JPS6022559Y2 - 電界発光灯の電極取出し構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電界発光灯、特に電極導出が簡単で量産性に
優れた可撓性電界発光灯の電極取出し構造に関する。

従来可撓性電界発光灯（以下単にＥＬセルと称す）は、
薄形軽量、フレキシブル等の理由で、種々の形状の表示
装置や非発光表示装置のバックライトに用いられている
。

このＥＬセル１は、通常第１図に示すように、ポリエス
テル等からなる可撓性の透光性樹脂フィルム２上に酸化
インジウムや酸化錫などの透明導電膜３を被着した透明
導電フィルム（透明電極）４とアルミ箔などからなる背
面電極５間に絶縁体層６や蛍光体層７を積層し、周囲を
耐湿性樹脂フィルム８で封止した構造が採用されている
。

ところで、透明導電膜３は非常に薄膜に形成されており
、このまま電極リード９．１０を接続することができな
いため、通常透明導電膜３上に印刷した銀ペースト等か
らなる集電帯１１を介して電極導出がなされ、従来は、
第２図に示すように、蛍光体層７や絶縁体層６を、集電
帯１１の電極リード接続部をマスキングしてスクリーン
印刷した後電極リード９を接続するか、第３図に示すよ
うに、背面電極５の端部を透明電極４の端部から位置を
ずらせて配置させ、露出した透明電極４の集電帯１１に
電極リード９を接続するようにしていた。

しかしながら、前者のマスキング法は、印刷が複雑とな
るばかりでなくパターンずれを生じ易く、又後者の位置
をずらせる方法は不発光部が大きくなり、材料損となる
欠点を有している。

又両者いづれの方法も、両電極４，５が電極リード９．
１０の接続部付近で短絡しないように絶縁テープ１２等
で電気絶縁する必要があり、作業性が著るしく悪くなっ
て量産性に乏しい構造であった。

本考案は以上に鑑み提案されたものであり、電極リード
の導出が容易になされ、量産化に適するＥＬセルの電極
取出し構造を提供する。

以下本考案の絶倒を図面と共に詳述する。

第４図及び第５図は、本考案に係るＥＬセル２１で、図
に於いて、２２はポリエステルからなる透光性樹脂フィ
ルム２３上に酸化インジウムの透明導電膜２４を被着し
た電極部材（以下透明導電フィルムと称す）で、ＥＬセ
ル２１の透明電極を構成している。

この透明導電フィルム２２の右端付近には、後述する外
部導出リードが接続出来る程度の大きさの切欠２５が設
けられている。

又透明導電膜フィルム２２の下方の透明導電膜２４上に
は、銀ペーストの集電帯２６がストライプ状に印刷して
形成されていて、この集電帯２６の右方終端部に上記切
欠２５上に伸びる電極接続用導電テープ２７が接続して
配置されている。

モして切欠２５に露出した部分の導電テープ２７に透明
導電フィルム２２の樹脂フィルム２３側から外部導出り
−ド２８が接続されている。

２９は集電帯２６や導電テープ２７上を含め透明導電膜
２４上全面に積層された蛍光体層で、硫化亜鉛の蛍光体
をシアノエチルセルロースの高誘電体高分子に分散させ
たものである。

又、３０はこの蛍光体層２９上に積層された絶縁体層で
チタン酸バリウムの高誘電体微粒子を同様にシアノエチ
ルセルロースの高誘電体高分子に分散したものである。

又３１は、更にこの絶縁体層３０上に積層きれたアルミ
箔からなる背面側電極部材（以下背面電極と称す）、３
２はこの背面電極３１に接続された外部導出リードであ
る。

３３はこれらの両電極２２．３１の外面から外部導出リ
ード２８．３２の一部を覆って周縁部で熱封止された耐
湿性良好な樹脂外皮である。

而して、このように構成されたＥＬ全セル１は、透明導
電フィルム２２の外部導出リード２８の接続予定位置が
切欠され、この切欠２５上に集電帯２６に接続された導
電テープ２７が配置されているから、外部導出リード２
８を透明電極の外面、つまり樹脂フィルム２３側から導
出することが出来、従って電極短絡や絶縁耐圧を生ずる
ことなく容易に電極導出がなされる。

