JPS60217527A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPS60217527A
JPS60217527A JP7293784A JP7293784A JPS60217527A JP S60217527 A JPS60217527 A JP S60217527A JP 7293784 A JP7293784 A JP 7293784A JP 7293784 A JP7293784 A JP 7293784A JP S60217527 A JPS60217527 A JP S60217527A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic recording
layer
recording medium
back coat
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Pending
Application number
JP7293784A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ide
井出 敏秋
Toru Shimozawa
下沢 徹
Masaharu Nishimatsu
西松 正治
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ω仁υ月1分I一 本分明−走行耐久性で巻姿良好、バック面の削れかなく
1弾力性に富み、且つ電磁変換特性のすぐれた磁気記録
媒体に関し、特に磁気記録層の設けられた面とは反対側
の面に設けられた塗膜層(バックコート層)の組成に特
徴を有する磁気記録媒体に関するものである。
口 びその 現在、磁気記録媒体は、オーディオ、ビデオ、コンピュ
ーター、磁気ディスク等の分野で広範囲に使用されるよ
うになっており、それに伴い、磁気記録媒体に記録する
情報量も年々増加の一途をたどり、そのため磁気記録媒
体に対しては記録密度の向上が益々要求されるようにな
ってきている。
高密度記録用の磁気記録媒体に要求される条件の一つと
しては高抗磁力化、薄型化が理論的にも実験的にも提唱
されており、バックコート層のバインダー(結合剤)、
無機充填剤、潤滑剤等の組成については種々提案が為さ
れているが(例えば特公昭57−29769号)、走行
耐久性(巻姿、バックコート層の削れ、走行中の急激な
ストップによるバックコート層への傷のつき易さ)、接
着性、製造中のカレンダー汚れ等で問題(バックコート
層の削れ、カレンダー汚れがっくるiロップアウト)が
あり、また電磁変換特性についても満足すべきものは未
まだ、ないのが現状であった。
なお磁気ヘッドを用いる現在の記録方式においては、テ
ープ−ヘッド間のスペーシング損失は54.6d/入[
dB](d:テープ−ヘッド間距離、入:記録波長)で
表わされる。この式かられかるように、情報量の豊富さ
等の理由で近年需要の多い記録密度の高い短波長記録に
おいては、スペーシングによる出力低下の割合が長波長
のそれより著しく大きくなる。したがって、小さな異物
がテープ表面上にあっても、それが磁気記録媒体に書き
込まれている情報を読み出す際、存在すべきパルスを見
落す誤りたるドロップアウトとして検出されることにな
る。
このドロップアウトのもとどなる異物の発生原因として
考えられるのは、くり返し応力がかがることによる塗膜
の劣化から生ずる磁気テープ塗膜表面の磁性粉脱落ある
いは走行中にベースが削り取られたものや、ホコリ等が
静電的にベース面に付着しさらにそれが塗膜面に転移し
たものが挙げられる。これらを防止するため、磁気テー
プの磁性面と反対の支持体表面(バック面)にカーボン
ブラック、グラファイト等及び無機充填剤を有機バイン
ダーと共に混練した塗料を塗布して帯電防止をはかった
り、ベースの強靭化により、ベースの削れを少くする等
の方法が提案されている。また磁性層が金属薄膜型の場
合、磁性層が薄いため磁気記録媒体がカールし易く、そ
の意味でもバックコート層は重要な役割を果たしている
。これらの処理により、くり返し走行に対するドロップ
アウト増加の傾向はかなり抑えるごとができる。しかし
ながら、そのレベルは、現状ではまだ完全とはいえず、
さらに少くする必要がある。
本発明者等はそれらの欠点を改善すべく、バックコート
層として硫化亜鉛及び樹脂バインダーを含む磁気記録媒
体を先に提案しく特願昭59−14380号)、このも
のは摩擦力が低く、走行性良好で削れが少なく、製造中
のカレンダー汚れはなく、バックコート層が強靭でしか
jも表面粗度が低下せず、すぐれた特性を有する。もの
であったが、微少クラックが発生しやすく、しかも硫化
亜鉛は高価なため経済性の点で問題が残るものであった
ハ 。 を るための手 びその 本発明者等は上記め点を改善すべく、更に研究を重ねた
結果、硫化亜鉛に酸化亜鉛を混合して用いることにより
、硫化亜鉛による前記のすぐれた特性は残した上で上記
問題点を解決できることを見出し、本発明に到達したも
のである。
すなわち、本発明は非磁性基材の一方の面に磁気記録層
