JPS60228656A - 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法 - Google Patents
鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法Info
- Publication number
- JPS60228656A JPS60228656A JP59070129A JP7012984A JPS60228656A JP S60228656 A JPS60228656 A JP S60228656A JP 59070129 A JP59070129 A JP 59070129A JP 7012984 A JP7012984 A JP 7012984A JP S60228656 A JPS60228656 A JP S60228656A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- alloy
- wear
- powder
- added
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C33/00—Making ferrous alloys
- C22C33/02—Making ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C33/0257—Making ferrous alloys by powder metallurgy characterised by the range of the alloying elements
- C22C33/0278—Making ferrous alloys by powder metallurgy characterised by the range of the alloying elements with at least one alloying element having a minimum content above 5%
- C22C33/0285—Making ferrous alloys by powder metallurgy characterised by the range of the alloying elements with at least one alloying element having a minimum content above 5% with Cr, Co, or Ni having a minimum content higher than 5%
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は銅を含有J−る鉄系耐摩耗性材お1、特に内燃
機関の動弁機構を構成する部材に好適な銅含有鉄系耐摩
耗性焼結合金に関する。
機関の動弁機構を構成する部材に好適な銅含有鉄系耐摩
耗性焼結合金に関する。
ここで動弁機構の代表的な型式のひとつである0 1−
I 0式について説明すると、第1図に示−J−J:う
に、カム2の回転に従って、ロッカーアーム1がその軸
を支点としてシーソー運動を行ない、弁3を開閉するよ
うになっている。この機構においCはカム2と当接する
ロッカーアーム1の耐摩耗性が重要であるが、カム2自
体の耐摩耗性も非常に重要である。
I 0式について説明すると、第1図に示−J−J:う
に、カム2の回転に従って、ロッカーアーム1がその軸
を支点としてシーソー運動を行ない、弁3を開閉するよ
うになっている。この機構においCはカム2と当接する
ロッカーアーム1の耐摩耗性が重要であるが、カム2自
体の耐摩耗性も非常に重要である。
ロッカーアームの摺動面のパッド用材料どしては、高速
度鋼や合金工具鋼のように微細な炭化物がマルテンサイ
ト基地に分散している組織を有し■つ空孔率が2〜3%
程度の高密度材料が知られている。本出願人もまたこの
種の材料を開発し、既に出願している(特開昭57−1
08,245号公報)。
度鋼や合金工具鋼のように微細な炭化物がマルテンサイ
ト基地に分散している組織を有し■つ空孔率が2〜3%
程度の高密度材料が知られている。本出願人もまたこの
種の材料を開発し、既に出願している(特開昭57−1
08,245号公報)。
これらの材料、特に本出願人に係る合金材料は耐摩耗性
が極めて高く、パッドの摩耗量が少ない反面、相手部材
のカムに対する攻撃性がその分だけ強いところに改良の
余地があった。
が極めて高く、パッドの摩耗量が少ない反面、相手部材
のカムに対する攻撃性がその分だけ強いところに改良の
余地があった。
本発明の主な目的は、摺動する相手部材の摩耗を著しく
減少させ、しかも自己自身の耐摩耗性も従来月と同等以
上である鉄系焼結耐摩耗性材料を提供することにある。
減少させ、しかも自己自身の耐摩耗性も従来月と同等以
上である鉄系焼結耐摩耗性材料を提供することにある。
本発明にJ:れば、この目的は重量比でCr3〜25%
、Po、1〜2%、[MOo、5〜7%、WO,1〜8
%、 V O,1〜3%、 Ni 0.5〜2%]の群
のうち少なくとも2種1〜13%および残部Feからな
る合金に、炭素0.5〜3%と銅または銅合金10〜2
5%を加えた組成の鉄系耐摩耗性焼結月利にJ:って達
成することができる。
、Po、1〜2%、[MOo、5〜7%、WO,1〜8
%、 V O,1〜3%、 Ni 0.5〜2%]の群
のうち少なくとも2種1〜13%および残部Feからな
る合金に、炭素0.5〜3%と銅または銅合金10〜2
5%を加えた組成の鉄系耐摩耗性焼結月利にJ:って達
成することができる。
以下、添付図面に言及しながら本発明をさらに詳細に説
明する。ただし、本明細書における%はすべで重量%を
意味する。
明する。ただし、本明細書における%はすべで重量%を
意味する。
本発明では、焼結後に炭化物を析出する合金鋼粉に銅ま
たは銅合金(Cu −8n 、 Cu −Ni )を1
0〜25%添加し、焼結後に軟質な銅またはその合金相
を分散さけてそれらの持つなじみ竹を発揮させるが、添
加量が10%未満では銅の大部分が基地に固溶し、それ
を硬くする。またこれに伴いM離銅相が減少するため、
相手部材を摩耗させる傾向が出てくる。一方、25%を
越えて添加すると焼結時に銅が吹き出たり、焼結体の変
形を生じる。また高価な銅や銅合金を過剰に添加するこ
とは得策でない。銅添加量ど摩耗量の関係は、第2図の
グラフからも理解できる筈である。
たは銅合金(Cu −8n 、 Cu −Ni )を1
0〜25%添加し、焼結後に軟質な銅またはその合金相
を分散さけてそれらの持つなじみ竹を発揮させるが、添
加量が10%未満では銅の大部分が基地に固溶し、それ
を硬くする。またこれに伴いM離銅相が減少するため、
相手部材を摩耗させる傾向が出てくる。一方、25%を
越えて添加すると焼結時に銅が吹き出たり、焼結体の変
形を生じる。また高価な銅や銅合金を過剰に添加するこ
とは得策でない。銅添加量ど摩耗量の関係は、第2図の
グラフからも理解できる筈である。
炭素は銅粉または銅合金粉と共に通常は黒鉛粉の形で添
加され、基地の強化に01せクロムその他の添加成分と
反応し、て硬質相を析出し耐摩耗性を向上させる。ただ
し添加量0.5%未満では、基地がフェライト主体とな
