JPS6024114Y2 - コンバインにおける排藁カツタ−の藁供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コンバインの脱穀機排出口の後方部に設置
する排藁カッターへ、排５群を移送供給する装置の改良
に関するものである。

コンバインにおける脱穀機の藁排出口の後方部にシリン
ダー形の排藁カッターを連設して、脱穀機から送出され
る排藁を前記排藁カッターに送給して細断処理するよう
に威すに、フィートチエンもしくはこれに連設する排藁
チェン機構は、背面視で外側が高くなるように傾斜させ
て設けるに対し、排藁カッターの取込みローラ等は略水
平軸心で設置して同軸心の異なりにより株元通過側のふ
ところが広くなるようにして排藁が停滞なく円滑に排藁
カッターに供給されるようになすことは、すでに特公昭
４９−３３３７号公報などで行われている。

ところが既知のものは、排藁の株元側が通過する部分の
ふところが広くなっているとはいうものの、排藁カッタ
ー自体は、脱穀機の扱室対応部分て略水平状態に設けら
れるフィートチエン機構の終端部下方部分で、脱穀機の
後方部分に張り出す状態に設けられているので、コンバ
イン搭載使用する脱穀機としては、排藁カッターの後方
張り出しによって前後長くなるから不利であり、また、
排藁カッタ一部分の最低地上高も著しく低くなるため機
体走行、細断藁排出など種々の点て不利になり、更には
、背面視したとき排藁カッターの取込み具が、フィート
チエンの挟持作用部に対して大きく内方に離れた構造と
なっているので、フイ−トチェンによる排藁挾持位置か
ら大きくずれた位置で取込み作用がなされ排藁姿勢が乱
れ勝ちとなりカッターへの送給に乱れを生じ易いといっ
た問題もある。

本考案は、排藁カッターに供給される排藁の株元通過側
のふところを広くして円滑な送給を行わせるというだけ
でなく、排藁カッタ一連設状態での脱穀機の全長を短縮
し、且つ排藁カッタ一部の最低地上高も高くして、しか
もフィートチエン機構側から排藁カッターへの排藁取込
みも乱れなく的確に行われるようにした装置を提供する
ものである。

以下、本考案による具体例を図面にもとすいて詳細に説
明する。

実施例のコンバインＣは、クローラ形走行装置１に支持
される機台２の前部に刈取搬送部３を昇降自在に装着し
、該部３の株元搬送チェノ４終端にフィートチエン機構
５の始端部を連けいさせた脱穀機６を機台２上に載置し
て、その側部機台２に脱穀機の穀粒集収部７、操縦部８
ならびに前記各機構１，３．６などを作動させるエンジ
ン９を搭載して形成されている。

脱穀機６は扱胴軸を機体進行方向にむけて扱室内に収容
しているもので、扱室は刈取搬送部３に面す前部が供給
口になされ、後側部を藁の排出口１０になして排出口１
０の後部には周知のものと同様に４番口を形成しており
、供給口と排出口部間の機側壁に扱口を開口して、該開
口部外側に前記したフィートチエン機構５を回動自在に
掛回設置している。

このフィートチエン機構５の掛回設置は、第１図に示す
ように、側面視状態で巻回径側部部分が前記排藁口１０
部から後方の４番口の部位で後方上方に向って傾斜する
ごとく設置され、かつ、背面視状態では第２図、第３図
のごとく回転軸心Ｐ−Ｐが、コンバインＣの幅方向外側
に高くなるように適宜角度で傾斜させて行われ、その巻
回下側に対設する挾扼体１１，１２との間に移送路Ａを
形成している。

そして、フィートチエン機構５の移送路Ａ終端部の下方
何処、つまり脱穀機の排藁口１０から４番口にかけての
側方部側地には排藁カッター１３を、側面視で脱穀機に
部分的に入り込む状態で位置させて、脱穀機筺に取付け
るのであり、この取付けに際し排藁カッター１３の取込
み口１４が前方上方に向って開口して前記フィートチエ
ン機構５の移送路Ａの後上方傾斜部に接近するように位
置させ、掻込みフィンガー１５を具備する取込みローラ
１６が取込み口１４の前部に位置するように取付けられ
る。