、他方の面にバックコート層を設けた磁気記録媒体にお
いて、該バックコート層が、硫化亜鉛、酸化亜鉛及び有
機バインダーを含む塗膜からなることを特徴とする磁気
記録媒体に関するものである。
本発明で用いられる硫化亜鉛の比重は約4、酸化亜鉛の
比重は約6であり、両者を混合して用いると両者の比重
差が生かされて、硫化亜鉛が表面部に、酸化亜鉛がベー
ス部に集中し易く、磁気ヘッドが接触する表面部には硫
化亜鉛あるいは同様に比重の小さい潤滑剤、バインダー
が混在するため、表面性が良好で摩擦が低下し、削れも
少ない磁気記録媒体が得られるものである。さらにカー
ボンブラックを添加したものにおいては、この比重差が
顕著に生かされ効果が大きい。そして酸化亜鉛は硫化亜
鉛に比べ大巾に安価で、酸化亜鉛の併用により硫化亜鉛
の使用量を少なくすることができ、その経済的効果は大
である。
二 日の主たる の ・四日 法に本発明のバックコート層における各成分について詳
細に説明する。
硫化亜鉛は白色の無定形粉末または結晶で、白色顔料と
して殊に硫酸バリウムと混ぜてペンキ、油布、リノリウ
ム、ゴム等に使用されたり、またケイ光体として使用さ
れている。
一方、従来から磁気記録媒体のバックコート層には無機
顔料として二硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒
化ホウ素、S i 02 、 Ca C0,3、A12
03、 Fe2 03 、TiO2、MnO,Cao、
5n02、グラファイト、アスベスト、雲母などが用い
られており、またその粒子径は0゜02〜10、− m
の範囲のものが用いられるのが普通であり、これまで硫
化亜鉛が磁気記録媒体のバックコート層に用いる無機顔
料として用いられたことはなかったのである。
硫化亜鉛は亜鉛塩溶液に硫化アンモニウムを加えたり、
酢酸酸性の亜鉛塩溶液に硫化水素を通じる等の方法で製
造されるが、本発明ではどのような製法によるものも用
いることができる。その粒径については電磁変換特性、
表面性等の点から0゜5 Pm以下、中でも0.2.−
m以下、更には0゜I Prn (100rn P)以
下が好ましい。
硫化亜鉛の使用によりバックコート膜が強靭となるばか
りでなく、摩擦力が大巾に低下して走行性が良好で、巻
姿も良好であり、削れが少なく、初期より繰返し走行後
でも安定した画像が得ら九るというすぐれた性質に加え
、電磁変換特性等においてもすぐれた磁気記録媒体が得
られるものである。
酸化亜鉛は絵具、印刷インキ、リノリウム用顔料として
、またゴム用顔料としてゴムの補強、加硫促進、老化防
止剤として用いられ、さらに医薬品とりわけ無毒な収れ
ん剤、乾燥剤等として利用されている。
一方、従来から磁気記録媒体のバックコート層シ;用い
る無機顔料の中にも、その一般的記載として酸化亜鉛が
挙げられていたが、実際にバックコート層の組成の無機
顔料として単独で酸化亜鉛が用いられているものは皆無
であった。その理由は、バックコート層に用いられる無
機顔料は、通常、その粒子形態が均一乃至は均一に近い
ものが好ましいとされ、またその粒子径が0.02〜0
.5、wm、特に電磁変換特性低下のない範囲から、さ
らに好ましいのは0.02〜0.2pmとされていたの
であるが、酸化亜鉛は前記の範囲内の粒子径のものは特
殊な製法で製造されないことはないものの、通常、0 
、 1〜1 、 O,−mのものが多く、その上、酸化
亜鉛はその結晶構造が六方晶系とされでいるものの、長
方形状のものも含有する等、その粒子形態は通常不均一
なものであるため、これらのことが磁気記録媒体のバッ
クコート層に用いられるには好ましくないと考えられて
いたからである。
しかるに、本発明者等は磁気記録媒体のバックコート層
に用いる無機顔料において、従来、粒子が不均一で好ま
しくないとされていた酸化亜鉛が意外にもバックコート
組成物中に用いた時、バックコート層としてすぐれた性
質を有する磁気記録媒体が得られることを見出した。
前記の如く酸化亜鉛は比重が約6と大のため、バックコ
ート用顔料として用いたとき、塗布、乾燥工程を経て溶
剤がなくなった状態において、比重大のためベース部の
方へ酸化亜鉛が集中し易く、バックコート表面部に硫化
亜鉛、バインダー、潤滑剤が集中し易いことが判った。
表面層に表面性良好な硫化亜鉛及びバインダー、潤滑剤
が来ているので、0.1〜0.67−mの酸化亜鉛を使
用しても、有機物より表面性を良くできる利点があるこ
とが判った。さらにカーボンブラックを添加したものに
おいては、この比重差の効果がさらに生かされることが
判った。表面層部にバインダー、潤滑剤が集中し易いの
で、他の顔料より潤滑効果がすぐれており、低い摩擦係
数であり、くり、返し走行及び静摩擦−動摩擦の差が少
なく安定走行性−にすぐれたものとなる。
酸化亜鉛は亜酸化亜鉛(Zn20:金属亜鉛とZnOと
の1:1の固溶体)及び酸化亜鉛(Zn○)を含むが、
本発明で用いて好ましいものはZnOである。酸化亜鉛
はどのような製造法により製造されたものでもよく、そ
の粒子径は0.01〜1゜Q Pmであり、中でも0.
