JPS6021115B2 - 二輪車のフロントフオ−ク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 二輪車は、その走行中に制動がかけられると、搭乗者の
慣性でハンドルに荷重が加わってフフロントフオークが
圧縮されるために、該搭乗者が前のめりになって操従性
が損われる。

しかもこの状態で路面から衝撃を受けると緩衝作用が得
られないために安定性も損われて危険である。従来はこ
の欠点を除くための機構と、フロントフオークの下部に
おける側面に突起を設けて、その内部に形成していたか
ら、取付上の支障となるだけではなく外観も損われ、か
つフオークの価格も高くなる等の欠点があった。本発明
はフロントフオークに突起を設けることなく、前述のよ
うなハンドルの沈み込みを防止し、かつ路面から衝撃を
受けた場合は緩衝作用を得ることのできる装置を提供す
るものである。第１図は本発明実施例の一部を縦断した
側面図で、上部を二輪車のハンドルに結着するフオーク
パィプ１の下部をボトムケース２の内側に摺動自在に鉄
合して、それからの内部に油を充填し、かつボトムケー
スの底壁部に櫨設したシートパイプ３の上端をフオーク
パィプ１の内側に摺動自在に鉄合して、このシートパイ
プの上端とフオークパィプの上部との間に車体懸架ばね
４を張架してある。

ボトムケース２は取付孔５によって前輪の軸に結着され
るもろで、上端にオイルシール６を設けてある。またフ
オークパイプ１の下端にはフオークの圧縮時に開いて伸
長時に閉じる逆止弁７およびオイルロックカラー８を設
けると共にシートパイプ３の上部にオリフィス９を形成
してある。第２図は第１図の下部を縦断して拡大した図
で、シートパイプ３の下部にオイルロックピース１０を
接合してこれらをボルト１１でボトムケースの底壁部２
に固定し、かつ底壁部の下部にこれと同軸的に形成した
油路１２を上記ボルト１１の孔によって該シートパイプ
の内部に連結してある。この油路１２内にばね１３で押
圧してスナップリング１４に圧接させた弁座１５を摺動
自在に鉄装し、かつ上記弁座に対設してその下部に弁部
材ｌ６をばね１７で該弁座から聡いする方向へ押圧して
ある。更に０リング１８を介してボトムケース２の下端
に鉄着した蓋体１９に二輪車の油圧制動機横に連結され
る油口２０を設けて、この油口に連結された孔内にプラ
ンジャー２１の一端を配置し、池端を前記弁部材１６に
背面に対向させると共にプランジャー２１に０リング２
２を競合してある。また前記油路１２を形成するための
筒体に油孔２３を設けると共にボトムケースおよびオイ
ルロックピースに孔２４，２５，２６を形成して、油路
１２をボトムケース２の底部に連結してある。かつシー
トパイプ３に摺動自在に舷合した逆止弁２７をオイルロ
ックピース１０の上部に配置して、その内面と対向する
ようにシートパイプ３に油孔２８を設けると共に該逆止
弁の内側に油路２９を形成しまたパイプ３の適当な位置
にスナップリング３０を鉄合してある。上述のフロント
フオークが路面からの衝撃で圧縮される場合は逆止弁７
が開いて、フオークパィプ１の下部の油が該パイプとシ
ートパイプ３の間へ容易に流入し、また油の中へ侵入し
たパイプ１の体積に相当する油は油孔２６，２５，２４
，２３を通って油路１２に流入し、更に弁部材１６と弁
座１５との間を通ってシートパイプ３に流入する。

従ってフオークは比較的小さい減衰力をもって容易に圧
縮される。つぎにフオークが伸長行程に入ると逆止弁７
が閉じるために、フオークパィプーとシートパイプ３と
の間の油がオリフイス９からシートパイプ３内へ噴出し
て大きな減衰力が発生する。かつフオークパィプ１の下
部における油圧が底下するために逆止弁２７がスナップ
ＩＪング３０１こ突当るまで上昇して、油孔２８および
油路２９からシートパイプ３内の油がフオークパィプの
下部へ補給される。また走行中に制動がかけられると、
油口２川こ連結された制動機横の油圧が上昇するために
プランジャー２１が弁部材１６を押し上げてこれを弁座
１５に圧接させる。

すなわち油路１２が閉じるために、搭乗者の慣性でフオ
ークに加わる荷重が増大して、これが圧縮されようとす
ると、フオークパィブ１の下部の油がオリフィス９のみ
を通ってシートパイプ３内へ噴出する。従って極めて大
きな減衰力が発生してフオークの圧縮が阻止され、ハン
ドルの沈み込みが防止される。かっこの状態のとき、更
に路面から衝撃を受けるとフォークが急激に圧縮される
から、フオークパィプーの下部の油圧が著しく上昇する
。この油圧は油孔２６，２５，２４および２３を介して
弁座１５に加わるから、該弁座がばね１３の弾力に抗し
て上昇し、弁部材１６との間に間隙が生ずる。従ってフ
オークパイプーの下部の油が油路１２を通ってシートパ
イプ３内へ流入し、フオークは比較的容易に圧縮されて
、上述の衝撃を吸収する。このよに本発明の装置は、制
動時におけるハンドルの沈み込みを防止し得る。

しかも制動と同時に路面から衝撃を受けた場合にこれを
緩和することができる。更にシートパイプの下部にこれ
と同軸的に油路を形成して、ハンドルの沈み込みを防止
するための弁装置をその弁装置をその油路中に形成して
あるから、ボトムケースの側部に上記弁装置を形成する
ための突起を設ける必要がなく、このためフロントフオ
ークの取付けに支障を生ず′るような欠点が除かれる。
かつ構造が簡単で小型安価に製作し得ると共に外観も向
上する。またボトムケースの側面に油孔を設ける必要が
ないから、フオークパィプの下部に合成樹脂の軸受材を
設けた場合に、その軸受材が油孔の緑で損傷するような
おそれも除かれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の一部を縦断した側面図、第２図
た第１図の下部を縦断して拡大した図である。 なお図において、１はフオークパイプ、夕２はボトムケ
ース、３はシートパイプ、７は逆止弁、１２は油路、１
５は弁座、１６は弁、２１はプランジャー、２７は逆止
弁である。次／幻 そＺ幻

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部をハンドルに結着した圧縮時に開く逆止弁をそ
   の下端に設けたフオークパイプの下部を、ボトムケース
   に摺動自在に嵌合して内部に油を充填し、且つ該ボトム
   ケースの底壁部に植設し伸長時の減衰力を発生するオリ
   フイスを上部に形成したシートパイプの上端を前記フオ
   ークパイプの内側に摺動自在に嵌合してなる二輪車のフ
   ロントフオークにおいて、前記ボトムケースの底壁部の
   下部に、前記シートパイプの内部と該底壁およびオイル
   ロツクピースに設けた孔を経てシートパイプの外側の油
   室とを連通する油路を形成し、該油路に弁座を下方に押
   圧して摺動自在に嵌装すると共に、この弁座から常時離
   隔する方向に押圧されている弁を前記弁座に対設させ、
   該弁座を制動機構の油圧により移動させ前記油路を閉じ
   ることを特徴とした二輪車のフロントフオーク。