JPS6022577Y2 - 高周波コイル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は端子板の上面に電子部品の収納空間を形成する
カバ一体を設けた高周波コイルに係り、コンデンサなど
の電子部品の組込みを容易にし、しかも安全性などの点
で信頼性に富んだものを提供しようとするものである。

従来における高周波コイルとしては第１図、第２図に示
すように端子１を植設した端子板２の上面にコイル３を
巻回したドラムコア４を取付け、上記端子板２の一側面
から他側面に貫通するように設けた貫通孔５にコンデン
サなどの電子部品６を挿入して、電子部品６のリード線
７を端子１に接続し、上記端子板２に被せたシールドケ
ース８内に周面にねじを形成したキャップコア９を上下
動可能に組込んで構成されていた。

このような構成で電子部品６の組込みは、第３図に示す
ように構成されている電子部品６を第４図に示すように
一方のリード線７を電子部品６と平行になるように折曲
して端子板２の貫通孔５に挿入しなければならず、この
電子部品６の組込みに手間を要し、作業性の悪いものと
なっていた。

また、他の従来例として、第５図に示すように端子板２
の下面に凹部１０を設け、この凹部１０に電子部品６を
収納し、リード線７を端子１に巻付けて構成するものも
あり、電子部品６の組込みは容易になるが、端子板２の
下面に設けた凹部１０に露出する形で電子部品６を取付
けているため電子部品６の保護が計れず、信頼性の低い
ものとなっていた。

さらに、他の従来例としては、第６図に示すように端子
板２の上面に円筒状のポビン１１を設け、このポビン１
１の周面にコイル３を巻装シ、内部にねじコア１２を螺
合させ、さらに端子板２の上面の端部に突条１３を設け
、ポビン１１と突条１３との間に電子部品６を配置腰全
体にシールドケース８を被せたものも開発されているが
、これは電子部品６の組込性の点ては著しく有利になっ
たものの、電子部品６とシールドケース８との距離が短
かくなって絶縁不良を起したり、ショート不良を発生し
たり、シールドケース８を組込む際にシールドケース８
の底部が電子部品６に当って電子部品６を破壊したりす
るといった多くの問題点をもつものであった。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するものである
。

以下、本考案の実施例を図面第７図〜第１１図により説
明する。

まず、第７図、第８図に示す実施例において、１４は複
数の端子１５を植設した端子板で、この端子板１４の側
面にはガイド溝１６が設けられるとともに、上面の両端
部に上方への突条１７を設けるとともに上面中央に円筒
状のコイルボビン１８が設けられている。

このコイルボビン１８の下部には両端に上記突条１７と
相対向する下方への突条１９を設けたカバ一体２０が設
けられ、このカバ一体２０と端子板１４との間にコンデ
ンサなどの電子部品２１の収納空間２２が設けられてい
る。

なお、上記相対向する突条１７と１９とは一定の間隔、
すなわち、電子部品２１のリード線２３を自由に通す間
隔をもつように構成されている。

そして、上記コイルボビン１８の上部外周にはコイル２
４が巻回され、さらにコイルボビン１８内にはねじコア
２５が螺合されている。

そして全体にシールドケース２６が被せられている。

このような構成とすることによって電子部品２１は第８
図に示すようにリード線２３を力対方向に引出したまま
、突条１７，１９間の間隙を通して収納空間２２に収納
し、収納後端子板１４のガイド溝１６を通して端子１５
に巻付けて接続される。

なお、他の実施例としては、第９図、第１０図に示すよ
うに端子板１４とカバ一体２０を一体成形し、この端子
板１４とカバ一体２０とを連結する連結部２７にコイル
ボビン１８を圧入したり、ドラムコア２８を取付ける取
付部２９を形成することもできる。

さらに、第１１図に示すように、端子板１４と、カバ一
体２０を有するコイルボビン１８を別々に成形し、コイ
ルボビン１８の下部を端子板１４の中央の結合孔３０に
圧入結合する構成とすることもできる。

以上のように本考案の高周波コイルは構成されるため、
端子板とカバ一体とによって形成される収納空間への電
子部品の組込みが容易となり、生産性に優れ、しかも電
子部品の保護も貫通孔に挿入したものと実質的に同じと
なって安全性に富み、シールドケースとの絶縁性も十分
に保て信頼性に富んだものとなり、実用的価値の大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の高周波コイルを示す断面図、第２図は同
要部の正面図、第３図は同高周波コイルに組込む電子部
品の上面図、第４図は同級込む状態に加工された電子部
品の上面図、第５図は他の従来例の高周波コイルの要部
の正面図、第６図はさらに他の従来の高周波コイルの断
面図、第７図は本考案の高周波コイルの一実施例を示す
要部断面正面図、第８図は伺コイルの電子部品の組込む
工程を示す要部斜視図、第９図〜第１１図は他の実施例
における端子板部の分解斜視図である。 １４・・・・・・端子板、１５・曲・端子、１６・・・
・・・ガイＴ’Ｓ、１７・・・・・・突条、１８・・曲
コイルボビン、１９・・・・・・突条、２０・・・・・
・カバ一体、２１・・一電子部品、２２・・・・・・収
納空間、２３・・・・・・リード線、２４・・・・・・
コイル、２５・・・・・・ねじコア、２６・・・・・・
シールドケース、２７・・・・・・連結部、２８・・・
・・・ドラムコア、２９・・・・・・取付部、３０・・
・・・・結合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端子を有する端子板上にコイ！しを配置するとともに、
   この端子板にコンデンサなどの電子部品を組込み、全体
   にシールドケースを被せて構成される高周波コイルにお
   いて、上記端子板の上面の両端、に上方への突条を設け
   、この端子板上に、両端に上記突条と相対向しかつ電子
   部品のリード線を自由に通す間隙をもって配置される下
   方へ突出する突条をもったカバ一体を設け、この端子板
   とカバ一体との間に電子部品用の収納空間を設け、上記
   カバ一体の上方にコイルを設けてなる高周波コイル。