02〜0.6.−mのものが、更に0.087am以下
のものが好ましい。
また酸化亜鉛の結晶は六方晶系であるが、通常は六方晶
と長方形状の混合物であり、その粒子形は均一なものは
少なく、不均一な形状をした粒子がほとんどであるが、
本発明においてはそのような不均一なものを用いること
ができる。
本発明において酸化亜鉛を併用することによ・す、その
不均一な粒子形態によるからみ効果が発生し、バックコ
ート膜が強靭となり、又、硫化亜鉛の使用量を減するこ
とができ、経済的に有利である。
本発明のバックコート層で用いる有機バインダーは、従
来、磁気記録媒体用に利用されている熱可塑性、熱硬化
性又は反応型樹脂やこれらの混合物が使用されるが、得
られる塗膜強度等の点から硬化型、特に放射線硬化型の
樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10,000〜200,000、重合度が約20
0〜2,000程度のもので、例えば塩化ビニール−酢
酸ビニール共重合体(カルボン酸導入のものも含む)、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
カルボン酸導入のものも含む)、塩化ビニール−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニール−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、ア
クリル酸エステル−スチレン共重合体、メタクリル酸エ
ステル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エス
テル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル
−スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ナイロン
−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂
、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリ
ル共重合体、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリビニールブチラール、セルロース
誘導体(セルロースアセテート、セルロースダイアセテ
ート、セルロースダイアセテート、セルロースプロピオ
ネート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジェン
共重合体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテル−
アクリル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成
ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物が使用される
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗布液の状態で
は200,000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に
加熱することにより、縮合、付加等の反応により分子量
は無限大のものとなる。又、これらの樹脂のなかで、樹
脂が熱分解するまでの間に軟化又は溶融しないものが好
ましい。具体的には例えばフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、:メラミン樹
脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラ
ミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネート
プレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイ
ソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリ
オールとポリイソシアネートの混合物、尿素ホルムアル
デヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/
トリフェニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリ
アミン樹脂、及びこれらの混合物である。
而して好ましいものは、繊維素樹脂(硝化綿等)、塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレ
タンの組合せからなる熱硬化性樹脂(硬化剤使用)、或
いは塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体(カルボン酸導入のもの、含む)、又はアクリル変性
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
カルボン酸導入のもの、含む)及びウレタンアクリレー
トからなる放射線硬化系樹脂からなるものであり、放射
線硬化系樹脂については前記の好ましい組合せの外に、
ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物の
ようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのよう
なアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等
の不飽和結合等の、放射線照射による架橋あるいは重合
乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有または導入し
た樹脂等を用いることができる。その他、使用可能なバ
インダー成分としては、単量体としてアクリル酸、メタ
クリル酸、アクリルアミド等がある。二重結合のあるバ
インダーとしては、種々のポリエステル、ポリオール、
ポリウレタン等をアクリル二重結合を有する化合物で変
性することもできる。更に必要に応じて多価アルコール
と多価カルボン酸を配合することによって種々の分子量
のものもできる。放射線感応樹脂として上記のものはそ
の一部であり、これらは混合して用いることもできる。
さらに好ましいのは(A)放射線に・よより硬化性をも
つ不飽和二重結合を2個以上有する、分子量5,0.0
0〜100,000のプラスチック状化合物、(B)放
射線に、より硬化性をもつ不飽和二重結合を1個以上有
するか、又は放射線硬化性を有しない、分子量3,00
0〜100゜000のゴム状化合物、および(C)放射
線により硬化性をもつ不飽和二重結合を1個以上有する
、分子量200〜3,000の化合物を、(A)20〜
70重量%、(B)20〜80重量%、(C)10〜4
0重量%の割合で用いた組合せである。
放射線硬化系樹脂を用いた場合、硬化時間が短かく、巻
き取り後のバックコート表面の充填剤等の磁性層への転
移がないので、好適である。一方、熱硬化性樹脂の場合
、硬化時の巻きしまりによるバックコート面の裏型転移
のため、熱硬化中のジャンボロールの内側、外側での電
磁変換特性の差が問題となる。
又、本発明で使用される硬化剤はこの種熱硬化系樹脂に
使用される硬化剤は何でもよく、特にイソシアネート系
硬化剤が好ましく、それらの化合物として1例えば、大
日本インキ化学工業株式会社製のクリスボン4565.
4560、日本ポリウレタン工業株式会社製のコロネー
トし、及び武中薬品工業株式会社製のタケネートXL−
10007を挙げることができる。
本発明で用いる硫化亜鉛、酸化亜鉛と樹脂バインダーの
割合は樹脂バインダー100重量部に対して硫化亜鉛、
酸化亜鉛3.0〜300重量部の範\、 囲が適当である。バインダー量が多すぎるとブロッキン
グが出、バインダー量が少なすぎるとカレンダ一工程で
の付着が発生して好ましくない。
硫化亜鉛と酸化亜鉛の使用割合は、硫化亜鉛が表面郡全
体をカバーできる程度が必要であるが、一般に971〜
1/9が好ましく、安価という点から7/3〜2/8が
好ましい。
本発明のバックコート層には他の添加剤、即ち潤滑剤、
分散剤、帯電防止剤等を常法に従って用いることができ
る。潤滑剤の入っていないバックコート層は摩擦係数が
高いため画像のゆらぎが生じ、ジッターが発生し易いと
共に、特に高温走行下で摩擦係数が高いためバックコー
ト削れが発生し易く、巻きみだれを生ずるが、硫化亜鉛
の入ったものは摩擦が低いため巻きみだれが起きず、初
期より繰り返し走行後でも安定した画像が得られる。潤
滑剤としては従来この種バックコート層に用いられる潤
滑剤としてシリコンオイル、弗素オイル、脂肪酸、脂肪
酸エステル、パラフィン、流動パラフィン、界面活性剤
等を用いることができるが、特に脂肪酸および/又は脂
肪酸エステルを用いるのが好ましい。
脂肪酸としてはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸
、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リルン酸、
ステアロール酸等の炭素数12以上の脂肪酸(RCOO
H,Rは炭素数11以上のアルキル基)であり、脂肪1
エステルとしては、炭素数12〜16個の一塩基性脂肪
酸と炭素数3〜12個の一価のアルコールからなる脂肪
酸エステル類、炭素数17個以上の一塩基性脂肪酸と該
脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が21〜23個より成
る一価のアルコールとから成る脂肪酸エステル等が使用
される。
シリコーンとしては脂肪酸変性よりなるもの、一部フッ
素変性されているものが使用される。アルコールとして
は高級アルコールよりなるもの、フッ素としては電解置
換、テロメリゼーション、オリゴメリゼーション等によ
って得られるものが用いられる。
分散剤としては有機チタンカップリング剤、シランカッ
プリング剤や界面活性剤が、帯電防止剤としては各種界
面活性剤が、又その他、カーボンブラック等の通常の添
加剤を加えることができる。
上記の各添加剤の量はバインダー100重量部に対して
、硬化剤15〜50重量部、潤滑剤1〜10重量部、分
散剤、界面活性剤等の帯電防止剤は1〜10重量部であ
る。
なお本発明のバックコート層の塗布乾燥後の厚みは0.
