JPS60214422A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPS60214422A
JPS60214422A JP7016184A JP7016184A JPS60214422A JP S60214422 A JPS60214422 A JP S60214422A JP 7016184 A JP7016184 A JP 7016184A JP 7016184 A JP7016184 A JP 7016184A JP S60214422 A JPS60214422 A JP S60214422A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic recording
oxide
layer
recording medium
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Application number
JP7016184A
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English (en)
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Toshiaki Ide
井出 敏秋
Hiroyuki Arioka
博之 有岡
Masaharu Nishimatsu
西松 正治
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ℃仁m分!一 本発明は走行耐久性で巻姿良好、バック面の削れかなく
、表面性が良好で、且つ電磁変換特性のすぐれた磁気記
録媒体に関し、特に磁気記録層の設けられた面とは反対
側の面に設けられた塗膜層(バックコート層)の組成に
特徴を有する磁気記録媒体に関するものである。
Bす實見艮先 現在、磁気記録媒体は、オーディオ、ビデオ、コンピュ
ーター、磁気ディスク等の分野で広範囲に使用されるよ
うになっており、それに伴い、磁気記録媒体に記録する
情報量も年々増加の一途をたどり、そのため磁気記録媒
体に対しては記録密度の向上が益々要求されるようにな
ってきている。
高密度記録用の磁気記録媒体に要求される条件の一つと
しては高抗磁力化、薄型化が理論的にも実験的にも提唱
されており、バックコート層のバインダー(結合剤)、
無機充填剤、潤滑剤等の組成については種々提案が為さ
“れているが(例えば特公昭57−29769号)、走
行耐久性(巻姿、バックコート層の削れ、走行中の急激
なストップによるバックコート層への傷のつき易さ)、
接着性、製造中のカレンダー汚れ等で問題(バックコー
ト層の削れ、カレンダー汚れがつくるドロップアウト)
があり、また電磁変換特性についても満足すべきものは
未まだ、ないのが現状であった。
なお磁気ヘッドを用いる現在の記録方式においては、テ
ープ−ヘッド間のスペーシング損失は54.6d/入(
dB)(d:テープ−ヘッド間距離、入:記録波長)で
表わされる。この式かられかるように、情報量の豊富さ
等の理由で近年需要の多い記録密度の高い短波長記録に
おいては、スペーシングによる出力低下の割合が長波長
のそれより著しく大きくなる。したがって、小さな異物
がテープ表面上にあっても、それが磁気記録媒体に書き
込まれている情報を読み出す際、存在すべきパルスを見
落す誤りたるドロップアウトとして検出されることにな
る。
このドロップアウトのもとどなる異物の発生原因として
考えられるのは、くり返し応力がかかることによる塗膜
の劣化から生ずる磁気テープ塗膜表面の磁性粉脱落ある
いは走行中にベースが削り取られたものや、ホコリ等が
静電的にベース面に付着しさらにそれが塗膜面に転移し
たものが挙げられる。これらを防止するため、磁気テー
プの磁性面と反対の支持体表面(バック面)にカーボン
ブラック、グラファイト等及び無機充填剤を有機バイン
ダーと共に混練した塗料を塗布して帯電防止をはかった
り、ベースの強靭化により、ベースの削れを少くする等
の方法が提案されている。また磁性層が金属薄膜型の場
合、磁性層が薄いため磁気記録媒体がカールし易く、そ
の意味でもバックコート層は重要な役割を果たしている
。これらの処理により、くり返し走行に対するドロップ
アウト増加の傾向はかなり抑えることができる。しかし
ながら、そのレベルは、現状ではまだ完全とはいえず、
さらに少くする必要がある。
本発明者等はそれらの欠点を改善すべく、バックコート
層として硫化亜鉛及び樹脂バインダーを含む磁気記録媒
体を先に提案したが(特願昭59−14380号)、こ
のものは摩擦力が低く、走行性良好で削れが少なく、上
記の欠点をかなり改善するものではあったが、バック面
のもろさに難点があり、その点を改善する余地があった
Q道」■助久見示一 本発明者等は上記の、バックコート層に硫化亜鉛を含む
磁気記録媒体における欠点を改善すべく、更に研究を重
ねた結果、硫化亜鉛、有機バインダーを含むバックコー
ト層の系に、更に周期律表第■族元素の酸化物及び/又
は炭酸化合物を添加することにより、バック面の光沢度
の向上をもたらし、一方、バック面の粗度の向上が計ら
れ、20℃、60%でのバック面のガイドへの付着防止
が解決でき、」二重目的が達成されることを見出し、本
発明に到達したものである。
すなわち、本発明は非磁性基材の一方の面に磁気記録層
、他方の面にバックコート層を設けた磁気記録媒体にお
いて、該バックコート層が、硫化亜鉛、周期律表第n族
元素の酸化物及び/又は炭酸化合物、有機バインダー及
び潤滑剤を含む塗膜からなることを特徴とする磁気記録
媒体に関するものである。
次に本発明のバックコート層における各成分について詳
細に説明する。
硫化亜鉛は白色の無定形粉末または結晶で、白色顔料と
して殊に硫酸バリウムと混ぜてペンキ、油布、リノリウ
ム、ゴム等に使用されたり、またケイ光体として使用さ
れている。
一方、従来から磁気記録媒体のバックコート層には無機
顔料として二硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒
化ホウ素、SiO2、CaCO3、Al2O3、F e
 203 、 T i 02 、M n O、CaO、
Sn○2、グラファイト、アスベスト、雲母などが用い
られており、またその粒子径は0゜02〜107− m
の範囲のものが用いられるのが普通であり、これまで硫
化亜鉛が磁気記録媒体のバックコート層に用いる無機顔
料として用いられたことはなかったのである。
硫化亜鉛は亜鉛塩溶液に硫化シンモニウムを加えたり、
酢酸酸性の亜鉛塩溶液に硫化水素を通じる等の方法で製
造されるが、本発明ではどのような製法によるものも用
いることができる。その粒径については電磁変換特性、
表面性等の点から05 Pm以下、特に0.2.mm以
下が好ましい。
硫化亜鉛の使用によりバックコート膜が強靭となるばか
りでなく、摩擦力が大巾に低下して走行性が良好で、巻
姿も良好であり、削れが少なく、初期より繰返し走行後
でも安定した画像が得られるというすぐれた性質に加え
、各種添加剤の分散性が良好となり、電磁変換特性等に
おいてもすぐれた磁気記録媒体が得られるものである。
本発明で用いる周期律表第■族元素の酸化物及び/又は
炭酸化合物はBe、Mg、Ca、Sr。
Ba、Ra、Cd、Hgの酸化物及び/又は炭酸化合物
であるが、その内、好ましいものはMg、Ca、Baの
酸化物及び/又は炭酸化合物であり、特にCaCO3、
MgO,MgCO3が好ましい。
これらの酸化物、炭酸化合物の粒子径は特に限定される
ものではないが、通常0.5Pm以下のものが用いられ
、特に0.02〜0.5)−mのものが表面性の点で好
ましい。
本発明で周期律表第■族元素の酸化物、炭酸化合物をバ
