JPS6018242Y2

JPS6018242Y2 - 旋盤等のチヤツク爪

Info

Publication number: JPS6018242Y2
Application number: JP12540080U
Authority: JP
Inventors: 幸孝松田; 国友野村
Original assignee: トヨタ自動車株式会社
Priority date: 1980-09-03
Filing date: 1980-09-03
Publication date: 1985-06-03
Also published as: JPS5748006U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、旋盤等のチャックにおける被加工物把握用の
チャック爪の改良に関するものであり、被加工物に応じ
たチャック爪の交換時間を短縮でき、該爪による把握径
の規正が容易であり、把握精度の再現性が確実なチャッ
ク爪を提供することを目的としている。

従来の旋盤等におけるチャック爪は、安全性と確実性と
を保証する必要上、クランプボルトでチャック本体に固
定されているのが一般的構造である。

このため、チャック爪交換に当っては、クランプボルト
の締め、緩めに要する時間が大となり、準備作業時間が
多くなる欠点があり、特に多種少量生産の際にその欠点
が大きな問題となっている。

上述の欠点を避けるため、油圧等を利用してチャック爪
の固定を行い、交換作業の迅速化を図ったものも提案さ
れているが、チャック本体の構造が特殊なものとなる外
に、特別の付属設備が必要であるため、設備が嵩むのみ
でなく、チャック爪による把握径の規正に困難を伴なう
別の欠点を有している。

本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載される構成と
することにより、上述の如き欠点の無いチャック爪を得
たものである。

以下、図示例についてその構成を説明する。

本考案に係るチャック爪１は、第１図に示されるように
、従来のものと同じく、チャック本体２の前端面に等間
隔に配置されるものであり、該チャック爪１は、第２図
に示されるジョーホルダー３と、第３図に示されるトッ
プジョー４とて構成されている。

ジョーホルダー３は、第２図、第４図に示されるように
、裏面５側に、チャック本体２に固定するためのセレー
ション６並に取付ボルト孔７，８よりなる固定部を備え
、チャック本体２上の定位置に固定されるものである。

またジョーホルダー３の表面９側には、第１図中符号Ａ
で示すようにチャック本体２に固定した位置において、
該本体２の半径方向に走る凹溝部１０が形成されている
。

図示例の凹溝部１０は、断面凸字状の凹陥部とされてい
る。

また、ジョーホルダー３の主体部に、凹溝１０とと直交
する２個所の切欠部１１．１２が形成され、表面９側が
並列する２個の前側の突出体１３と、後側たる後述の突
出体１６側の突出体１４に形成され、この突出体に前記
凹溝部１０が連通して形成されているが、この切欠部１
１，１２は１個でも３個でもよい。

また前述のジョーホルダー３には、チャック本体２の周
縁１３側において、前記凹溝部１０と直交するストッパ
面１５を有する突出体１６が形成されている。

他方、トップジョー４は、前記構造のジョーホルダー３
に嵌着されるものであり、第３図、第４図に示されるよ
うに、その下面１７にジョーホルダー３の凹溝部１０の
断面形状に合致する断面凸字状の前側の嵌合突部１８と
、後側の嵌合突部１９とが突設されている。

嵌合突部１８，１９は、ジョーホルダー３の前側の突出
体１３をまたぎうる間隔Ｗを置いて並設され、また後側
の嵌合突部１９は、ジョーホルダー３の切欠部１１内に
嵌入しうる厚さＤに形成されている。

このため、後側の嵌合突部１９を切欠部１１に臨ませ、
嵌合突部１８，１９で、前側の突出体１３をまたぐよう
にして該嵌合突部１Ｂ、１９を凹溝部１０に合致させ、
図において矢印（イ）方向に摺動させると、嵌合突部１
８，１９は突出体１３゜１４のそれぞれの凹溝部１０内
に確実に嵌合することとなる。

なお、前述のように、ジョーホルダー３側の切欠部の数
に応じてトップジョー４の嵌合突部の数も変るものであ
る。

トップジョー４は、上述の嵌合状態において、ジョーホ
ルダー３の突出体１６のストッパ面１５に当接する端面
２０を有しており、この端面２０がストッパ面１５に当
接することにより、端面２０の反対側に位置する被加工
物把握用の端面２１の位置が規正されるように構成され
ている。

他方、ジョーホルダー３の先端部２２には、上述のよう
に嵌合されたトップジョー４の抜は止め機構２３が配設
されている。

第２図、第４図に示される抜は止め機構２３は、孔２４
内に挿入された突子２５と、突子２５を突き上げている
バネ２６とで構成され、突子２５の先端が斜面２７とさ
れたものであり、斜面２７はジョーホルダー３の外側が
低く、突出体１６側が高くなる斜面とされ、トップジョ
ー４の嵌合突部１８，１９を凹溝部１０に嵌入するとき
、突子２５が孔２４内に没入し、嵌入し終ると再び突子
２５は突出し、斜面２７の高い方の周縁で嵌合突部１８
を係止し、凹溝部１０からトップジョー４が抜は出すの
を防止している。

符号２８は突子２５に付されたノブであり、これを押し
下げることにより、突子２５による係止を解除しうるよ
うになっている。

またジョーホルダー３の前記突出体１６の下部には、ト
ップジョー４の嵌合突部１９の側面に向って突出する押
圧子２９が、バネ３０で突出弾性を付与されて配設され
、常時、トップジョー４に矢印（ロ）で示すように、凹
溝部１０から抜は出す方向の弾性を与えている。