るために、強度の著しい低下を生じる。一方3%を越え
ると、混合粉の偏析や見掛密度の低下、成形性の劣化な
どの悪影響が出てくる。
加され、基地の強化に01せクロムその他の添加成分と
反応し、て硬質相を析出し耐摩耗性を向上させる。ただ
し添加量0.5%未満では、基地がフェライト主体とな
るために、強度の著しい低下を生じる。一方3%を越え
ると、混合粉の偏析や見掛密度の低下、成形性の劣化な
どの悪影響が出てくる。
3−
次に、本発明で主原料として使用する合金粉について説
明する。
明する。
耐摩耗性向上のために合金元素を添加する方法は古く、
添加元素はその挙動、作用効果からみて2種類に、即ち
Or 、MO、V、Wなどのように添加元素が炭化物を
形成するものと、N1のように素地中に固溶して組織を
強化するものとに大別でき、どちらも機械的に油膜切れ
するような面圧の高い摺動部の耐摩耗性を改良する効果
がある。
添加元素はその挙動、作用効果からみて2種類に、即ち
Or 、MO、V、Wなどのように添加元素が炭化物を
形成するものと、N1のように素地中に固溶して組織を
強化するものとに大別でき、どちらも機械的に油膜切れ
するような面圧の高い摺動部の耐摩耗性を改良する効果
がある。
各添加元素とその組成範囲は次の通りである。
クロム:基地の強化に併せ、炭素と反応して硬質の炭化
物を形成し、耐摩耗性を向上させる。ただし添加量3%
未満では所要の効果が得られず、一方上限値の25%を
越えると、脆化をきたし、また相手部材のカムを傷つけ
易くなる。
物を形成し、耐摩耗性を向上させる。ただし添加量3%
未満では所要の効果が得られず、一方上限値の25%を
越えると、脆化をきたし、また相手部材のカムを傷つけ
易くなる。
リン:液相焼結を行なわせて焼結体を高密度化させる元
素で、添加量が0.1%未満では所要の効果が得られず
、一方2%を越えて添加すると過剰の液相が生じ、焼結
時の寸法変化率が大きくなるので好ましくない。
素で、添加量が0.1%未満では所要の効果が得られず
、一方2%を越えて添加すると過剰の液相が生じ、焼結
時の寸法変化率が大きくなるので好ましくない。
4−
モリブデンニクロムと同様、基地の強化と共に炭素と反
応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させる。
応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させる。
ただし、添加量0.5%を越えると相手部材のカムを傷
つけ易くなる。
つけ易くなる。
タングステンニクロムと同様、基地の強化と共に、炭素
と反応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させ
る。ただし添加量01%未満では所要の効果が得られず
、一方、8%をこえて添加すると、材料の脆化をきたす
。
と反応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させ
る。ただし添加量01%未満では所要の効果が得られず
、一方、8%をこえて添加すると、材料の脆化をきたす
。
バナジウム:炭素と反応して炭化物を形成し、耐摩耗性
の向上に寄与する。ただし、添加量0.1%未満では所
要の効果が得られず、一方、3%を越えて添加すると被
削性が低下し、また相手部材を傷つけ易くなる。
の向上に寄与する。ただし、添加量0.1%未満では所
要の効果が得られず、一方、3%を越えて添加すると被
削性が低下し、また相手部材を傷つけ易くなる。
ニッケル:基地どなる合金に固溶しC強化し、耐摩耗性
を向上させる。ただし添加量0.5%未満では固溶量が
不充分で所期の効果が期待できず、一方2%を越えて添
加するとCrその他の炭化物を分解する作用が強くなり
、結果的に耐摩耗性を低下させる逆効果を招く。
を向上させる。ただし添加量0.5%未満では固溶量が
不充分で所期の効果が期待できず、一方2%を越えて添
加するとCrその他の炭化物を分解する作用が強くなり
、結果的に耐摩耗性を低下させる逆効果を招く。
これらの元素のうちMO、W、VおJ:びN1は用途に
応じて2種類以上組合せて使用するものであるが、その
合R1は下記の理由により1〜13%の範囲になければ
ならない。即ち、1%未満では所要の効果を期待できる
だけの炭化物相が得られず、一方、13%を越えると脆
化をきたし、相手部材のカムを傷っけ易くなるからであ
る。
応じて2種類以上組合せて使用するものであるが、その
合R1は下記の理由により1〜13%の範囲になければ
ならない。即ち、1%未満では所要の効果を期待できる
だけの炭化物相が得られず、一方、13%を越えると脆
化をきたし、相手部材のカムを傷っけ易くなるからであ
る。
本発明にお【プる焼結合金の製造は粉末冶金の通常の■
稈、即ち原料粉の混合、成形、焼結および熱処理によっ
て行なうが、特に好適な焼結温度は1130℃であり、
好適な焼結用還元性雰囲気は分解アンモニアガスである
。また熱処理条件は、好ましくはアルゴンガス中9oo
℃より油焼入れ侵、180℃焼戻しである。
稈、即ち原料粉の混合、成形、焼結および熱処理によっ
て行なうが、特に好適な焼結温度は1130℃であり、
好適な焼結用還元性雰囲気は分解アンモニアガスである
。また熱処理条件は、好ましくはアルゴンガス中9oo
℃より油焼入れ侵、180℃焼戻しである。
本発明に係る合金の代表的な組成の類型を例示すれば次
の通りである。
の通りである。
一/−
なお、上記各組成中の銅を同量の銅合金で置換したもの
も本発明の範晴に属する。
も本発明の範晴に属する。
以下、実施例により本発明の詳細な説明する。
試料の作成
先ず黒鉛粉、銅粉(一部の試料では銅合金粉)およびこ
の2成分を除いた組成の合金粉の3者を第1表、第2表
の各行に示す組成割合に秤量し、これに潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛1%を添加してV型混合機で20分間混
合した。
の2成分を除いた組成の合金粉の3者を第1表、第2表
の各行に示す組成割合に秤量し、これに潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛1%を添加してV型混合機で20分間混
合した。
合金粉を使用する理由は実験準備が容易なことと、得ら
れる焼結材の性状の変動が小さいため、傾向を明確に知
ることができるからである。
れる焼結材の性状の変動が小さいため、傾向を明確に知
ることができるからである。
次にこれらの混合粉それぞれを6j/cJの成形圧力で
所要のパッド形状に成形し、分解アンモニアガス中温度
1130℃で30分間焼結した後、下記の条件で熱処理
を施した。なお各試料の密度8− 比および硬さの測定値を表中に示した。
所要のパッド形状に成形し、分解アンモニアガス中温度
1130℃で30分間焼結した後、下記の条件で熱処理
を施した。なお各試料の密度8− 比および硬さの測定値を表中に示した。
焼入れ条件:アルゴンガス中油焼入れ
焼入れ温度=900℃
焼戻し濃度=180℃
試験の方法
OHC型4気筒1800ccエンジンを利用したモータ
リング試験装置(シュミレーション装置の一種で、カム
軸をモーターで回転させて動弁機構の各種試験を行なう