ックコート成分として加えることにより。
分散性がよく、均一な分散を・短時間で行なうことがで
きる外に、硫化亜鉛のみより表面性が向上すると共に、
バックコートの光沢がよくなり色っやが良く、外見上も
好ましい。上記化合物の中で特にCa C03は微細な
ものであり、表面性が非常に良好なものとなる。
本発明のバックコート層で用いる有機バインダーは、従
来、磁気記録媒体用に利用されている熱可塑性、熱硬化
性又は反応型樹脂や二九らの混合物が使用されるが、得
られる塗膜強度等の点から硬化型、特に放射線硬化型の
樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10,000〜200,000、重合度が約20
0〜2,000程度のもので、例えば塩化ビニール−酢
酸ビニール共重合体(カルボン酸導入のものも含む)、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
カルボン酸導入のものも含む)、塩化ビニール−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニール−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、ア
クリル酸エステル−スチレン共重合体、メタクリル酸エ
ステル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エス
テル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル
−スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ナイロン
−シリコン系松脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂
、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリ
ル共重合体、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリビニールブチラール、セルロース
誘導体(セルロースアセテート、セルロースダイアセテ
ート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオ
ネート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジェン
共重合体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテル−
アクリル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成
ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物が使用される
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗布液の状態で
は200,000以下の分子量であり。
塗布、“乾燥後に加熱することにより、綜合、付加等の
反応により分子量は無限大のものとなる。又、これらの
樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間に軟化又は溶
融しないものが好ましい。具体的には例えばフェノール
樹脂、エポキシ松脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ア
クリル系反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロ
セルロースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂と
イソシアネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩
共重合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポ
リエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、
尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分
子量ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネート
の混合物、ポリアミン樹脂、及びこれらの混合物である
而して好ましいものは、繊維素樹脂(硝化綿等)、塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレ
タンの組合せからなる熱硬化性樹脂(硬化剤使用)、或
いは塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体(カルボン酸導入のもの、含む)、又はアクリル変性
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
カルボン酸導入のもの、含む)及びウレタンアクリレー
トからなる放射線硬化系樹脂からなるものであり、放射
線硬化系樹脂については前記の好ましい組合せの外に、
ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物の
ようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのよう
なアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等
の不飽和結合等の、放射線照射による架橋あるいは重合
乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有または導入し
た樹脂等を用いることができる。その他、使用可能なバ
インダー成分としては、単量体としてアクリル酸、メタ
クリル酸、アクリルアミド等がある。二重結合のある。
バインダーとしては、種々のポリエステル、ポリオール
、ポリウレタン等をアクリル二重結合を有する化合物で
変性することもできる。更に必要に応じて多価アルコー
ルと多価カルボン酸を配合することによって種々の分子
量のものもできる。放射線感応樹脂として上記のものは
その一部であり、これらは混合して用いることもできる
。さらに好ましいのは(A)放射線により硬化性をもつ
不飽和二重結合を2個以上有する。
分子量5,000〜100,000のプラスチック状化
合物、(B)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合
を1個以上有するか、又は放射線硬化性を有しない、分
子量3,000〜100,000のゴム状化合物、およ
び(C)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を1
個以上有する、分子量200〜3,000の化合物を、
(A)20〜70重量%、(B)20−80重景%、(
C)10〜40重量%の割合で用いた組合せである。
放射線硬化系樹脂を用いた場合、硬化時間が短かく1巻
き取り後のバックコート表面の充填剤等の磁性層への転
移がないので、好適である。一方、熱硬化性樹脂の場合
、硬化時の巻きしまりによるバックコート面の裏型転移
のため、熱硬化中のジャンボロールの内側、外側での電
磁変換特性の差が問題となる。
又、本発明で使用される硬化剤はこの補熱硬化系樹脂に
使用される硬化剤は何でもよく、特にイソシアネート系
硬化剤が好ましく、そ扛らの化合物として、例えば、大
日本インキ化学工業株式会社製のクリスボン4565.