また、背面視すると、排藁カッター１３はその取込みロ
ーラ１６及び回転刃１８のカッター軸１７等が、第２図
にみられるようにコンバイン機体の幅方向に略水平状態
の軸心Ｐ’ −Ｐ′をもって回動するように設けられて
、回転軸心Ｐ−Ｐで傾斜するフィートチエン機構の横幅
内に略収まるように設けられ、前記取込みローラ１６に
設置される掻込みフィンガー１５はフィートチエン機構
の移送路Ａの内側部に幅方向においても接近するように
なすものである。

なお、具体例ではフィートチエン機構５の巻回後側部分
を後方上方へ傾斜させる状態に構成して、排藁チェノと
しての作用を行わせるように構成しているが、これは別
に排藁移送チェノ機構を連けい設置して、排藁群を移送
する構成になしても良いのである。

又、図面中の符号２０はフィートチエン機構の安全案内
カバー、２１はフィートチエン機構の移送路終端箇処に
おける排藁群の離脱を良好にするとともに、それを排藁
カッターへ向けて確実に案内するためのガイド体を示す
ものである。

つぎにこのように構成する本考案装置の作用について説
明すると、コンバインＣによって刈取脱穀作業が行われ
るとき、茎稈群は刈取搬送部３によって順次引起し作用
を受けて刈取られ、しかるのち株元搬送チェノ４などに
よって横倒し姿勢にされながら穂先部を供給口へ、株元
部をフィートチエン機構５の掻込み始端部に位置させる
ように供給搬送されるのである。

脱穀機６に供給された茎稈群は、フィートチエン機構５
とこれに対応する挾扼体１１，１２によって株元部を挾
持されて、順次移送路Ａを後方へ移送されつつ糖部が脱
穀作用を受けるのであり、糖部寄り箇処が排出口１０部
に到達して脱穀作用を受は終った後には株元部が移送路
Ａの終端部にいたって挾扼を解かれ、排藁として該終端
部からガイド体２１にそって導かれつつ離脱せしめられ
、順次排藁カッター１３の取込み口１４にいたらされ、
該取込み口１４にのぞんで回転している取込みローラ１
６の掻込みフィンガー１５が、フィートチエンによって
挟持移送されてきた排藁部分をただちに引掛け２つ折り
状にして回転刃１８に供給し細断処理排出するのである
。

この一連の移送処理が行われる際の、排藁カッター１３
への排藁供給行程では、フィートチエン機構５と排藁カ
ッター１３を接近構成していると、糖部に比しボリュー
ムの大なる排藁株元部が、せまい空間で周囲の部材に摺
接して停滞しやすくなるのであるが、本考案ではフィー
トチエン機構５の背面視傾斜と排藁カッター１３の水平
設置とで排藁の株元部の位置する箇処で広くなるので、
排藁群の停滞が起らず円滑に、かつ姿勢を乱されないて
排藁カッター１３側へ供給移送できることとなるのであ
る。

以上に説明してきたように本考案では、脱穀機６から排
出される排藁群を、脱穀機の排出口１０部に近接する排
藁カッター１３によって細断処理すべくなすコンバイン
において、前記脱穀機６のフィートチエン機構５からこ
れに連設される排藁チェノ機構を、その巻回後側部分が
側面視では前記排藁口１０部から後方の４番口の部位で
大きく後方上方に向って傾斜腰且つ背面視では回転軸心
Ｐ−Ｐがコンバイン機体の幅方向外側に高くなるように
適宜角度で傾斜させて設置腰排藁カッター１３は、側面
部で取込み口１４が前記チェノ機構の後方上方傾斜部下
方に沿って接近してのぞんで掻込みフィンガー１５を具
備する取込みローラ１６が取込み口１４の前部に位置腰
カッター全体の下部はチェノ機構の下方から後斜め下方
にむかって延出する傾斜姿勢になるようにするとともに
、背面視では機体幅方向外側が高く傾斜する回転軸心の
排藁チェノに対して、取込みローラ１６等が機体幅方向
の略水平軸心Ｐ’−Ｐ’で設置されて傾斜状のチェノ機
構の横幅内に略収まるようになし、前記取込みローラ１
６に設置される掻込みフィンガー１５が傾斜状チェノ機
構の挾持作用部内側部に接近するようにして構成するの
で、従来装置にない以下の利点がある。

