JPS6030630Y2 - 熱交換器の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、熱交換器の取付装置に関する。

従来、たとえば第５図に示すように、複数の流体通路を
有しかつ全体として蛇行状に曲げられた横断面長円形の
偏平状熱交換管体２２と、相互に隣り合う管体直線部２
２ａ、２２ａ同志の中間１こ取り付けられた波形フィン
２３とよりなるいわゆるコルゲートフィン・タイプの熱
交換器２１においては、これの左右両側に全長にわたっ
て溝型材よりなる枠材２５．２５が多数のねじ２６によ
って取り付けられ、これらの枠材２５．２５の上下両端
部に取付金具２４がスポット溶接によりあるいはビス止
めによって固定され、こ−れらの取付金具２４を介して
熱交換器２１を車体等の被取付体の所定箇所に固定して
いた。

しかしながら、このような従来の装置によれば、枠材２
５．２５取り付けているために熱交換器２１の重量が重
くなり、また枠材２５．２５と熱交換管体２２．２２と
の間に腐食が生じ易く、さらに材料を多く使用している
ために材料費が高くつくうえに、部品点数が多いので組
立て作業が非常に面倒で手間がか）す、製造コストが高
くつくという問題点があった。

この考案は、上記の問題を解決するためになされたもの
で、使用材料が非常に少なくてすみ、したがって軽量化
を果すことができるとともに、製造が簡単で、製造コス
トを大幅に低減し得る熱交換器の取付装置を提供しよう
とするものである。

この考案を、以下図面に示す実施例に基づにいて説明す
る。

第１図と第２図において、１はアルミニウム製の熱交換
器で、これは蛇行状の熱交換管体２と、相互に隣り合う
管体直線部２ａ、２ａ同志の中間に取り付けられた波形
フィン３とよりなるものである。

４は熱交換器１の管体直線部２ａの壁面にろう付けによ
って固定された２個のアルミニウム製の取付金具で、各
取付金具４は、管体直線部２ａより若干短い長さを有す
る板状の固定部５と、これの両端部においてそれぞれ一
側方に伸びて車体等の被取付体に結合されるべき一対の
取付部６によって構成されている。

各取付金具４の固定部５は、熱交換器１の製造のさいに
熱交換管体２の幅広い壁面と波形フィン３との間に介在
されてセットされ、真空ブレーシングにより一体ろう付
けされる。

固定部５の両側に設けられた屈曲縁部５ａ、５ａは管体
直線部２ａ、２ａの両側縁部に嵌め合わせられ、取付金
具４の位置決めの役目を果すものである。

なお、固定部５はこのような屈曲縁部５ａ、５ａを有す
ることなく単に板状であっても勿論よい。

また取付金具４を取り付けた管体直線部２ａと、これに
隣り合う管体直線部２ａ。

２ａとの間の間隔を取付金具４の固定部５の厚み分だけ
広くあけておくものとすると、熱交換器１のすべてにつ
いて同じ大きさを有する波形フィン３を使用することが
できる。

取付金具４の各取付部６にはボルト孔７があけられてい
る。

なお、上記実施例の取付金具４は、長い固定部５の両端
部に２個の取付部６が設けられたものであるが。

固定部５を短いものとして、これにそれぞれ１個ずつの
取付部６を連設するようにしてもよい。

このような短に固定部５を有する取付金具４は、たとえ
ば熱交換管体２の四隅に配置される。

第３図と第４図は、上記取付金属４を熱交換管体２両端
の出入口部分における管継手１０の固定金具として利用
した場合を示すものである。

同図において、管継手１０は一側に開口した通路１１を
有する有堤筒形につくられており、これは横断面六角形
の外径を有しかつ一側に熱交換管体嵌込み孔１２を有す
る嵌合部ｌｅａと、これの一側に連設されかう雄ねじ部
１３を有していて、所定の冷媒供給管または同排出管（
図示略）に接続される接続部１０ｂとによって構成され
ている。

一方、管継手固定金具１４には、上記取付金具４の取付
部６に対応するように、六角形の孔１５を有する取付部
１６が設けられ、この取付部１６の孔１５に管継手１０
の嵌合部１０ａが貫通状態に挿通され、嵌合部１０ａと
取付部１６とが固着され、嵌合部１０ａの下側の嵌込み
孔１２に熱交換管体２の一端部が密に嵌め込まれている
。

なお、この管継手固定金具１４が熱交換管体２に固定さ
れる構造は、上記第１図と第２図に示す取付金具４の場
合と全く同様であり、したがって図面において同一のも
のには同一の符号を付した。

なお従来の熱交換器においては、その図示は省略したが
、上記のような管継手１０は第５図における枠材２５，
２５の端部にブラケットを介して取り付けられていたも
のである。

この考案にか）る熱交換器の取付装置は上述のように、
複数の流体通路を有しか゛つ全体として蛇行状に曲げら
れた偏平状熱交換管体２と、相互に隣り合う管体直線部
２ａ、２ａ同志の中間に取り付けられた波形フィン３と
よりなるアルミニウム製熱交換器１の所要箇所に、板状
の固定部５と、これにより一側方に伸びて車体等の被取
付体に結合されるべき取付部６とよりなるアルミニウム
製取付金具４が配置され、管体直線部２ａの幅広の壁面
と波形フィン３との間に板状の固定部５が介在されて、
三者がろう付けにより一体に結合されたもので、取付金
具４は熱交換器１の製造のさい一緒に組み合わせられて
、さとれば真空ブレージングなどの方法により熱交換管
体２に一体にろう付けされているから、熱交換器１の製
造が非常に簡単であるし、材料費も少なくてすみ、製造
コストを大幅に低減することができる。

しかも管体直線部２ａの幅広の壁面と波形フィン３との
間に板状の固定部５が介在されて、三者がろう付けによ
り一体に結合されているため、強度が非常に大きいもの
である。

また使用材料が非常に少なくてすみ、従って軽量化を果
すことができる。

さらに取付金具４は熱交換管体２と同様にアルミニウム
酸であって、これが一体に結合されているから、熱交換
管体２と取付金具４との間に腐食が生じ難＜、シたがっ
て耐久性にすぐれているという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの考案の実施例を示すもので、第１
図は熱交換器の概略正面図、第２図は第１図■−■線に
沿う拡大断面図、第３図は管継手の取付部分の拡大正面
図、第４図は第３図ＩＶ−ＩＶ線に沿う拡大断面図、第
５図は従来の熱交換器の概略正面図で、取付金具を固定
する前の状態を示している。 １・・・・・・熱交換器、２・・・・・・熱交換管体、
２ａ・・・・・・管体直線部、 ３・・・・・・波形フィン、 ４・・・・・・取付金 具、 ５・・・・・・固定部、 ６・・・・・・取付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の流体通路を有しかつ全体として蛇行状に曲げられ
   た偏平状熱交換管体２と、相互に隣り合う管体直線部２
   ａ、２ａ同志の中間に取り付けられた波形フィン３とよ
   りなるアルミニウム製熱交換器１の所要箇所に、板状の
   固定部５と、これにより一側方に伸びて車体等の被取付
   体に結合されるべき取付部６とよりなるアルミニウム製
   取付金具４が配置され、管体直線部２ａの幅広の壁面と
   波形フィン３との間に板状の固定部５が介在されて、三
   者がろう付けにより一体に結合されたことを特徴とする
   熱交換器の取付装置。