4560.日本ポリウレタン工業株式会社製のコロネー
トし、及び武中薬品工業株式会社製のタケネートXL−
10007を挙げることができる。
本発明のバックコート層に用いられる潤滑剤としては従
来この種バックコート層に用いられる潤滑剤としてシリ
コンオイル、弗素オイル、脂肪酸、脂肪酸エステル、パ
ラフィン、流動パラフィン、界面活性剤等を挙げること
ができるが、特に脂肪酸および/又は脂肪酸エステルを
用いるのが好ましい。
脂肪酸としてはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸
、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リルン酸、
ステアロール酸等の炭素数12以上の脂肪酸(RCO○
H,Rは炭素数11以上のアルキル基)であり、脂肪酸
エステルとしては、炭素数12〜16個の一塩基性脂肪
酸と炭素数3〜12個の一価のアルコールからなる脂肪
酸エステル類、炭素数17個以上の一塩基性脂肪酸と該
脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が21〜23個より成
る一価のアルコールとから成る脂肪酸エステル等が使用
される。
シリコーンとしては脂肪酸変性よりなるもの、一部フッ
素変性されているものが使用される。アルコールとして
は高級アルコールよりなるもの、フッ素としては電解置
換、テロメリゼーション、オリゴメリゼーンヨン等によ
って得られるものが使用される。
潤滑剤の入っていないバックコート層は摩擦係数が高い
ため画像のゆらぎが生じ、ジッターが発生し易いと共に
、特に高温走行下で摩擦係数が高いためバックコート削
れが発生し易く、巻きみだれを生ずるものである。
またその他の添加剤としてはこの種のバックコートに用
いるものは何でも用いることができるが、例えば帯電防
止剤としてサポニンなどの天然界面活性剤;アルキレン
オキサイド系、グリセリン系、グリシドール系などのノ
ニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級アン
モニウム塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウ
ム又はスルホニウム類などのカチオン界面活性剤;カル
ボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性活性剤などが使用される。
本発明における硫化北釦、周期律表第■族元素の酸化物
及び/又は炭酸化合物、潤滑剤、その他添加剤と有機バ
インダーの使用割合は、樹脂バインダー100重量部に
対して硫化亜鉛十周期律表第■族元素の酸化物及び/又
は炭酸化合物30〜300重量部であり、硫化亜鉛/周
期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化合物=2/
8〜8/2の比率、潤滑剤1〜20重量部、分散剤、帯
電防止剤等のその他添加剤1〜10重量一部の範囲が適
当である。バインダー量が多すぎるとブロッキングが出
、バインダー量が少なすぎるとカレンダ一工程での付着
が発生して好ましくない。
なお本発明のバックコート層の塗布乾燥後の厚みは0.
