89を嵌合さ
せ、治具本体81にチャック1をその係合部21で外挿
する。これにより治具本体81のインロー嵌合部82に
位置決めインロー部22が対応し、そのテーパによって
調芯されて、チャック1とチャッキング治具80が同心
状態で嵌合する。そして、エアシリンダ83に至る通路
86A,86Bに介設された切換弁86を、エアシリン
ダ83のロッド83Aを伸長駆動する側のシリンダ室に
圧縮空気を供給する側に切り換え、エアシリンダ83の
ロッド83Aを伸長させて楔部材85を半径方向外側に
突出させる。これにより、楔部材85の楔斜面85Aが
係合部21の締付部23の傾斜面23Aに当接し、その
楔効果によってチャック1とチャッキング治具80を接
近させる方向に加圧付勢し、両者を強固に結合すること
となる。
【0021】次に、ワークの外形把握時を例として説明
すると、ノズル88,89に至る通路87A,87Bに
介設された切換弁87を、後方側のシリンダ室52と流
体通路71で接続されたノズル受孔25と嵌合したノズ
ル89側の通路87Bに圧縮空気を供給すると共に前方
側のシリンダ室51と流体通路61で接続されたノズル
受孔24と嵌合したノズル88側の通路87Aからの空
気の排出を許容する位置に切り換え、シリンダ室52に
圧縮空気を供給する。これによって環状ピストン44を
介してプランジャ40が前方側に移動駆動され、ジョウ
32が半径方向外周側に移動して、ワークを把握可能な
開放状態となる。
【0022】その後、ワークの把握すべき位置をジョウ
32に対応させ、切換弁87を、前方のシリンダ室51
と流体通路61で接続されたノズル受孔24と嵌合した
ノズル88側の通路に圧縮空気を供給すると共に、後方
側のシリンダ室52と流体通路71で接続されたノズル
受孔25と嵌合したノズル89側の通路87Bからの空
気の排出を許容する位置に切り換え、シリンダ室51に
圧縮空気を供給する。これによって環状ピストン44を
介してプランジャ40が後方側に移動駆動され、ジョウ
32が半径方向中央側に移動して、ワークが把握され
る。
【0023】ワーク把握が完了するとプランジャ40の
移動は停止することとなって圧縮空気のシリンダ室51
への流入も停止し、これによってチェックバルブ60の
ポペット弁60Pがスプリング60Sの付勢力で弁座に
押圧密着する。ワーク把握が完了した後、切換弁87を
ノズル88,89側の両通路87A,87Bを遮断する
位置に切り換えても、チェックバルブ60のポペット弁
60Pがスプリング60Sの付勢力で流体通路61を閉
塞していることから、シリンダ室51内の圧力変化が防
がれてワークの把握状態が維持されることとなる。即
ち、本実施例では、流体通路61,71に介設されたチ
ェックバルブ60,70が駆動機構による把握状態を維
持する維持機構を構成しているものである。尚、チェッ
クバルブ70は内径把握時に機能する。
【0024】そして、エアシリンダ83に至る通路86
A,86Bに介設された切換弁86を、エアシリンダ8
3のロッド83Aを収縮駆動する側のシリンダ室に圧油
を供給する側に切り換え、エアシリンダ83のロッド8
3Aを収縮させて楔部材85を半径方向中心側に引込
み、該楔部材85による係合部21の締付部23との係
合を解除して、チャック1とチャッキング治具80を離
脱可能とする。これにより、チャック1はそれ自体単体
でワークを把握し、その把握状態を維持した状態とな
る。このように、単体でワークを把握した状態のチャッ
ク1を旋盤のスピンドルに装着することで、旋盤に装着
した状態で面倒なチャッキング作業を必要とすることな
く極めて容易にワークの着脱を行なうことができ、ロボ
ット等を利用した自動化も可能となる。
【0025】次に、図6に示す旋盤のスピンドルへの、
チャック1の係合装着構造を説明する。図示旋盤のスピ
ンドル部100は、円筒状のスピンドル110内に円筒
状のクランプスリーブ120が、更にこのクランプスリ
ーブ120内にドローバー130が挿通され、このクラ
ンプスリーブ120とドローバー130に夫々接続され
たピストン121,131が回転を許容しつつ圧油を供
給可能な回転流体圧シリンダ101内に配置され、供給
される油圧によって夫々独立して軸方向に移動可能とな
っている。スピンドル110の先端には、図7に拡大断
面図を示す如きスピンドルヘッド90が設けられてい
る。
【0026】スピンドルヘッド90は、チャック1の係
合部21に嵌合可能な円柱状のボディ91の先端に位置
決めインロー部22と対応する先細りのインロー嵌合部
91Aが形成されると共に、該インロー嵌合部91Aに
チャック1の位置決めインロー部22が嵌合した状態
で、締付部23と対応する位置に、楔部材96が設けら
れている。又、そのスピンドルヘッド90の中央には、
クランプスリーブ120の先端に連結される円筒状の継
手部92が摺動移動可能に嵌合し、該継手部92内にド
ローバー130の先端に連結される円筒状のドローパイ
プ93が摺動可能に嵌合している。
