JPS60189295A - 電磁波遮蔽用組成物チツプの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電磁波遮蔽用に用いる導電性組成物チップの製
造方法に関するものであり、特に効率よく、安価に良好
な特性を有する電磁波遮蔽用組成物チップを製造する方
法に関するものである。

欧米諸国においては、電子機器の近傍に置かれた他の電
子機器あるいは電気製品の誤動作および電子機器を操作
する人間の健康上の配慮から前記の電子機器、すなわち
コンピュータ、ワードプロセッサーなどのハウジングに
前記電子機器の発する電磁波を遮蔽するような処理をし
たものを用いることが義務付けられている。

前述の電子機器における電磁波遮蔽は、我が国において
も早暁義務付けられる傾向にあり、種々の電磁波遮蔽方
法が検討されている。

このような電磁波の遮蔽は、基本的には電子機器を覆う
ハウジングに適度の導電性を付与することにより達成し
えるわけであるから、前記ハウジングを構成する熱可塑
性樹脂に繊維状導電性材料を混入させて、ハウジング自
体を導電性にする電磁波遮蔽の方法も周知である。

このような導電性樹脂成形品を製造する場合、繊維状導
電性材料を混入したチップを用い、所定形状に成形する
のが一般的である。

前述のような電磁波遮蔽用組成物チップは、従来、 （１）電線製造技術を利用して金属長繊維を熱可塑性樹
脂で包み込んで適宜長さに切断するが、（２）゛　金属
短繊維（たとえばビビリ振動切削法により製造した短繊
維）を熱可塑性樹脂に混練押出機を用いて混練し、スト
ランドを切断して製造されていた。

しかしながらこのような電磁波遮蔽用組成物チップの製
造方法によれば、（１）の方法においては、金属繊維少
量に対し多量の熱可塑性樹脂を用いなければならず、非
能率的であると同時に、金属繊維と熱可塑性樹脂の混合
比率を、目的とする比率に調整することが困難なことが
知られている。

また、（２）の方法によれば、金属長繊維を用いること
ができず、目的とする電磁波遮蔽効果をえるためには、
多量の金属繊維が必要になると共に、混練により金属繊
維の切断なども起こり、電磁遮蔽効果を悪くする。これ
を補うため、さらに多量の金属繊維が必要になるという
欠点があった。

本発明は上述の点に鑑みなされたものであり、上記のよ
うな電磁波遮蔽用組成物デツプを製造するにあたり、細
繊化された金属長繊維をトウ状に集束し、このトウを熱
可塑性樹脂で固定し、適宜長さに切断することにより、
電磁波遮蔽用組成物チップの製造方法を提供することを
目的とする。

また本発明は金属繊維に形成される被覆層の均一な、ま
た被覆層厚の制御性のよい新規な電磁波遮蔽用組成物チ
ップの製造方法を提供することを目的とする。

したがって、本発明による電磁波遮蔽用組成物チップの
製造方法は、トウ状に集束された金属長繊維を熱可塑性
樹脂モノマーが噴霧されている室を通過させることによ
り、金属長繊維に熱可塑性樹脂モノマーを付着させ、次
いで前記金属長繊維に付着した熱可塑性樹脂モノマーを
重合させて熱可塑性樹脂ポリマー被覆金属長繊維を形成
させたのち、前記熱可塑性樹脂ポリマー被覆金属長繊維
を適宜長さに切断したことを特徴とするものである。

本発明による電磁波遮蔽用組成物チップの製造方法によ
れば、細繊化された金属長繊維のトウ状物を熱可塑性樹
脂モノマーが噴霧されている室を通過させて熱可塑性樹
脂モノマーを金属長繊維のトウ状物に付着させたのち、
この熱可塑性樹脂モノマーを重合して熱可塑性樹脂ポリ
マー被覆金属長繊維を連続して製造し、適宜長さに切断
するのであるから、効率よく、金属繊維の長さを所定の
長さに保ったチップが製造できるという利点がある。

