JPS6024421Y2 - 静電塗装機の洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転霧化頭を有する静電塗装機の洗浄装置に
関するものであり、とくに洗浄用シンナの供給停止時に
シンナを供給する可撓・ヒホース内の圧力を大気圧にし
てたとえ可撓性ホースがたわんでも静電塗装機の回転霧
化頭からのシンナの洩れが生じないようにした静電塗装
機の洗浄装置に関する。

回転霧化頭を有する静電塗装機は、塗料の色替え時、あ
るいは塗装終了時などに回転霧化頭の内周面等をシンナ
で洗浄する洗浄装置を備えている。

この洗浄装置は、通常、洗浄用シンナ供給源から延びて
加圧状態のシンナを工場内に運ぶシンナ配管と、このシ
ンナ配管から分岐して各静電塗装機へ向かう可撓性ホー
スと、シンナの流れ方向に沿って順に配設されたレギュ
レータ、三方弁、逆止弁等から構成されている。

二方弁は、逆止弁と比較すると相当に大きなものであり
、これを回転霧化頭の近傍に設けることは、回転霧化頭
近傍の構造を複雑にするので塗装条件として好ましくな
い。

したがって、三方弁は逆止弁より相当に離れて配設され
ており、二方弁と逆止弁との間の可撓性ホースは相当に
長いものとなっている。

いま、二方弁を閉じてシンナの供給を停止したときには
、二方弁の下流の可撓性ホース内には逆止弁を作動させ
得る圧力またはその圧力に極く近い圧力の残圧がある。

したがって、可撓性ホースが他の装置により、あるいは
他の何等かの原因により揺れたときなどには、可撓性ホ
ースの変形によって可撓性ホース内の体積が変化し、こ
の体積変化によって三方弁と逆止弁との間の可撓性ホー
ス内のシンナの圧力が高い方向に変化すると、この正圧
は逆止弁作動圧力を超え、逆止弁を作動させてシンナが
静電塗装機の回転霧化頭に向けて流出することとなり、
被塗物上にたれたりして問題を生ずることがある。

本考案は、このような可撓性ホース内の残圧に伴なう、
可撓性ホース内のシンナの洩れの問題を全く解消するこ
とを目的としたものであり、その基本的構成は、シンナ
流入口とシンナ流出口と大気連通口とを有し、かつ、シ
ンナ流出口と大気連通口との連通時に前記シンナ流入口
と前記シンナ流出口とを遮断する弁装置を、可撓性ホー
スのシンナ配管側に介装したものである。

以下に、本考案の静電塗装機の洗浄装置の実施例を図に
基づいて説明する。

第１図は、本考案に係る静電塗装機の洗浄装置のシンナ
供給経路を図示したものであるが、１は洗浄用シンナ供
給源（図示せず）から延びて加圧状態のシンナを工場内
に運ぶシンナ配管である。

シンナ配管１には、シンナ配管１より分岐して静電塗装
機２へ向かう可撓性ホース３が取り付けられている。

静電塗装機２の回転霧化頭４の周囲には、回転霧化頭４
の洗浄時のみ回転霧化頭４を被覆する、図においては左
右方向に摺動可能なウオツシングシュラウド５が配設さ
れている。

可撓性ホース３には、シンナの圧力を制御するレギュレ
ータ６が設けられている他、回転霧化頭４またはウオツ
シングシュラウド５等に取り付けられており、かつ、可
撓性ホース（本実施例では先端部に分岐管７，８が形成
されている）３の先端に接続された吐出ノズル９，１０
の直ぐ近くに、シンナの流れの逆流を阻止する逆止弁１
１が、分岐管７，８のそれぞれに設けられている。

この逆止弁１１はその内部に一体的に構成された、一定
量に洗浄シンナを流量制御するオリフィス１２を内蔵し
ている。

また、逆止弁１１の上流側の可撓管３には、シンナ流人
口１３ａとシンナ流出口１３ｂと大気連通口１３ｃとを
有し、かつ、シンナ流出口１３ｂと大気連通孔１３ｃと
の連通時にシンナ流人口１３ａとシンナ流出口１３ｂと
を遮断する弁装置として三方弁１３が設けられている。