イ 脱穀機６のフィートチエン機構あるいは排藁チェノ
機構を、脱穀機排藁口から後方の４番口部分で側面視後
上方に大きく傾斜するように設けて、その傾斜部分の下
方に接近して取込み口１４を位置させ且つ全体は斜め後
下方に傾斜するようにして排藁カッター１３を配設する
ので、排藁カッター装着状態での脱穀機の前後長さが著
しく短縮されるとともに、排藁カッタ一部の地上高も高
くなって、コンバインに搭載使用するに好適な脱穀機と
な−った。

口 背面視で外側が高く傾斜するフィートチエン機構に
対し、排藁カッター側の取込み−ラ等は略水平軸心で設
けて、排藁の株元通過側のふところを広くするにかかわ
らず、排藁カッターにおける掻込みフィンガー付の取込
みローラは、取込み口１４の前部に設けて、掻込みフィ
ンガー１５は、背面視で傾斜状チェノ機構の挟持作用部
内側部に接近した部位で掻込み作動するように威してい
るので、排藁にはフィートチエン機構による挟持個所近
くで位置ずれすることなく掻込み作用することとなって
排藁に乱れが起らず的確に受渡し送給される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の具体例を示すもので、第１図は本考案装
置を実施したコンバインの全体側面図、第２図はその背
面図、第３図は本考案の作用を説明するための断面状態
の拡大背面概略図である。 ５・・・・・・フィートチエン機構、６・・・・・・脱
穀機、１０・・・・・・排出口、１３・・・・・・排藁
カッター １４・・・・・・取込み口、１５・・・・・
・掻込みフィンガー １６・・・・・・取込みローラー
１７・・・・・・カッター軸、２１・・・・・・ガイ
ド体、Ａ・・・・・・移送路、Ｃ・・・・・・コンバイ
ン、Ｐ−Ｐ・・・・・・フィートチエン機構の回動軸心
、Ｐ′−Ｐ′・・・・・・カッター軸などの回動軸心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀機６から排出される排藁群を、脱穀機の排藁口１０
   部に近設する排藁カッター１３によって細断処理すべく
   なすコンバインにおいて、前記脱穀機６のフィートチエ
   ン機構５がこれに連設される排藁チェン機構を、その巻
   回後側部分が側面視ては前記排藁口１０部から後方の４
   番口の部位で大きく後上方に傾斜し、且つ背面視では回
   転軸心Ｐ−Ｐがコンバイン機体の幅方向外側に高くなる
   ように適宜角度で傾斜させて設置味、排藁カッター１３
   は、側面視て取込み口１４が前記チェン機構の後方上方
   傾斜部下力に沿って接近してのぞんで、掻込みフィンガ
   ー１５を具備する取込みローラ１６が取込み口１４の前
   部に位置味カッター全体がチエン機構の下方から後斜め
   下方にむかって延出する傾斜姿勢となるようにするとと
   もに、背面視ては機体幅方向側が高く傾斜する回転軸心
   Ｐ−Ｐのチェン機構に対して、取込みローラ１６等が機
   体幅方向の略水平軸心ｐ’−ｐ’で設置されて傾斜状の
   チェン機構の横幅内に略収まるようになし、前記取込み
   ローラ１６に設置される掻込みフィンガー１５が背面視
   で傾斜状チェン機構の挟持作用部内側部に接近した部位
   で掻込み作動するように威したことを特徴とするコンバ
   インにおける排藁カッターの藁供給装置。