【0027】楔部材96は、半径方向に出入可能に設け
られ、その外側先端部に締付部23の傾斜面23Aと対
応する楔斜面96Bが形成されている。楔部材96は、
そのボディ91内に位置する部位にスリット96Aが形
成されており、該スリット96Aに、ボディ91にレバ
ーピン95によって枢支された略L字状のレバー94の
一端の円弧状操作部94Bが前方側から摺動可能に嵌合
し、該レバー94の揺動によって出入操作されるように
なっている。レバー94の他端94Aは、継手部92の
外面に形成された凹部92Aに嵌合しており、当該レバ
ー94は継手部92(即ちクランプスリーブ120)の
前後方向の移動によって揺動操作されるようになってい
る。
【0028】即ち、クランプスリーブ120(継手部9
2)の前後方向の移動によってレバー94が揺動操作さ
れ、該レバー94の揺動によって楔部材96が出入操作
されるようになっているものである。尚、本実施例では
楔部材96は一箇所に設けられているが、チャック1を
安定的に係合する為には二箇所又はそれ以上設けること
が望ましい。ドローパイプ93は、その先端内周に、小
径の係合部93Aが円周方向所定角度範囲で突設されて
おり、この係合部93Aは、チャック1のプランジャ4
0の軸部42の外周の係合凸条43の不形成角度範囲と
対応する角度範囲に形成されている。
【0029】ここで、ボディ91にその半径方向に挿通
された位置決めピン97が、継手部92に開口形成され
たガイド孔92Cに嵌合すると共に、該継手部92を貫
通したその先端が、ドローパイプ93の外周面に形成さ
れたガイド溝93Cに嵌合しており、継手部92とドロ
ーパイプ93の前後方向の移動は許容するが相対回転は
規制する(即ちドローパイプ93のボディ91に対する
回転を規制する)ようになっている。ドローパイプ93
は、その先端内周に、小径の係合部93Aが円周方向所
定角度範囲で突設されており、この係合部93Aは、チ
ャック1のプランジャ40の軸部42の外周に突出形成
された係合凸条43の不形成角度範囲と対応する角度範
囲に形成されている。
【0030】而して、上記の如く構成されたスピンドル
ヘッド90に、チャック1は下記の如く装着される。即
ち、図8に示す如く、スピンドルヘッド90のボディ9
1に、チャック1をその係合部21で外挿する。これに
よりボディ91のインロー嵌合部91Aに位置決めイン
ロー部22が対応し、そのテーパによって調芯されて、
チャック1とボディ91が同心状態で嵌合する。
【0031】この時、ドローパイプ93の係合部93A
はプランジャ40の軸部42の係合凸条43の不形成部
に、係合凸条43はドローパイプ93の係合部93Aの
不形成部に夫々対応させることにより、相互に干渉する
ことなくドローパイプ93の係合部93Aが係合凸条4
3より前方側に至り得る。又、同時に本実施例に於て最
も引っ込めた状態でもその先端がボディ91外周面から
突出する楔部材96の先端は、前述の位置決めピン97
によるドローパイプ93とボディ91の相対回転規制に
よって、チャック1のリヤボディ20の係合部21の締
付部23の傾斜面23A部分に形成された当該楔部材9
6が通過可能な切欠部23Bに一致し、干渉することな
く締付部23と対応する位置に至り得るようになってい
る。
【0032】その後、スピンドル部100(スピンドル
ヘッド90),クランプスリーブ120及びドローパイ
プ93をチャック1に対して所定角度相対回動すること
で、ドローパイプ93の係合部93Aがプランジャ40
の係合凸条43と係合状態となると共に、楔部材96が
切欠部23B以外の部位と対応し、この状態で回転流体
圧シリンダ101の駆動によってクランプスリーブ12
0(継手部92)を所定量後方側に引込み、レバー94
を介して楔部材96を突出させる。これにより、楔部材
96の楔斜面96Bが係合部21の締付部23の傾斜面
23Aに当接し、その楔効果によってチャック1とボデ
ィ91を接近させる方向に加圧付勢し、両者(即ちチャ
ック1とスピンドル110)は強固に結合されることと
なる。
【0033】ここで、ジョウ32…によるワーク把握力
が不十分な場合には、回転流体圧シリンダ101の駆動
によってドローバー130を後方側に引込むことによ
り、把握力を必要十分に増大させることができる。尚、
ジョウ32…を把握駆動する作動圧力流体として油等の
非圧縮性の流体を使用する場合、作動圧力流体による把
握力以上にドローパイプ93を引込み操作するとシリン
ダ室51内に封入されている流体が負圧となってチェッ
クバルブ60が開いて作動流体が漏れると共に、ドロー
バー130による把握駆動が解除された時はシリンダ室
51内の封入圧力は元の状態以下となり、維持機構が作
用していない状態となる為に注意を要する。
【0034】この状態でスピンドル部100が回転駆動
されて加工が行なわれる。この加工時に於て、前述の如
きチェックバルブ60の配置構成により、その回転によ
る遠心力がチェックバルブ60のポペット弁60Pを弁