3〜10.xmの範囲が一般的である。
Ωす見皿豊羞米 本発明はバックコート層において、前記のとおリ、硫化
亜鉛、酸化亜鉛及び有機バインダーを含む塗膜を用いる
ことにより、摩擦力め3低く走行性が良好で、バック面
の削れやクラックの発生がなく、バックコート層の表面
粗度が良好で、かつテープ状に裁断して巻装したときの
巻きしまりが少なくなり、そのためバックコート層表面
の粗さが磁性面に転写するおそれがないので電磁変換特
性が大きく、更に磁性層との粘着及びシンチング現象を
減じS、 / Nを良好に保つことができると共に強じ
んなバックコート層を設けた磁気記録媒体が安価に得ら
れるものであり、すぐれた発明ということができる。な
お、バックコート層の表面粗度は0.05〜0 、6 
Pm程度が好ましい。
八 〇 のその の − の ・1■ 本発明において、バックコート層に更にカーボンブラッ
クを加えることによって、カーボンブラックの帯電防止
作用に基くドロップアウトの減少を計ることができ、ド
ロップアウト対策の面で更に好ましい。
本発明に用いられるカーボンブラックはファーネス、チ
ャンネル、アセチレン、サーマル、ランプ等、いずれの
方法で製造されたものでもよいが、アセチレンブラック
、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ローラー
およびディスクブラックおよびドイツナフタリンブラッ
クが好ましい。
本発明で使用するカーボンブラックの粒子径はどのよう
なものでもよいが、好ましいのは、電子顕微鏡撮影法に
より測定して10〜100mP未満、特に好ましくは2
0〜80m、−である。更に粒子径について言えば、粒
子径ioom/−以上ではバックコート層中での帯電防
止効果が劣り、バックコート面の粗度が大きく、磁気テ
ープとして巻回したとき磁性面を荒し、又電磁変換特性
の点でも劣り、バックコート面のヤング率も粒子径10
0mF未満では高い値を保つが、100mPを越えると
ヤング率の低下があり、バックコート層の接着性も低下
する。一方、粒子径10m2未満ではバックコート層の
塗料中での分散が不均一となり、均一分散とならずヤン
グ率の低下を生じる一方、不均一のためバックコート層
の帯電性を十分に低下きせることかできないので好まし
くない。
硫化亜鉛十酸化亜鉛とカーボンブラックの使用割合につ
いては、ZnS+ZnO/カーボン=9/1〜1/9が
好ましいが、塗膜の強じんさから上記割合=7/3〜3
/7が更に好ましい。
一方、本発明の磁性層は、強磁性微粒子およびバインダ
ーを含む塗膜からなる塗布型および強磁性金属薄膜より
なる金属薄膜型のいずれも適用でき、強磁性物質として
はン−Fe’203 、 F e 304、Coドープ
7’ F e2 o3、Coドープ、2!r−F e2
03−F 11!3 o4固溶体、CO系化合物被覆型
7−F e203 、Co系系化合物被覆型−F e 
304 (2rF e 203との中間酸化状態も含む
、ここでいうCO系化合物とは、酸化コバルト、水酸化
コバルトコバルトフェライト、コバルトイオン吸着物等
、コバルトの磁気異方性を保磁方向上に活用する場合を
示す)、あるいは鉄、コバルト、ニッケルその他の強磁
性金属あるいはFe−Co、Fe−Ni、Go−Ni、
Fe−Rh、Fe−Cu、Fe−Au、Co−Gu%C
−Au、Co−Y、Go−La、Go−Pr、Co−G
d、Go−8m、Go−P t、N i −Cu、Fe
−Go−Nd、Mn−B i、Mn−8b、Mn −A
 lのような磁性合金、更にBaフェライト、Srフェ
ライトのようなフェライト系磁性体を挙げることができ
る。
従来、強磁性粉末としては例えば2f’ Fe2O3、
CO含有7 Fe2O3、F e304 、c。
含有F 13304 、Cr 02等がよく使用されて
いたが、これら強磁性粉末の保磁力および最大残留磁束
密度等の磁気特性は高感度高密度記録用としては不十分
であり、約IPm以下の記録波長の短い信号や、トラッ
ク巾の狭い磁気記録にはあまり適していない。
磁気記録媒体に対する要求が厳しくなるにつれて、高密
度記録に適する特性を備えた強磁性粉末が開発され、ま
た提案されている。このような磁性粉末はFa、Co、
Fe−Co−Fe−Go−Ni、Go−Ni等の金属ま
たは合金、これらとA1.Cr、Si等との合金などが
ある。かかる合金粉末を用いた磁気記録層は高密度記録
の目的には高い保磁力と高い残留磁束密度とを有する必
要があり、上記磁性粉末がこれらの基準に合致するよう
に種々の製造方法或いは合金組成を選択するのが好まし
い。
本発明者等は種々の合金粉末を用いて磁気記録媒体を製
作したところ、BET法による比表面積が48 m 2
/ g以上で、磁性層の保磁力が10000e以上で、
しかも磁性層の表面粗度〔後述のタリステップによる測
定においてカットオフ0゜17mmでR20(20回平
均値)のこと、以下同じ〕が0.08P以下のときに、
ノイズレベルが充分に低く、高密度、短波長の記録に適
する磁気記録媒体が得られるこおを見出しているが、こ
のような磁性層と本発明のバックコート層とを組合せた
場合には、シンチング現象(急速停止時の巻きゆるみ)
、ドロップアウト、摩擦の減少という効果が生じ、更に
磁気テープのベースであるポリエチレンテレフタレート
、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド
等−のプラスチックフィルムが約11 pm程度以下と
いう薄いものが用いられる傾向から、テープを巻装した