装置)を用い、前記の各試料をロッカーアームのパッド
部に取付けてこの装置に組み込んで下記の条件で試験を
行ない、パッドおよび相手部材のカムの摩耗量を測定し
た。
リング試験装置(シュミレーション装置の一種で、カム
軸をモーターで回転させて動弁機構の各種試験を行なう
装置)を用い、前記の各試料をロッカーアームのパッド
部に取付けてこの装置に組み込んで下記の条件で試験を
行ない、パッドおよび相手部材のカムの摩耗量を測定し
た。
カム材質:チル化した鋳鉄材
回転数 :650rpm
試験時間:50時間連続運転
潤滑油 二通常のエンジンオイルに体積比で水を2.5
%添加して、摩耗条件を 苛酷に設定した。
%添加して、摩耗条件を 苛酷に設定した。
試験の結果
第1表は前述した既出願の合金(特開昭57−1082
45月)を基本にその改良を図った結果を示したもので
、試料N001はこの既出願の合金そのものである。試
*!I N 0.2および3は銅含有量が10%未満の
比較例であり、試料N014〜7が適正量の銅を含有す
る本発明の実施例、MO,8と9はそれぞれ、試料N
o、 6の銅を同量の銅合金で置換した実施例である。
45月)を基本にその改良を図った結果を示したもので
、試料N001はこの既出願の合金そのものである。試
*!I N 0.2および3は銅含有量が10%未満の
比較例であり、試料N014〜7が適正量の銅を含有す
る本発明の実施例、MO,8と9はそれぞれ、試料N
o、 6の銅を同量の銅合金で置換した実施例である。
この表およびこれをグラフ化した第2図から、基本の組
成に銅を添加すると、初めは相手部材のカムが逆に摩耗
すること、さらに添加量を増して銅量が10%以上にな
ると、意外にもカムの摩耗が著しく減少することが判る
。この事実が本発明の骨子とJ−る新知見である。N0
08はCu −8n合金を、Nl)、9はCl1−Ni
合金を銅と置換した例で、N006と効果は同等以上で
あり、本発明の目的においては銅と銅合金が均等物であ
ることを示している。ただし価格は若干高くなる。
成に銅を添加すると、初めは相手部材のカムが逆に摩耗
すること、さらに添加量を増して銅量が10%以上にな
ると、意外にもカムの摩耗が著しく減少することが判る
。この事実が本発明の骨子とJ−る新知見である。N0
08はCu −8n合金を、Nl)、9はCl1−Ni
合金を銅と置換した例で、N006と効果は同等以上で
あり、本発明の目的においては銅と銅合金が均等物であ
ることを示している。ただし価格は若干高くなる。
N o、 10〜13はPの効果を示す例で、本発明の
範囲外であるN o、 10および13は本発明材のN
o、11おJ:び12より摩耗量が増加している。
範囲外であるN o、 10および13は本発明材のN
o、11おJ:び12より摩耗量が増加している。
No、14〜17はCの効果を示す例で、Pの場合と同
様なことがいえる。
様なことがいえる。
次の第2表は5KD−61などの既存の合金を基本とし
て、銅の添加によるその改良効果を示したもので、罫線
で区画された各欄の最初の行tLその備考に記した合金
規格に相当している。
て、銅の添加によるその改良効果を示したもので、罫線
で区画された各欄の最初の行tLその備考に記した合金
規格に相当している。
N O,18〜24の欄について説明すると、本発明の
実施例であるN o、 21〜24では総摩耗昂がN
o、 18の1/3以下に減少し、銅添加の効果が大き
く現われている。銅量10%未満のN o、 19およ
び20では、逆に摩耗量が増加している。
実施例であるN o、 21〜24では総摩耗昂がN
o、 18の1/3以下に減少し、銅添加の効果が大き
く現われている。銅量10%未満のN o、 19およ
び20では、逆に摩耗量が増加している。
次の5KI−1−9(No、25〜31の欄)の場合も
ほぼ同様の傾向を示し、本発明の実施例であるN012
8〜31ではカムの摩耗および総摩耗量が大幅に減少し
ているのに対して、銅10%未満のN o、 26およ
び27では、銅添加の効果に有意差が認められない。
ほぼ同様の傾向を示し、本発明の実施例であるN012
8〜31ではカムの摩耗および総摩耗量が大幅に減少し
ているのに対して、銅10%未満のN o、 26およ
び27では、銅添加の効果に有意差が認められない。
N O,32〜39については説明しなくても明白であ
ろう。
ろう。
−11−
以上のデータから判るように、本発明の合金は従来の合
金に比べて自己の耐摩耗性はもとより、相手部材の摩耗
を著しく減少させる点で優れた効果を秦ツるものであっ
て、ロッカーアームパッド以外の各種部材たとえばベー
ンポンプのベーン。
金に比べて自己の耐摩耗性はもとより、相手部材の摩耗
を著しく減少させる点で優れた効果を秦ツるものであっ
て、ロッカーアームパッド以外の各種部材たとえばベー
ンポンプのベーン。
力11シャフ1〜力lx 、バルブシートリングなどに
も適用することができる。
も適用することができる。
第1図は内燃機関の代表的な動弁機構の構成を例示する
図面、第2図は銅含有量と摩耗量の関係を示ずグラフで
ある。 代理人 増 渕 邦 彦 12− 第2図 4司 ン目 カ日 量 (%) 手続補正書 昭和60 年 5月29 日 特許庁長官殿 事件の表示 特願昭59− 70129 号発明の名称
鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法補正をする者 事件との関係 出願 人 代表8 倉 1)博 116 代 理 人 補正命令の日付 (自発補正) 補正により増加する発明の数 O 補正の対象 明細書の全文 明 細 書 発明の名称 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法特許請
求の範囲 1 重量比で013〜25%、Po、1〜2%。 C0,5〜3%、[MOo、5〜7%、Wo、1〜8%
、Vo、1〜3%、Ni0.5〜2%]の群から選択さ
れる少なくとも2種の元素1〜13%。 Cu10〜25%および残部Feからなることを特徴と
する鉄系焼結耐摩耗性材料。 2 上記Cuが同線の銅合金で置換された特許請求の範
囲第1項に記載の材料。 3 上記銅合金がCu−8n合金である特許請求の範囲
第2項に記載の材料。 4 上記銅合金がCLI−Jli合金である特許請求の
範囲第2項に記載の材料。 5 重量比でCr3〜25%、Po、1〜2%。 [Mo O,5〜7%、 W 0.1〜8%、 V O
,1〜3%、Ni0.5〜2%]の群から選択される少
なくとも2種の元素1〜13%および残部Feからなる
合金粉に銅粉または銅合金粉を10〜25%ど炭素粉0
.5−3%を配合し、粉末冶金の通常の条件で所要の形
状に成形および焼結を行なうことを特徴とする鉄系焼結
耐摩耗性月利の製造法。 発明の詳細な説明 本発明は銅を含有す゛る鉄系耐摩耗性材料、特に内燃機
関の動弁機構を構成する部材に好適な銅含有鉄系耐摩耗
性焼結合金に関する。 ここで動弁機構の代表的な型式のひとつである0 1−
I 0式についてd1明すると、第1図に示すように、
カム20回転に従って、ロッカーアーム1がその軸を支
点どしてシーソー運動を行ない、弁3を開閉するように
なっている。この機構においてはカム2ど当接するロッ
