JPS6020218Y2 - テープカートリッジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、本体ケースの前面にテープ保護用の前蓋を
付設した形態のテープカートリッジにおいて、前蓋の閉
蓋ロック手段に改良を加えたものでる。

すなわち、ビデオ用のテープカートリッジにおいては、
本体ケースにこれの前蓋を閉じるテープ保護用の前蓋を
開閉操作可能に枢着し不使用時にはこの前蓋を閉じ勢勢
に田ンクしてテープの前面外側をカバーする。

そして、磁気記録装置（ビデオデツキ）に装填したとき
にはロックが外れて前蓋が上向きに開き回動し、テープ
がケース前方に引き出し可能な状態になる。

しかるに従来の前蓋の閉蓋ロック手段は、本体ケース側
に前蓋の被係合部に係合するロック具を組み付けること
になるが、このロック具が一般に本体ケース内において
左右幅方向に揺動する組み付は構造になっており、ロッ
ク具が動く分だけケースの左右幅方向にスペースを確保
しなければならない。

ところが、ロック具の組み付は位置は本体ケースの前方
で可及的にテープと干渉しない位置に限定されるので、
とくに本体ケースの小型化を図るさいにロック具の設置
スペースの確保が困難であり、このスペース確保のため
にテープガイド部材の配設位置や本体ケースの各部の形
状に無理な変更を加えることを余儀なくされている。

そこで、本考案ではロック具の配設位置を基本的には従
来と同じ本体ケースの左右の一側壁に沿うよう設定し、
テープ走行の邪魔にならないようにする。

そのうえで、本体ケースの左右の一側壁に、これに直交
する横軸を介してロック具を該横軸まわりに揺動するよ
う枢支し、つまり該ケース側壁と平行にロック具が揺動
するものとし、該ケース側壁の内方又は外方にロック具
を設置するためのスペースがロック具これ自体の左右幅
をもって足りるものにしてテープカートリッジの小型化
に十分対応でき、かつロック具の作動の確実性を期すこ
とを主眼とする。

以下その詳細を図面に基づき説明すると、第１図ないし
第３図において、１は本体ケースである。

これはプラスチック酸の上下ケース１ａ、１ｂを蓋合わ
せ状にねじ、融着などにより結合してなる。

この本体ケース１の内部左右に磁気テープ２が巻かれる
テープリール３，３をケース底壁４に透設の駆動軸挿入
孔５上に位置せしめて可回転に装置する。

本体ケース１の前方の左右隅部に主テープガイド部材６
，６を有する。

テープ２はこれらガイド部材６，６に案内されて図上右
側のテープリール３からケース前面に導出されて左側の
テープリール３に巻き取られる。

各テープリール３はバブ７の上下にフランジ８，９を有
し、上ケース１ａの内面に固定した■字形の押えばね１
１で回転中心が下向きに押圧付勢されている。

１２は磁気記録装置側のテープ引出し部材ａが入るポケ
ット１２である。

このポケット１２は本体ケース１の前面中央部にほぼ左
右の主テープガイド部材５，６間にわたって入り込み状
に切欠き形成されている。

１３はテープ保護用の前蓋である。

この前蓋１３は本体ケース１の前面を左右間にわたって
閉じる前面板１４と、該前面板１４の左右端から後方に
連出した左右側片１５．１５と、各左右側片１５．１５
の内面に対向状に突設した枢軸１６，１６とを有するプ
ラスチック成形品であり、左右側片１５．１５が本体ケ
ース１の左右側壁１８，１８の前端部に外嵌して枢軸１
６．１６が本体ケース側の軸受は孔に嵌合枢支され、本
体ケース１に対してこれの前面を閉じる姿勢と上向きに
開いた姿勢とに回動する。

図上左側の枢軸１６には、第４図に示す如くコイルばね
からなるばね部材１７を嵌装してその一端１７ａを上ケ
ース１ａ側に、他端１７ｂを前蓋１３側にそれぞれ差し
込み係止し、該はね部材１７で前蓋１３をその前面板１
４がテープ２の前面外側をカバーする閉蓋姿勢に回動付
勢する。

そしてテープカートリッジの不使用時に前蓋１３を閉じ
蓋姿勢に維持する閉蓋ロック手段１９が本体ケース１の
左側壁１８の前端寄り部に組み付けられている。

第５図はこの閉蓋ロック手段１９の一実施例を示してお
り、ます前蓋１３の前面板１４の内側に倒り字形状の被
係合片２０を下向きに連出し、この被係合片２０と前面
板１４との間に上下方向の被係合溝２１を形成し、これ
ら被係合片２０と被係合溝２１とで被係合部２２を構成
する。