又、蛍光体層２９や絶縁体層３０の形成は集電帯２６を
マスキングする必要がなく、全面に塗膜出来るからＥＬ
全セル組立てがきわめて簡単となり、量産化に適するも
のである。

次にこめよ”うな構造のＢＬ全セル１の製造方法につい
て第６図乃至第１１図に示す組立部品図を用いて説明す
る。

先づ第６図に示すよう番゛こ、巾広のテープ状に形成さ
れたポリエステルの透明導電フィルム２２が用いられ、
このフィルムの透明導電膜２４上に、ストライブ状の集
電帯２６を所定のパターンで銀ペーストにより印刷する
。

そして各ＥＬ全セル１の透明電極導出用の外部導出リー
ド２８接続予定位置に孔３４をプレス打抜きする。

次にアルミ、銅、ニッケル等の箔からなる電極導出用導
電テープ２７を各集電帯２６と各孔３４間に配置して透
明導電フィルム３２上に接着材３５で接着し、その一端
を各集電帯２６に接続すると共に導電テープ２７の一部
が孔３４に露出するように組立てし、第７図に示す、透
明電極組立部品３６を準備する。

一方、第８図に示すように、巾広のテープ状に形威され
た背面電極３１となるアルミ箔が用いられ、このアルシ
箔３１上にチタン酸バリウムの高誘電体微粒子をシアノ
エチルセルロースの高誘電体高分子中に分散した絶縁体
層３０、及び硫化亜鉛の蛍光体粉末をシアノエチルセル
ロースの高誘電体高分子中に分散した蛍光体層２９を遂
次全面にスクリーン印刷法で積層して、背面電極側組立
部品３７を準備する。

そしてこれらの透明電極側組立部品３６と背面電極側組
立部品３７を、第９図に示すように、蛍光体層２９や絶
縁体層３０が両電極３２．３１間に挾まれるように積層
し、加熱プレスで一体化する。

すると外部導出リード２８．３２の接続未了のＥＬ全セ
ル１が多数形成されたＥＬ組立部品３８が得られる。

次に、このＥＬ組立部品３８を、第９図に示すａ−ａ、
ｂ−ｂ線に沿ってプレス打抜きすれば、第１０図に示す
ように、個々のＥＬ素子３９が得られる。

このＥＬ素子３９は、透明導電フィルム２２の外部導出
リード接続位置に欠切２５が形成されており、この欠切
２５部に電極導出用導電テープ２７が露出しているため
、周外部導出リード２８及び３２を両面より接着して第
１１図に示すリード付ＥＬ素子４０が得られる。

後は両面より樹脂外皮３３で挾み込み、周縁部で加熱封
着すれは第４′図に示すＥＬ全セル１が得られる。

以上のように、本考案は透光性絶縁基板に透明導電膜を
形威した透明電極の一部に切欠き、透光等の外廓導出リ
ード接続用窓を形威し、この窓に前記透明導電膜に形成
した集電帯に接続された電極導出用導電テープを配置さ
せて外部導出リードを接続するようにしたから、電極リ
ードの導出が容易となり、又、蛍光体層や絶縁体層の形
成が容易で量産性の優れた電界発光灯の電極取出しが可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の可撓性電解発光灯で第１図は
断面図、第２図及び第３図は一部破断正面図、第４図は
本考案に係る可撓性電解発光灯の断面図、第５図は第４
図の一部破断正面図、第６図乃至第１１図は第４図の製
造過程を示す部品断面図である。 ２１・・・・・・電界発光灯、２２・・・・・・透明導
電フィルム（電極部材）、２３・・・・・・透光性絶縁
基板、２４・・・・・・透明導電膜（透明導電層）、２
５・・・・・・電極導出用の窓（窓部）、２６・・・・
・・集電帯、２７・・・・・・導電テープ、２８・・・
・・・外部導出リード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蛍光体層を介在して配置される電極部材の一方を集電帯
   付透明導電層を形成した透光性絶縁基板により構成する
   電界発光灯において、前記基板の導電層側で且つ前記基
   板の一部に設けた窓部に延在した導電テープを前記集電
   帯と接続配定すると共に前記導電テープの前記窓部に位
   置した部分に外部導出リードを接続したことを特徴とす
   る電界発光灯の電極取出し構造。