ときの巻締りが益々大きくなり、バックコート面の粗さ
が磁性面へ転写して出力低下の原因となってくるが、上
記磁気記録層、バックコート層の組合せでは、このよう
な問題点も改善され好ましい。なお、強磁性物質として
強磁性金属を主成分とするものは、塗膜の電気抵抗が高
くドロップアウトを発生し易いので帯電対策が必要であ
るが、本発明のバックコート層との組合せにより、その
ような問題も解決され得、極めて好都合である。
上記磁気記録層における保磁力の好ましい範囲は100
0〜20000eであり、これ以上の範囲では記録時に
磁気ヘッドが飽和し、また消磁が困雛になる。磁性粉の
比表面積は大きい程S/N比を改善する傾向があるが、
あまり比表面積が大きいと磁性粉へのバインダー中への
分散が悪くなり、また効果が飽和する傾向を有すること
が分った。一方、磁気記録層における表面粗度は記録感
度に影響を与え、その表面粗度が小さいと短波長の記録
感度が上昇する。上記の特性を満足させ得る強磁性合金
としてはC01F・e−・C01Fe−Co−Ni、C
o−Niなど、またこれにCr、A1.Si等を添加し
た微粉末が用いられる。これらは金属塩をBN2等の還
元剤で湿時還元した微粉末、酸化鉄表面をSi化合物で
被覆した後、低圧アルゴン中で蒸発させた微粉末などで
、軸比1:5〜1:10を有し、残留磁束密度Br=2
−000〜3000ガウスのもので、且つ上記保磁力及
び比表面積の条件を満たすものである。
合金磁性粉は各種バインダーを用いて磁性塗料とするこ
とができるが、一般には熱硬化性樹脂系バインダー及び
放射線硬化系バインダーが好適であり、その他添加剤と
して分散剤、潤滑剤、帯電防止剤を常法・に従って用い
ることができる。BET比表面積が48m2/g以上の
磁性粉を用いるため、分散性に問題があるので分散剤と
しては界面活性剤や有機チタンカップリング剤、シラン
カッては塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマー及びポリイソシアネ
ートより成るバインダー、或いはこれに更にニトロセル
ロースを加えたバインダー、その他公知の熱硬化性バイ
ンダー、或いはイオン化エネルギーに感応するアクリル
系二重結合やマレイン系二重結合などを樹脂の本として
含有する放射線硬化型バインダーなどが使用できる。
通常の方法に従って1合金磁性粉末をバインダー及び所
定の溶剤並びに各種添加剤と混合して磁性塗料とし、こ
れをポリエステルベース等の基体に塗布し、熱硬化また
は放射線硬化して磁性膜を形成し、そしてさらにカレン
ダー加工を行なう。
なお磁性面、バーツク面がいす塾も放射線硬化型のバイ
ンダーを用いる場合には、製造上、連続硬化が可能であ
り、上記の裏型転写がないのでドロップアウトが防止で
き、さらに好ましい。その上、放射線硬化はオンライン
上で処理できるので省エネルギー対策、製造時の人員の
減少にも役立ち、巻きしまりによるドロップアウトの外
に、ロール、。よ、磁気ヶー−j、)長、方、i、]、
7)距1□3よ、8カ差が生じることもなくなる。ベー
ス厚がllPm以下と薄くなり、また金属磁性粉の硬度
がγ−Fe2O3などの磁性酸化物よりも小さいために
磁性層の表面硬度が小さく巻きしまりの影響を受け易く
なるが、放射線硬化型のバックコート層ではこの影響を
取除くことができ、内外径での出力差やドロップアウト
の差を除くことができるため特に好ましい。
また上記組合せの他、磁気記録層として強磁性金属薄膜
を用い本発明のバックコート層と組合せた場合には、そ
の電磁変換特性の良好さ、表面粗度の良好さ、カールの
防止、ドロップアウトの低下等の効果が発揮され、好ま
しい組合せである。
ト 日 の ・1 本発明の磁気記録媒体はオーディオ、ビデオ、コンピュ
ーター、磁気ディスク等の分野に広範囲に使用されて好
適である。
チ 日 の も 以下に本発明の実施例を示す。なお、本発明がこの実施
例に限定されるものでないことは理解されるべきである
実施例 下記のような数種の磁性層およびバック層を形成し、こ
れらを組合せて磁気テープを製造し、本発明の効果を見
た。
実施例1 ◎ 金 ヒ 型のノ 盈ILL(熱硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状ン−F e 203 120部(長軸
0.4.、単軸0.05P、 H,c 6000 e 
)カーボンブラック 5部 (帯電防止用三菱カーボンブラックM A −600)
ベーAl2O3粉末(0,5P粉状) 2部分散剤(大
豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50150) 100部上記組
成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁性酸化鉄
を分散剤により良く湿潤させる。次塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体 15部(ユニオンカーバイト社製VAGH
) 熱可塑性ウレタン樹脂 15部 (日本ポリウレタン社製ニラボラン3022)溶剤(M
EK/トルエン 50150) 200部潤滑剤(高級
脂肪酸変性シリコンオイル)3部の混合物を良く混合溶
解させる。
これを先の磁性粉処理を行なったボールミルに投入し、
再び42時間分散させる。分散後、磁性塗料中のバイン
ダーの水酸基を主体とした官能基と反応し架橋結合し得
るイソシアネート化合物(バイエル社製デスモジュール
し)を5部(固形分換算)、上記ボールミル仕込塗料に
