JPS6020603Y2 - 複合包装容器の内装容器体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液体或は粉末などの固形物等を内装容器に収納
し外側を段ボール紙等の板紙容器で保護した複合容器に
用いる内装容器体の改良に関する。

従来、板紙で構成される外側容器に液体等を収納した合
成樹脂フィルム製袋体を内装し、該袋体に注ぎ口を設け
たものが使用されている。

この種のものにあっては、内装された合成樹脂フィルム
製袋体の上部に取付けた注ぎ四周辺に不可避的にしわが
生じ収納された液体等が移送中の振動や衝撃等によって
移動するのに応じて、そのしわの角になった部分がくり
返し折り曲げ疲労や外側容器との擦れによってピンホー
ルが生じ漏洩するなどの欠点があった。

かかる欠点を解消するため、考案者は外側容器内の内装
容器が移送中の振動や衝撃等によっても移動することを
阻止するため、外側容器の側胴内面に嵌合自在の枠体と
内装袋体とを連設した内装容器体を備えた複合包装容器
を提案している。

（実開昭５６−１８３５７号） この構造によるときには、枠体と内装袋体とは物品収納
後の形態が外側容器の内面形態と同一となることが前記
の理由により好ましく、従って、枠体の形状も外側容器
の内面形状と一致し更に内装袋体も枠体の形状に沿って
貼着する必要がある。

このため枠体と内装袋体との粘着作業に手数がかかると
共に、製作された内装袋体は枠体と一体であるため、不
使用時にこれらをまとめて梱包又は移送する際に嵩が大
となり取扱いに不便であった。

本考案は前記の点を改良し製作が極めて簡便であり、不
使用時にはコンパクトに折り畳むことができて取扱いに
便利な複合包装容器の内装容器体を提供するもので、外
側容器１の側胴３内に挿入自在の形状であって開口６を
備え２つ折り自在に横断させて折曲線５を設けた枠体４
と、該枠体４の開口６に着脱自在の蓋体７と、一側に開
口１４備え他側に直線状密封底部８を備えると共に該密
封底部８を前記枠体４の折曲線５と一致させかつ該密封
底部８の周囲の側面９を枠体４の形状に合わせて展開し
て貼着した合成樹脂フィルム製袋体２とから戊る。

本考案の実施の一例を示す第１図乃至第６図に従って更
に詳説する。

第１図のものは段ボール紙から成る四角柱状の外側容器
１に内装するための内装容器体に関するもので、枠体４
は厚手の合成樹脂から戒り該外側容器１の側胴３内面に
嵌合自在の方形状であり、その中央部に開口６を形成す
ると共にその周縁に突縁１０を形威し、厚手の合成樹脂
の蓋体７を着脱自在とした。

更に枠体４の中央を横断して折曲線５を設は前記突縁１
０にも切欠１１を設けて枠体４を２つ折り自在とした。

該枠体４に貼着する合成樹脂フィルム製袋体２は胴部が
円筒形状で一側に開口１４と他側に加熱溶着した直線状
密封底部８とを有するものである。

袋体２は枠体４の折曲線５と直線状密封底部８ｂとを一
致させ第２図示の如く、枠体４の形状に沿って密封底部
８ｂの周囲の側面９を展開して熱融着又はホットメルト
接着した。

従って、袋体２は枠体４の開口６を封緘し、下は開放し
ていると共に第３図示の如く枠体４と共に平坦に折り畳
むことができる。

この内装容器体を外側容器１内に装着する際にはその枠
体４を第２図示の如く開放すると袋体２の直線状密封底
部８の角隅部ａは三角形状に折り込まれ、他の側面は枠
体４の形状に沿って四角柱状筒体となるので該角隅部ａ
を側面側に折り込む。

次いで第４図示の如く外側容器１の上方フラップ１２を
封緘し、下方フラップ１３側から閉蓋した枠体４を下方
にして内装容器体を装着すると、該内装容器体は外側容
器１内に容易に内装される。

その後、内装容器体の袋体２の開口１４から液体又は粉
末などの固形物を充填収納し、袋体２の空気抜きをして
加熱溶着して密封する。

この際、外側容器１内下方に位置する枠体４の開口６は
袋体２の底折目部８で密封されているので充填した液体
或は粉末などの収納物品が蓋体７と枠体４の開口６の間
隙から漏洩することがない。

次いで、袋体２の前記加熱溶着箇所を角底に折り込んで
外側容器１の下方フラップ１３を封緘して包装を完了す
る。

尚、前記実施例では、本考案の内装容器体を外側容器１
の下方フラップ１３側から内装する例を示したが第５図
示の如く、外側容器１の上方フラップ１２側の側胴３の
内面に開口周縁より枠体４の厚さだけ一段と下った位置
に上縁を有する内装保護胴枠１５を設けるときには、外
側容器１の上方フラップ１２側の開口から、袋体２を内
装し枠体４の周縁を内装保護枠１５に係止し枠体４を固
定した後に上方フラップ１２を封緘し液体或は粉末など
の物品を収納するときには、前記と同様にして収納し包
装する。

この実施例にあっては、枠体４が外側容器１内に固定さ
れているので、液体或は粉末などの物品を収納する際に
内装容器体が外側容器１と一体となっているため物品の
収納作業が簡便である。

収納された物品を取り出すときには、第６図示の如く、
外側容器１の上方フラップ１２を開封して内装された枠
体２の蓋体７を脱離して開口６に張られている袋体２の
部分を開口６の内縁に沿って初り取り該開口６から収納
物品を容易に取り出し、更に枠体４に蓋体７を装着する
ことによって再封して保存する。

以上の説明から明らかなように、本考案によるときは、
枠体４にその中央を横断する折曲線５を設け、該折曲線
５に合成樹脂フィルム製の袋体２の直線状密封底部８を
一致させかつ該密封底部８の周囲の側面９を枠体４の形
状に沿わせて展開して貼着したので、枠体４を平坦に開
放するだけで袋体２は枠体４の形状に沿った状態で開放
されるので、外側容器１の内面に沿って袋体２を容易に
内装することができ従って、袋体２内に液体或は粉末な
どの物品を収納して包装した後、包装容器に振動や衝撃
が加えられても袋体２にはしわが生じないのでピンホー
ル発生により漏洩するなどの危険がなく、不使用時は、
枠体４と袋体２とを平坦に折り畳むことができるので、
積み重ねて梱包しても嵩さが大きくならず移送及び保管
に便利な複合包装容器の内装容器体を提供するの効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

図示するものは本考案の実施例を示すもので第１図はそ
の分解斜視図、第２図は組立状態の斜視図、第３図は折
り畳んだ状態の斜視図、第４図は包装工程を説明するた
めの斜視図、第５図は外側容器を変形した例を示す斜視
図、第６図は使用状態を説明するための斜視図である。 １・・・・・・外側容器、２・・・・・・袋体、３・・
・・・・側胴、４・・・・・・枠体、５・・・・・・折
曲線、６・・・・・・枠体開口、７・・・・・・蓋体、
８・・・・・・直線状密封底部、９・・・・・・袋体側
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外側容器１の側胴３内に挿入自在の形状であって開口６
   を備え２つ折り自在に横断させて折曲線５を設けた枠体
   ４と、該枠体４の開口６に着脱自在の蓋体７と、一側に
   開口１４を備え他側に直線状密封底部８を備えると共に
   該密封底部８を前記枠体４の折曲線５と一致させかつ該
   密封底部８の周囲の側面９を枠体４の形状に沿わせて展
   開して貼着した合成樹脂フィルム製袋体２とから成る複
   合包装容器の内装容器体。