JPS603292Y2 - 水平対向型エンジンの潤滑油戻し装置 - Google Patents
水平対向型エンジンの潤滑油戻し装置Info
- Publication number
- JPS603292Y2 JPS603292Y2 JP15805479U JP15805479U JPS603292Y2 JP S603292 Y2 JPS603292 Y2 JP S603292Y2 JP 15805479 U JP15805479 U JP 15805479U JP 15805479 U JP15805479 U JP 15805479U JP S603292 Y2 JPS603292 Y2 JP S603292Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricating oil
- crankcase
- oil return
- horizontally opposed
- camshaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、クランク軸の下方にカム軸を設けた水平対向
型エンジンにおいて、クランクケース内の摺動部の潤滑
を終えた潤滑油を、クランクケース内からオイルパンに
戻すための潤滑油戻し装置に関するものである。
型エンジンにおいて、クランクケース内の摺動部の潤滑
を終えた潤滑油を、クランクケース内からオイルパンに
戻すための潤滑油戻し装置に関するものである。
最近の水平対向型エンジンとして、第1図に示すものが
知られている。
知られている。
このエンジンは、シリンタフロックと一体に形威したク
ランクケース1内にクランク軸2と、クランク軸2の下
方に配設したカム軸3とを備え、前記クランクケース1
の下方にこれに固定したオイルパン4を配置し、クラン
クケース1の底壁5に、クランクケース1内とオイルパ
ン4内とを連通させる潤滑油戻し孔6を形威したもので
ある。
ランクケース1内にクランク軸2と、クランク軸2の下
方に配設したカム軸3とを備え、前記クランクケース1
の下方にこれに固定したオイルパン4を配置し、クラン
クケース1の底壁5に、クランクケース1内とオイルパ
ン4内とを連通させる潤滑油戻し孔6を形威したもので
ある。
なお、第1図生得号11はピストンを示す。
そして、従来のこの種エンジンでは潤滑油戻し孔をカム
軸の真下に設けて大径にしていたが、最近の第1図のも
のは、カム、タペットの潤滑機能を向上させるために、
カム軸の真下の潤滑油戻し孔を閉塞して潤滑油溜り部を
設け、カム軸の左方両側部に小径の潤滑油戻し孔を形威
している。
軸の真下に設けて大径にしていたが、最近の第1図のも
のは、カム、タペットの潤滑機能を向上させるために、
カム軸の真下の潤滑油戻し孔を閉塞して潤滑油溜り部を
設け、カム軸の左方両側部に小径の潤滑油戻し孔を形威
している。
しかし、このようなものでは、潤滑油戻し孔を大径にす
ることができないために、エンジンの高回転時に潤滑油
のクランクケース内からオイルパン内への戻りが悪くな
り、カム軸のカムおよびクランク軸のクランクウェブに
よるクランクケース内に過剰に残留する潤滑油の攪拌抵
抗が増大し、エンジンの出力低下、潤滑油温の上昇およ
びこれによる潤滑油の劣化などの不具合が生じる。
ることができないために、エンジンの高回転時に潤滑油
のクランクケース内からオイルパン内への戻りが悪くな
り、カム軸のカムおよびクランク軸のクランクウェブに
よるクランクケース内に過剰に残留する潤滑油の攪拌抵
抗が増大し、エンジンの出力低下、潤滑油温の上昇およ
びこれによる潤滑油の劣化などの不具合が生じる。
従って、潤滑油戻し孔はカム軸真下部に大径のものを設
けることが好ましいが、このようにすると、潤滑油温が
低いエンジンの低回転時に、カム、タペットの潤滑機能
が低下し、とくに低温起動時に前記潤滑機能の低下が大
きくなるという問題がある。
けることが好ましいが、このようにすると、潤滑油温が
低いエンジンの低回転時に、カム、タペットの潤滑機能
が低下し、とくに低温起動時に前記潤滑機能の低下が大
きくなるという問題がある。
本考案は、前述した問題を解決して、低潤滑油温、低回
転時にカム、タペットなど各部の潤滑性能がよく、しか
も、高回転時に潤滑油のクランクケース内からオイルパ
ン内への戻りが良好な水平対向型エンジンの潤滑油戻し
装置を提供することを目的とするものである。
転時にカム、タペットなど各部の潤滑性能がよく、しか
も、高回転時に潤滑油のクランクケース内からオイルパ
ン内への戻りが良好な水平対向型エンジンの潤滑油戻し
装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために、本考案の潤滑油戻し装置は
、前述のような水平対向型エンジンにおいて、クランク
ケース底壁のカム軸真下部上面に潤滑油溜り凹部を形威
し、この凹部を潤滑油戻し孔によってクランクケース下
方に設けたオイルパン内と連通させ、前記潤滑油戻し孔