3〜10、− mの範囲が一般的である。
本発明はバックコート層において、前記のとおり、硫化
亜鉛、周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化合
物、潤滑剤及び有機バインダーを含む塗膜を用いること
により、摩擦力が低く走行性が良好で、バンク面の削れ
かなく、均一に分散でき、バック面の表面性が良好で、
バック面の光沢がよく外見上もすぐれ、かつテープ状に
裁断して巻装したときの巻きしまりが少なく、そのため
バックコート層表面の粗さが磁性面に転写するおそれが
ないので電磁変換特性が大きく、更に磁性層との粘着及
びシンチング現象を減じ、S/Nを良好に保つことがで
きると共に強じんなバックコート層を設けた磁気記録媒
体が得られるものであり、すぐれた発明ということがで
きる。なお、バックコート層の表面粗度は0.05〜0
 、6 Pm程度が好ましい。
本発明において、バックコート層に更にカーボンブラッ
クを加えることによって、カーボンブラックの帯電防止
作用に基くドロップアウトの減少等を計ることができ、
ドロップアウト対策の面で更に好ましい。
本発明に用いら九るカーボンブラックはファーネス、チ
ャンネル、アセチレン、サーマル、ランプ等、いずれの
方法で製造されたものでもよいが、アセチレンブラック
、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ローラー
およびディスクブラックおよびドイツナフタリンブラッ
クが好ましい。
本発明で使用するカーボンブラックの粒子径はどのよう
なものでもよいが、好ましいのは、電子顕微鏡撮影法に
より測定して10〜100mP未満、特に好ましくは2
0〜80m)−である。更に粒子径について言えば、粒
子径100m)−以上ではバックコート層中での帯電防
止効果が劣り、バックコート面の粗度が大きく、磁気テ
ープとして巻回したとき磁性面を荒し、又電磁変換特性
の点でも劣り、バックコート面のヤング率も粒子111
00mP未満では高い値を保つが、100mFを越える
とヤング率の低下があり、バックコート層の接着性も低
下する。一方、粒子径10m)−、未満ではバックコー
ト層の塗料中での分散が不均一となり、均一分散となら
ずヤング率の低下を生じる一方、不均一のためバックコ
ート層の帯電性を十分に低下させることができないので
好ましくない。
硫化亜鉛十周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸
化合物とカーボンブラックの使用割合については、Zn
S十周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化合物
/カーボン=9/1〜1/9が好ましいが、塗膜の強じ
んさから上記割合=7/3〜3/7が更に好ましい。
一方、本発明の磁性層は、強磁性微粒子およびバインダ
ーを含む塗膜からな゛る塗布型および強磁性金属薄膜よ
りなる金属薄膜型のいずれも適用でき、強磁性物質とし
ては7 Fe2O3、Fe3O4、Coドープ’2r−
F A203 、CoドープンFe2 o3 Fe3 
o4固溶体、Go系化合物被覆型7 Fe2 o3.G
o系化合物被覆型ンーF A3 o4(2r F A2
03との中間酸化状態も含む、ここでいうCo系化合物
とは、酸化コバルト、水酸化コバルト、コバルトフェラ
イト、コバルトイオン吸着物等、コバルトの磁気異方性
を保磁方向上に活用する場合を示す)、あるいは鉄、コ
バルト、ニッケルその他の強磁性金属あるいはFe−C
o、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Rh、Fe−Cu
、Fe−Au、Co−Cu、C。
−Au、Go−Y、Co−La、Go−Pr、Go−G
d、Co−8m、Go−Pt、N 1−Cu、F e、
−Co Nd、 Mn−B i 、 Mn−3b、 M
n−Alのような磁性合金、更にBaフェライト、Sr
フェライトのようなフェライト系磁性体を挙げることが
できる。
従来、強磁性粉末としては例えばγ−Fe2O3、Co
含有?’ F e 203、Fe3O4、C。
含有Fe304 、CrO2等がよく使用されていたが
、これら強磁性粉末の保磁力および最大残留磁束密度等
の磁気特性は高感度高密度記録用としては不十分であり
、約I Pm以下の記録波長の短い信号や、トラック巾
の狭い磁気記録にはあまり適していない。
磁気記録媒体に対する要求が厳しくなるにつれて、高密
度記録に適する特性を備えた強磁性粉末が開発され、ま
た提案されている。このような磁性粉末はFe、Co、
Fe−Go、F e −Co −Ni、Co−Ni等の
金属または合金、これらとA1.Cr、Si等との合金
などがある。かがる合金粉末を用いた磁気記録層は高密
度記録の目的には高い保磁力と高い残留磁束密度とを有
する必要があり、上記磁性粉末がこれらの基準に合致す
るように種々の製造方法或いは合金組成を選択するのが
好ましい。
本発明者等は種々の合金粉末を用いて磁気記録媒体を製
作したところ、BET法による比表面積が48m2/g
以上で、磁性層の保磁力が10000e以上で、しかも
磁性層の表面粗度〔後述のタリステップによる測定にお
いてカットオフ0゜17mmでR20(20回平均値)
のこと、以下同じ〕がo、osP以下のときに、ノイズ
レベルが充分に低く、高密度、短波長の記録に適する磁
気記録媒体が得られることを見出しているが、このよう