カーアーム1の耐摩耗性が重要であるが、カム2自体の
耐摩耗性も非常に重要である。 ロッカーアームの摺動向のパッド用材料としては、高速
度鋼や合金T具鋼のように微細な炭化物がマルテンサイ
ト基地に分散している組織を有し目つ空孔率が2〜3%
程度の高密度材料が知られている。本出願人もまたこの
種の材料を開発し、既に出願している(特開昭57−1
08245号公報)。 これらの材料、特に本出願人に係る合金月別は耐摩耗性
が極めて高く、パッドの摩耗量が少ない反面、相手部材
のカムに対する攻撃性がその分だけ強いところに改良の
余地があった。 本発明の主な目的は、摺動する相手部材の摩耗を著しく
減少させ、しかも自己自身の耐摩耗性ら従来材と同等以
上である鉄系焼結耐摩耗性材料を提供することにある。 本発明によれば、この目的は重量比でCr3〜25%、
po、i〜2%、[MOo、5〜7%、WO11〜8%
、Vo、1〜3%、Ni0.5〜2%]の群のうち少な
くども2種1〜13%および残部[eからなる合金に、
炭素0.5〜3%と銅または銅合金10〜25%を加え
た組成の鉄系耐摩耗性焼結材料によって達成することが
できる。 以下、添付図面に言及しながら本発明をさらに詳細に説
明する。ただし、本明細書における%はすべて重量%を
意味する。 =2一 本発明では、焼結後に炭化物を析出する合金鋼粉ニm
t タハ銅合金(Cu −8n 、 Cu −Ni )
を10〜25%添加し、焼結後に軟質な銅またはその合
金相を分散させてそれらの持つなじみ性を発揮させるが
、添加量が10%未満では銅の大部分が基地に固溶し、
それを硬くする。またこれに伴い遊離銅相が減少するた
め、相手部材を摩耗させる傾向が出てくる。一方、25
%を越えて添加すると焼結時に銅が吹き出たり、焼結体
の変形を生じる。また高価な銅や銅合金を過剰に添加す
ることは得策でない。銅添加量と摩耗量の関係は、第2
図のグラフからも理解できる筈である。 炭素は銅粉または銅合金粉と共に通常は黒鉛粉の形で添
加され、基地の強化に併せクロムその他の添加成分と反
応して硬質相を析出し耐摩耗性を向上させる。ただし添
加10.5%未満では、基地がフェライト主体となるた
めに、強度の著しい低下を生じる。一方3%を越えると
、混合粉の偏析や見IB密度の低下、成形性の劣化など
の悪影響が出てくる。 3− 次に、本発明で主原石として使用する合金粉について説
明する。 耐摩耗性向上のために合金元素を添加する方法は古く、
添加元素はその挙動、作用効果からみて2種類に、即ち
Cr 、MO、V、Wなどのように添加元素が炭化物を
形成するものと、N1のように素地中に固溶して組織を
強化するものとに大別でき、どちらも機械的に油膜切れ
するような面圧の高い摺動部の耐摩耗性を改良する効果
がある。 各添加元素とその組成範囲は次の通りである。 クロム二基地の強化に併せ、炭素と反応して硬質の炭化
物を形成し、耐摩耗性を向上させる。ただし添加m3%
未満では所要の効果が得られず、一方上限値の25%を
越えると、脆化をきたし、また相手部材のカムを傷つけ
易くなる。 リン:′a相焼結を行なわせて焼結体を高密度化させる
元素で、添加量が0.1%未満では所要の効果が得られ
ず、一方2%を越えて添加すると過剰の液相が生じ、焼
結時の寸法変化率が大きくなるので好ましくない。 モリブデンニクロムと同様、基地の強化と共に炭素と反
応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向−1−させ
る。ただし、添加量が7%を越えると相手部材のカムを
傷っけ易くなる。 タングステンニクロムと同様、基地の強化と共に、炭素
と反応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向−にざ
1±る。ただし添加量0.1%未満では所要の効果が得
られず、一方、8%をこえて添加すると、材料の脆化を
きたす。 バナジウム:炭素と反応して炭化物を形成し、耐摩耗性
の向上に寄与する。ただし、添加量0.1%未満では所
要の効果が得られず、一方、3%を越えて添加すると被
剛性が低下し、また相手部材を傷つ()易くなる。 ニッケル二基地となる合金に固溶して強化し、耐摩耗性
を向上させる。ただし添加M O,5%未満では固溶量
が不充分で所期の効果が期待できず、一方2%を越えて
添加するとCrその他の炭化物を分解する作用が強くな
り、結果的に耐摩耗性を低下さゼる逆効果をli’l
<。 これらの元素のうちMo 、W、VおよびN1は用途に
応じて2種類以上組合せて使用するものであるが、その
合計は下記の理由により1〜13%の範囲になければな
らない。即ち、1%未満では所要の効果を期待できるだ
()の炭化物相が得られず、一方、13%を越えると脆
化をきたし、相手部材のカムを傷つり易くなるからCあ
る。 本発明における焼結合金の製造は粉末冶金の通常の工程
、即ち原料粉の混合、成形、焼結および熱処理によって
行なうが、特に好適な焼結温度は1130℃であり、好
適な焼結用還元性雰囲気は分解アンモニアガスである。 また熱処理条件は、好ましくはアルゴンガス中900℃
にり油焼入れ後、180℃焼戻しである。 本発明に係る合金の代表的な組成の類型を例示すれば次
の通りである。 6− なお、上記各組成中の銅を同量の銅合金で置換したもの
も本発明の範哨に属する。 以下、実施例により本発明の詳細な説明する。 試料の作成 先ず黒鉛粉,銅粉(一部の試料では銅合金粉)およびこ
の2成分を除いた組成の合金粉の3者を第1表.第2表
の各行に示す組成割合に秤吊し、これに潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛1%を添加してV型混合機で20分間混
合した。 合金粉を使用する理由は実験準備が容易なことと、得ら
れる焼結祠の性状の変動が小さいため、傾向を明確に知
ることができるからである。 次にこれらの混合粉それぞれを6j/cTIiの成形圧
力で所要のパッド形状に成形し、分解アンモニアガス中
温度1130℃で30分間焼結した後、下記の条件で熱
処理を施した。なお各試料の密度比おJ:び硬さの測定
値を表中に示した。 焼入れ条件:アルゴンガス中油焼入れ 焼入れ温度:900℃ 焼戻し温度:180℃ 試験の方法 01−I C型4気筒1800ccエンジンを利用した
モータリング試験装置(シュミレーション装置の一種で
、カム軸をモーターで回転さけて動弁機構の各種試験を
行なう装M)を用い、前記の各試料を【]]ツカーアー
のパッド部に取付けてこの装置に組み込んで下記の条件
で試験を行ない、パッドおにび相手部材のカムの摩耗量
を測定した。 カム材質:チル化した鋳鉄材 回転数 : 650 ppm 試験時間:50時間連続運転 潤滑油 二通常のエンジンオイルに体積比で水を2.5
%添加して、摩耗条件を 過酷に設定した。 試験の結果 第1表は前述した既出願の合金(特開昭57−1082
45号)を基本にその改良を図った結果を示したもので
、試181 N O,1はこの既出願の合金そのもので
ある。試料NO62および3は銅含有量が10%未満の
比較例であり、試I N 0.4〜7が適正量の銅を含
有する本発明の実施例、M(1,8と9はそれぞれ、試
料N016の銅を同量の銅合金で置換した実施例である