本発明を更に詳しく説明する。

本発明において使用されるトウ状に集束された金属長繊
維は引抜き法により製造された金属長繊維であれば、基
本的に限定されるものではなく、従来導電性を樹脂に付
与するために充填されている金属長繊維ならばいかなる
ものでもよい。たとえば、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛
、鉛、モリブデンあるいはステンレ、黄銅など合金の各
繊維であることができる。

使用される金属長繊維の径は、基本的に限定されるもの
ではないが、良好な電磁遮蔽効果を有する電磁遮蔽用成
形品を製造するためには、１〜１００μｍ程度であるこ
とが望ましい。１μｍ未満であると、熱可塑性樹脂モノ
マを付着させる工程あるいは重合工程□において切断さ
れる虞を生じ、また、１００μｍを超えると、本発明に
より製造された電磁波遮蔽用組成物チップを用いて製造
された成形品の外観が悪化し、また金属繊維の添加量を
多くしないと所望の導電性かえられなくなるという欠点
を生じるおそれがあるからである。

このように細繊化されたトウ状に集束された金属長繊維
を熱可塑性樹脂モノマーが噴霧されている室を通過させ
る。

前記の熱可塑性樹脂モノマーは、本発明において基本的
に限定されるものではなく、噴霧されている室において
有効に金属繊維を被覆しえるものであればいかなるもの
でもよい。たとえば、スチレンモノマ、アクリル酸モノ
マ□−、アクリル酸エステルモノマーなどの一種以上を
用いることができる。

前述のようなモノマー噴霧雰囲気は、熱可塑性樹脂モノ
マーの下方より多孔性板を介し、圧縮空気などの流動用
ガスを吹き上げて粉末を流動噴霧状態にするものである
。

このモノマー噴霧雰囲気の粉体密度は、好ましくは５０
％以上であるのがよい。５０％未満であると、良好に熱
可塑性樹脂モノマーが金属繊維に付着しない虞がある。

このモノマー噴霧雰囲気中を通過する金属繊維は、熱可
塑性樹脂モノマー層を均一に形成するためには、予熱さ
れているのが好ましい。この予熱温度は、好ましくは２
０〜４０℃であるのがよい、、２０℃未満であると、モ
ノマーの金属長繊維・＼の浸透が悪く、また、４０℃を
超えると、部分的重合がはじまり好ましくないからであ
る。

さらにこのモノマー噴霧雰囲気中の通過時間は、。

・３〜１０分であるのがよい。３分未満であると、充分
に熱可塑性樹脂モノマーが金属繊維に充分に付着しない
虞を生じ、一方１０分を超えて浸漬してもそれ以上浸漬
効果は発揮されないからである。

に対し、５重量％以上付着されるのが好ましい。

５重量部未満であると、全部の単繊維が完全に固着せず
切断した際金属繊維の脱落が生しる危険がある。

次ぎに、このように熱可塑性樹脂モノマーを付着した金
属長繊維の前記熱可塑性樹脂モノマーを重合し、金属長
繊維表面に熱可塑性樹脂ポリマー層を形成する。

熱可塑性樹脂モノマーを重合する方法は基本的に限定さ
れるものではない。たとえば、重合開始剤を含む液体浴
中に浸漬し、熱可塑性樹脂モノマーを重合してもよいし
、また重合開始剤を噴霧した雰囲気中を通過させ、熱可
塑性樹脂モノマーを重合することができる。すなわぢ、
このような重合工程は熱可塑性樹脂モノマーを重合させ
る従来の方法を用いることができる。

重合開始剤も従来のものを有効に用いることができる。

たとえば過酸化ベンゾイルなどを用いることができる。

次ぎに熱可塑性樹脂ポリマー層を形成した金属繊維を適
宜長さに切断し、電磁波遮蔽用組成物チップとするもの
であるが、この切断長は、金属繊維のアスペクト比（繊
維長／径）が１００〜３０００となるように切断するの
が好ましい。アスペクト比が１００未満であると、金属
繊維の添加量を多くしないと電磁波遮蔽効果が高くなら
ないし、また３０００を超えると、金属繊維の均一分散
が極めて困難になり、無理に混練すると金属繊維切断に
より添加量と効果のバランスが崩れる虞があるからであ
る。