な磁性層と本発明のバックコート層とを組合せた場合に
は、シンチング現象(急速停止時の巻きゆるみ)、ドロ
ップアウト、摩擦の減少という効果が生じ、更に磁気テ
ープのベースであるポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド等のプ
ラスチックフィルムが約11P程度以下という薄いもの
が用いられる傾向から、テープを巻装したときの巻締り
が益々・大きくなり、バックコート面の粗さが磁性面へ
転写して出力低下の原因となってくるが、上記磁気記録
層、バックコート層の組合せでは、このような問題点も
改善され好ましい。なお、強磁性物質として強磁性金属
を主成分とするものは、塗膜の電気抵抗が高くドロップ
アウトを発生し易いので帯電対策が必要であるが、本発
明のバックコート層との組合せにより、そのような問題
も解決され得、極めて好都合である。
上記磁気記録層における保磁力の好ましい範囲は100
0〜20000eであり、これ以上の範囲では記録時に
磁気ヘッドが飽和し、また消磁が困難になる。磁性粉の
比表面積は大きい程S/N比を改善する傾向があるが、
あまり比表面積が大きいと磁性粉へのバインダー中への
分散が悪くなり、また効果が飽和する傾向を有すること
が分った。一方、磁気記録層における表面粗度は記録感
度に影響を与え、その表面粗度が小さいと短波長の記録
感度が上昇する。上記の特性を満足させ得る強磁性合金
としてはCo、Fe−Co−Fe−Co −N i、 
Co −N iなど、またこれにCr、A1.Si等を
添加した微粉末が用いられる。これらは金属塩をBH4
等の還元剤で湿時還元した微粉末、酸化鉄表面をSi化
合物で被覆した後、H2ガス中で乾式還元した微粉末、
或いは合金を低圧アルゴン中で蒸発させた微粉末などで
、軸比1:5〜1:10を有し、残留磁束密度Br=2
000〜3000ガウスのもので、且つ上記保磁力及び
比表面積の条件を満たすものである。
合金磁性粉は各種バインダーを用いて磁性塗料とするこ
とができるが、一般には熱硬化性−一系バインダー及び
放射線硬化系バインダーが好適であり、その他添加剤と
して分散剤、潤滑剤、帯電防止剤を常法に従って用いる
ことができる。BET比表面積が48m27g以上の磁
性粉を用いるため、分散性に問題があるので分散剤とし
ては界面活性剤や有機チタンカップリング剤、シランカ
ップリング剤などを用いると良い。バインダーとしては
塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、
ポリウレタンプレポリマー及びポリイソシアネートより
成るバインダー、或いはこれに更にニトロセルロースを
加えたバインダー、その他公知の熱硬化性バインダー、
或いはイオン化エネルギーに感応するアクリル系二重結
合やマレイン系二重結合などを樹脂の基として含有する
放射線硬化型バインダーなどが使用できる。
通常の方法に従って、合金磁性粉末をバインダー及び所
定の溶剤並びに各種添加剤と混合して磁性塗料とし、こ
れをポリエステルベース等の基体に塗布し、熱硬化また
は放射線硬化して磁性膜を形成し、そしてさらにカレン
ダー加工を行なう。
なお磁性面、バック面がいずれも放射線硬化型のバイン
ダーを用いる場合には、製造上、連続硬化が可能であり
、上記の裏型転写がないのでドロップアウトが防止でき
、さらに好ましい。その上、放射線硬化はオンライン上
で処理できるので省エネルギー対策、製造時の人員の減
少にも役立ち、コストの低減につながる。特性面では熱
硬化時の巻きしまりによるドロップアウトの外に、ロー
ル状に巻かれたときの内外径の個所の圧力のちがいによ
り磁気テープの長さ方向の距離による出力差が生じるこ
ともなくなる。ベース厚が11.−m以下と薄くなり、
また金属磁性粉の硬度が7− F e203などの磁性
酸化物よりも小さいために磁性層の表面硬度が小さく巻
きしまりの影響を受け易くなるが、放射線硬化型のバッ
クコート層ではこの影響を取除くことができ、内外径で
の出力差やドロップアウトの差を除くことができるため
特に好ましい。
また上記組合せの他、磁気記録層として強磁性金属薄膜
を用い本発明のバックコート層と組合せた場合には、そ
の電磁変換特性の良好さ1表面粗度の良好さ、カールの
防止、ドロップアウトの低下等の効果が発揮され、好ま
しい組合せである。
二 Hの1 野 本発明の磁気記録媒体はオーディオ、ビデオ、コンピュ
ーター、磁気ディスク等の分野に広範囲に使用されて好
適である。
旬り1明を実 するだめの の多 以下に本発明の実施例を示す。なお、本発明がこの実施
例に限定されるものでないことは理解されるべきである
実施例 下記のような数種の磁性層およびバック層を形成し、こ
れらを組合せて磁気テープを製造し、本発明の効果を見
た。
実施例1 0 金 ヒ 型 の ン 盈且l上(熱硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状21’ Fe2O3120部(長軸0
.4P、単軸0.05P、 He 6000 e)カー
ボンブラック 5部 (帯電防止用三菱カーボンブラックM A −600)
ベーAl2O3粉末(0,5P粉状) 2部分散剤(大
豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50150) 100部上記組
成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁性酸化鉄
