JPS6016227Y2 - 建築物開口部の枠用横材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は枠体内部の横片に長さ方向に沿う止水部を設
け、縦材等の接続部分から室内側に雨水等が浸み込むの
を確実に防止するようにした建築物開口部の枠周横材に
関するものである。

周知の様に建築物開口部の枠は上材、下材及び左右の縦
材を組み合せて内部にガラス、パネルなどを嵌付けたも
ので、引違いの障子として、若しくは回転戸や窓として
、又は嵌め殺しの場合には嵌め殺し角枠として広汎に使
用されている。

この種の枠は大きいと左右の縦材間に中桟を横方向に渡
して内部を上下に区切り、ガラスやパネルを保護してい
る。

上記において上材、下材、中桟などの横材端部の切断加
工が不正確で、縦材との接続部分に隙間が生じると室外
側から雨水が浸み込み、この雨水がガラスなどや縦材の
室内面を流下して敷居を濡ら腰極端な場合には腐蝕させ
ることがある。

したがって従来は横材の左右端部を枠の内部横幅に一致
するように正確に切断加工しなければならなかったし、
切断部を縦材の対向面の形状に一致するようにしなけれ
ばならなかった。

特に各横材の切断加工は建築現場で行うので著しい手間
と時間を要する。

この様に十分な注意の基で横材の端部を切断加工しても
、確実に浸水を防ぐことができない。

又、横材の見込み寸法が縦材の見込み寸法より長いと、
接続部分から雨氷が浸み込む。

本案は上記に鑑み考案されたもので、引違い障子、回転
戸や窓、嵌め殺し角枠などガラスやパネルを有する建築
物開口部に枠において、横枠体の内部に長さ方向に沿っ
て横片を設け、該横片に縦材との接続部分から浸み込む
雨水を止める止木部を長さ方向に設け、該止木部から室
外側に延びる横片を室外側に向って下り傾斜する斜面と
することにより、横材と縦材との接続部分から雨水など
が室内側に浸入するのを確実に防止するようにしたもの
である。

以下本考案を図示の実施例について説明すると、図面の
実施例では建築物開口部の枠１を金属製の引違い障子と
して示しであるが、回転戸や嵌め殺し窓とした場合でも
よい。

枠１は上材２、下材３及び左右の縦材４，４を端部で強
固に接続してなるものである。

上材２、下材３及び左右の縦材４は対向面に開口部分５
を有するボケツと６を設け、各開口部分５にビードを装
着して枠内部にガラスなどを嵌込むのである。

上記した枠１の内部を横切るように設ける中桟７として
の横枠体は左右の縦材４に端部を止着して固定するもの
で、例えば室外面８と室内面９、及び両面８，９の対向
内部に上下に設けた横片１０．１０とからなり、特に上
方の横片１０に長さ方向に沿って止水部１１を設ける。

この止水部１１は縦材４と中桟７の端部との接続部分１
゛２から浸み込む雨氷などを止めるものである。

上記した上方の横片１０は室内面９から室外面８に向っ
て下り傾斜する上下の斜面１３．１３からなり、止水部
１１は両斜面１３．１３間に形威した段部１４として構
成されている。

また下方の横片１０′は上下の水平面１３’、１３’か
らなり、雨水平面１３’、１３’を段部１４で接続して
いる。

しかし横片としては第３図で示すように室外側の一部に
室外側に向って下り傾斜するように延びる斜面１５を形
威し、該斜面１５の傾斜上端に突設した隆出条１６を止
水部１１としてもよい。

上記のようにしてなる中桟７を縦材４，４間に取付ける
には、第２図で示すように中桟７の端部の左右側縁に切
欠部１８を形威して突出片１９を延設し、この突出片１
９を縦材４のポケット６内に挿入してビスなどで止着す
る。

突出片１９は横片１０により構成されるので、横片１０
の全長に形成されている止水部１１が縦材４のポケット
６内部にまで延びて奥端にまで達する。

したがって縦材４と中桟７の端部との接続部分１２に僅
かな隙間が生じたとき、雨水が室外側から浸み込んで横
片上に載ったとしても、雨水は止水部１１で止められて
枠１の室内側に浸み出すことがない。

そして止水部１１で止められた雨水は横片の斜面を室外
側に流れ、横方向に流れて突出片１９から縦材のポケッ
ト内部を流下し、室外側に排出するので室内側に浸み込
むことがない。

上記した実施例は止水部を中桟の横片に設けた場合を示
したが、上材及び下材の横片にも長さ方向に沿い形威し
、縦材との接続部分から雨水が浸み込んだとき室内面に
達するのを防ぐようにしてもよい。

以上要するに本考案によれば横枠材の横片に長さ方向に
沿って止水部を形威し、該止水部から室外側の横片を室
外側に向って下り傾斜する斜面にするだけで縦材と横材
端部との接続部分の僅かな隙間から雨水が浸み込んだと
しても室内側に浸み出さないし、浸み込む雨水が多くて
も斜面により止水部を越えて室内側に流れない。

したがって横材の切断加工を高精度にする必要がなく、
枠の組立て作業が容易になる。

また横材の見込み寸法が縦材の見込み寸法より長く、縦
材と横材との接続部分に大きな隙間が生じる場合に特に
有効である。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので第１図は縦断側面図、
第２図は横断平面図、第３図は本案の他の実施例の断面
図である。 １・・・・・・枠、２・・・・・・上材、３・・・・・
・下材、４・・・・・・縦材、７・・・・・・中桟、１
０・・・・・・横片、１１・・・・・・止水部、１２・
・・・・・接続部分、１３．１５・・・・・・斜面、１
４・・・・・・段部、１６・・・・・・隆出条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺な横枠体の内部に長さ方向に沿って横片を設け、該
   横片に縦材との接続部分から浸み込む雨水を止める止水
   部を長さ方向に設け、該止水部から室外側に延びる横片
   を室外側に向って下り傾斜する斜面とした建築物開口部
   の枠周横材。