この被係合片２０は左側片１５から連出されていてもよ
い。

そして本体ケース１の左側壁１８に、これに直交する横
軸２６を介してロック具２５の前後中間部を枢支し、ロ
ック具２５を該横軸２６まわりに揺動自在とする。

このロック具２５は前端側に係合部２９が上向きに突設
され、後端側の横側面に被押圧部３０が下向きに突設さ
れて、後端側の上面にばね受け３１が突設されたプラス
チック成形品である。

そして、上ケース１ａの内面から垂設のばね受け３２と
前記ばね受け３１との間に圧縮コイルばねからなるばね
部材３３が装着され、このばね部材３３でロック具２５
の被押圧部３０が下向きに、係合部２９が上向きに揺動
付勢されている。

この揺動付勢状態において、前端係合部２９が前蓋１３
の被係合部２２に下方から係合し、少なくとも後端の被
押圧部３０が本体ケース１に設けた開口３４を介して外
部に臨んでいる。

図示例の開口３４はケース底壁４およびケース左側壁１
８、にわたって切欠き形成されているが、ケース底壁４
に貫通形成したものであってもよい。

しかるときは、ばね部材３３でロック具２５は前端側か
上向きのロック姿勢に常時揺動付勢されているので、前
端側の係合部２９が閉じ姿勢にある前蓋１３側の係合部
２２に下方から係合し、テープカートリッジの不使用時
に前Ｍ１３が枢軸１６まわりに上開き回動することを阻
止する。

だが、テープカートリッジを磁気記録装置に押し込み装
填すると、磁気記録装置側の操作部材３５が開口３４を
介して例えば下方から案内されてきてロック具２５の被
押圧部３０に接当作用し、これでばね部材３３に抗して
ロック具２５の後端側が上向きに、前端側か下向きのロ
ック解除姿勢になり、該係合部２９が前蓋１３の被係合
部２２から抜は外れてロックが解除される。

次ぎに、磁気記録装置内でのテープカートリッジの押し
下げ操作に伴い、磁気記録装置側に固定した図外レバー
が前蓋１３の前面板１４の下端に接当作用し、前蓋１３
が前記ばね部材１７に抗して上向きに開き回動する。

囚に、前蓋１３が開くと、第２図に示す如く磁気記録装
置側のテープ引き出し部材ａが前記ポケット１２の左右
にケース下方側から突入してきてこれらテープ引き出し
部材ａが図中符号Ａ、 Ｂで示す矢視方向に移動してテ
ープ２をケース前方に引き出す。

また、磁気記録装置側のテープガイド部材す、 ｂがポ
ケット１２の左右寄り位置に同じくケース下方から突入
してきてケース前方に移動し、一方のテープリール３か
ら他方のテープリール３へのテープ早送り・早戻しが該
テープガイド部材す、 ｂを介して行われる。

そうした場合には前述の主テープガイド部材６，６はテ
ープガイドをしない。

これは元来、主テープガイド部材６゜６の垂直度を維持
するのが困難であり、テープ送り時にテープ２が上下動
する不利があるので、垂直度を確実に出せる磁気記録装
置側のテープガイド部材す、 ｂで走行ガイドをするの
が有利だからである。

なお、第６図および第７図は本考案の第２実施例をして
おり、これでは前蓋１３の前面板１４から被係合片２０
を内向きに連出し、該被係合片２０の下端で前蓋１３の
枢軸１６よりもケース内方寄り位置に被係合溝２１を設
けて被係合部２２を構成する。

そしてロック具２５の前後中間部を横軸２６で枢支し、
ロック具２５の後端側に設けた係合部２９を該軸２６を
支点として上下揺動自在にし、ばね部材３３でロック具
２５を該係合部２９が前記被保合溝２１に下方から係合
するロック位置に揺動付勢し、ロック具２５の前端側に
設けた被押圧部３０を開口３４を介してケース外に臨ま
せる。

しかるときはロック具２５の係合部２９が被係合溝２１
に下方から突っ張る状態で係合しているので、前蓋１３
が枢軸１６まわりに開き回動しない。

しかし、磁気記録装置側の操作部材３５でロック具２５
の被押圧部３０を突き上げる・と、保合部２９がばね部
材３３に抗して下方のロック解除位置に揺動変位して被
係合溝２１の回動軌跡から外れるので、前蓋１３は自由
に開き回動する。

