JPS60184528A - フツ素樹脂成形物の表面処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフッ素樹脂成形物の表面処理方法に関するもの
である。

フッ素仙脂成形物は表面活性が小さく、その表面に文字
、図形等を印刷する場合、或いは他の物品と接着せしめ
る場合等には、通常、表面処理を施している。

本出願人はフッ素樹脂成形物の表面処理方法として、既
に特公昭５３−４３１９７号公報或いは特公昭５６−１
３３６号公報において、フン素樹脂成形物ニ対し高周波
スパッタエツチング処理する方法を提案した。この処理
によれば、フッ素樹脂成形物の表面活性が高められ、印
刷性、接着性等の特性が向上するので、該成形物の適用
範囲が広がりつつあり、工業的に注目を集めている。

このスパッタエツチング処理とは、耐圧容器内で減圧雰
囲気下において陰陽両電極間に高周波電圧を印加し、放
電域のイオンエネルギーの大きい陰極暗部において、放
電によって生じた陽イオンを加速して、陰極上のフッ素
樹脂成形物表面に衝突させる処理である。このための装
置は、耐圧容器内に陰極と＠極が対向して配設され、陰
極はインピーダンス整合器を介して高ｊ＠仮電源に接続
され、＠極は高周波電源のアース側に接続されて構成さ
れている。陰極の外側にはシールド用電極が配設され、
アース電位に保たれている。

ところで、従来からスパッタエツチング処理に際しては
陰極として剛性を有する平板状電極を用いている。

面して、スパッタエツチング処理は上記した如く、陰極
暗部において、放電によって生じた陽イオンをフッ素樹
脂成形物表面ｖｃ衝突させるもので、この陰極暗部領域
は陰極表面近傍に限られる。

従って、シート状の平面形状物には有効であるが、パイ
プ状、スカート状等の中空物品の如く、立体形状をした
フッ素樹脂成形物は、スパッタエツチング処理するに際
し平板状の・陰極上に配置すると、その遠点までの距離
が大きく、その処理対象表面の一部が陰極暗部領域外に
はみ出すことがあり、均一なスパッタエツチング処理を
施すことが固辞であることが判った。更に、フッ素樹脂
成形物の陰極との接触部も処理できないものである。

本発明は従来技術の有する上記問題を解決したフッ素樹
脂成形物の表面処理方法に係り、７７禦樹脂成形物の表
面形状に沿うように湾曲、折り曲げ等変形し得る金属箔
電極を陰極とし、前記成形物をスパッタエツチング処理
することを特徴とするものである。

以下、図面を参照しながら本発明の詳細な説明する。図
面において、１は金属から成る耐圧容器であり、ガス供
給管２および排気管３が付設されている。この容器１は
陽極（接地電極）を兼ねており、放電により発熱するた
め、壁内に冷媒通路を設ける方法等により冷却するのが
好ましい。４は補助電極であり、高周波′電源５とのイ
ンピーダンス盤台をする。パイプ状のフッ素樹脂成形物
６は金属線７および金属棒８Ｖｃより、補助電極４に吊
り下げ保持される。この成形物６の内周面全面には、第
２図に示す如く、湾曲された厚さ約２０〜５００ｐｍの
銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔等から成る金属箔
￥Ｌ極９が璽接されている。なお、１０は補助″電極を
支持する絶縁碍子、１１はアース、１２はガス供給管２
のバルブである。

而して、７ノ素樹脂成形物６の外周面をスパッタエツチ
ング処理するには、ガス供給管２のバルブ１２を開いて
雰囲気ガスを供給すると共に排気管３から真空ポンプ等
により減圧し、容器１内を所定雰囲気圧に調整し、その
後電源５から高周波電圧を印加し、所定時間放電を行な
う。この放電により陰極としての金属箔電極９の外周面
上には成形物と相似形の陰極暗部が生じ、この領域にお
いてフッ素樹脂成形物６の外周面がスバツタエノンチン
グ処理される。この場合、金属箔電極６からパイプ状の
成形物６の外周面までの距離は該成形物６の肉厚に等し
く、比較的小さいので、成形物６の外周面はいずれの個
所も陰極暗部領域内に存在することになり、外周面全面
が均一にスパッタエツチング処理される。

第３図はパイプ状のフッ素樹脂成形物の内周面全面をス
パッタエツチング処理する場合における成形物６への金
属箔電極９の取り付けを示しており、湾曲せしめられた
金属箔゛電極９は成形物６の外周面全面を教うように密
接さｎている。１３は成形物６を保持するクランプであ
り、成形物６の大きさに応じて１個もしくは複数個用意
する。

なお、フッ素樹脂成形物が角状パイプのような場合には
、金属箔電極を該成形物の表面形状に沿うように折り曲
げて用いる。

本発明の方法に供する成形物はフッ素樹脂製のものであ
れば特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン
、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、三７フ
化塩化エチレン重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体から成る成形物はスパッ
タエツチング処理効果が著しいので好適である。