にクランクケース内圧が所定圧以上の時に開くリード弁
を設けたものである。
、前述のような水平対向型エンジンにおいて、クランク
ケース底壁のカム軸真下部上面に潤滑油溜り凹部を形威
し、この凹部を潤滑油戻し孔によってクランクケース下
方に設けたオイルパン内と連通させ、前記潤滑油戻し孔
にクランクケース内圧が所定圧以上の時に開くリード弁
を設けたものである。
なお本考案の構成中、カム軸の下方に潤滑油溜り凹部を
形成した点については、実開昭54−127945号公
報に関連する先行技術がみられる。
形成した点については、実開昭54−127945号公
報に関連する先行技術がみられる。
以下、第2図を参照して本考案の一実施例を具体的に説
明する。
明する。
第2図において、符号5はクランクケースの底壁であり
、この底壁5のカム軸3真下部上面には潤滑油溜り凹部
7が形成され、この凹部7の底が大径の潤滑油戻し孔8
によってオイルパン内と連通されている。
、この底壁5のカム軸3真下部上面には潤滑油溜り凹部
7が形成され、この凹部7の底が大径の潤滑油戻し孔8
によってオイルパン内と連通されている。
クランクケースの底壁5下面にリード弁9の一端部が固
定され、このリード弁9はクランクケース内圧が所定圧
以上の時にだけ開くように構成されている。
定され、このリード弁9はクランクケース内圧が所定圧
以上の時にだけ開くように構成されている。
前記底壁5の潤滑油溜り凹部7の側方には、クランクケ
ース内とオイルパン内とを連通させるブローバイガス通
路10が形成されている。
ース内とオイルパン内とを連通させるブローバイガス通
路10が形成されている。
なお、この実施例において、前述した以外の構成は、第
1図に示す従来のものから潤滑油戻し孔6を除いた構成
と実質的に同じであるから説明を省略する。
1図に示す従来のものから潤滑油戻し孔6を除いた構成
と実質的に同じであるから説明を省略する。
前述のように構成された潤滑油戻し装置は、例えば低温
起動時などの潤滑油温が低いエンジンの低回転時には、
ピストンの往復動およびピストン間隙から漏れるブロー
バイガスなどによりクランクケース内に発生する圧力変
動で、クランクケース内の圧力がオイルパン内の圧力よ
り高くなった時でも、クランクケース内の圧力があまり
高くならないので、リード弁9が閉じたままである。
起動時などの潤滑油温が低いエンジンの低回転時には、
ピストンの往復動およびピストン間隙から漏れるブロー
バイガスなどによりクランクケース内に発生する圧力変
動で、クランクケース内の圧力がオイルパン内の圧力よ
り高くなった時でも、クランクケース内の圧力があまり
高くならないので、リード弁9が閉じたままである。
従って、この状態では、クランクケース内の摺動部の潤
滑を終えた潤滑油がオイル溜り凹部7に貯溜されるため
、カム、タペットの潤滑を十分に行なうことができる。
滑を終えた潤滑油がオイル溜り凹部7に貯溜されるため
、カム、タペットの潤滑を十分に行なうことができる。
また、エンジンの高回転時ムこは、クランクケース内の
圧力が高くなり、オイルパン内の圧力との差が大きくな
るので、リード弁9が開き、潤滑油溜り凹部7から潤滑
油戻し孔8を経て、クランクケース内の潤滑油がオイル
パン内に戻される。
圧力が高くなり、オイルパン内の圧力との差が大きくな
るので、リード弁9が開き、潤滑油溜り凹部7から潤滑
油戻し孔8を経て、クランクケース内の潤滑油がオイル
パン内に戻される。
この場合に、潤滑油戻し孔8はカム軸3の真下部に設け
であるので、大径にすることができるので、クランクケ
ース内底部に潤滑油を過剰に溜めることなく、オイルパ
ン内に確実に戻すことができる。
であるので、大径にすることができるので、クランクケ
ース内底部に潤滑油を過剰に溜めることなく、オイルパ
ン内に確実に戻すことができる。
なお、本考案は、第1図に示すようなりランクケースと
シリンダブロックとを一体に形成したものに限られるこ
となく、これらが別体のものにも適用できる。
シリンダブロックとを一体に形成したものに限られるこ
となく、これらが別体のものにも適用できる。
以上説明したように、本考案による水平対向型エンジン
の潤滑油戻し装置は、潤滑油温が低いエンジンの低回転
時には、リード弁が閉じていることより、クランクケー
ス底壁のカム軸真下部上面に設けた潤滑油溜り凹部に潤
滑油が溜まるので、カム、タペットなどの各部の潤滑が
良好に行なわれると共に、エンジンの高回転時にはリー
ド弁が開いて、前記潤滑油溜り凹部から潤滑油戻し孔を
経てクランクケース内の潤滑油をオイルパン内に戻すこ
とができ、この場合に、潤滑戻し孔がカム軸真下部に設
けられて大径にできることにより、潤滑油の戻りが良好
で、クランクケース内底部に潤滑油が過剰に溜らないの
で、カム軸のカムおよびクランク軸のクランクウェブに
よる潤滑油の攪拌抵抗を低減させ、エンジンの出力向上
、潤滑油温の上昇防止およびこれによる潤滑油の劣力防
止などの効果を得ることができる。
の潤滑油戻し装置は、潤滑油温が低いエンジンの低回転
