JPS6024256Y2 - 液体容器を内蔵した陶磁器製ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は陶磁器製外装ケース内に液体容器（内容器）を
内臓すると共に、外装ケースの底部内側に取付けた底構
成部材に内容器線上部材を螺合して、この締め上げ部材
の締付けにより前記内容器を外装ケースの所定位置に固
定するように構成した、魔法瓶、電気保温ポットなどの
陶磁器製ポットに関する。

本考案は外装ケースが陶磁器製である場合においても、
内容器締上げ部材の締付は時に底構成部材が共廻りする
ことを確実に阻止でき、内容器締上げ操作を容易に為す
ことができると共に、底構成部材の外装ケース底部への
取付は作業も容易に為しうる液体容器を内蔵した陶磁器
製ポットを提供することを目的とする。

本考案は上記目的を遠戚するため、可撓性の環体を陶磁
器製の外装ケースの底部より嵌入して、この外装ケース
の下端部内面に一体形成した突出部（実施例では環状突
出部１１）に着座せしめると共に、前記環体に下方より
底部材（実施例では支持部材１７と内容器締上げ部材１
とからなる。

）を螺合して、環体と底部材との間に前記突出部を挾み
込んだ状態で環体と底部材とを固定し、且つ前記環体と
前記底部材とを回り止め具（実施例では止めどス４２）
によって結合して両者の相対動を制止し、更に前記環体
の係合部（実施例では第１保合部４）に係合して回動を
阻止する係合部（実施例では第２係合部５）を前記外装
ケースに一体形成したことを特徴とする。

以下本考案を図面に示す実施例に基づき具体的に説明す
る。

第１図及び第３図に示す本考案の第１実施例は陶磁器製
魔法瓶に係るもので、その外装ケース２は最大径部が上
下方向中央にある胴部７、注ぎ口８、下口９及び把手１
０を備えた陶磁器製又は磁器製のものである。

前記胴部７の底部内面６には環状突出部１１を一体形成
すると共にその上方近傍に内向き突起を胴部７に一体に
設けて第２係合部５としている。

又この第２係合部５の上方近傍に胴部７に一体に突起１
２を設け、後記環体１３の上動を規制している。

前記環状声起１１上には、外装ケース胴部７の内周に嵌
着される合成樹脂製の環体１３を載置し、且つこの環体
１３の内周面にネジ１４を形成すると共に外周部の適所
に係合溝を設けて第１係合部４としている。

この環体１３を胴部７内に挿入するにはこれを楕円形に
変形させればよい。

図示する例では環体１３の断面を略コ字形にして、軽量
化を図ると共に外周に補強リブ１６，１６・・・・・・
を配して強度を保っているが、断面を略矩形に形成する
ことも可能である。

１７はリム部１８、連結板部１９及びボス部２０より成
る合成樹脂製の支持部材で、リム部１８の外周面には前
記ネジ１４に螺合するネジ２１を形成すると共にボス部
２０に前記ネジ１４と同一方向に螺設した螺孔２２を設
けている。

又前記リム部１８の下部２３は大径に形成して、支持部
材１７を前記環体１３に螺締したとき、前記環状突出部
１１の下面に当接すべく構成している。

本実施例において、外装ケース胴部７内に嵌着した環体
１３に前記支持部材１７を螺締することにより底構成部
材３を構成し、前記第１係合部４と第２係合部５とを嵌
合状態に相係合させ、外装ケース２に対する環体１３の
回動を阻止している。

前記支持部材１７の螺孔２２には、これに螺合するネジ
２４を外周に形成した内容器線上げ部材１を螺合し、こ
の篩上げ部材１を篩上げることにより、その上端部２５
上に載置した二重真空瓶より成る内容器２６を上動させ
、前記下口部９との間に内容器２６を固定している。

尚、前述の如く環体１３は外装ケース２によりその回動
を阻止され、環体１３と支持部材１７間のネジ方向と、
支持部材１７と篩上げ部材１間のネジの方向とが一致す
るので、篩上げ部材１の篩上げ時に、環体１３び支持部
材１７は共廻りしない。

前記下口部９の開口部周縁２７と前記内容器２６の上端
部２８との間には、上下方向中央に内鍔２９を備えたワ
ラパー３０の内周部に前記内鍔２９の表面を覆うように
嵌着した環状パツキン３１を介在させている。

この環状パツキン３１の下部３２は断面横り字形に形成
され、前記内鍔２９の下面とワラパー３０の下部内周面
に密着し、その上部３３は内鍔２９の内周端に沿って立
上り、上方に向は拡開している。

