JPS6033910Y2 - 洗濯機の洗剤投入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗剤を必要に応じて自動投入できる方式の洗濯
機の洗剤投入装置に関するもので、その目的はタイマー
による洗い工程が自動的な洗剤投入行程を経て行なわれ
ること及びこれを経ずに行なわれることの何れかを自由
に選択でき且つ洗い槽内への洗剤投入量を洗い槽の設定
水位に応じて自動的に調節できて使い勝手が良くなり、
しかも洗剤が洗濯物に直接ふりかかるような自動投入を
回避できる洗濯機の洗剤投入装置を提供することにある
。

以下、本考案を脱水兼用洗濯機の洗剤投入装置に適用し
た一実施例によって図面を参照しながら説明する。

第１図において、１は外箱２内に吊持機構３によって弾
性吊持された水受槽、４は内底部にパルセータ５を配設
した回転槽で、これは水受槽１内に回転可能に設けられ
て洗い槽及び脱水槽としての役割をなすようになってい
る。

６は洗濯機モータで、動力伝達機構７によって回転槽４
及びパルセータ５を選択的に駆動するようになっている
。

８は排水口、９は排水弁、１０は排水ホースである。

さて、１１はエアトラップで、これは水受槽１の外側下
部に下端が回転槽４内従って水受槽１の内底部とを連通
ずるようにして垂直状に設けた比較的径大な直立管１２
と下端を直立管１２の上端に嵌合させて直立状に配置し
た空気溜管１３とで構成している。

次に洗剤投入機構１４において、１５はタイマー１６等
を配設する操作箱１７の上部に形成された受は凹部で、
これには予め洗剤液１８を収容した完全密閉形の洗剤収
容装置たる洗剤タンク１９を着脱可能に格納している。

この洗剤タンク１９の底部壁１９ａには夫々極めて径小
な送気管２０と注液管２１とを液密に且つ直立に貫通せ
しめており、その洗剤タンク１９内では送気管２０の上
端が注液管２１のそれよりも高い位置をとり、且つ注液
管２１の上端が底部壁１９ａかられずか突出するように
夫々定めている。

２２は送出路用細管で、その上端を電磁形の開閉弁２３
を介して送気管２０の下端に連結させ、下端を空気溜管
１３内にその上端にて連通せしめている。

２４は放出路用細管で、その上端を注液管２１の下端に
連結し、下端を回転槽４内を臨む部位に配置している。

次に第４図に示す制御回路において、２５は両端が、母
線Ｐ、Ｌに接続された交流電源、２６はタイマー１６の
タイマーモータ、２７乃至３２はタイマーモータ２６に
よって制御されるカムスイッチで、そのうちカムスイッ
チ２９は洗剤投入機構１４の開閉弁２３への通電路中に
位置している。

３３は給水弁（第１図では図示を省略）、３４は開閉蓋
３５に連動する蓋スィッチ、３６は水受槽１従って回転
槽４内の水位を検知する水位スイッチで、水位が設定値
まで上昇すると接片ｃ−ａ間オンから接片ｃ−ｂ間オン
に切換わるものであり、その構成は図示を省略している
が、洗濯機において周知の如く、エアトラップ１１とは
別に設けてる水位検知用エアトラップ内の空気圧に応動
する圧力形スイッチとなっており、その応動圧力を調節
することによって検知水位を種々設定できるものである
。

また、タイマー１６において、そのカムスイッチ２７乃
至３１は第５図中斜線帯で示した期間閉成となるように
定められ、そのうちの一つのカムスイッチ２９を除く他
のものは従来の二重槽形脱水兼用洗濯機と同様の作用を
なして第５図に示した各行程の制御を行なう。

カムスイッチ２９は洗剤投入行程ｓｓ１及びＳＳ２の期
間中閉成する。

尚、カムスイッチ３２は洗い及びすすぎにおいて洗濯機
モーター６を自動反転させるためのものである。

本考案のこの実施例において、タイマー１６には第５図
に示すように、全自動コースＡＣと、洗いのみコースＷ
Ｃとを具現しているが、これに加え全自動コースＡＣ内
の洗い行程Ｗ１に先行する洗剤投入行程ＳＳ１及び洗い
のみコースＷＣの洗い行程Ｗ２に先行する洗剤投入行程
ＳＳ２をも具現せしめる構成としている。