20分で混合を行なった。
磁性塗料を15Fのポリエステルフィルム上に塗布し、
永久磁石(1600ガ°ウス)上で配向させ、赤外線ラ
ンプまたは熱風により溶剤を乾燥させた後、表面平滑化
処理後、80°Cに保持したオーブン中にロールを48
時間保持し、イソシアネートによる架橋反応を促進させ
た。
2 1 重量部 コバルト被覆針状Zr Fe203 1jO部(長軸0
.4,、単軸0.05P, He 6000 e )カ
ーボンブラック 5部 (帯電防止用三菱カーボンブラックM A − 600
)払−A1203粉末(0.5P粉状) 2部分散剤(
大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50150) 1 0 0部上
記組成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁性酸
化鉄を分散剤により良く湿潤させる。次に アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂10部(固
型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体 10部(固型分換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエラストマ
ー 10部(固型分換算) 溶剤(MEK/)−ルエン50150) 2 0 0部
潤滑剤(高級脂肪酸変性シリジンオイル)3部のバイン
ダーの混合物を良く混合溶解させる。これを先の磁性粉
処理を行なったボ:−ルミル中に投入し再び42時間混
合分散させ条。
この様にして得られた磁性塗料を15Pのポリエステル
フィルム上に塗布し、永久磁石(1600ガウス)上で
配向させ、赤外線ランプ又は熱風により溶剤を乾燥させ
た後1表面平滑化処理後、ESI社製エレクトロカーテ
ンタイプ電子線加速装置を使用して、加速電圧15.0
KeV、電極電流20mA、全照射量5 M r a 
dの条件下でN2雰囲気下にて電子線を照射し、塗膜を
硬化させた。
◎バックコート のン 、づン冗と二二二ド眉」工(熱硬化型) 重量部硫化亜
鉛 100m5’ 100 酸化亜鉛 20mP 100 硬化剤 コロネートL 20 潤滑剤 ステアリン酸 4 ステアリン酸ブチル 2 硝化綿 40 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
積木化学製、エスレックA) 30ポリウレタンエラス
トマー 30 (B、Fグツドリッチ社製、エラセン5703)混合溶
剤(MよりK/トルエン)2・50重量部4籏乙りsし
=」す4」工(放射線硬化型) 重量部硫化亜鉛 粒径
可変 100 酸化亜鉛 80mP 100 アクリル変性塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体(下記a法、分子量3万)40アクリル変性
ポリウレタンエラストマー(下記す法) 分子量20.
000 40多官能アクリレ一ト分子量1.000 2
0オレイン酸 4 混合溶剤(MIBK/トルエン) 250◎上記混合物
中の放射線感応性バインダーの合成方法を以下に示す。
a)塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体のアクリル変性体の合成 エスレックA750重量部とトルエン1250重量部、
シクロへキサノン500重量部を51の4つロフラスコ
に仕込み加熱溶解し80℃昇温後、トリレンジイソシア
ネートの2−とドロキシエチルメタクリレートアダクト
×を6.14重量部加え、更にオクチル酸スズ0.01
2重量部、ハイドロキノン0.012重量部を加え、8
0℃でN2気流中NCO反応率が90%以上となるまで
反応せしめる。反応終了後、冷却してメチルエチルケト
ン1250重量部を加え希釈する。
×トリレンジイソシアネート(TDI)の2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(2HHMA)アダクトの製法 TDT348重量部をN2気流中11の4つロフラスコ
内で80℃に加熱後、2HEMA260重量部、オクチ
ル酸スズ0.07重量部、ハイドロキノン0.05重量
部を反応缶内の温度が80〜85℃となる・ように冷却
コントロールしながら滴下終了後、80℃で3時間攪拌
し反応を完結させる。反応終了後、取出して冷却、白色
ペースト状の2HEMAを得た。
b)ウレタンエラストマーアクリル変性体の合成末端イ
ソシアネートのジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)系ウレタンプレポリマー(日本ポリウレタン製、
ニラポラン3119)250重量部、28E、MA32
.5重量部、ハイドロキノン0.007重量部、オクチ
ル酸スズ0.009重量部を反応缶に入れ、80℃に加
熱溶解後TDI43.5重量部を反応缶内の温度が80
〜90℃となるように冷却しながら滴下し、滴下終了後
80℃でNGO反応率95%以上となるまで反応せしめ
る。
これら2種のバック層を先に磁気記録層を形成した基材
の反対面側に乾燥厚みが1.0Pmになるように塗布、
乾燥を行ない、カレンダーにて表面平滑処理を行なった
後、熱硬化又はエレクトロカーテンタイプ電子線加速装
置を用いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、
吸収線量3Mradの作動条件の下でN2ガス雰囲気に
おいて電子線をバック層に照射し硬化を行なわせた。
