JPS6028926B2 - セルロ−ス誘導体液晶からの繊維の製造方法 - Google Patents

セルロ−ス誘導体液晶からの繊維の製造方法

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JPS6028926B2
JPS6028926B2 JP10996681A JP10996681A JPS6028926B2 JP S6028926 B2 JPS6028926 B2 JP S6028926B2 JP 10996681 A JP10996681 A JP 10996681A JP 10996681 A JP10996681 A JP 10996681A JP S6028926 B2 JPS6028926 B2 JP S6028926B2
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heat treatment
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修司 梶田
征一 真鍋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルロース誘導体液晶から高弾性でかつ耐熱性
良好なセルロース湊導体繊維を製造する方法に関する。
さらに詳しくは、セルロース誘導体液晶から繊維を製造
するのに際し空中吐出−湿式級糸後、あるいは該紡糸に
ひきつづき延伸後、得られた繊維の力学的損失正接(t
an6)が0.06となる温度以上でかつ250℃以下
の温度で、伸長比1.05以下の伸長条件下に熱処理す
ることを特徴とする高弾性でかつ耐熱性良好なセルロー
ス誘導体繊維の製造方法に関する。従来、液晶状態にあ
るセルロース誘導体を空中吐出−湿式紡糸することによ
り高弾性率を持つセルロース誘導体繊維を製造する方法
は、特開昭52一96230に記載されるように公知で
ある。
かかる液晶紡糸方法で得られたセルロース誘導体繊維の
室温におけるヤング率(または動的弾性率E′)は、従
来の湿式または乾式紙糸で得られた繊維(以下、「通常
紡糸繊維」と略称する。)の3倍以上である。しかし1
50℃以上になると液晶紡糸繊維のヤング率は急激に低
下し、20000以上では逆に通常紙糸繊維と同等また
はそれ以下になるのが一般的である。本発明者らは、2
00℃における動的弾性率E′(以下、「8200」と
略称する)が20午0における動的弾性率E′(以下、
「E′20Jと略称する)の60%以上である耐熱性の
良い高弾性のセルロース誘導体繊維を製造するための紡
糸条件を検討した結果、セルロース誘導体のドープ中濃
度、織速および凝固格組成の大幅な変動にもかかわらず
E′200/E′20の比は0.5以下であった。
この比が小さい原因を解明するため、セルロース誘導体
繊維の分子熱運動性と紡糸条件の関連性を研究し、本発
明を完成するにいたつた。本発明に係るセルロ−ス誘導
体液晶から繊維を製造する方法は、液晶状態にあるセル
ロース誘導体溶液を紡より空中吐出し、凝固液中で巻取
るか、または凝固液中で1.0〜2.M音延伸後凝固裕
中または空気中で巻取った後、ひきつづいて繊維の力学
的損失正接(以下、「ねn6」と略称する)が0.06
を示す温度以上でかつ250qo以下の温度で伸長比i
.05以下の伸長条件下に熱処理することを特徴とする
ここでtan6は、上記巻取り後の繊維を乾燥し、11
0比の周波数において、乾熱処理の場合は乾燥空気中で
、また湿熱処理の場合は溢熱下にそれぞれ500/分の
昇温下で測定された値を意味する。
また、「空中吐出−緑式紡糸」とは、紙口は湿式級糸用
凝固裕内に湿潰されずに、従って、鮫出直後の糸状物は
先ず不活性の流体(たとえば、不活性ガス、空気、流動
パラフィンなど)に接触し、通常1〜5仇肋のェア・ギ
ャップ長を経た後、湿式凝固裕内で凝固する紡糸方法を
意味する。従来、通常紡糸繊維を180〜200oo以
上で乾熱処理すると物性低下や着色を招くために、その
ような高温乾熱処理はなされていない。また一方、液晶
紙糸で得られる繊維は巻取り直後において分子鎖の配向
は十分達成されており、当然無定形領域内部の分子鎖も
伸び切った形態をとっていると信じられていた。そのた
め液晶紡糸で得られたセルロース誘導体繊維の無定形領