。 この表およびこれをグラフ化した第2図から、基本の組
成に銅を添加すると、初めは相手部材のカムが逆に摩耗
すること、さらに添加量を増して銅量が10%以上にな
ると、意外にもカムの摩耗が著しく減少することが判る
。この事実が本発明の骨子とする新知見である。N o
、 8はCLI −3n合金を、No、9はCI−Jl
i合金を銅と置換した例で、No、6と効果は同筒部−
にであり、本発明の目的においては銅ど銅合金が均等物
であることを示している。ただし価格は若干高くなる。 N O,10〜13はPの効果を示す例で、本発明の範
囲外であるN O,10および13は本発明月のNO,
11および12より摩耗量が増加している。 −] O− N O,14〜17はCの効果を示す例で、Pの場合と
同様なことがいえる。 次の第2表はS K l) −61などの既存の合金を
基本として、銅の添加によるその改良効果を示したもの
で、罫線で区画された各欄の最初の行は、その備考に記
した合金規格に相当している。 N O,18〜24の欄について説明すると、本発明の
実施例であるN O,21〜24では総摩耗聞がN o
、 18の1/3以下に減少し、銅添加の効果が大ぎく
現われている。銅量10%未満のN o、 19および
20では、逆に摩耗量が増加している。 次の5KI−i9 (No、25〜31の欄)の場合も
ほぼ同様の傾向を示し、本発明の実施例であるN o、
28〜31ではカムの摩耗および総摩耗量が大幅に減
少しているのに対して、銅10%未満のN O,26お
よび27では、銅添加の効果に有意差が認められない。 N fl、 32〜39については説明しなくても明白
であろう。 11− 以上のデータから判るように、本発明の合金は従来の合
金に比べて自己の耐摩耗f1はもとより、相手部材の摩
耗を著しく減少さゼる点で優れた効果を奏するものであ
って、ロツノj−アームパッド以外の各種部材たとえば
ベーンポンプのベーン。 カムシャフトカム、バルブシートリング4【どにも適用
することができる。 4、図面の簡単な説明 第1図は内燃機関の代表的な動弁機構の構成を例示する
図面、第2図は銅含有量と摩耗量の関係を示すグラフで
ある。 代理人 増 渕 邦 彦
図面、第2図は銅含有量と摩耗量の関係を示ずグラフで
ある。 代理人 増 渕 邦 彦 12− 第2図 4司 ン目 カ日 量 (%) 手続補正書 昭和60 年 5月29 日 特許庁長官殿 事件の表示 特願昭59− 70129 号発明の名称
鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法補正をする者 事件との関係 出願 人 代表8 倉 1)博 116 代 理 人 補正命令の日付 (自発補正) 補正により増加する発明の数 O 補正の対象 明細書の全文 明 細 書 発明の名称 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法特許請
求の範囲 1 重量比で013〜25%、Po、1〜2%。 C0,5〜3%、[MOo、5〜7%、Wo、1〜8%
、Vo、1〜3%、Ni0.5〜2%]の群から選択さ
れる少なくとも2種の元素1〜13%。 Cu10〜25%および残部Feからなることを特徴と
する鉄系焼結耐摩耗性材料。 2 上記Cuが同線の銅合金で置換された特許請求の範
囲第1項に記載の材料。 3 上記銅合金がCu−8n合金である特許請求の範囲
第2項に記載の材料。 4 上記銅合金がCLI−Jli合金である特許請求の
範囲第2項に記載の材料。 5 重量比でCr3〜25%、Po、1〜2%。 [Mo O,5〜7%、 W 0.1〜8%、 V O
,1〜3%、Ni0.5〜2%]の群から選択される少
なくとも2種の元素1〜13%および残部Feからなる
合金粉に銅粉または銅合金粉を10〜25%ど炭素粉0
.5−3%を配合し、粉末冶金の通常の条件で所要の形
状に成形および焼結を行なうことを特徴とする鉄系焼結
耐摩耗性月利の製造法。 発明の詳細な説明 本発明は銅を含有す゛る鉄系耐摩耗性材料、特に内燃機
関の動弁機構を構成する部材に好適な銅含有鉄系耐摩耗
性焼結合金に関する。 ここで動弁機構の代表的な型式のひとつである0 1−
I 0式についてd1明すると、第1図に示すように、
カム20回転に従って、ロッカーアーム1がその軸を支
点どしてシーソー運動を行ない、弁3を開閉するように
なっている。この機構においてはカム2ど当接するロッ
カーアーム1の耐摩耗性が重要であるが、カム2自体の
耐摩耗性も非常に重要である。 ロッカーアームの摺動向のパッド用材料としては、高速
度鋼や合金T具鋼のように微細な炭化物がマルテンサイ
ト基地に分散している組織を有し目つ空孔率が2〜3%
程度の高密度材料が知られている。本出願人もまたこの
種の材料を開発し、既に出願している(特開昭57−1
08245号公報)。 これらの材料、特に本出願人に係る合金月別は耐摩耗性
が極めて高く、パッドの摩耗量が少ない反面、相手部材
のカムに対する攻撃性がその分だけ強いところに改良の
余地があった。 本発明の主な目的は、摺動する相手部材の摩耗を著しく
減少させ、しかも自己自身の耐摩耗性ら従来材と同等以
上である鉄系焼結耐摩耗性材料を提供することにある。 本発明によれば、この目的は重量比でCr3〜25%、
po、i〜2%、[MOo、5〜7%、WO11〜8%
、Vo、1〜3%、Ni0.5〜2%]の群のうち少な
くども2種1〜13%および残部[eからなる合金に、
炭素0.5〜3%と銅または銅合金10〜25%を加え
た組成の鉄系耐摩耗性焼結材料によって達成することが
できる。 以下、添付図面に言及しながら本発明をさらに詳細に説
明する。ただし、本明細書における%はすべて重量%を
意味する。 =2一 本発明では、焼結後に炭化物を析出する合金鋼粉ニm
t タハ銅合金(Cu −8n 、 Cu −Ni )
を10〜25%添加し、焼結後に軟質な銅またはその合
金相を分散させてそれらの持つなじみ性を発揮させるが
、添加量が10%未満では銅の大部分が基地に固溶し、
それを硬くする。またこれに伴い遊離銅相が減少するた
め、相手部材を摩耗させる傾向が出てくる。一方、25
%を越えて添加すると焼結時に銅が吹き出たり、焼結体
の変形を生じる。また高価な銅や銅合金を過剰に添加す
ることは得策でない。銅添加量と摩耗量の関係は、第2
図のグラフからも理解できる筈である。 炭素は銅粉または銅合金粉と共に通常は黒鉛粉の形で添
加され、基地の強化に併せクロムその他の添加成分と反
応して硬質相を析出し耐摩耗性を向上させる。ただし添
加10.5%未満では、基地がフェライト主体となるた
めに、強度の著しい低下を生じる。一方3%を越えると
、混合粉の偏析や見IB密度の低下、成形性の劣化など
の悪影響が出てくる。 3− 次に、本発明で主原石として使用する合金粉について説
明する。 耐摩耗性向上のために合金元素を添加する方法は古く、
添加元素はその挙動、作用効果からみて2種類に、即ち
Cr 、MO、V、Wなどのように添加元素が炭化物を
形成するものと、N1のように素地中に固溶して組織を
強化するものとに大別でき、どちらも機械的に油膜切れ
するような面圧の高い摺動部の耐摩耗性を改良する効果
がある。 各添加元素とその組成範囲は次の通りである。 クロム二基地の強化に併せ、炭素と反応して硬質の炭化