を分散剤により良く湿潤させる。次に 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 15部(ユニオンカー
バイト社製VAGH) 熱可塑性ウレタン樹脂 15部 (日本ポリウレタン社製ニラポラン3022)溶剤(M
EK/トルエン 50150) 200部潤滑剤(高級
脂肪酸変性シリコンオイル)3部の混合物を良く混合溶
解させる。
これを先の磁性粉処理を行なったボールミル中に投入し
、再び42時間分散させる。分散後、磁性塗料中のバイ
ンダーの水酸基を主体とした官能基と反応し架橋結合し
得るイソシアネート化合物(バイエル社製デスモジュー
ルし)を5部(固形分換算)、上記ボールミル仕込塗料
に20分で混合を行なった。
磁性塗料を15Pのポリエステルフィルム上に塗布し、
永久磁石(1600ガウス)上で配向させ、赤外線ラン
プまたは熱風により溶剤を乾燥させた後、表面平滑化処
理後、80℃に保持したオーブン中にロールを48時間
保持し、イソシアネートによる架橋反応を促進させた。
性 2(奔 ヒ型 重量部 コバルト被覆針状? Fe2O3120部(長軸0.4
.、単軸0.05P、 He 6000 e)カーボン
ブラック 5部 (帯電防止用三菱カーボンブラックM A −600)
払−A1203粉末(0,5,−粉状) 2部分散剤(
大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50150) 100部上記組
成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁性酸化鉄
を分散剤により良く湿潤させる。次に アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂10部(固
型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体 10部(固型分換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエラストマ
ー 10部(固型分換算) 溶剤(MEK/トルエン50150) 200部潤滑剤
(高級脂肪酸変性シリコンオイル)3部のバインダーの
混合物を良く混合溶解させる。これを先の磁性粉処理を
行なったボールミル中に投入し再び42時間混合分散さ
せる。
この様にして得られた磁性塗料を15Hのポリエステル
フィルム上に塗布し、永久磁石(1600ガウス)上で
配向させ、赤外線ランプ又は熱風により溶剤を乾燥させ
た後、表面平滑化処理後、ESI社製エレクトロカーテ
ンタイプ電子線加速装置を使用して、加速電圧150K
eV、電極電流20mA、全照射量5 M r a d
の条件下でN2雰囲気下にて電子線を照射し、塗膜を硬
化させた。
Oバックコート の徂 バックコート 1 (熱硬化型) 重量部硫化亜鉛 1
00mと 100 Mgo(又はMgco3)200mP 100硬化剤 
コロネートL 20 潤滑剤 ステアリン酸 4 ステアリン酸ブチル 2 硝化綿 40 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(
積木化学製、エスレックA) 30ポリウレタンエラス
トマー 30 (、B、Fグツドリッチ社製、エラセン5703)混合
溶剤(MIBK/トルエン)250重量部バ・タコ−2
(放射線硬化型) 重量部硫化亜鉛 粒径可変 100 CaCO3粒径可変 100 アクリル変性塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体(下記a法、分子量3万)40アクリル変性
ポリウレタンエラストマー(下記す法) 分子量20,
000 40多官能アクリレ一ト分子量1.000 2
0オレイン酸 4 混合溶剤(MIBK/トルエン) 2500上記混合物
中の放射線感応性バインダーの合成方法を以下に示す。
a)塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体のアクリル変性体の合成 エスレックA750重量部とトルエン125’O重量部
、シクロへキサノン500重量部を51の4つ目フラス
コに仕込み加熱溶解し80℃昇温後、トリレンジイソシ
アネートの2−ヒドロキシエチルメタクリレートアダク
ト×を6.14重量部加え、更にオクチル酸スズ0.0
12重量部、ハイドロキノン0.012重量部を加え、
80℃でN2気流中NGO反応率が90%以上となるま
で反応せしめる。反応終了後、冷却してメチルエチルケ
トン1250重量部を加え希釈する。
×トリレンジイソシアネート(TDI)の2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(2HEMA)アダクトの製法 TDI348重量部をN2気流中11の4つロフラスコ
内で80℃に加熱後、2)(EMA260重量部、オク
チル酸スズ0.07重量部、ハイドロキノン0.05重
量部を反応缶内の温度が80〜85℃となるように冷却
コントロールしながら滴下終了後、80℃で3時間攪拌
し反応を完結させる。反応終了後、取出して冷却、白色
ペースト状の2HEMAを得た。
b)ウレタンエラストマーアクリル変性体の合成末端イ
ソシアネートのジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)系ウレタンプレポリマー(日本ポリウレタン製、
ニラポラン3119)250重量部、2HEMA32.
