JPS6023724B2 - 土木用材料およびその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は海岸、港湾、水路、堤防、盛土等の洗堀防止、
不等沈下防止、吸出防止、地盤安定などを目的とせる土
木用材料および製造方法、更に詳しくは通水性シート状
物の少なくとも片面に耐機性の金網が接合されてなる排
水性を備えた高強度の土木用材料およびその製造方法に
関するものである。

従来、例えばブロックや捨石による護岸などの吸出防止
、不等沈下防止、あるいはシガラ工事等には比較的太い
鉄線によって作られた菱形金網と強鰯な布畠とが適宜の
接合材料によって止着されたシート材料が用いられてい
る。

かかるシート材料は金網と布帯という相異なる材質によ
って構成されていることから、両者を不可分に接合する
ことが困難であり、したがって通常、金網と布帯とを別
個に準備し、手作業によって両者を童合止着しているの
が実情である。このため、上記したシート材料を構成す
るための労務費が著しく嵩んで工事費の高騰を招いてい
るばかりでなく、多数の接合材料を必要とし、業界にお
いてはこれらの改善が強く要望されている。本発明は上
述した要望に対応してなされたものであって金網と通水
性シート状物とが整然とした形態でもつて合理的に接合
され、また両者の接合を連続して高能率に実施でき、前
述した各種工事用に好適な機能を備えた土木用材料およ
びその製造方法を提供するものである。

以下、本発明の実施例を示した図面にもとづいて説明す
ると、まず本発明に係る±木用材料は第１〜３図にその
代表的な例を示しているごとく、少なくとも片側面に熱
可塑性合成重合体が５％以上含有してなる通水性シート
状物１の少なくとも片側面に金網２が重ね合され、更に
その上に直径０．２〜１．５の／仇の多数の熱可塑性合
成重合体の連続線条３，３が重ねられ、上記遜水性シー
ト状物１と上記多数の連続線条３，３とが上記金網２の
網目部分において接着されてなり、かくして金網２は該
金網を超えて延びる多数の連続線条３，３によって通水
性シート状物１に止着保持されてなるものである。

本発明における上記遍水性シート状物１としては用途に
よって選定されるものであるが、ャシ繊維、シュロ等の
耐蝕性天然繊維、あるいはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、またはこ
れらの混合物からなる繊維をシート状に展延したのち、
樹脂含浸やニールドパンチング等の方法によって強化し
たもの、あるいはスパンボンド方式によって得られた不
織布シート、織物構造物などの通水性を具備したものが
適用でき、該通水性シート状物１の少なくとも金網２と
の接合面側には、上記連続線条３と熱接着可能な合成重
合体、例えば上記連続線条３と同系の熱可塑性重合体繊
維、あるいは適当な熱接着性樹脂を５％以上含有せしめ
たものを使用する。

また金網２としては一般に汎用されている耐蝕処理が施
された鉄線金網、例えば直径２〜５の／凧の鉄線が合成
樹脂によって被覆された菱形金網やクリンブ金網等が好
適であり、網目の大きさが一辺３０机／机以上の粗目構
造のものが好ましい。

また更に上記した連続線条３としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の
熱可塑性合成重合体の単体溶融物または２種以上の複合
溶融物が孔径０．２〜２．０凧／肌の多数の紡糸ノズル
を有する紙糸口金より紙出されたものを直接使用すると
よい。上託した速水性シート状物１と金網２とが連続線
条３によって接合された±木用材料は次のようにして製
造される。

即ち、第４図に略示したごとく熱可塑性合成重合体の溶
融物を孔径０．２〜２．０の／肌の多数の紡糸ノズルを
有する紙糸口金４より連続線条３として銃出し、該紡糸
口金４の下方において上記連続線条３の落下速度とほぼ
等しいかまたはそれよりも遅い速度で搬送体５を矢印方
向に移動させ、該搬送体５上に前述したごと〈、少なく
とも片面側に熱可塑性合成重合体が５％以上含有してな
る通水性シート状物１の上面に金網２を重ね合せながら
供給し、上記絞糸口金４から紡出された連続線条群３，
３を未だ固化せざる間に該通水性シ−ト状物１と金網２
上に落下せしめて積載し、該連続線条群３，３の少なく
とも１部と該通水性シート状物１とを該金網２の網目部
分において接着させることによって連続的に得ることが
できる。上記した金網２の網目部分における通水性シー
ト状物１と連続線条群３，３との接着は、議運綾線条群
３，３自体の溶融残存熱によって自然に行なわしめても
よく、また落下せしめた連続線条群３，３が固化せざる
うちに適宜押圧棒６を金網２の網目部分に作用させ、議
運続線条群３，３を通水性シート状物１に向って押圧さ
せることによって強制的に接着７せしめてもよい。

