JPS602001Y2 - 車輛用ホイ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車等の車輌に用いられるホイールに関
するものである。

更に詳細には、リムとハブとをスポークプレートで結合
するようにした車輌用ホイールにおいて、前記プレート
を直線状に形威し、プレートの両端をリムに結合すると
ともに、プレートの中間部をハブに結合し、該プレート
を複数備える如くし、この種ホイールの剛性、強度の向
上とスポークプレートの強度向上、生産性向上、歩留り
の向上を図り、コストダウンを図る如くした車輌用ホイ
ールに関する。

自動二輪車等のホイールはリムとハブとをスポークで結
合したスポーク式ホイールが用いられているが、部品点
数が極度に多くなること、組立を含め製作が面倒、煩雑
であること、リムにスポークのニップル等が突出し、チ
ューブレスタイヤの装着が著しく困難であること等の問
題がある。

そこで本出願人はリムとハブとをスポークプレートで結
合する車輌用ホイールを先に提案した。

これによれば部品点数が大幅に減少し、組立作業性も向
上し、量産上好都合でコストダウンをも図ることができ
る。

かかるホイールにおいて、リムとハブとを結合するスポ
ークプレートは、その形状がハブ側を幅広とした略台形
状で、中央部を略三角形等に窓をあけて肉抜きし、剛性
の向上とデザイン性の向上とを図っているが、かかるプ
レートでは形状が複雑で、成形が面倒であるとともに、
肉抜きによって歩留りが低下し、材料経済上好ましくな
く、又コストが高くなる。

そしてこれに加うるに肉抜き部がクラックが入り易い等
の不具合も発生する虞れがある。

更に強度、剛性を高めようとするとプレートの肉厚を増
大せざるを得す、結果的に重量がある程度大きくなり、
又プレートの形状も強度等を考慮して大面積となり、重
量増大を紹く。

本考案者は車輌用ホイールの上記した問題点に鑑み、こ
れを解決すべく本考案をなしたものである。

本考案の目的は、リムの二点間を直線状のプレートで結
合し、且つプレートの中間部をハブに結合し、かかるプ
レートを複数備える車輌用ホイールを提供し、これによ
りこの種ホイールの強度、剛性を向上せしめるとともに
、プレート自体の強度をも高め、更にはプレート製作時
の歩留りを向上せしめ、これのコストダウンを図る他、
この種ホイールの軽量化をも企図し得る如くした車輌用
ホイールを得せしめるものである。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

これにより本考案の更なる目的及び利点を明らかにする
。

第１図はホイールの側面図を、第２図は同縦断面図で上
半のみを示す図であって、ホイール１はリム２、ハブ３
及び複数のスポークプレート４・・・からなる。

リム２は第２図で明らかな如くで、両側の耳片２ａ、２
ａ、これの内側のビード受部２ｂ、２ｂ、中間部のドロ
ップ部２ｃ及びドロップ部２ｃの中間部から内径方向へ
突出したスポークプレート取付用突起２ｄからなる。

ハブ３は中央部に車軸挿通孔３ａを備えるとともに、軸
方向両端面にスポークプレートの取付座面３ｂ、３ｂを
備える。

スポークプレート４は平面、即ちホイールの側面（軸方
向端面）から見て直線状に成形され、両端４ａ、４ｂを
リム２の突起２ｄの側面に図示ではボルト・ナツト５で
結合されるとともに、中間部４ｃをハブ３の取付座面３
ｂに当て、図示例ではハブに二点でボルト・ナツト６．
６で結合されている。

図示実施例ではプレート４は５個４Ａ〜４Ｅ用意され、
これを軸方向の左右に備え、合計１嘲用意される。

片面だけを説明すると、プレート４Ａの一端をリム２の
突起２ｄの一部とをボルト・ナツト５で結合するにさい
し、隣接するプレート４Ｂの一端を内側に重ね合せて共
通のボルト・ナツトで結合する。