このため、前述の突子２５の係止をノブ２８で除くと同
時に、トップジョー４は、押圧子２９によって、ジョー
ホルダー３の凹溝部１０から抜は出すよう押進させられ
る。

前述の押圧子２９は、突出体１６の孔３１内に配置さ、
調節ネジ３２でバネ３０の押圧弾性を強弱に調節される
ように構成されている。

また抜は止め機構２３としては、第５図に示されるよう
に、ジョーホルダーとトップジョーとの何れか一方の穴
３３内に配置された、バネ３４で弾圧されているボール
３５と、他方に形成されたボール受溝３６とよりなる係
止構造としてもよい。

第２図、第４図に示す実施例では、押圧子２９が設けら
れているが、か）るトップジョー３の押し出し機構は必
須ではない。

以上説明したチャック爪１は、第１図中符号Ａで示すよ
うに、ジョーホルダー３をチャック本体２上の正しい位
置に固定したのち、同図中符号Ｂで示すように、トップ
ジョー４の嵌合突部１８゜１９をジョーホルダー３の突
出体１３にまたがらせて凹溝部１０に臨ませたのち、該
トップジョー４を矢印ハ方向に摺動さぜると、前述のよ
うに、端面２０がストッパ面１５に当接した位置で、バ
ネと突子よりなる抜は止め機構２３が作用し、ジョーホ
ルダー３とトップジョー４とは、第１図生首号Ｃで示す
状態となり、被加工物を把握するに備えられるものであ
る。

チャック爪の交換に当っては、ワンタッチ操作で抜は止
め機構２３を非作用状態としてトップジョー４を抜き取
り、予め別に準備されているトップジョーを嵌装すれば
よい。

本考案は、以上説明１７た構成９作用のものであって、
ジョーホルダー３の主体部には、切欠部１１．１２によ
って突出体１３．１４を形威し、トップジョー４に、こ
の突出体１３にまたがり、かつ切欠部１１に嵌入しうる
嵌合突部１８，１９を形威しであるため、トップジョー
４の抜き取り、嵌挿のためのスライドストロークを短か
くでき、トップジョーの端面２１同士の干渉を防止でき
る効果がある。

更に、チャック爪の交換は、単にワンタッチ操作による
バネと突子よりなる抜は止め機構の操作によるトップジ
ョーのみの抜き取り、嵌装という作業のみて遠戚され、
交換作業時間を著しく短縮でき、しかも断面凸字状の凹
溝部と断面凸字状の嵌合突部との係合によりジョーホル
ダーとトップジョーとが嵌合されているので、両者は確
実に一体化される効果を奏する。

またトップジョーの端面間の、被加工物を把握する際の
把握径は、チャック本体に固定されるジョーホルダー・
のストッパ面と、トップジョーと端面との当接により、
規正されるので、その規正がきわめて容易となる効果も
有１．ている。

また、トップジョーが同一・である限り、装脱を繰り返
し２ても、常に正確な把握径が再現されるので、把握精
度の再現性が確実となる効果も有している。

そして、トップジョーが均質に製作されている限り新し
、いトップジョーを装着、使用するに当り、再調整等の
必要がなく、作業性を向上させうる効果も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例たるチャック爪を取り付けた
チャック本体の正面図、第２図は第１図に示される実施
例のジョーホルダーの斜面図、第３図は第１図に示され
る実施例のトップジョーの斜面図、第４図は第１図中Ｉ
Ｖ−ＴＶ線における要部のみの断面図、第５図は抜は止
め機構の別の例の拡大断面図である。１・・・・・・チャック爪、２・・・・・・チャック本
体、３・・・・・・ジョーボルダ−４・・・・・・トッ
プジョー５・・・・・・裏面、９・・・・・・表面、
１０・・・・・・凹溝部、１１，１２・・・・・・切欠
部、１３・・・・・・前側の突出体、１４・・・・・・
後側の突出体、１５・・・・・・ストッパ面、１８・・
・・・・前側の嵌合突部、１９・・・・・・後側の嵌合
突部、２０・・・・・・ストッパ面に当接する端面、２
１・・・・・・把握する端面、２３・・・・・・抜は止
め機構、２５・・・・・・突子、２６・・・・・・バネ
、Ｄ・・・・・・厚さ、Ｗ・・・・・・間隔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

チャック爪がジョーホルダーと、これに嵌着されるトッ
プジョーとで構成されており、ジョーホルダーは、その
裏面側に、チャック本体への固定部を備え、またその表
面側に、チャック本体への固定位置において、該本体半
径方向に走る断面凸字状の凹溝部と該凹溝部と直交する
切欠部によって形成された突出体と、前記本体周縁側に
おいて前記凹溝部と直交し、前記突出体側を向くストッ
パ面とを備えており、トップジョーは、ジョーホルダー
の凹溝部に摺動自在に嵌入されるところの、間隔を存し
て並列する断面凸字状の前後両側の嵌合突部と、ストッ
パ面部に当接する端面と、被加工物を把握する端面とを
備え、前記嵌合突部間の間隔は、ジョーホルダーの突出
体をまたぎうる寸法とされ、前記後側の嵌合突部は、ジ
ョーホルダーの切欠部内に嵌入しうる厚さとされている
と共に、前記凹溝部と嵌合突部との間には、バネで常時
突出させられている突子を備える抜は止め機構が配設さ
れていることを特徴とする旋盤等のチャック爪。