5重量部、ハイドロキノン0.007重量部、オクチル
酸スズ0.009重量部を反応缶に入れ、80℃に加熱
溶解後TDI43.5重量部を反応缶内の温度が80〜
90℃となるように冷却しながら滴下し、滴下終了後8
0℃でNC○反応率95%以上となるまで反応せしめる
これら3種のバック層を先に磁気記録層を形成した基材
の反対面側に乾燥厚みが1.0Pmになるように塗布、
乾燥を行ない、カレンダーにて表面平滑処理を行なった
後、熱硬化又はエレクトロカーテンタイプ電子線加速装
置を用いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、
吸収線量3Mradの作動条件の下でN2ガス雰囲気に
おいて電子線をバック層に照射し硬化を行なわせた。
上記各磁性層、バック層を組合せて得られた磁気記録媒
体についての種々の特性を第1表に示す。
なおバック層2はZnS (粒径15m P) 、Ca
 C03(粒径40m、−)のものを用いた。比較例と
してZnSのみ(200部)のものを採用した。
第1表より、磁性層、バックコート層共に熱硬化型のも
の(No、1)に比べ、一方の面でも放射線硬化型のも
のの方(No、2.3)が電磁変換特性が良く、特に両
面共−放射線硬化型の場合(No、4)が有利であるこ
とが判る。周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸
化合物を入れることによりバック面の光沢がアップし美
観上良くなり、更にバック面の粗度も上がり、分散不良
がなくなり、型持の向上をもたらし、20℃、60%で
のバックコート層のガイド付着もなくなるものである。
次いで上記磁性層2とバックコート層2とを組合せて製
造した磁気テープについて、硫化亜鉛の粒径の変化に伴
う各特性の変化を第2表に示す。
比較例としてバックコート層においてCa CO3(4
0m、”)を用いないものを採用した。
第2表から次のようなことが言える。周期律表第■族元
素の酸化物及び/又は炭酸化合物を加えることにより表
面光沢度がアップし、バック面の粗度が向上するため型
持の向上をもたらす。また20℃、60%でのガイド付
着もなくなる。ZnSについては、粒径が0.5Omを
超えると型持での低下がある。特に好ましいのは0.3
Om以下である。またZnZn35Oと併用するCaC
O2の粒径の変化に伴う型持の変化を表わす第1図に示
すように、Ca C03の粒径は500mFを超えると
型持での低下があり、好ましいのは300mF以下、特
に好ましいのは200m、、以下である。
実施例2 下記のようにして数種の合金磁性層を形成し、実施例1
のバック層と二へらを組合せて磁気記録媒体を製造し、
本発明の効果をみた。
1作1塵腹籐 湿式還元法により種々の合金粉末を製造した。
これらは軸比(短軸/長軸)が175〜1/1゜の針状
粒子より成り、残留磁束密度2000〜3000ガウス
、保磁力1−OOo〜2oooOe:BET比表面積4
5〜70 m 2/ gを有するものであった。これら
の磁性粉を次の配合比で通常の方法で混合し、各磁性層
を形成した。
凰炸豊l(熱硬化型) 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末 100 (He = 12000 e、長軸0.4Om、短軸0
.057−mBET比表面積 52m2/g) 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体(
米国UCC社製VAGH) ’ 15ポリウレタンプレ
ポリマー 10 (バイエル社製デスモコール22) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 250ミリ
スチン酸 2 ソルビタンステアレート 2 この混合物にポリイソシアネート(バイエル社製デスモ
ジュールし)30重量部加えて磁性塗料とし、ポリエス
テルフィルムに3.5Pの厚さで形成し、カレンダー加
工した。
皿立星↓(放射線硬化型) 磁性層3と同様な磁性合金粉末及びベースを用い、次の
混合物 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末 100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体(
米国UCC社製VAGH) 15ポリビニルブチラール
樹脂 10 アクリル二重結合導入ウレタン 10 メチルエチルケトン/トルエン(50150) 250
をポリエステルフィルムに3.5Pの厚さに塗布し、電
子線硬化とカレンダー加工を行った。
この磁性層3.4とバックコート層1.2を組合せた磁
気記録媒体の特性を第3表に示す。バックコート層2に
ついては、硫化亜鉛(20ms)、Ca CO3(40
m P)を使用した。なお比較例としてバックコート層
2においてCa CO3を加えなかったものをバックコ
ート層として採用した。ただし本実施例の場合は各層の
形成ごとにカレンダー加工を実施した。表中■、■は層
形成順序を示す。
第3表から合金磁性粉についても、光沢度が向上し、更
にバック面の粗度が改良され、その結果、電磁変換特性
向上が見られ、強固なバック層のため20℃、60%の
ガイド付着が発生しないし、急激ストップでも傷の発生
がないことが判る。合金テープは微細なドロップアウト
も問題とするので、強じんな塗膜で、ケズレもなく、ド
ロップアウトも少ないという特性は非常に重要である。
次に上記の磁性層4−バック層2の組合せにおけるビデ
オテープの表面粗度について検討した。
第2図はビデオテープを3.8m/seeで駆動し、中
心周波数5 M Hzで記録、再生した場合のS/N比
(相対値)を示す。ただし曲線の添字は磁性層の表面粗
度である。これから判るように、磁性層の表面粗度が0
 、08、− m以下で、バックコート層の表面粗度が
0 、6、− m以下のときにSlN比を高く保つこと
ができる。他の組合せの場合も全く同様であった。
上記のビデオテープについて、磁性層の表面粗度が0.
08.−m以下で且つバックコート層の表面粗度が0.