ここで、第５図中のＤｌ乃至Ｄ４は排水行程、Ｒ１乃至
Ｒ３はすすぎ行程、Ｓｌ及びＳ２は脱水行程である。

一方、前述のようなタイマー１６の構成に伴い、該タイ
マー１６の指針３７ａを有する操作摘み３７の回動領域
に位置する部分におい前記操作箱１７の前面部には第３
図に示す行程表示体３８が形成され、これには第５図に
示す行程名が文字によって表示されている。

次に上記構成の作用について説明する。

今、操作摘み３７の指針３７ａを全自動コースＡＣにお
ける洗剤投入行程ＳＳ１の開始位置に設定したとすると
カムスイッチ２７乃至３１は第５図に示す状態になる。

今、水受槽１内が空になっていて水位スイッチ３６の接
片Ｃ−３間がオンとなっているから、給水弁３３はカム
スイッチ２７の接片ｃ−す間、水位スイッチ３６の接片
ｃ−ａ間及びカムスイッチ３１の接片Ｃ−ａ間を介して
通電され、図示しない給水口体から回転槽４内に給水さ
れる。

この給水過程で水受槽１内の氷がエアトラップ１１内に
徐々に流入され、このとき開閉弁２３は閉じた状態にあ
るから水位の上昇に伴ってエアトラップ１１内の空気を
徐々に圧縮させる。

従ってエアトラップ１１内の空気圧は常に水位に応じた
値となる。

やがて設定水位に達すると、水位スイッチ３６が接片ｃ
−ｂ間オンに切換わり、そして洗剤投入行程ＳＳ１では
すでにカムスイッチ２９が閉成状態になっているから、
開閉弁２３は水位スイッチ３６の接片ｃ−ｂ間を通る電
流をカムスイッチ２９を介して受けるため開放動作する
。

そうすると、エアトラップ１１内の圧縮空気は送出路用
細管２２、開閉弁２３及び送気管２０を介して密閉形の
洗剤タンク１９内に一気に送出され、これによって洗剤
タンク１９内の圧力が一時的に増加し、その増加した圧
力分に相応した量の洗剤液１８が注液管２１及び放出路
用細管２４を介して回転槽４内に放出される。

このときの洗剤液１８の放出量つまり投入量は水位スイ
ッチ３６が応動した水位に応じた量となる。

そして開閉弁２３がその後一定時間開放された状態にあ
っても洗剤タンク１９内の圧力が洗剤液１８の放出によ
って大気圧に略等しくなっていて且つ放出路用細管２４
が極く径小であるために、ここからの洗剤液１８の自然
放流はない。

このようにして洗剤液１８が水位に応じた量自動投入さ
れると同時に、水位スイッチ３６の前述のような接片ｃ
−ｂ間オンに伴ってこれを通過する電流がカムスイッチ
２８の接片ｂ−ｃ間を介してタイマーモーター２６を通
電せしめ計時動作を開始させる。

この後、タイミング経過によって行程が洗い行程Ｗ１に
移行されると、カムスイッチ２９の開放によって開閉弁
２３が閉成された状態となり、この状態で洗い行程Ｗ１
の各行程が自動的に実行される。

これに対して、洗剤タンク１９内に収容されている洗剤
液１８とは異なった種類の洗剤を手動投入して全自動コ
ースＡＣを実行したいときには、操作摘み３７の指針３
７ａを洗い行程Ｗ１の開始位置に設定する。

このように設定すると、洗剤投入行程ＳＳ１は実行され
ずに洗い行程Ｗ１から行程が実行されるものである。

また、操作摘み３７の指針３７ａを洗いのみコースＷＣ
における洗剤投入行程ｓｓ２に設定すると、前記同様に
洗剤液１８の自動投入が行なわれ、その後に洗い行程Ｗ
２が実行される。

そしてこの洗い行程Ｗ２で用いた洗剤含有洗濯水を二度
使用したいときは、操作摘み３７の指針３７ａを洗い行
程Ｗ１またはＷｌの開始位置に設定すれば、その位置か
ら全自動コースＡＣまたは洗いのみコースＷＣの何れか
が開始されるもので、何れの場合も洗剤投入行程ＳＳ１
またはＳＳ２は実行されない。

従って洗剤を用いない子洗いを行程Ｗｌ或いはＷｌにて
行なうことも自由に選択できることは勿論である。

以上のようにして、タイマー１６の操作摘み３７による
設定操作のみで、洗い行程Ｗｌ、Ｗ２を自動的な洗剤投
入行程ｓｓ１．ｓｓ２を経て行なわせること及びこれを
経ずに行なわせることの何れをも使用上の事情に応じて
自由に選択できる。

