JPS6024831Y2 - 床板の端部仕舞装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ベランダ、バルコニー等に敷設した床板の端
部から、雨漏れを防止するための端部仕舞装置、特に、
床板上に降った雨水が建物側に侵入するのを防ぐための
床板の端部仕舞装置に関するものである。

従来より、床板の端部からの雨漏れ防止の対策として種
々提案されているが、雨水が建物側に侵入するのを完全
に防ぐことはできなく、また、施工面でも満足すべきも
のがなかった。

本考案は、特殊な構造の水切材本体を床板の端部に使用
することによって、床板端部からの雨漏れを防ぎ、併せ
て施工を良好にしたものであり、その要旨とするところ
は、固定板の一方の側端部に立上り片を延設し、該立上
り片の上端部には固定板側に向き、かつその先端が床板
の路上面に位置する水返し部を設け、固定板の他方の側
端部には、少なくとも基部が可撓性を有する堰板を設け
て水切材本体とし、該水切材本体の固定板を横架材に固
定すると共に、床板の端部を上記固定板に載置してなる
床板の端部仕舞装置にある。

次に本考案の実施例を添附の図面において説明する。

第１図は、分解斜視図で、水切材本体１と、床板２と、
横架材３とをそれぞれ例示しである。

水切材本体１は、床板２の端部を載置し、かつ、横架材
３に支持・固定するための固定板４と、この固定板４の
一方の側端部に上方に立上げた立上り片５とよりなる。

さらに、該立上り片５の上端部には、固定板４側に向け
た先端が横架材３上の床板２の路上面に位置するように
水返し部６が設けである。

また、固定板４の他方の側端部には、少なくとも基部７
が可撓性を有する堰板８を設けて長尺状の水切材本体１
を構成している。

床板２は、門型の開口部９とＵ字溝１０を交互に有する
断面略角波状の長尺体である。

また、横架材３は断面コ字状の長尺体を例示しである。

第２図は、上記した水切材本体１、床板２及び横架材３
等の取付状態を示し、建物１１に固定した桁１２に横架
材３を渡し、水切材本体１の立上り片５を建物１１に当
接すると共に、固定板４を該横架材３に載置して、ビス
等の固定具１３によって水切材本体１を横架材３に固定
する。

上記固定板４上に床板２の長手方向の端部を載置し、床
板２は他の固定具１４によって横架材３に固定する。

このようにすると、該床板２の端部の上面近傍に水切材
本体１の水返し部６が位置すると共に、床板の端部の下
面には、水切材本体１の固定板４と堰板８とによって排
水溝１５が形成され、床板２上の雨水は飛散することな
く排水溝１５内流れて排水される。

なお、床板２の端部を、立上り片５の側壁に当接するこ
となく載置腰ここに別途の排水溝を設けても良い。

第３図は、建物側以外の床板端部の取付状態を示し床板
２はその短手方向の端部を水切材本体１の固定板４上に
載置した場合を例示しである。

この場合は、図示していないが、ビス等の固定具によっ
て水切材本体１の固定板４と床板２とを横架材３に同時
に固定するとよい。

また、これは床板２の短手方向の端部に建物が存在しな
い場合を例示しであるが、水切材本体の立上り片を建物
に密着させ、固定板には床板の短手方向の端部を載置す
るようにして取付けてもよい。

第３図に示すように取付けると、堰板８がその基部７か
ら折り曲るが、これと固定板４とによって床板２の端部
下面に排水溝１５が形成される。

また、床板２の短手方向の端部とその上面は、水切材本
体１の立上り片５と水返し部６とで覆われるようになっ
ているから外観も良好である。

水切材本体１、床板２、横架材３等は、各図に例示した
形状に限定されない。

例えば、水切材本体１はその立上り片を建物面に沿って
十分高い位置までこれを延設しておくと、それが雨水の
飛散防止や建物壁へ密着し易くなって好ましい。

また、水切材本体１は、第４図に示す如く、軟質材で形
成し全体が可撓性である堰板８とすると、床板の短手方
向の端部を載置したときにそれが折り曲り易くなる。

さらに、部分的に切除し易くなり好適である。

更に、床板は簡素な断面溝型の長尺体であってもよいし
、横架材も角パイプ状或はチャンネル状であってもよい
。

更にまた、水切材本体、床材、横架材等の材質も問わな
い。

それらをポリ塩化ビニル等の合成樹脂で形成しても、ア
ルミニウム等の耐触性金属によって形成してもよいもの
である。

以上のように本考案は、敷設すべき床板と、特殊な構造
の水切材本体を当接し固定しているので、建物側は水切
材本体の立上り片と水返し部によって遮断状態になり、
床板の下面には排水溝が形成されるようになる。

従って、床板の端部の雨漏れを防ぐことができると共に
、雨水が建物側に侵入するのを完全に防止できるもので
ある。

また、水切材本体の堰板を、少なくとも基部が可撓性に
しであるから、床板の短手方向の端部をも載置し得る。

本考案を、建物が存在しない側の床板の端部に実施した
場合は、該床板の端部が水切材本体の立上り片と水返し
部とで隠されるから外観も良好となる。

また、水返し部を設けであることによって、雨水の建物
側への侵入防止が助長されると共に、床板の調整も可能
となる。

更に、特殊な施工作業を要しないから、取付を容易に行
うことができたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は分解斜視図、
第２図は取付状態の断面図、第３図は他の取付状態を示
す斜視図、第４図は水切材本体の他の実施例を示す斜視
図である。 図中１は水切材本体、２は床板、３は横架材、４は固定
板、５は立上り片、６は水返し部、８は堰板を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定板の一方の側端部に立上り片を延設し、該立上り片
   の上端部には固定板側に向き、かつその先端が床板の路
   上面に位置する水返し部を設け、固定板の他方の側端部
   には、少なくとも基部が可撓性を有する堰板を設けて水
   切材本体とし、該水切材本体の固定板を横架材に固定す
   ると共に、床板の端部を上記固定板に載置してなる床板
   の端部仕舞装置。