JPS6016436B2 - ε−カプロラクトンの精製法 - Google Patents

ε−カプロラクトンの精製法

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JPS6016436B2
JPS6016436B2 JP10966776A JP10966776A JPS6016436B2 JP S6016436 B2 JPS6016436 B2 JP S6016436B2 JP 10966776 A JP10966776 A JP 10966776A JP 10966776 A JP10966776 A JP 10966776A JP S6016436 B2 JPS6016436 B2 JP S6016436B2
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JP
Japan
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caprolactone
cyclohexanone
present
distillation
acetaldehyde
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JP10966776A
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幸雄 滝川
信孝 岡
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はごーカプロラクトンの精製法に関するものであ
る。
さらに詳しくは、本発明は蒸留によりご−カプロラクト
ンを精製する方法の改良に関する。
ご−カブロラクトンはポリエステルポリオール、ご−カ
プロラクタムなどの原料として工業的に有用な化合物で
ある。ごーカプロラクトンの製造法としては、例えばシ
クロヘキサノンをアセトアルデヒドとともに酸化する方
法が代表的である。
この方法により得られる反応混合物中には、ご−カプロ
ラクトンの他に、酢酸、未反応シクロヘキサノン、アセ
トアルデヒドなどが含まれている。これらの不純物は通
常、蒸留により沸点の低いものより順次除去されるが、
ご−カプロラクトンは高温では重合し易いという性質を
有する。したがって、酢酸、アセトアルデヒドの除去は
容易にできるが、沸点の高いシクロヘキサノン(常圧沸
点155.6℃)の蒸留は困難である。すなわち、シク
ロヘキサノンの蒸留は、減圧で行なっても実際の塔底温
度は100午0以上の高温となり、ご−カプロラクトン
の損失が大きくなることは避けられない。従来、この欠
点を改良するために、例えば、蒸留塔内での滞留時間を
短かくしたり、また、環流比を小さくしたりすることが
提案されているが、未だ十分ではなかった。本発明者等
は上記実情に鑑み、シクロヘキサノンの蒸留工程におけ
るごーカプロラクトンの損失を防止する方法につき検討
をしたところ、ごーカプロラクトンの損失原因が粗ごー
カプロラクトン中に含侵される高沸ハルッ成分に起因す
ることを見し、出した。
特に、シクロヘキサノンの蒸留工程では搭底にご−カプ
ロラクトンとともに高沸ハルッ成分が濃縮された形で存
在するので、ご−カプロラクトンの損失が著しい結果と
なる。本発明者等はこの知見に基づき更に検討を進めた
ところ、シクoヘキサノンの蒸留工程よりも前に、例え
ば塔底より高沸ハルツ成分を除く蒸留を行なうと、シク
ロヘキサノンの蒸留工程でのどーカプロラクトンの損失
が格段に少なくなるばかりか、その後の蒸留工程でもご
−カブロラクトンの損失が殆んどなくなることを確認し
本発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は、シクロ
ヘキサノンを酸化して得たごーカプロラクトンを含む反
応混合物を蒸留することにより不純物を除去するご−カ
プロラクトンの精製法において、未反応シクロヘキサノ
ンの蒸留工程よりも前に高沸ハルッを除去することを特
徴とするごーカプロラクトンの精製法に存する。本発明
を詳細に説明するに、本発明の精製法が適用されるごー
カプロラクトンの製造方法としては、シクロヘキサノン
を酸化する方法であればよく、例えば、シクロヘキサノ
ンとアセトアルデヒドとを共酸化する方法、シクロヘキ
サノンを過酢酸あるいは過酸化水素にて酸化する方法な
どが挙げられる。
これら反応により得られた、ごーカプロラクトンを含有
する反応混合物より不純成分を除去して精製‘−カプロ
ラクトンを得るが、例えば、シクロヘキサノンをアセト
アルデヒドとともに酸化して得た反応混合物は通常、ご
ーカブロラクトンのほか、酢酸、シク。へキサノン、ア
セトアルデヒド、その他構造不明の副生物などの不純成
分を含んでおり、不純成分は沸点の低い化合物より順次
、蒸留により徐去される。例えば、先ず、アセトアルデ
ヒド(常圧沸点21℃)、次いで酢酸(常圧沸点11皮
0)、シクロヘキサノン(常圧沸点1556oo)と除
去し、最後にご−カプロラクトン(常圧沸点2353℃
)を蒸留により分離回収する。本発明の精製法はシクロ
ヘキサノンの蒸留工程よりも前に予め高沸ハルツ成分を
除去することを必須要件とするものである。高魂ハルッ
成分とは例えば、カプロラクトンオリゴマー、カプロラ
クトンポリマー、ヒドロキシカプロン酸、その他構造不
明の高灘物である。通常、高滋ハルツ成分の除去操作は
例えば、270午○以上、好ましくは300午○以上(
常圧)の沸点のものを蒸留分離して除去することにより
行なわれる。蒸留に際しては、常圧沸点斑7.5qCの
アジピン酸が一部分気相側に行く程度の温度、圧力条件
が好都合である。高沸ハルッ成分の分離は通常の単蒸留