物を形成し、耐摩耗性を向上させる。ただし添加m3%
未満では所要の効果が得られず、一方上限値の25%を
越えると、脆化をきたし、また相手部材のカムを傷つけ
易くなる。 リン:′a相焼結を行なわせて焼結体を高密度化させる
元素で、添加量が0.1%未満では所要の効果が得られ
ず、一方2%を越えて添加すると過剰の液相が生じ、焼
結時の寸法変化率が大きくなるので好ましくない。 モリブデンニクロムと同様、基地の強化と共に炭素と反
応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向−1−させ
る。ただし、添加量が7%を越えると相手部材のカムを
傷っけ易くなる。 タングステンニクロムと同様、基地の強化と共に、炭素
と反応して硬質の炭化物を形成し、耐摩耗性を向−にざ
1±る。ただし添加量0.1%未満では所要の効果が得
られず、一方、8%をこえて添加すると、材料の脆化を
きたす。 バナジウム:炭素と反応して炭化物を形成し、耐摩耗性
の向上に寄与する。ただし、添加量0.1%未満では所
要の効果が得られず、一方、3%を越えて添加すると被
剛性が低下し、また相手部材を傷つ()易くなる。 ニッケル二基地となる合金に固溶して強化し、耐摩耗性
を向上させる。ただし添加M O,5%未満では固溶量
が不充分で所期の効果が期待できず、一方2%を越えて
添加するとCrその他の炭化物を分解する作用が強くな
り、結果的に耐摩耗性を低下さゼる逆効果をli’l
<。 これらの元素のうちMo 、W、VおよびN1は用途に
応じて2種類以上組合せて使用するものであるが、その
合計は下記の理由により1〜13%の範囲になければな
らない。即ち、1%未満では所要の効果を期待できるだ
()の炭化物相が得られず、一方、13%を越えると脆
化をきたし、相手部材のカムを傷つり易くなるからCあ
る。 本発明における焼結合金の製造は粉末冶金の通常の工程
、即ち原料粉の混合、成形、焼結および熱処理によって
行なうが、特に好適な焼結温度は1130℃であり、好
適な焼結用還元性雰囲気は分解アンモニアガスである。 また熱処理条件は、好ましくはアルゴンガス中900℃
にり油焼入れ後、180℃焼戻しである。 本発明に係る合金の代表的な組成の類型を例示すれば次
の通りである。 6− なお、上記各組成中の銅を同量の銅合金で置換したもの
も本発明の範哨に属する。 以下、実施例により本発明の詳細な説明する。 試料の作成 先ず黒鉛粉,銅粉(一部の試料では銅合金粉)およびこ
の2成分を除いた組成の合金粉の3者を第1表.第2表
の各行に示す組成割合に秤吊し、これに潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛1%を添加してV型混合機で20分間混
合した。 合金粉を使用する理由は実験準備が容易なことと、得ら
れる焼結祠の性状の変動が小さいため、傾向を明確に知
ることができるからである。 次にこれらの混合粉それぞれを6j/cTIiの成形圧
力で所要のパッド形状に成形し、分解アンモニアガス中
温度1130℃で30分間焼結した後、下記の条件で熱
処理を施した。なお各試料の密度比おJ:び硬さの測定
値を表中に示した。 焼入れ条件:アルゴンガス中油焼入れ 焼入れ温度:900℃ 焼戻し温度:180℃ 試験の方法 01−I C型4気筒1800ccエンジンを利用した
モータリング試験装置(シュミレーション装置の一種で
、カム軸をモーターで回転さけて動弁機構の各種試験を
行なう装M)を用い、前記の各試料を【]]ツカーアー
のパッド部に取付けてこの装置に組み込んで下記の条件
で試験を行ない、パッドおにび相手部材のカムの摩耗量
を測定した。 カム材質:チル化した鋳鉄材 回転数 : 650 ppm 試験時間:50時間連続運転 潤滑油 二通常のエンジンオイルに体積比で水を2.5
%添加して、摩耗条件を 過酷に設定した。 試験の結果 第1表は前述した既出願の合金(特開昭57−1082
45号)を基本にその改良を図った結果を示したもので
、試181 N O,1はこの既出願の合金そのもので
ある。試料NO62および3は銅含有量が10%未満の
比較例であり、試I N 0.4〜7が適正量の銅を含
有する本発明の実施例、M(1,8と9はそれぞれ、試
料N016の銅を同量の銅合金で置換した実施例である
。 この表およびこれをグラフ化した第2図から、基本の組
成に銅を添加すると、初めは相手部材のカムが逆に摩耗
すること、さらに添加量を増して銅量が10%以上にな
ると、意外にもカムの摩耗が著しく減少することが判る
。この事実が本発明の骨子とする新知見である。N o
、 8はCLI −3n合金を、No、9はCI−Jl
i合金を銅と置換した例で、No、6と効果は同筒部−
にであり、本発明の目的においては銅ど銅合金が均等物
であることを示している。ただし価格は若干高くなる。 N O,10〜13はPの効果を示す例で、本発明の範
囲外であるN O,10および13は本発明月のNO,
11および12より摩耗量が増加している。 −] O− N O,14〜17はCの効果を示す例で、Pの場合と
同様なことがいえる。 次の第2表はS K l) −61などの既存の合金を
基本として、銅の添加によるその改良効果を示したもの
で、罫線で区画された各欄の最初の行は、その備考に記
した合金規格に相当している。 N O,18〜24の欄について説明すると、本発明の
実施例であるN O,21〜24では総摩耗聞がN o
、 18の1/3以下に減少し、銅添加の効果が大ぎく
現われている。銅量10%未満のN o、 19および
20では、逆に摩耗量が増加している。 次の5KI−i9 (No、25〜31の欄)の場合も
ほぼ同様の傾向を示し、本発明の実施例であるN o、
28〜31ではカムの摩耗および総摩耗量が大幅に減
少しているのに対して、銅10%未満のN O,26お
よび27では、銅添加の効果に有意差が認められない。 N fl、 32〜39については説明しなくても明白
であろう。 11− 以上のデータから判るように、本発明の合金は従来の合
金に比べて自己の耐摩耗f1はもとより、相手部材の摩
耗を著しく減少さゼる点で優れた効果を奏するものであ
って、ロツノj−アームパッド以外の各種部材たとえば
ベーンポンプのベーン。 カムシャフトカム、バルブシートリング4【どにも適用
することができる。 4、図面の簡単な説明 第1図は内燃機関の代表的な動弁機構の構成を例示する
図面、第2図は銅含有量と摩耗量の関係を示すグラフで
ある。 代理人 増 渕 邦 彦
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量1ヒて013〜25%、Po、1〜2%。 C0,5〜3%、[Mo0.5〜7%、Wo、1〜8%
、Vo、1〜3%、Ni0.5〜2%1の群から選択さ
れる少なくとも2種の元素1〜13%。 Cu1O〜25%および残部Feからなることを特徴と
する鉄系焼結耐摩耗性材料。 2 上記C0が同量の銅合金で置換された特許請求の範
囲第1項に記載の材料。 3 上記銅合金がCu−8n合金である特許請求の範囲
第2項に記載の材料。 4 上記銅合金がCu N +合金である特許請求の範
囲第2項に記載の材料。 5 重量比で013〜25%、’P O,1〜2%。 [MOo、5〜7%、Wo、1〜8%、Vo、1〜3%