また更に上記した自然接着による接着力が不充分な場合
には、加熱された適宜の棒状体８を金網２の網目部分に
押圧作用せしめて積極的に加熱接着をなしてもよい。上
託した連続線条体３の紙出落下速度と上記搬送体５の移
動速度とがほぼ等しい場合には、紙出された連続線条群
３，３は第５図に示したごとく通水性シ−ト状物１と金
網２上に略々平行状態をなして積載される。

そして上記搬送体５の移動速度が連続線条体３の落下速
度よりも遅くなした場合には、第１図に示したごとく議
運縞線条群３，３は通水性シート状物１および金網２上
に不規則な網状をなして積載され、その積載時に連続線
条群３，３は相互にそれぞれ交差点において自己融着さ
れる。したがって通水性シート状物１と金網２とが強固
に止着された土木用材料を欲する場合には、上記後者の
方法が望ましく、更に前記した強制的接着手段あるいは
積極的な加熱接着手段を付加することが好ましい。また
上記のごとくして得られた通水性シート状物１の片側面
に金網２が接合されたシ−ト状材料をその金網面を下面
となし、通水性シート状物の他の面に新たに金網を重ね
合せながら前記搬送体５上に再供給し、前述した方法に
よって連続線条体３をその上に積載すれば、通水性シー
ト状物の両面に金網が接合された土木用材料を得ること
ができる。

以上のように本発明による土木用材料は、少なくとも片
面側に熱可塑性合成重合体が５％以上含有してなる通水
性シート状物１の少なくとも片面側に金網２が重ね合さ
れ、更にその上に直径０．２〜１．５仇／仇の多数の熱
可塑性合成重合体の連続線条３が重ねられ、上記適水性
シート状物１と上記連続線条３とが上記金網２の網目部
分において接着されてなるものであるから、通水性シー
ト状物１と金網２とが通水性シート状物１の炉過機能を
損うことなく両者が強固に接合され、通水性シート状物
１の抗張力と金網２の抗張力とが加算されて極めて強大
な抗張力を有し、更に金網２側の面に直径が０．２〜１
．５凧／机の合成重合体連続線条群３，３がネット状に
存在していることから、例えば捨石等による外部からの
衝撃に対して通水性シ−ト状物１を効果的に保護する。

その上、金網２は通水性シート状物１の水中へ沈下性を
良好ならしめ、消波ブロック根固め工事、河川、海岸な
どの護岸工事などにおける洗堀防止、不等沈下防止の用
途に供すれ‘ま沈下が円滑に行なわれ、強力な抗張力と
良好な透水性が相乗されて優れた機能を発揮する。また
軟弱地盤や堤防斜面などの安定化工事用にも好適であり
強力な抗張力を具備しているから土砂の積載荷重に耐え
、金網として第１図に示したごとき菱形のものを使用す
れば、菱形金網の立体性が地盤へのアンカー効果をもた
らし、速水性シート状物による土砂流出防止と透水作用
によって極めて良好な効果を奏する。更にまた本発明に
よる土木用材料は前述したごとく熱可塑性合成重合体の
溶融物を孔径０．２〜２．０の／仇の多数の紡糸ノズル
を有する紡糸口金４より連続線条３として救出し、該紡
糸口金４の下方において上記連続線条３の落下速度とほ
ぼ等しいか、またはそれよりも遅い速度で搬送体５を移
動させ、該搬送体５上に少なくとも片側面に熱可塑性合
成重合体が５％以上含有してなる通水性シート状物１の
上面に金網２を重ねながら供給し、上記紙糸口金４から
紡出された連続線条群３，３を該通水性シート状物１お
よび金網２上に落下せしめて積載し、該連続線条群３，
３の少なくとも１部と該通水性シート状物１とを該金網
２の網目部分において接着させるという方法によって得
ることができ、したがって通水性シート状物１と金網２
との接合が入手によることなく能率的に行なわれ、労務
費と工事費の低減、および工事の迅速化に寄与する。

実施例 ポリプロピレンと少量のエチレン共重合体（メルトイン
デツクス１６）の溶融物を孔径１．０肌／肌のノズルが
間隔ｌｏｗ／ｍをおいて千鳥状に２００個列設した長方
形の紡糸口金４より直径０．８〜１．０ｍ／机の連続線
条として落下速度約２の／分でもつて銃出し、該紙糸口
金４の約２５ｃｍ下方においてエンドレスベルト状の搬
送体５を毎分０．８肌の速度で移動させ、該搬送体５上
にポリプロピレン繊維６０％とその他の繊維４０％とが
混合されてなる厚さ約１０の／肌、目付量約５００夕／
従の通水性ニールドフェルトの上面に線径２．２肌／凧
の鉄線が硬質塩化ビニル樹脂によって被覆士れ（外径３
．１仇／ｍ）網目広さが約３５〆の第１図に示したごと
き菱形金網２を重ね合せながら供給し、上記紡糸口金４
から紙出された連続線条群３，３を上記ニールドフェル
トおよび金網上に不規則な絹状となして落下積載せしめ
、その積載時に連続線条群３，３相互をそれぞれの交差
点において自己融着させて約４００夕／れ目付量でもつ
て積載させた。