上記各磁性層、バック層を組合せて得られた磁気記録媒
体についての種々の特性を第1表に示す。
なおバック層2の硫化亜鉛としては粒径15mPのもの
を用いた。比較例としてZlnSのみ(200゛ 部)
のものを採用した。
第1表より、磁性層、バックコート層共に熱硬化型のも
の(No、1)に比べ、一方の面でも放射線硬化型のも
のの方(No、2.3)が電磁変換特性が良く、特に両
面共、放射線硬化型の場合(No、4)が有利であるこ
とが判る。また酸化亜鉛を併用することにより20℃、
60%におけるガイド付着、バック面クラックがなくな
って、その点の効果大である。
次いで上記磁性層2とバックコート層2とを組合せて製
造した磁気テープについて、硫化亜鉛の粒径の変化に伴
う各特性の変化を第2表に示す。
比較例としてバックコート層においてZnO(100m
P)を用いないものを採用した。
第2表から次のようなことが言える。ZnSとZnOを
併用した場合も、Zn○の比重大のためZnOがベース
面の方に来てZnSが表面部に来るので、ZnSのみの
場合同様、バック面粗度が良好となるために型持上での
低下がなく、またバックコート削れも良好である。摩擦
も初期より低く、走行後も低い。そのため巻姿良好であ
り、画像ゆらぎがない。また20℃、60%でのガイド
付着もなくなる。ZnSについては、粒径が0.5Pm
を超えると型持での低下がある。特に好ましいのは30
0mP以下であり、さらに好ましいのは100mF以下
である。
実施例2 下記のようにして数種の合金磁性層を形成し、実施例1
のバック層とこれらを組合せて磁気記録媒体を製造し、
本発明の効果をみた。
礁」」1久展栽2 湿式還元法により種々の合金粉末を製造した。
これらは軸比(短軸/長軸)が115〜1/lOの針状
粒子より成り、残留磁束密度2000〜3000ガウス
、保磁力1000〜20000e:BET比表面積45
〜70m27gを有するものであった。これらの磁性粉
を次の配合比で通常の方法で混合し、各磁性層を形成し
た。
蓋ユ豊ユ(熱硬化型) 重量部 F e −G o −N i合金粉末 100(Hc 
= 12000 e、長軸0.4Pm、短軸Q、057
amBET比表面積 52m2/g) 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体(
米国Ucc社製VAGH) 15ポリウレタンプレポリ
マー 10 (バイエル社製デスモコール22) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 250ミリ
スチン酸 2 ソルビタンステアレート 2 この混合物にポリイソシアネート(バイエル社製デスモ
ジュールし)30重量部加えて磁性塗料とし、ポリエス
テルフィルムに3.5)−の厚さで形成し、カレンダー
加工した。
蓋立夏土(放射線硬化型) 磁性層3と同様な磁性合金粉末及びベースを用い、次の
混合物 重量部 Fa−Co−Ni合金粉末 100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体(
米国UCC社製vAGH) 15ポリビニルブチラール
樹脂 10 アクリル二重結合導入ウレタン 10 メチルエチルケトン/トルエン(50150) 250
をポリエステルフィルムに3.5との厚さに塗布し、電
子線硬化とカレンダー加工を行った。
この磁性層3.4とバックコート層1.2を組合せた磁
気記録媒体の特性を第3表に示す。バックコート層2に
ついては、硫化亜鉛(100mP)を使用した。なお比
較例としてバックコート層2においてZnOを加えず、
ZnSのみのものをバックコート層として採用した。た
だし本実施例の場合は各層の形成ごとにカレンダー加工
を実施した。
表中■、■は層形成順序を示す。
第3表から合金磁性粉についても、バック面の粗度がZ
nSとZnS+ZnOとで同一であり、電磁変換特性で
の低下が見られず、強固なバック層のため20℃、60
%でクラックが発生せず、ガイド付着が発生しないし、
急激ストップでも傷の発生がないことが判る。合金テー
プは微細なドロップアウトも問題とするので、強じんな
塗膜で、ケズレもなく、ドロップアウトも少ないという
特性は非常に重要である。
次に上記の磁性層4−バック層2の組合せにおけるビデ
オテープの表面粗度について検討した。
第1図はビデオテープを3.8m/secで駆動し、中
心周波数5 M Hzで記録、再生した場合のS/N比
(相対値)を示す。ただし曲線の添字は磁性層の表面粗
度である。これから判るように、磁性層の表面粗度が0
 、08 Pm以下で、バックコート層の表面粗度が0
.6pm以下のときにSlN比を高く保つことができる
。他の組合せの場合も全く同様であった。
上記のビデオテープについて、磁性層の表面粗度がOe
08Pm以下で且つバックコート層の表面粗度が0.0
5〜0.6Pmの範囲にあるものについて、合金粉末の
BET比表面積とS/Nとの関係を調べたところ第2図
に示す結果を得た。
ただし55dBを基準とした。これからBET値48m
2/g以上のときにすぐれた特性が得られることが判る
。他の場合も同様であった。
更に巻きしまりを測定したところ、40℃、80%RH
では全て良好であった。
実施例4 厚さ10)−mのポリエチレンテレフタレートベースの
片面に真空蒸着法によりCo−Ni合金(Hclloo
oe)を平均厚0.2Pmに蒸着し磁性薄膜を形成した
このようにして金属薄膜からなる磁気記録層を形成した
基材の反対面側に実施例1.2のバックコート層1.2