、Ni0.5〜2%]の群から選択される少なくとも2
種の元素1〜13%および残部Feからなる合金粉に銅
粉または銅合金粉を10〜25%と炭素粉0.5〜3%
を配合し、粉末冶金の通常の条件で所要の形状に成形お
よび焼結を行なうことを特徴とする鉄系焼結耐摩耗性材
料の製造法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59070129A JPS60228656A (ja) | 1984-04-10 | 1984-04-10 | 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法 |
US06/705,628 US4648903A (en) | 1984-04-10 | 1985-02-28 | Iron base sintered, wear-resistant materials and method for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59070129A JPS60228656A (ja) | 1984-04-10 | 1984-04-10 | 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2034581A Division JPH0733557B2 (ja) | 1990-02-15 | 1990-02-15 | 鉄系焼結耐摩耗性材料の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60228656A true JPS60228656A (ja) | 1985-11-13 |
JPH0360897B2 JPH0360897B2 (ja) | 1991-09-18 |
Family
ID=13422635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59070129A Granted JPS60228656A (ja) | 1984-04-10 | 1984-04-10 | 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4648903A (ja) |
JP (1) | JPS60228656A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02500755A (ja) * | 1986-11-21 | 1990-03-15 | マンガニーズ・ブロンズ・リミテッド | 高密度焼結鉄合金 |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4767456A (en) * | 1986-03-04 | 1988-08-30 | Mrc Bearings Incorporated | Corrosion and wear resistant metal alloy having high hot hardness and toughness |
US4796575A (en) * | 1986-10-22 | 1989-01-10 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Wear resistant slide member made of iron-base sintered alloy |
JPS6411948A (en) * | 1987-07-07 | 1989-01-17 | Nissan Motor | Iron base sintered alloy combining heat resistance with wear resistance |
GB8723818D0 (en) * | 1987-10-10 | 1987-11-11 | Brico Eng | Sintered materials |
JP2777373B2 (ja) * | 1988-06-28 | 1998-07-16 | 日産自動車株式会社 | 耐熱耐摩耗性鉄基焼結合金 |
GB9021767D0 (en) * | 1990-10-06 | 1990-11-21 | Brico Eng | Sintered materials |
JPH04259351A (ja) * | 1991-02-14 | 1992-09-14 | Nissan Motor Co Ltd | 耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法 |
JPH1047379A (ja) * | 1996-05-30 | 1998-02-17 | Nippon Piston Ring Co Ltd | シンクロナイザーリング |
US6139598A (en) * | 1998-11-19 | 2000-10-31 | Eaton Corporation | Powdered metal valve seat insert |
JP3346321B2 (ja) * | 1999-02-04 | 2002-11-18 | 三菱マテリアル株式会社 | 高強度Fe基焼結バルブシート |
GB2368348B (en) * | 2000-08-31 | 2003-08-06 | Hitachi Powdered Metals | Material for valve guides |
EP1273769A3 (en) * | 2001-07-03 | 2003-10-15 | Nissan Motor Co., Ltd. | Cam lobe piece of built-up type camshaft |
US6599345B2 (en) | 2001-10-02 | 2003-07-29 | Eaton Corporation | Powder metal valve guide |
JP4115826B2 (ja) * | 2002-12-25 | 2008-07-09 | 富士重工業株式会社 | アルミニウム合金鋳包み性に優れた鉄系焼結体およびその製造方法 |
US7235116B2 (en) * | 2003-05-29 | 2007-06-26 | Eaton Corporation | High temperature corrosion and oxidation resistant valve guide for engine application |
CN1780927B (zh) * | 2003-07-31 | 2012-07-18 | 株式会社小松制作所 | 烧结滑动部件及作业机连结装置 |
US6999868B2 (en) * | 2003-12-10 | 2006-02-14 | Caterpillar Inc. | Diagnostic test for variable valve mechanism |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5511101A (en) * | 1978-05-15 | 1980-01-25 | Hitachi Cable Ltd | Partial plating method of long-length strip |