スパッタエツチング処理時の雰囲気圧、放電電力はフッ
素樹脂成形物の材質等に応じて設定するが、雰囲気圧は
通常０００５〜０．５Ｔｏｒｒ好ましくは０．０５〜０
．２Ｔｏ　ｒ　ｒであり、放電電力は通常　０．１〜５
Ｗａ　ｔ　ｔ／ｃＪ好ましくは０．５〜４Ｗａｔｔ／ｃ
＋Ｉである。

また、放電処理鼠、即ち、放１Ｍ、Ｓ力（Ｗａ　ｔ　ｔ
／ｃ＋＋Ｄと処理時間（ｓｅｅ）の槓は通霜約０．１〜
２００ＶＶａｔｔ−８ｅｃ／ｃｒＡ好ましくは約１〜１
００ｗａｔｔ−８ｅＣ／ｃｄである０ スパッタエツチング処理に用いる高周波電源としては、
通常数百ＫＨｚ−数十ＭＨｚの周波数のものを用い得る
が、実用上は工業割当周波数の１３゜５６Ｍ、Ｈｚの電
源を用いるのが好ましい。

雰囲気ガスとしては種々の気体を用いることができるが
、実用上はアルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、チッ素
ガス、炭酸ガス、水蒸気等が好ましい。

本発明は上記のように構成されており、陰極としてスパ
ッタエツチング処理対象物であるフッ素樹脂成形物の表
面形状に沿って密接するように変形し得る金属箔電極を
用いており、該成形物がシート、フィルム或いは平板の
場合は痛論のこと、パイプ状、スカート状等の中空物品
であっても、その表面を均一に処理できる特徴・がある
。

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。

実施例′１ 肉厚１　ｔｎｍ、内径１００ｓＩ＋１１長さ４５０　ｍ
ｍ（Ｄ　ホ’Ｊ　ｆ　ドラフルオロエチレン製パイプの
内周面全曲に、厚さ２５／””の銅箔を湾曲させて密接
せしめ陰極とする。

次に、パイプを第１図に示すと同様に耐圧容器内の補助
電極に吊り下げ保持する。

その後、雰囲気ガスとしてアルゴンを、高周波電源とし
て　１３．５６　ＭＨｚの電源を各々用い、雰囲気圧０
．０ＩＴｏｒｒ　ｓ放電電力４　Ｗａ　Ｃｔ／ｃ＋／　
（Ｄ条件でパイプの外周面を３０秒間スパッタエツチン
グ処理した。

処理効果を知るため、パイプの外周面に印刷用塗料（タ
ーナ−色彩社製、商品名ターナ−ネオスプレーブラック
）を塗布し、５０°Ｃで３０分間加熱して乾燥したとこ
ろ、塗料層がパイプの外周面全面に均一に形成された。

また、塗料層に感圧性粘着テープを貼り付け、その後剥
離したところ、テープは塗料層と粘着剤層の界面で剥離
し、塗料がパイプ表面から剥れるようなことはなく、パ
イプ表面における印刷性は良好であった。

套考のため、上記と同じパイプの外周囲に対し、平板状
電極を用いる以外は全て同様にしてスパッタエツチング
処理を施し、その処理面に塗料層を形成せしめ、該塗料
層に粘着テープを貼り付けた後、テープを剥離したとこ
ろ、塗料層が部分的にパイプ表面から剥れ、処理が均一
になされていなかった。

実施例２ 実施例１で得た処理パイプの外周面全面に厚さ２０ｆｉ
’ｈのアルミニウム箔を湾曲させて密接し、次いで実施
例１と同条件で該パイプの内周面全面をスパッタエツチ
ング処理した。

この両面処理パイプから１２．５酩Ｘ　２５ｍｍの試料
片を切り取り、該試料片の両面にエポキシ樹脂接着剤（
小西儀助商店（株）、商品名ボンドＥセットクリアー）
を塗布し、厚さ２闘の２枚の鋼板で挾み、圧力１００９
／ｃＪ１温度８０”Ｃの条件で加熱硬化させ、その後、
温度２５°Ｃ１引張速度１　ｍｍ／ｍ　ｉ　％にてせん
断接着力を測定したところ、１６帆す／ｃｒｌと大きな
値を示し、バイブ表面における接着性は良好であった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るフッ素樹脂成形物の表面処理方法
の実例を示す概略図、第２図および第３図は本発明の実
施に使用するフッ素樹脂成形物への金属箔電極の取り付
は状態の実例を示す側面図である。 １・・耐圧容器　５・・・高周波電源 ６・・・フッ素樹脂成形物　９・・・金属箔電極第　／
　図 第２図　第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フン素樹脂成形物の表面形状に沿うように湾曲、折り曲
   げ等変形し得る金属箔電極を陰極とし、前記成形物を高
   周波スパッタエツチング処理することを特徴とするフッ
   素樹脂成形物の表面処理方法。