を乾燥厚みが1.0.wmになるように塗布、乾燥を行
ない、カレンダーにて表面平滑処理を行なった後、熱硬
化、またはエレクトロカニテンタイプ電子線加速装置を
用いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、吸収
線量3Mradの作動条件下でN2ガス雰囲気□におい
−て電子線をバックコート層に照射し硬化を°行なわ嫌
た。
これらの磁気テープの諸特性についての試験結果を第4
表に示す。バックコート層2については硫化亜鉛(20
m、”)を用いた。比較例として、バクコート層2にお
いてZn○を加えず、ZnSのみのものを採用した。
第4表から金属蒸着テープの場合も、バック面の粗度及
び不均一性が改善され、電磁変換特性上の向上と併せて
ZnS+ZnOの特徴が生かされ、バック面の20℃、
60%におけるガイド付着やクラックがなくなり、走行
性が良好であり、また金属蒸着テープ特有のカールの問
題も解決されていることが判る。
第4表 実施例5 上記バックコート層2において、ZnS+znOの代り
にZnS (50m>)+Z’nO’x重量部とカーボ
ンブラック(30ms)7重量部(x+y=200)を
添加した。このものと磁性層2とを組合せた磁気テープ
の特性を第5表に示す。
第5表からカーボンブラックを混入することによりドロ
ップアウトが低減でき、効果的であることが判る。また
ZnS+Zn○/カーボンブラックの比率は、9/1以
上ではドロップアウトが多く、179以下では巻姿が悪
く削れがあるので971〜1/9が適当であり、この中
でも7/3〜3/7が好ましい範囲であった。また比重
差がカーボンが入ることによって大となるため、極度の
摩擦の低下がもたらされた。
なお、合金磁性層、強磁性薄膜を組合せた場合にも同様
の結果が得られることが判つき。
なお、上記の各特性の測定は次のようにして行なった。
1)バックコート面削れ 一般市販のVH5方式VTRを用い、40℃、60%の
環境下で100回走行させた後バックコート面の傷のつ
き具合を観察した。◎は非常にきれいな状態、0は汚れ
がない状態、×は汚れがひどい状態を示す。
2)ドロップアウト 20℃、60%RH,VHSデツキを用い、5MHzの
単一信号を記録し、再生した場合の信号が、平均再生レ
ベルより18dB以上低下する時間が15P秒以上であ
るものの個数を、サンプル10個について1分間当りで
数え、その平均をとった。磁気テープ走行前のもの(初
)と、100回走行後のものについて測定した。
3)表面粗度 タリステップ(TAYLOR−HOBSON社製)を用
いて得たチャートから20点平均法でめた。カットオフ
0.17mm、針圧0.IX2゜5Pを用いた。不均一
部の表示は、測定データより不均一箇所によるものとわ
かるものをピックアップした(その場合、バック面粗度
の均一部のデータからは前記不均一部を除外した)。
4)電磁変換特性 中心周波数5MHzで記録、再生し、5MHzから0.
7MHzはなれたときのS/N比(相対値)を示す。比
較例をOdBの基準とする。VH8のVTRを改造し5
 M Hzまで測定できるようにした。
5)電顕撮影法 a)透過電顕によりテープからの抽出法により、平均粒
子径を測定する。
b)走査型電顕による断面写真法による。この場合、粒
子が凝集している場合があるので、バラツキが大の場合
は最小粒子径を平均粒子径とする。
6)摩擦係数 直径4 m mの表面を研磨したアルミ円柱に磁気テー
プのバック面を内側にして180°の抱き角で巻きつけ
、2cm/秒で走行し、送り出し側と巻き取り側のテン
ションを測定し計算よりめた。
7)急激ストップによるバック面(の傷は、◎が全く傷
がない状態、0は傷がほとんどなCX状態、Δは傷が多
少ある状態、Xは傷が多数ある状態を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は磁気記録媒体の磁性層及びバックコート層の表
面粗度とS/Nの関係を示すグラブ、第2図は合金磁性
粉末のBET比表面積とS/Nの関係を示すグラフであ
る。 代理人 大多和 明敏 代理人 大多和 鳴子 第1図 バヅグfi:Jす#1+粗皮(μm) BET(m/g)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性基材の一方の面に磁気記録層、他方の面に
    バックコート層を設けた磁気記録媒体において、該バッ
    クコート層が、硫化亜鉛、酸化亜鉛及び有機バインダー
    を含む塗膜からなることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. (2)硫化亜鉛が平均粒子径100 m 、LA以下で
    ある、特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. (3)磁気記録層が、BET法で48m2/g以上の比
    表面積を有する強磁性合金粉末を樹脂バインダー中に分
    散したものからなり、該磁性層の保磁力が10000e
    以上であり、磁性層の表面粗度が0.08.xm以下で
    ある、特許請求の範囲第1項または第2項記載の磁気記
    録媒体。
  4. (4)磁気記録層が強磁性薄膜からなる、特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の磁気記録媒体。
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