05〜0.6μmの範囲にあるものについて、合金粉末
のBET比表面積とS/Nとの関係を調べたところ第3
図に示す結果を得た。
ただし55dBを基準とした。これからBET値43m
27g以上のときにすぐれた特性が得られることが判る
。他の場合も同様であった。
更に巻きしまりを測定したところ、40℃、80%RH
では全て良好であった。
実施例4 厚さ10Pmのポリエチレンテレフタレートベースの片
面に真空蒸着法によりCo−N+金合金Hcllooo
e)を平均厚0.2とmに蒸着し磁性薄膜を形成した。
このようにして金属薄膜からなる磁気記録層を形成した
基材の反対面側に実施例I、2のバックコート層1.2
を乾燥厚みが1.0pmになるように塗布、乾燥を行な
い、カレンダーにて表面平滑処理を行なった後、熱硬化
、またはエレクトロカーテンタイプ電子線加速装置を用
いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、吸収線
量3Mradの作動条件下でN2ガス雰囲気において電
子線をバックコート層に照射し硬化を行なわせた。
これらの磁気テープの諸特性についての試験結果を第4
表に示す。バックコート層2については硫化亜鉛(20
m>)、CaCO3(4om+)を用いた。比較例とし
て、バックコート層2においてCaCO3を加えなかっ
たものを採用した。
第4表から金属蒸着テープの場合も、バック面の粗度及
び不均一性が改善され、電磁変換特性上の向上と併せて
ZnS十周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化
合物の特徴が生かされ、走行性が良好であり、また金属
蒸着テープ特有のカールの問題も解決されていることが
判る。
実施例5 上記バックコート層2において、Z n S + Ca
C○3の代りにZnS (50mP)+、CaC03(
40mP)x重量部とカーボンブラック(30mP)7
重量部(x+y=200)を添加した。
このものと磁性層2とを組合せた磁気テープの特性を第
5表に示す。
第5表からカーボンブラックを混入することによりドロ
ップアウトが低減でき、効果的であることが判る。また
ZnS十周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化
合物/カーボンブラックの比率は、9/1以上ではドロ
ップアウトが多く、1/9以下では巻姿が悪く削れがあ
るので971〜1/9が適当であり、この中でも8/2
〜2/8が好ましく、特に好ましいのは674〜476
の範囲である。
なお、合金磁性層、強磁性薄膜を組合せた場合にも同様
の結果が得られることが判った。
なお、上記の各特性の測定は次のようにして行なった。
1)バックコート面削れ 一般市販のVH3方式VTRを用い、40℃、60%の
環境下で100回走行させた後バックコート面の傷のつ
き具合をI!察した。Oは非常にきれいな状態、0は汚
れがない状態、×は汚れがひどい状態を示す。
2)ドロップアウト 20℃、60%RH,VHSデツキを用い、5MHzの
単一信号を記録し、再生した場合の信号が、平均再生レ
ベルより18dB以上低下する時間が15.I−秒以上
であるものの個数を、サンプル10個について1分間当
りで数え、その平均をとった。磁気テープ走行前のもの
(初)と、100回走行後のものについて測定した。
3)表面粗度 タリステップ(TAYLOR−HOBSON社りを用い
て得たチャートから20点平均法でめた。カットオフ0
.17mm、針圧0.lX2゜5戸を用いた。不均一部
の表示は、測定データより不均一箇所によるものとわか
るものをピックアップした(その場合、バック面粗度の
均一部のデータからは前記不均一部を除外した)。〜4
)電磁変換特性 中心周波数5 M Hzで記録、再生し、5MHzから
0.7MHzはなれたときのS/N比(相対値)を示す
。比較例をOdBの基準とする。VH8のVTRを改造
し5MHzまで測定できるようにした。
5)電顕撮影法 a)透過電顕によりテープからの抽出法により、平均粒
子径を測定する。
b)走査型電顕による断面写真法による。この場合、粒
子が凝集している場合があるので、バラツキが大の場合
は最小粒子径を平均粒子径とする。
6)摩擦係数 直径4mmの表面を研磨したアルミ円柱に磁気テープの
バック面を内側にして180°の抱き角で巻きつけ、2
cm/秒で走行し、送り出し側と巻き取り側のテンショ
ンを測定し計算よりめた。
7)急激ストップによるバック面の傷は、Oが全く傷が
ない状態、0は傷がほとんどない状態、Δは傷が多少あ
る状態、×は傷が多数ある状態を示す。
85)光沢度 白色光を投射し入射角45°でサンプルに光を当て、反
射角45°での光沢度を測定する。
【図面の簡単な説明】
第1図はCa C03の粒径と磁気記録媒体の型持との
関係を示すグメ第2図は磁気記録媒体の磁性層及びバッ
クコート層の表面粗度とS/Nの関係を示すグラフ、第
3図は合金磁性粉末のBET比表面積とS/Nの関係を
示すグラフである。 代理人 大喜利 明敏 代理人 大喜利 暁子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性基材の一方の面に磁気記録層、他方の面に
    バックコート層を設けた磁気記録媒体において、該バッ
    クコート層が、硫化亜鉛、周期律表第■族元素の酸化物
    及び/又は炭酸化合物、有機バインダー及び潤滑剤を含
    む塗膜からなることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. (2)硫化亜鉛が平均粒子径0.5pm以下である、特
    許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. (3)周期律表第■族元素の酸化物及び/又は炭酸化合
    物が平均粒子径0.5.wm以下である、特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の磁気記録媒体。
  4. (4)磁気記録層が、BET法で48m27g以上の比
    表面積を有する強磁性合金粉末を樹脂バインダー中に分
    散したものからなり、該磁性層の保磁力が10000 
    e以上であり、磁性層の表面粗度が0.08+m以下で
    ある。特許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載
    の磁気記録媒体。
  5. (5)磁気記録層が強磁性薄膜からなる、特許請求の範
    囲第1項、第2項または第3項記載の磁気記録媒体。
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