域内部の分子鎖の熱運動は束縛され、通常紡糸繊維より
も熱処理温度を高くしなければ熱処理による物性向上効
果は期待できないと予測されていた。しかるに、本発明
者らは液晶織糸で得られた繊維の熱運動性と熱処理によ
る物性向上(主としてE′)との相関性を検討した際、
液晶織糸で得られたセルロース誘導体繊維ではある温度
を境にして急激に分子運動性が増大するという異常現象
を見出した。
この温度は、液晶紙糸繊維では一般に200oo以下で
あるのに対し、該繊維に対応するセルロース譲導体の通
常紙糸繊維では上記温度より約50午0高温から分子運
動が活発化する。このように液晶紡糸繊維では比較的低
温(200つ0以下)でねn6が急増する原因は現在ま
で明らかでないが、液晶紙糸で得られた繊維では他の級
糸法で得られる繊維にくらべて結晶化度が低く無定形領
域内の分子鎖を配向が高いことに原因するのかもしれな
い。分子の熱運動性の激しさを示す指標としてねn6を
採用する。ある所定のtan6値を示す温度で熱処理し
て得られた液晶紡糸繊維のE′−温度曲線を測定すると
、tan8値が0.06以上となる温度で1現秒〜3び
分間熱処理すれば、200℃におけるE′が大幅に増大
することが判明した(本発明はかかる知見に基づいて完
成された)。該熱処理効果が顕著に出現する熱処理温度
は同一の化学構造を持つセルロース誘導体を採用しても
、液晶紡糸条件によって変動する。当然化学構造が異な
るセルロース謙導体を用いれば変動する。しかし、bn
6値が0.06以上の値を示す温度域では、紙糸条件、
化学構造に関係なく共通して熱処理効果が顕著である。
ねn6が分子鎖の熱運動性を表わす指標であることを考
慮すれば、逆にこの現象から、熱処理効果の出現には無
定形領域内の分子鎖の熱運動性の活発化が必要条件であ
ると考えられる。熱処理温度が高くなればなるほど上記
熱処理効果は増大するが、tan6値が0.1以上であ
る温度になるとほとんど熱処理温度に関係なく熱処理時
間は3の鞍以内で十分である。しかし、熱処理温度が2
50oo以上になると繊維が着色し、引張り強度および
伸度いずれもが減少する。したがって熱処理温度は25
0oo以下、望ましくは230oo以下である。なお、
置換度0.2以上のセルロースアセテートを乾熱処理す
る場合、熱処理温度はねn6が0.10となる温度以上
でかつ23000以下であることが望ましい。
熱処理に伴なうE′の低下を防ぐには、繊維を0.1夕
/d以上の荷重下あるいは伸長比1.03音以下の伸長
条件下に熱処理せねばならない。
液晶紡糸繊維はその高い分子鎖の配向性のために伸度が
低いと考えられている。しかし、分子量を高くすること
により伸度も増大し、熱処理時の伸長度を1.0牙部こ
することも可能である。本処理法の対象となるセルロー
ス誘導体としては、液晶を形成し、空中吐出−湿式紡糸
法によって繊維化できるものならば特に限定されるもの
ではないが、一般には、メチルセルロース、エチルセル
ロース、シアノエチルセルロース、力ル/ゞモイルエチ
ルセルロース、力ルボキシエチルセルロース、シアノエ
チル、力ル/ゞモイルエチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルoース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、および
それらの可能なナトリウム塩、ならびにセルロースアセ
テートなどである。
特に化学的、熱的安定性および紡糸の容易さから置換度
0.沙〆上のセルロースアセテートが望ましい。置換基
の化学構造としては、該置換基の分子鎖長が短かし、方
が耐熱性の観点から望ましい。なお、液晶線糸の凝固裕
組成として水を含む混合溶媒系が利用できる意味でセル
ロース誘導体の置換度は0.5以上のものが特に好まし
い。セルロース誘導体を溶解させ液晶を形成する溶媒と
してジメチルアセトアミドなどの有機性溶媒が知られて
いるが、紡糸用原液の粘度制御、溶媒の回収性、熱処理
による物性向上の効果が顕著である点で無機性溶媒が望
ましい。無機性溶媒としては、硝酸、塩酸、硫酸、リン
酸、メタリン酸、ピロリン酸、次リン酸、亜硫酸、フル
オロ硫酸、クロロ硫酸、塩素酸、次亜塩素酸、亜塩素酸
、過塩素酸、臭素酸、過臭素酸、次亜臭秦酸、フッ化水
素酸、チオシアン酸、チオ硫酸等が挙げられる。特に硝