JPS572867A (en) * | 1980-06-05 | 1982-01-08 | Mitsubishi Metal Corp | Wear resistant sintered fe alloy |
JPS5822358A (ja) * | 1981-07-30 | 1983-02-09 | Mitsubishi Metal Corp | 燃料供給ポンプの構造部材用Fe基焼結合金 |
JPS5916952A (ja) * | 1982-07-20 | 1984-01-28 | Mitsubishi Metal Corp | 耐摩耗性にすぐれたFe基焼結材料 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB499561A (en) * | 1937-05-03 | 1939-01-25 | Sandvikens Jernverks Ab | Alloy steel |
GB856646A (en) * | 1957-12-30 | 1960-12-21 | Carpenter Steel Co | Alloy steel |
GB1505841A (en) * | 1974-01-12 | 1978-03-30 | Watanabe H | Iron-chromium amorphous alloys |
DE2613255C2 (de) * | 1976-03-27 | 1982-07-29 | Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart | Verwendung einer Eisen-Molybdän-Nickel-Sinterlegierung mit Phosphorzusatz zur Herstellung hochfester Werkstücke |
JPS609587B2 (ja) * | 1978-06-23 | 1985-03-11 | トヨタ自動車株式会社 | 耐摩耗性焼結合金 |
JPS5672154A (en) * | 1979-11-15 | 1981-06-16 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | Sintered iron sliding member |
SU897886A1 (ru) * | 1979-12-21 | 1982-01-15 | Институт Металлофизики Ан Укрсср | Сплав |
-
1984
- 1984-04-10 JP JP59070129A patent/JPS60228656A/ja active Granted
-
1985
- 1985-02-28 US US06/705,628 patent/US4648903A/en not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5511101A (en) * | 1978-05-15 | 1980-01-25 | Hitachi Cable Ltd | Partial plating method of long-length strip |
JPS572867A (en) * | 1980-06-05 | 1982-01-08 | Mitsubishi Metal Corp | Wear resistant sintered fe alloy |
JPS5822358A (ja) * | 1981-07-30 | 1983-02-09 | Mitsubishi Metal Corp | 燃料供給ポンプの構造部材用Fe基焼結合金 |
JPS5916952A (ja) * | 1982-07-20 | 1984-01-28 | Mitsubishi Metal Corp | 耐摩耗性にすぐれたFe基焼結材料 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02500755A (ja) * | 1986-11-21 | 1990-03-15 | マンガニーズ・ブロンズ・リミテッド | 高密度焼結鉄合金 |
EP0331679B1 (en) * | 1986-11-21 | 1992-09-30 | Manganese Bronze Limited | High density sintered ferrous alloys |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4648903A (en) | 1987-03-10 |
JPH0360897B2 (ja) | 1991-09-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS60228656A (ja) | 鉄系焼結耐摩耗性材料とその製造法 | |
US8733313B2 (en) | Iron-based sintered alloy for valve seat, and valve seat for internal combustion engine | |
JPS62211355A (ja) | 耐摩耗性鉄基焼結合金 | |
JPS63303030A (ja) | ロツカア−ム | |
JPS63274740A (ja) | 耐摩耗性鉄基焼結合金 | |
JPH0116297B2 (ja) | ||
JP2001234305A (ja) | 焼結部材 | |
JPS6030737B2 (ja) | 耐摩耗性Fe基焼結合金 | |
JPS6389643A (ja) | 耐摩耗性鉄基焼結合金 | |
JPH0733557B2 (ja) | 鉄系焼結耐摩耗性材料の製造法 | |
JP2733773B2 (ja) | ロッカアーム | |
JPS60255958A (ja) | 耐摩耗性焼結合金 | |
JPH04128347A (ja) | 内燃機関の動弁機構用焼結合金 | |
JP2594505B2 (ja) | ロッカアーム | |
JPH046786B2 (ja) | ||
JPS5828342B2 (ja) | 耐熱耐摩耗性および被削性にすぐれた内燃機関用弁座 | |
JPH0561346B2 (ja) | ||
JPH0649917B2 (ja) | 内燃機関の動弁機構部材 | |
KR970001323B1 (ko) | 내마모성이 우수한 밸브시트용 소결합금 | |
JPS6342350A (ja) | 耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法 | |
JP2023156411A (ja) | 内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート | |
KR900002562B1 (ko) | 고밀도, 고경도 철계소결합금의 제조방법 | |
JPS6024170B2 (ja) | 耐摩耗性焼結合金 | |
JPS6250441A (ja) | すぐれた耐摩耗性を有する炭化物分散型鉄基焼結合金 | |
JPS59222555A (ja) | 耐摩耗性焼結合金 |