時には、リード弁が閉じていることより、クランクケー
ス底壁のカム軸真下部上面に設けた潤滑油溜り凹部に潤
滑油が溜まるので、カム、タペットなどの各部の潤滑が
良好に行なわれると共に、エンジンの高回転時にはリー
ド弁が開いて、前記潤滑油溜り凹部から潤滑油戻し孔を
経てクランクケース内の潤滑油をオイルパン内に戻すこ
とができ、この場合に、潤滑戻し孔がカム軸真下部に設
けられて大径にできることにより、潤滑油の戻りが良好
で、クランクケース内底部に潤滑油が過剰に溜らないの
で、カム軸のカムおよびクランク軸のクランクウェブに
よる潤滑油の攪拌抵抗を低減させ、エンジンの出力向上
、潤滑油温の上昇防止およびこれによる潤滑油の劣力防
止などの効果を得ることができる。
さらに、リード弁が開くことによってクランクケース内
圧が高圧になる際のピーク値を低下させることができ、
クランクケースのシール部からの圧力洩れを低減させる
ことができる。
圧が高圧になる際のピーク値を低下させることができ、
クランクケースのシール部からの圧力洩れを低減させる
ことができる。
なお、本考案において、前述した実施例のように、潤滑
油戻し孔とは別にブローバイガス通路を設けることによ
り、潤滑油をブローバイガスと区分してオイルパンに戻
すことができるため、潤滑油の戻しが一層良好に行なわ
れるという利点が得られる。
油戻し孔とは別にブローバイガス通路を設けることによ
り、潤滑油をブローバイガスと区分してオイルパンに戻
すことができるため、潤滑油の戻しが一層良好に行なわ
れるという利点が得られる。
第1図は最近の潤滑油戻し装置を備えた水平対向型エン
ジンの一部切欠き正面図、第2図は本考案の一実施例に
よる潤滑油戻し装置を示す垂直断面正面図である。 1・・・・・・クランクケース、2・・・・・・クラン
ク軸、3・・・・・・カム軸、4・・・・・・オイルパ
ン、5・・・・・・クランクケースの底壁、6・・・・
・・潤滑油の戻し孔、7・・・・・・潤滑油溜り凹部、
訃・・・・・潤滑戻し孔、9・・・・・・リード弁、1
0・・・・・・ブローバイガス通路、11・・・・・ゼ
ストン。
ジンの一部切欠き正面図、第2図は本考案の一実施例に
よる潤滑油戻し装置を示す垂直断面正面図である。 1・・・・・・クランクケース、2・・・・・・クラン
ク軸、3・・・・・・カム軸、4・・・・・・オイルパ
ン、5・・・・・・クランクケースの底壁、6・・・・
・・潤滑油の戻し孔、7・・・・・・潤滑油溜り凹部、
訃・・・・・潤滑戻し孔、9・・・・・・リード弁、1
0・・・・・・ブローバイガス通路、11・・・・・ゼ
ストン。
Claims (1)
- クランク軸の下方にカム軸を配設した水平対向型エンジ
ンにおいて、クランクケース底壁のカム軸真下部上面に
潤滑油溜り凹部を形威し、この凹部を潤滑油戻し孔によ
ってクランクケース下方に設けたオイルパン内と連通さ
せ、前記潤滑油戻し孔にクランクケース内圧が所定圧以
上の時に開くリード弁を設けたことを特徴とする水平対
向型エンジンの潤滑油戻し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15805479U JPS603292Y2 (ja) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | 水平対向型エンジンの潤滑油戻し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15805479U JPS603292Y2 (ja) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | 水平対向型エンジンの潤滑油戻し装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5676110U JPS5676110U (ja) | 1981-06-22 |
JPS603292Y2 true JPS603292Y2 (ja) | 1985-01-30 |
Family
ID=29669302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15805479U Expired JPS603292Y2 (ja) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | 水平対向型エンジンの潤滑油戻し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS603292Y2 (ja) |
-
1979
- 1979-11-14 JP JP15805479U patent/JPS603292Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5676110U (ja) | 1981-06-22 |
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