酸、塩酸、リン酸および過塩素酸の5重量%以上の水溶
液が望ましい。特に、置換度0.5以上のセルロースア
セテートまたはカルボキシェチルセルロースとこれら無
機性溶媒との組合せは好ましい。セルロース誘導体の好
ましい濃度は、セルロース誘導体と溶媒との組合せで異
なるが、液晶が発現する濃度内であれば格別限定されな
い。
繊維の熱処理方式としては、例えば、ロール加熱、ある
いはチューブ状加熱筒内で走行中の繊維を加熱する方式
、あるいは、例えば赤外線などによる加熱方式であって
、加熱領域の繊維走行方向に沿う長さを5肌以下にした
加熱領域局所化方式のいずれでも良い。
繊維の8の値を高く、強度を大きくするには加熱部分を
局所化する方式が最も望ましい。なお、以上、王として
乾熱処理について説明したが、加熱媒体として蒸気(過
熱水蒸気または飽和水蒸気)を採用する場合には乾熱処
理にくらべて30〜50℃低温で熱処理することも可能
である。
以下、実施例について説明する。なお、実施例で示され
るねn8一温度特性曲線は、東洋ボールドウィン社製R
heo−VibronDDV−oc型を使用し、測定周
波数110舷、乾燥空気中あるいは湿熱空気中で昇温速
度500/分、試料量約1雌にて測定した。〔実施例
1〕 セルロースアセテート(置換度2.51)200のこ7
の重量%硝酸水溶液170夕を加え、10qoに保持さ
れた1対のローラで溶解した。
ローラの間隔は0.2側、ローラの表面速度比は1/2
であった。約1時間ローラで溶解した。得られた溶解物
は偏光顕微鏡のクロスニコル下で光学異方性を示し、2
0午0での粘度は8100ポィズであった。次いで、こ
のようにして得られたドープを3℃に保持したL/Dが
20のスクリュー式エキストルーダに投入した。直径0
.08側0、5の凡の紡口からドープを押し出した。次
いで紡口下0.5伽に位置する5℃に保持された水の凝
固俗に通した。さらに凝固浴中に設置された1対のロー
ラによって1.5倍延伸し巻取速度40m/分(ドラフ
ト6.5)で巻き上げ、水洗後風乾した。得られた繊維
の強度は3.6夕/d、伸度5.4%、初期弾性率19
0夕/dであった。該繊維のtan6一温度曲線よりt
an6値が0.06になる温度を測定すると175oo
、0.10になる温度は190℃であった。該繊維を伸
長比1.02の条件下で種々の温度で3町砂間乾熱処理
した。得られた繊維の強度、伸度、初期弾性率、200
q0における動的弾性率E′200は次表のようになっ
た。*印は比較例である。
上記表から明らかなように、熱処理により強度、初期弾
性率、E′200のいずれもが増大する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロース誘導体液晶から繊維を製造するに際し、
    液晶状態にあるセルロース誘導体溶液を空中吐出−湿式
    紡糸後、または該紡糸にひきつづく延伸後、得られた繊
    維の力学的損失正接(tanδ)が0.06となる温度
    以上でかつ250℃以下の温度で伸長比1.05以下の
    伸長条件下に熱処理することを特徴とする高弾性でかつ
    耐熱性の優れたセルロース誘導体繊維の製造方法。 2 セルロース誘導体が置換度0.2以上のセルロース
    アセテートである特許請求の範囲第1項記載のセルロー
    ス誘導体繊維の製造方法。 3 tanδが0.10となる温度以上でかつ230℃
    以下で乾熱処理する特許請求の範囲第2項記載のセルロ
    ース誘導体繊維の製造方法。 4 セルロース誘導体溶液が、置換度0.5以上のセル
    ロースアセテートあるいはカルボキシエチルセルロース
    とその溶媒として、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、メタリ
    ン酸、ピロリン酸、次リン酸、亜硫酸、フルオロ硫酸、
    クロロ硫酸、塩素酸、次亜塩素酸、亜塩素酸、過塩素酸
    、臭素酸、過臭素酸、次亜臭素酸、フツ化水素酸、チオ
    シアン酸およびチタ硫酸からなる群から選ばれた少くと
    も一種の無機酸を含む特許請求の範囲第1項または第3
    項記載のセルロース誘導体繊維の製造方法。
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