なお、図中１４は万一の場合の安全のために設けた逆止
弁である。

このように構成された静電塗装機２の洗浄装置にあって
は、塗料の色替え時に、シンナを圧送し、このシンナは
レギュレータ６、三方弁１３のシンナ流人ロ１３ａ１シ
ンナ流出口１３ｂを介して可撓性ホース３を通り、さら
には、それぞれ逆止弁１１、オリフィス１２を有する分
岐管７，８を通って、この分岐管７，８のそれぞれの先
端に接続された吐出ノズル９，１０により、回転霧化頭
４後部の塗料供給室や回転霧化頭４の内周面を洗浄する
。

洗浄終了後は、直ちに三方弁１３の大気連通孔１３ｃと
シンナ流出口１３ｂと連通させる。

このとき、シンナ流人口１３ａとシンナ流出口１３ｂと
は遮断される。

したがって、残圧を有して残る三方弁１３と逆止弁１１
間の可撓性ホース３内のシンナの全部又は一部は外部に
流出すると共に、可撓性ホース３内は大気圧となる。

したがって、本実施例によれば、可撓性ホース内の残圧
に伴なう、可撓性ホース内のシンナの洩れの問題は全く
解消され、また、オリフィスを設けであるので洗浄用シ
ンナ供給量を一定に保つことができる。

第２図は、弁装置として二方弁を２個使用した実施例を
示したものであり、洗浄用シンナは可撓性ホース３内を
矢印Ａ方向に進んで回転霧化頭（図示せず）を洗浄する
のであるが、一方の三方弁１５が開弁しているときは、
他方の二方弁１６は閉弁状態であり、この状態で洗浄が
行なわれる。

そして、洗浄終了後は直ちに、二方弁１５を閉弁状態に
して、かつ、二方弁１６を開弁状態にする。

これにより、可撓性ホース３内は大気圧になる。

本考案は以上のように構成したので、塗料色替え時、塗
装終了時等の回転霧化頭の洗浄終了後、可撓性ホース内
のシンナが回転霧化頭より洩出して被塗物上にたれたり
することを確実に防止できる静電塗装機の洗浄装置が提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の静電塗装機の洗浄装置の一実施例に
係るシンナ供給経路の系統図、第２図は、本考案に係る
弁装置の第二実施例を示す系統図、である。 ２・・・・・・静電塗装機、３・・・・・・可撓性ホー
ス、４・・・・・・回転霧化頭、９，１０・・・・・・
吐出ノズル、１１・・・・・・逆止弁、１３・・・・・
・三方弁、１３ａ・・・・・・シンナ流入口、 １３ｂ・・・・・・シンナ流出口、 １３ｃ・・・・・・大気 連通孔、 １５゜ １６・・・・・・二方弁。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）塗料色替え時、塗装終了時等に洗浄用シンナ供給
   源から加圧状態のシンナを可撓性ホースを介して静電塗
   装機に供給し、前記シンナによって前記静電塗装機の回
   転霧化頭を洗浄する静電塗装機の洗浄装置において、前
   記可撓性ホースの先端部に吐出ノズルを形成すると共に
   、前記可視性ホースの前記回転霧化頭近傍に前記シンナ
   の逆流を防止する逆止弁を介装し、シンナ流入口とシン
   ナ流出口と大気連通口とを有し、かつ、該シンナ流出口
   と該大気連通口との連通時に前記シンナ流入口と前記シ
   ンナ流出口とを遮断する弁装置を、前記可撓性ホースの
   前記洗浄用シンナ供給源側に介装したことを特徴とする
   、静電塗装機の洗浄装置。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第１項記載の装置におい
   て、前記弁装置を１つの三方弁によって構成したもの。
3. （３） 実用新案登録請求の範囲第１項記載の装置に
   おいて、前記弁装置を２つの二方弁によって構成したも
   の。