しかも、開閉弁２３の開放に伴って洗剤タンク１９から
回転槽４に投入される洗剤液１８の量はエアトラップ１
１から洗剤タンク１９に供給される圧縮空気の量従って
水受槽１内の水位に応じた量となるから、水位スイッチ
３６の検知水位を種々設定すると、これに応するように
洗剤液１８の投入量が自動的に定まる。

このため、水位設定操作の度毎に洗剤投入量設定操作も
しなければならないという面倒さはなくなる。

従って、洗濯を行うに際しては、水位設定操作（水位を
変更しない場合には不要）と前述したタイマー１６の操
作摘み３７の操作を行うだけで良いから、操作が簡単で
洗濯機の使い勝手が良くなる。

しかも、タイマー１６の操作摘み３７が洗剤投入機構１
４の操作摘みをも兼ねるため、洗剤投入機構１４専用の
操作摘みを別途設けずに済み、構成を簡素化し得る。

また、洗剤投入行程ｓｓ１．ｓｓ２において、その洗剤
投入機構１４の作動は水位スイッチ３６が所定水位を検
知してその接片ｃ−ｂ間がオンになったことを条件に行
なわれる構成となっているから洗剤液１８が洗濯機に直
接ふりかかることはなく、従って洗剤液１８との直接の
接触による洗濯機への染み発生現象を防止できる。

尚、本考案は上記実施例に示した構成の洗剤投入機構１
４を有するもののみに限定されるものではなく、例えば
開閉弁２３は送出路細管２２中に設ける代りに放出路用
細管２４中に設けてもよく、また洗剤も液状のものに限
るものではないことは勿論、更に各洗剤投入行程ｓｓ１
．ｓｓ２においてカムスイッチ３０を接片ｃ−ｂ間閉戒
となるように構成して洗剤の投入と同時に洗濯機モータ
６を駆動させ洗剤の攪拌を行うようにしてもよい。

本考案は以上述べたように洗い行程に先行する自動的な
洗剤投入行程をタイマーに具現し洗剤を自動投入できる
ようになして至便性を向り得ると共に、タイマーによる
洗い行程が自動的な洗剤投入行程を経て行なわれること
及びこれを経ずに行なわれることの何れかをタイマーの
操作摘みによる設定操作のみで自由に選択でき且つ洗い
槽内への洗剤投入量を洗い槽の設定水位に応じて自動的
に調節できて使い勝手が良くなり、且つタイマーの操作
摘みの他に別途洗剤投入機構専用の操作摘みを設けると
いったことをせずに済み、構成を簡素化することができ
、しかも洗剤が洗濯物に直接ふりかかるような自動投入
を回避できる洗濯機の洗剤投入装置を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に関するもので、第１図は一部
切欠の縦断側面図、第２図は主要部の拡大縦断側面図、
第３図は行程表示体の拡大正面図、第４図は制御回路の
結線図、第５図はタイムチャートである。 図中、４は回転槽（洗い槽）、１６はタイマー、１１は
エアトラップ、１４は洗剤投入機構、１９は洗剤タンク
洗濯収容装置、２２は送出路用細管、２４は送出路用細
管、２３は開閉弁、２９はカムスイッチ、３６は水位ス
イッチ、３７は操作摘み、Ｗｌ、Ｗｌは洗い行程、ｓｓ
ｌ、ＳＳ２は洗剤投入行程である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い槽と、この洗い槽の水位を検知する水位スイッチと
   、前記洗い槽に連通されその水位に応じた圧縮空気を得
   るエアトラップと、このエアトラップ内からの圧縮空気
   によって洗剤を前記洗い槽に放出せしめる洗剤収容装置
   と、この洗剤収容装置への圧縮空気の送出路または洗剤
   の放出路を開閉する開閉弁と、洗い行程に先行する洗剤
   投入行程を設けた行程制御用のタイマーと、このタイマ
   ーに設けられタイマーを洗剤投入行程と洗い行程とに選
   択的に設定する操作摘みと、この操作摘みを前記洗剤投
   入行程に設定したとき前記水位スイッチが設定水位を検
   知したことを条件に前記タイマーが前記開放弁を開放さ
   せる回路とを具備して成る洗濯機の洗剤投入装置。