JPS6031625Y2 - 魔法瓶 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は湯茶の流出口を開閉することのできる魔法瓶
に関する。

一般に魔法瓶はその流出口が常時開口しており、その開
口からごきぶり等の虫が侵入したり、或いは埃が入った
りして大変非衛生的である。

このような非衛生的な状態をなくすには、流出口を開閉
できるようにするのがよいが、実用的であるためにはそ
の開閉機構が簡単でありかっ、その開閉操作に手数を要
しないことが要求される。

この考案は、このような要求に基いてなされたものであ
って、簡単な構造で流出口が開閉でき、かつその開閉操
作に手数を要しないという優れた魔法瓶の提供を目的と
する。

そしてこの考案は、上蓋と下蓋の間に、上方に栓取付部
材を介装させると共に下方にほぼ環状の回動部材を介装
させ、前記栓取付部材と前記回動部材の間にカムを形成
せしめ前記回動部材の回動にともなって栓取付部材を上
下動するように構成すると共に、流出口の側壁に流出口
の開閉蓋を回動自在に取付け、その回動軸に取付けたバ
ネの両端をそれぞれ前記栓取付部材及び前記開閉蓋に係
合せしめたもので構造は簡単であり、また、前記開閉蓋
は栓の開閉にともなって自動的に開閉されるので流出口
の開閉に手数を要しない。

このような特徴を有するこの考案の一実施例を以下図面
に基いて詳述する。

図面に示す魔法瓶に於て１は保温瓶で、その開口部Ｓに
、上蓋２、下Ｍ３からなる蓋本体が取付けられている。

そしてこの上蓋２、下蓋３の間には栓４を取付けた栓取
付部材５が上方に介装されていると共に、栓取付部材５
の下方には後述する回動部材６が介装されている。

栓取付部材５は環状をなし、その内周面にネジ山７が設
けられ、栓４の外周に設けられたネジ８に螺合すると共
に、上蓋２との間にバネ９が設けられ、このバネ９によ
って栓取付部材５は常時下方に付勢されている。

前記回動部材６は流出口１５側を切欠いたほぼ環状の部
材であって、この回動部材６は下蓋３上に載置され、外
方に突出したレバー１０を回動させることによって下蓋
３上で回動するようになっている。

なお前記栓取付部材５の下面には下方に突出するカム面
１１・・・・・・が複数個均等な間隔を置いて設けられ
、また前記回動部材６の上面には前記カム面１１に対応
して下方にくぼんだカム面１２・・・・・・が設けられ
ている。

そして栓取付部材５の突出カム部１３が回動部材６の凹
状カム部１４内に嵌装されている時は栓取付部材５に螺
合された栓４が保温層１の開口部Ｓを閉じるように構成
されている。

なのこの時栓取付部材５は前述した如くバネ９の付勢力
によって下方に付勢されており、従って栓取付部材５に
螺合された栓４もその付勢力によって保温層１の開口部
Ｓに上方から密着している。

なお２１はパツキンを示す。

前記回動部材６のレバー１０は魔法瓶の取手２０の直上
方に設けられ、かつ、第４図に示す如く表面に凹面２２
を有しており、人さし指以下四本の指で魔法瓶の取手２
０を掴んだ状態で親指をこのレバー１０の凹面２２に当
て、親指を左右に回動させることによってレバー１０を
回動させることができるように構成されている。

即ち、魔法瓶の取手２０を握り湯茶を汲み出しながら親
指でこの取手１０を操作することができるように構成さ
れている。

下蓋３の湯茶を汲出すための流出口１５の上部には、そ
の側壁間にさしわたしピン１７によって流出口１５の開
閉蓋１６がピン１７を回動軸として回動自在に取付けら
れている。

そしてこの開閉ｌ１１６にはピン１７を支点とするバネ
１８が取付けられ、バネ１８の一端は開閉蓋１６の係止
孔２３に係止されると共に他端は栓取付部材５の先端の
係止孔１９内にルーズに係止されている。

尚、バネ１８は前記開閉蓋１６を下降させる方向に僅に
付勢されており常時は開閉蓋１６は流出口１５の先端に
密着するように構成されている。

このように構成した魔法瓶は次のようにして操作される
。

即ち、保温層１内に湯茶を注入するときは栓４が保温層
１の開口部Ｓを閉じ、かつ流出口１５の蓋１６が閉じて
いる状態で栓４と栓取付部材５の螺着を解いて栓４を取
はずし保温層１の開口部Ｓより湯茶を注入し、注入を終
ると栓４を栓取付部材５に螺着する。

湯茶を注出す時は先ず魔法瓶の取手２０を薬指以下四本
の指で握ると共に親指を回動部材６のレバー１０の凹面
２２に当て、レバー１０を魔法瓶の開方向に回動する。

レバー１０が回動されることによって回動部材６が回動
され、その結果回動部材６のカム１２が栓取付部材５の
カム１１を押上げることになり、この栓取付部材５に螺
着された栓４も上動し保温層１の開口部Ｓが開放される
。

同時に栓取付部材５が上動することによって栓取付部材
５の係止孔１９も上動し、この係止孔１９に一端を係合
されたバネ１８が第５図矢印Ａに示す如くピン１７を支
点として上方に回動する。

このバネ１８の上方への回動にともなってバネ１８の左
端が取付けられている開閉蓋１６の遊端部が持上げられ
て流出口１５が開放され保温層１の開口部Ｓより流出口
１５外に至る湯茶の流路が開かれる。

このように法温瓶１の開口部Ｓと流出口１５の開閉蓋１
６が開放された状態で魔法瓶をかたむけることにより、
内部の湯茶は下蓋３の部上の開口部Ｐから流出口１５を
通って注出される。

そしてこれとは逆に回動部材６を魔法瓶の正側に回動さ
せるとカム１１と１２の係合が解け、栓取付部材５が下
動し、栓４が保温層１の開口部Ｓを閉じる。

一方、栓取付部材５の下動にともなって、栓取付部材５
の係止孔１９も下動し、この係止孔１９に一端を係合さ
れたバネ１８も下方に回動する。

このバネ１８の下方への回動にともなってバネ１８が取
付けられている開閉蓋１６の遊端が下げられて流出口１
５が閉じられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は栓を外した状態を示す一部切欠ぎ縦断面図。 第２図は栓を閉じた時の一部切欠き縦断面図。 第３図は栓を開いた状態を示す一部切欠き縦断面図。 第４図は回動部材のレバ一部の斜視図、第５図は要部の
斜視図である。 １・・・・・・保温層、２・・・・・・上蓋、３・・・
・・・下蓋、４・・・・・・栓、５・・・・・・栓取付
部材、６・・・・・・回動部材、１１．１２・・・・・
・カム面、１５・・・・・・流出口、１６・・・・・・
開閉蓋、１７・・・・・・ピン（回動軸）、１８・・・
・・・バネ、１９，２３・・・・・・係止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上蓋と下蓋の間に、上方に栓取付部材を介装させると共
   に下方にほぼ環状の回動部材を介装させ、前記栓取付部
   材と前記回動部材の間にカム形成せしめて前記回動部材
   の回動にともなって栓取付部材を上下動するように構成
   すると共に、流出口の側面には流出口の開閉蓋を回動自
   在に取付け、その回動軸に取付けたバネの両端をそれぞ
   れ前記栓取付部材及び前記開閉蓋に係合せしめ、栓取付
   部材の上下動を前記バネを介して前記開閉蓋の開閉に連
   動させたことを特徴とする魔法瓶。