座に押圧密着するよう作用し、シリンダ室51内からの
圧縮空気の流出の防止を一層確実なものとする。加工終
了後は、前述の場合と逆に作用させてワークを把握した
状態のチャック1がスピンドル部100から外され、そ
の後、ワーク把握時と同様にしてチャッキング治具80
に装着すると共にジョウ32を半径方向外周側に移動さ
せてワークの把握を解除し、把握位置の変更乃至新たな
ワークの把握を行ない、旋盤のスピンドル部100に装
着して加工という工程を繰り換えすことができるもので
ある。
【0035】上記構成により、チャック1を複数用意
し、予めワークを把握させておくことにより、連続的な
加工が可能となって旋盤の稼動効率を向上できると共
に、把握調整が面倒なワークであっもその旋盤への着脱
の自動化が可能となる。尚、上記実施例は、ワークの外
径把握の例であってチェックバルブ60が維持機構とし
て作用するが、ワークの内径把握の場合はチェックバル
ブ70が維持機構として作用しシリンダ室52に圧力流
体が封入されるものである。
【0036】
【発明の効果】上記の如き本発明に係るチャックによれ
ば、駆動機構で操作部材を操作してワークを把握すると
共にこの把握状態を維持機構によって維持することによ
り、工作機械に未装着のチャック単体でワークを把握す
ることができ、ワークを把握した状態で工作機械に装着
することで、ワークの交換や把握位置の変更又はチャッ
クの変更作業等の段取り作業で工作機械を塞ぐことがな
く、又、ワークの把握面が少ない場合や複雑な形状のワ
ーク等で正確な把握位置を得る為に複雑な調整を要する
場合等であってもワーク交換の自動化が可能となり、工
作機械の稼動効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチャックの一実施例であるチャッ
クの斜視図。
【図2】図1のA−O−A′断面に相当する縦断面図。
【図3】図1のB−O−A′断面図。
【図4】チャッキング治具の構成図。
【図5】チャッキング治具にチャックが装着された状態
を示す図。
【図6】旋盤のスピンドルの縦断面図。
【図7】スピンドルヘッド部分の拡大図。
【図8】スピンドルヘッドにチャックが装着された状態
を示す図。
【符号の説明】
32…ジョウ 40…プランジャ(操作部材) 44…環状ピストン(ピストン:駆動機構) 50…シリンダ(駆動機構) 51,52…シリンダ室(駆動機構) 60,70…チェックバルブ(制御弁:逆止弁:維持機
構) 60P,70P…弁部材(ポペット弁) 60S,70S…スプリング(付勢手段) 101…回転流体圧シリンダ(パワーシリンダ) 110…スピンドル(主軸) 130…ドローバー(操作ロッド)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを把握すべく移動可能なジョウと、
    該ジョウを移動操作する操作部材と、工作機械の主軸と
    の位置決め係合部と、を有し、前記位置決め係合部を介
    して前記工作機械の主軸に着脱可能であると共に、前記
    操作部材が前記工作機械の主軸内に挿通された操作ロッ
    ドと連結され、前記ジョウが前記操作ロッドを介するパ
    ワーシリンダの駆動によってワークを把握するチャック
    であって、 前記操作部材を操作駆動可能な駆動機構と、 該駆動機構による把握状態を維持する維持機構と、を備
    え、 前記駆動機構による前記操作部材の駆動によって前記ジ
    ョウを移動操作して当該チャック単体でワークを把握乃
    至把握解除可能であると共に、前記維持機構によって前
    記ワークの把握状態を維持可能に構成されていること、
    を特徴とするチャック。
  2. 【請求項2】上記駆動機構は、本体内に形成されたシリ
    ンダに上記操作部材に設けられたピストンが嵌合すると
    共に、前記シリンダの前記ピストンにより二分されたシ
    リンダ室と外部とを連通する流体通路が夫々形成されて
    構成され、 上記維持機構は、前記流体通路に当該流体通路を閉塞可
    能な制御弁が介設されて構成されていること、を特徴と
    する請求項1記載のチャック。
  3. 【請求項3】上記制御弁が、逆止弁であって、上記流体
    通路にシリンダ室から流体の流出を規制する方向として
    介設されていること、を特徴とする請求項2記載のチャ
    ック。
  4. 【請求項4】上記逆止弁が、弁部材を付勢手段によって
    上記流体通路を構成する弁座に押圧付勢して構成され、
    前記弁部材の前記付勢手段による付勢方向が前記本体の
    半径方向外周に向けて配置されて構成されていること、
    を特徴とする請求項3記載のチャック。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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