尚、前記ワラパー３０は下口部９の凹部３４に当接して
位置規制され、又下口部９の注ぎ口８に連続する部分３
６の下方において、ワラパー３０の上突出部３５の一部
が削除されている。

かくして篩上げ部材１を篩上げると、第３図に示す如く
、環状パツキン３１の上部３３は、内鍔２９と前記開口
部周縁２７に挟圧されると同時に、その内周端部３７が
内方に膨出して環状パツキン３１の内周径が縮小し、更
に環状パツキン３１の下部３２も内鍔２９と内容器上端
部２８間に挟圧される。

前記内容器２６の口部を密閉する栓体３８の挿入部３９
は環状溝４０を形成腰この溝４０内に筒状パツキン４１
を嵌着している。

この筒状パツキン４１はその外径が内容器２６固定時に
おける前記遠吠パツキン３１の内周径より若干大きくな
るように形成している。

従って栓体３８を内容器２６の口部に挿入すると両パツ
キン３１．４１が相密着して、栓体３８の外れを防止す
る。

上記構成により、外装ケース２を陶磁器製としたため下
口部９の形状が簡素なものとならざるを得ない場合にも
、ワラパー３０により内容器２６を所定位置にガイドで
き、又下口部９の寸法及び形状にバラツキがある場合に
も、これを両パツキン３１゜４１で吸収でき、更に栓体
３８、下口部９及び内容器２６相互間の気密性を両パツ
キン３１．４１によって確保できる。

尚、前記両パツキン３１゜４１は耐熱性に優れると共に
軟弾性を示す合成ゴムで形成すると好適であり、又前記
ワラパー３０は耐熱性に優れた合成樹脂で形成すると好
適である。

更に前記支持部材１７と環体１３との間には、第４図に
示すものと同様に、止ビス４２を止着して、両者の相対
動を制止している。

第４図は上記第１実施例の変形例である本考案の第２実
施例を示すが、この実施例は環体１３ａのリブ１６ａを
利用してこれを第１係合部４とし、外装ケース胴部７に
設けた内向き突起（第２係合部）５に係合せしめて環体
１３の外装ケース２に対する回動を阻止している。

又支持部材１７と環体１３間にビス４２を止着して、環
体１３の締付後の両者の一体関係を強化している。

本考案は上記実施例に示す外、種々の構成をとることが
でき、例えば把手１０を外装ケース２と別体に形成して
これを外装ケース２に止着する構成とすることができ、
又底構成部材３を合威樹脂装態外のものとすることも可
能である。

本考案は上記構成を有する結果、外装ケースに設けた保
合部のと環体に設けた保合部が相係合して、底部材の締
上げ時に底部材が共廻りすることを阻止でき、その操作
を容易に行うことができる。

又陶磁器製外装ケースの前記突出部及び前記保合部は構
成時に一体形成されるので、強度が強く、底部材線上げ
時の強大な力が作用してもこれに十分に対抗できる。

しかも前記突出部を挾み込むようにして環体と底部材と
を固定しているが、前述のように前記突出部を構造強固
に構成できるので、環体と底部材の固定も強固になる。

更に前記環体と前記底部材とは回り止め具によって相対
動を制止されているので、前記外装ケースと前記環体と
の保合関係と相俟って外装ケース、環体及び底部材の３
者間の相対回動が確実に阻止され、３者の結合が強固に
なる。

更に又外装ケースには前記突出部及び前記係合部が所定
の位置に一体形成されておるため、前記突出部や前記係
合部を別体形成する必要が無く、又取付作業も必要でな
い結果、コストダウンを図ることができると共に環体及
び底部材の外装ケースの取付作業を容易になすことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は第１実施例の一
部切欠正面図、第２図はその要部の構成部品を分解した
状態で示す斜視図、第３図はその内容器、栓体及び下口
部の関係を示す縦断面図、第４図は第２実施例の要部の
縦断正面図である。 １・・・・・・内容器線上げ部材、２・・・・・・陶磁
器製外装ケース、３・・・・・・底構成部材、４・・・
・・・第１係合部、５・・・・・・第２係合部、６・・
・・・・底部内面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓性の環体を陶磁器製の外装ケースの底部より嵌入し
   て、この外装ケースの下端部内面に一体形成した突出部
   に着座せしめると共に、前記環体に下方より底部材を螺
   合して、環体と底部材との間に前記突出部を挾み込んだ
   状態で環体と底部材とを固定し、且つ前記環体と前記底
   部材とを回り止め具によって結合して両者の相対動を制
   止し、更に前記環体の係合部に係合して回動を阻止する
   保合部を前記外装ケースに一体形成したことを特徴とす
   る液体容器を向傷した陶磁器製ポット。