その結果、上記連続線条群３，３は第１〜３図に示した
ごと〈金網上においてループ状に横切って延び、該連続
線条群３，３と上記ニールドフェルトとは金網の網目部
分において自然接着され、その接着力（剥離強度）は約
０．４ｋ９／１０肌であった。また上記実施例に従って
ニールドフェルトおよび金網上に連続線条群を落下積載
し、ニールドフェルト上に落下した連続線条群が固化せ
ざる間に第４図に示したごとく直径１６の／仇の押圧棒
６を金網の網目部分において作用せしめてニールドフェ
ルト上の連続線条群の１部を該ニールドフェルトに向っ
て押圧して強制的に接着７せしめた。

その結果、押圧部分の連続線条群は偏平化されてニール
ドフェルトの表面繊維に強固に接着され、その剥離強度
は上記１つの押圧部分当り約３．８〜４．０ｋ９／弧と
いう好結果が得られた。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は土木用材料の１
部分の斜視図、第２図および第３図は第１図のＡ−Ａ線
およびＢ一Ｂ線断面図、第４図は製造方法の簡略側面図
、そして第５図および第６図は土木用材料の他の実施例
を示した斜視図および平面図である。 １は通水性シート状物、２は金網、３は合成重合体連続
線条、４は級糸口金、５は搬送体。 第１図第２図 株３図 礎４図 株５図 礎６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも片側面に熱可塑性合成重合体が５％以上
   含有してなる通水性シート状物の少なくとも片側面に金
   網が重ね合され、更にそろ上に直径０．２〜１．５ｍ／
   ｍの多数の熱可塑性合成重合体の連続線条が重ねられ、
   上記通水性シート状物と上記連続線条とが上記金網の網
   目部分において接着されていることを特徴とする土木用
   材料。 ２ 上記通水性シート状物と金網との上に重ねられた上
   記連続線条が不規則な網目状をなし、相互の交差点が自
   己融着してなる前記特許請求の範囲第１項記載の土木用
   材料。 ３ 上記通水性シート状物と金網との上に重ねられた上
   記連続線条がほヾ平行して延びている前記特許請求の範
   囲第１項記載の土木用材料。 ４ 上記通水性シート状物と金網との上に重ねられた上
   記連続線条が、該金網の網目部分において部分的に強制
   接着されてなる上記特許請求の範囲第１項記載の土木用
   材料。 ５ 熱可塑性合成重合体の溶融物を孔径０．２〜２．０
   ｍ／ｍの多数の紡糸ノズルを有する紡糸口金より連続線
   条として紡出し、該紡糸口金の下方において上記連続線
   条の落下速度とほぼ等しいかまたはそれよりも遅い速度
   で搬送体を移動させ、該搬送体上に少なくとも片側面に
   熱可塑性合成重合体が５％以上含有してなる通水性シー
   ト状物の上面に金網を重ね合せながら供給し、上記紡糸
   口金から紡出された連続線条群を該通水性シート状物お
   よび金網上に落下せしめて積載し、該連続線条群の少な
   くとも１部と該通水性シート状物とを該金網の網目部分
   において接着させることを特徴とする土木用材料の製造
   方法。 ６ 上記連続線条群の少なくとも１部と通水性シート状
   物との接着を、該連続線条群が固化せざる間に該通水性
   シート状物に向つて押圧して行なうことを特徴とする前
   記特許請求の範囲第５項記載の土木用材料の製造方法。 ７ 上記連続線条群の少なくとも１部と通水性シート状
   物との接着を該連続線条群が固化したのち該連続線条群
   を通水性シート状物に向つて加熱押圧して行なうことを
   特徴とする前記特許請求の範囲第５項記載の土木用材料
   の製造方法。８ 上記搬送体を紡糸口金からの連続線条
   の落下速度よりも遅い速度で移動させ、紡糸口金から紡
   出された連続線条群を上記通水性シート状物および金網
   上に不規則な網状となして積載し、その積載時に連続線
   条体群相互をそれぞれの交差点において自己融着させる
   ことを特徴とする前記特許請求の範囲第５項記載の土木
   材料の製造方法。