装置で実施できるが上昇薄膜型蒸発器(ケスナー型)又
は流下膜型薄膜蒸発器を使用すると、滞留時間が短か〈
ごーカプロラクトンの損失が少ないので好ましい。本発
明の精製法による高潔ハルッ成分の除去工程では、通常
、ご−カプロラクトンに対して3〜1針音重量のシクロ
ヘキサノンが共存しており、高孫ハルッ成分が希釈され
た状態で存在するので、加熱蒸発操作を行なってもどー
カプロラクトンの損失は極めて少ない結果となる。また
、この段階で高沸ハルッ成分を除去することにより、後
のシクロヘキサノンの蒸留時には塔底に高沸ハルッ成分
が高濃度で存在することがなくなるので、r−カプロラ
クトンの損失は少なくなるのである。本発明を具体的に
実施するには、例えば、第1図に示すような精製プロセ
スで行なうことができる。以下、シクロヘキサノンとア
セトアルデヒドの共酸化により得られた反応混合物を例
にとり説明する。先ず、反応混合物をパイプ7よりアセ
トアルデヒド分離塔1に供聯合し、アセトアルデヒドを
パイプ8より回収する。
この分離塔1の条件は、通常、塔頂で圧力が500〜2
00皿orr.好ましくは760〜150中om、温度
が10〜40q○である。次いで、塔底成分は酢酸分離
塔2に供総合され、パイプ9より酢酸を回収する。この
操作は塔項の圧力を5〜10皿ord星度にして実施さ
れる。続いて、繁底成分は蒸発装置3に送られ、ここで
加熱によりガスと霧状によりガスと霧状の液滴との混合
物となされ、サイクロン型ミスト分離器4に送られる。
ここで高澱ハルッ成分を分離し、高灘ハルッ成分はパイ
プ12より抜き出される。蒸発装置での加熱は通常、1
5000以上の熱煤又は蒸気を用いて行なわれるが、3
に送られた混合物の約95%以上が気化されるような条
件が好ましい。4で高沸ハルツ成分を除去した後のガス
はシクロヘキサノン分離塔5へ供V給する。
シクロヘキサノン分離塔5では例えば5Ton程度の高
真空で繁頂温度を25oC程度としてシクロヘキサノン
をパイプ10より回収する。繁底成分は最後にどーカプ
ロラクトン精蟹塔6に供給し、頂部のパイプ1 1より
どーカプロラクトン精製品を得る。この精留塔6の温度
もできるだけ低くして例えば、9500前後の塔頂温度
とするのがよい。また、蒸留浅漬はパイプ13より抜き
出し、精製系の途中に循還してもよい。上述した本発明
の精製法によれば、シクロヘキサノンの蒸留工程でのど
−カプロラクトンの損失が従来法の約5分の1に減少す
るので工業的に好ましい。
次に、本発明を参考例および実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
参考例 〔ごーカプロラクトンの製造例〕内容積30そ
の蝿梓機付流通式オートクレープに、シクロヘキサノン
63.9重量%、アセトアルデヒド36.1重量%、触
媒としてナフテン酸コバルトをコバルトとして鱗pm含
む混合液を19.2夕/hrの割合で供給し、一方、酸
素8容量および窒素92容量%から成る混合ガスを酸素
として90モル/hrとなるように供給し、反応温度5
0qo、圧力10X9/のGで連続反応を行った。
得られた反応混合物を分析したところ、ご−カプロラク
トン11.2重量%、酢酸34.4重量%、アセトアル
デヒド0.9重量%、シクロヘキサノン481重量%、
その他成分5.丸重量%の割合であった。
実施例上記参者例で得られた反応混合物を第1図に示す
精製装置を用いて精製した。
先ず、パイプ7より反応混合物を16K9/hrの割合
で供V給すると同時にァセトアルデヒド分離塔1の塔底
温度を下げるためシクロヘキサノンと等モルの酢酸エチ
ルを供給し第1表に示す操作条件で精製を行ないパイプ
11より精製ごーカプロラクトンを1724夕/hrの
割合で得た。なお、反応混合物と同時に加えた酢酸エチ
ルは酢酸分離塔2で酢酸と共に蟹去した。第1表* 加
熱ジャケット濃度 このような試験に際し、各蒸留工程におけるご−カプロ
ラクトンの損失率を測定した。
その結果を第2表に示す。比較例 高沸ハルッ成分を除去しないことを除いては実施例と同
一条件でごーカプロラクトンを精製し、損失率を測定し
た。
その結果を第2表に併記する。第2表 第2表の結果から、本発明の精製法の方がご−カプロラ
クトンの総損失率が低いことが判る。
特に、シクロヘキサノン分離塔での損失率の差は非常に
大きいことが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の精製法の一例を示すフローシートであ
り、1はアセトアルデヒド分離塔、2は酢酸分離塔、3
は上昇薄膜型蒸発器、4はサイクロン型ミスト分離器、
5はシクロヘキサノン分離塔、6はご−カプロラクトン
糟留塔を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シクロヘキサノンを酸化して得たε−カプロラクト
    ンを含む反応混合物を蒸留することにより不純物を除去
    するε−カプロラクトンの精製法において、未反応シク
    ロヘキサノンの蒸留工程よりも前に高沸ハルツを除去す
    ることを特徴とするε−カプロラクトンの精製法。
JP10966776A 1976-09-13 1976-09-13 ε−カプロラクトンの精製法 Expired JPS6016436B2 (ja)

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JP2002179667A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Daicel Chem Ind Ltd ε−カプロラクトンの製造方法

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