その他、本考案は種々の設計変更が可能である。

例えば、ばね部材３３は図示例の圧縮コイルばねに代え
て引っ張りばねや板ばねを使用することも考えられるし
、ロック具２５をこれ自体から舌片状の弾性片を一体に
連設して該弾性片かばね作用をするものであってもよい
。

また、前蓋１３の被係合部２２が例えば左右の一側片１
５の外表面に形成され、ロック具２５の係合部２９が本
体ケース外に出て該被係合部２２に係合する形態であっ
てもよい。

磁気記録装置側の操作部材３５が前記開口３４を蓋する
可動部材を介してロック具２５の被押圧部３０に間接的
に接当作用するようにしてもよい。

以上説明したように、この考案では本体ケース１の左右
の一側壁１８に沿う姿勢でロック具２５を配置し、この
ケース側壁１８にこれと直交する横軸２６を介してロッ
ク具２５を該横軸２６まわりに揺動自在に枢支し、ロッ
ク具２５の係合部２９が横軸２６を支点として上下揺動
して前蓋１３側の被保合部２２に係脱する仕様とした。

したがって、本体ケース１の左右の一側壁１８に沿う内
側又は外側の上下空間を有効に利用でき、左右幅方向に
はロック具２５が揺動するためのスペースを要さないの
で、ロック具２５を無理なく設計上余裕をもって配置で
きる。

それだけ、ロック具２５の作動の確実性を期し得ること
にもなる。

またロック具２５はケース側壁１８に沿って配置される
ので、テープ走行経路から可及的に又は全く外れた箇所
にロック具２５が位置することになり、ロック具２５の
揺動時にこれがテープ２に接当干渉することも皆無にで
きる。

したがって、本考案によればテープカートリッジの小型
化に貢献するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案に係るテープカートリッジ
の第１実施例を示しており、第１図は全体の外観斜視図
、第２図は一部切欠き平面図、第３図は第２図における
■−■線断面図、第４図は本考案の構成部材のひとつで
あるばね部材の装着要領を示す縦断側面図、第５図は本
考案に係る前蓋の閉蓋ロック手段を示す要部の縦断側面
図である。 第６図は本考案の別実施例を示す要部の縦断側面図、第
７図はその平面図である。 １・・・・・・本体ケース、１ａ・・・・・・上ケース
、１ｂ・・・・・・下ケース、２・・・・・・テープ、
３・・・・・・テープリール、４・・・・・・ケース底
壁、１３・・・・・・前蓋、１４・・・・・・前蓋の前
面板、１５・・・・・・前蓋左右の側片、１６・・・・
・・前蓋の枢軸、１７・・・・・・ばね部材、１８・・
・・・・本体ケースの左右の側壁、１９・・・・・・前
蓋の閉蓋ロック手段、２０・・・・・・前蓋の被係合片
、２１・・・・・・前蓋の被係合溝、２２・・・・・・
前蓋の被係合部、２４・・・・・・開口、２５・・・・
・田ツク具、２６・・・・・・横軸、２９・・・・・・
ロック具の係合部、３０・・・・・田ツク具の被押圧部
、３３・・・・・・ばね部材、３４・・・・・・開口、
３５・・・・・・磁気記録装置側の操作部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケース１にこれの前面を閉合する前蓋１３を開閉操
   作可能に付設してなるテープカートリッジにおいて、前
   Ｍ１３側に被係合部２２を設け、係合部２９と被押圧部
   ３０とを有するロック具２５を備え、本体ケース１の左
   右の一側壁１８に、該側壁１８に直交する横軸２６を介
   してロック具２５を、これの係合部２９が閉じ姿勢にあ
   る前蓋１３側の被係合部２２に係合するロック姿勢と、
   該係合部２９が該被係合部２２から外れるロック解除位
   置とにわたって該横軸２６まわりに揺動するよう枢支し
   、ロック具２５を前記ロック位置に常時揺動付勢する手
   段を有し、ロック具２５の被押圧部３０が本体ケース１
   外から案内されて来る磁気記録装置側の操作部材３５で
   直接もしくは間接的に押圧されてロック具２５が解除位
   置に揺動変位するようにしたことを特徴とするテープカ
   ートリッジ。