このように熱可塑性樹脂ポリマー被覆金属長繊維を前記
と同様に切断し、電磁波遮蔽用組成物チップとするもの
である。

次ぎに本発明の実施例について説明する。

実施例１ 直径３０μｍに細繊化されたアルミニウム長繊維を７０
本集めてトウ状にした。

この集束されたトウ状アルミニウム長繊維を連続的にア
クリル酸モノマーがスプレーガンにより切り状に噴霧さ
れている密閉されたゾーンを速度２ｍ／ｍ３ｎの速さで
通過させた。この間アクリル酸モノマーが噴霧されたゾ
ーンを通過するのに要した時間は３分間であった。また
アルミニウム長繊維に付着したアクリル酸モノマーはア
ルミニウム繊維に対し７重量％であった。

上述のようにしてできたアクリル酸モノマーを付着した
アルミニウム長繊維を１００℃の熱処理を行って、アル
ミニウムモノマーを重合させた。得られたアクリル酸長
繊維はアクリル酸樹脂により被覆されたストランドとな
った。

このストランドをストランドカッターにおいて１２龍の
長さに切断し、電磁波遮蔽用組成物チップをえた。

得られた電磁波遮蔽用組成物チップ３２重量％とＡＢＳ
樹脂（三菱レーヨン社製、ダイヤベラｌ−３００１）　
６８重量％を射出成形機（日本製鋼所：　Ｎ−１００）
を用いて３　Ｘ２００　Ｘ２００　ｍｍの平板を作製し
た。

この平板の体積固有抵抗および電磁波遮蔽効果を測定し
、下記の値を得た。

体積固有抵抗（Ω・ｃｍ）　２．６Ｘ１０−　”電磁遮
蔽効果（ｄＢ） （電界波）　２００Ｍ１ｌｚ　４２ ５００ＭＨｚ　５３ ７００ＭＨｚ　５７ １０００ＭＨ２４８ 比較例１ 実施例に使用したアルミニウム長繊維のトウ物を１２ｍ
の長さに切断したアルミニウム繊維３２重量％と実施例
１に使用したＡＢＳ樹脂６８重量％を二軸混練押出機を
用いて電磁波遮蔽用樹脂組成物を作製しようとしたが、
アルミニウム繊維が開繊せず混線ができなかった。

比較例２ びびり振動法で、切削してえた直径３０μｍ、長さ１２
＋ｕのアルミニウム繊維３２重量％を二軸混練押出機で
混練位で混練して電磁波遮蔽用樹脂組成物を得た。

混練に際しては、アルミニウム繊維がファイバボールを
形成し、極めて混線作業が困難であったが、無理に混練
した。えられた組成物を用い実施例と同じに平板を成形
し、体積固有抵抗および電磁波遮蔽効果を測定し、下記
の値を得た。

体積固有抵抗（Ω・ｃｍ）　８．６　Ｘ　１０２電磁遮
蔽効果（ｄＢ） （電界波）　２００ＭＨｚ　０ ５００ＭＨｚ　Ｑ ７００ＭＩＩｚ　０ １０００Ｍ）１ｚＯ 出願人代理人　雨　宮　正　季

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ｆｆ）　金属線材を引抜きにより細線化した金属長繊
   維トウ状物を熱可塑性樹脂モノマー噴霧中に浸漬し、次
   ぎに前記金属長繊維に付着した熱可塑性樹脂モノマーを
   重合させて熱可塑性樹脂ポリマー被覆金属長繊維を形成
   させ、この熱可塑性樹脂ポリマー被覆金属長繊維を適宜
   長さに切断したことを特徴とする電磁波遮蔽用組成物チ
   ップの製造方法。