プレー）４Ａの他端をリムの突起の他の一部とボルト・
ナツト５で結合するにさいし、該端を下側にし、隣接す
るプレート４Ｄの一端を上側にして重ね合せ、共通のボ
ルト・ナツトで結合し、このようにしてプレート４Ｅと
４Ｃの同一端を、４Ｃと４Ｄの同一端を、４Ｂと４Ｅの
同一端を各結合し、星型形状にプレー）４Ａ〜４Ｅをリ
ム２に結合する。

プレート４Ａ〜４Ｅの中間部はハブ３の取付座面３ｂで
交叉して重ね合せ、重ね合せ部分は夫々で二個所となり
、この場合一つのプレートの一方の重ね合せ部が上、他
方が下となる如く交互に配し、各二個所の重ね合せ部を
ハブ３にボルト・ナツト６で結合する。

かくすることによりリム２とハブ３とは直線状のスポー
クプレート４で結合されるとともに、プレート４の配設
は上記により次の如くなる。

即ち、リム側の結合部イを頂点とし、例えばプレート４
Ａ、４Ｂのハブ側結合部口、八を結ぶ線がプレート、ハ
ブを含んで側面三角形となり、剛性上最も好ましいトラ
ス構造にプレートは結合されることとなる。

次にリム側の突起２ｄを境にして左右にプレート４は配
され、共通のボルト・ナツト５で一端を結合されるとと
もに、軸方向長さ、即ち幅が大きいハブ３の両端面にプ
レート４の中間部が末広がりの状態でボルト・ナツト６
により結合される。

従って第２図に示される如く縦断端面でリム側を頂点と
し、ハブ側を底辺とし、プレートが斜辺となる三角形が
構成され、トラス構造にプレートは組み付けられ、上記
と合皮して剛性は著しく高くなる。

以上は２個のプレート４のリム側を共通のボルト・ナツ
トで結合したが、第３図の如く隣接するプレート１４．
１４の一端を近づけて且つ重ね合せることなく離間し、
別個のボルト・ナツト１５．１５でリムに結合しても良
い。

第４図はスポークプレートの具体的一実施例で、プレー
ト２４は平面直線状をなし、両端にフラットなリム側取
付部２４ａ、２４ｂを備え、取付孔２４ｃを夫々は備え
る。

中間部２４ｄはフラットとし、ハブへの取付孔２４ｅを
二個所備えるとともに、中間部２４ｄと両端のリム側取
付部２４ａ、２４ｂとを結ぶ部分２４ｆ、２４ｇは外方
へ折曲されて傾斜し、この部分は一方が突部２４ｈ１他
方が凹部２４ｉを長さ方向へ形成し、強度向上を図って
いる。

この断面を第５図乃至第７図で示した。

以上図示例ではボルト・ナツトでプレートとリム等とを
結合するとしたが、リベット等の他の結合要素で結合し
得ること勿論である。

又図示例ではプレートを片側で５個用いたが、この数は
任意である。

以上で明らかな如く本考案によれば、リムとハブとを直
線状のプレートで結合するようにしたため、ホイールの
剛性を従来に比し大幅に向上させることができ、従って
プレートを最小の幅、最小の肉厚で得つつ剛性、強度の
高い、そして軽量なホイールを得ることができる。

又プレートを直線状にしたため、全長に亘って細幅の板
材で成形でき、肉抜き等がなく、歩留りが極めて良好と
なり、材料経済上も好ましく、プレートを含むホイール
のコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はホイー
ルの全体側面図、第２図は同縦断端面図、第３図はリム
とプレートとの結合の変更実施例図、第４図はプレート
の具体的一実施例を示す図、第５図乃至第７図は第４図
の５−５線乃至７−７線断面図である。 尚図面中１はホイール、２はリム、３はハブ、４．４Ａ
〜４Ｅはプレート、５，６は結合要素である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リムとハブとをスポークプレートで結合するようにした
   車輌用ホイールにおいて、リムの複数組の２点間を夫々
   直線状のスポークプレートで結合すると共に、該各スポ
   ークプレートの中間部をハブの端面上で他のスポークプ
   レートと２ケ所で交叉する如く重ね合せ、これらの重ね
   合せ部分をハブの端面に結合するようにしたことを特徴
   とする車輌用ホイール。