JPS6015940Y2 - 内燃機関のクランク軸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、内燃機関のクランク軸の改良に関する。

多気筒内燃機関の中間に駆動ギヤを設けることがあるが
、この場合、第１図のように、クランク軸Ａを一体に鍛
造等によって設けて機械加工を施すものに於ては、中間
の駆動ギヤＢを切削するため、切削工具が入るようにす
る必要があって、駆動ギヤＢの左右のクランクホイール
Ｃ，Ｄ間の距離が長くなり、又、ギヤの研磨ができ難い
ので精度が悪く、ギヤ音が発生し易い。

このため、チェンヲ用いたスプロケットにすることが多
く、チェンテンショナ等の余分な部品が必要になって高
価になる。

又、第２図に示すように、クランク軸イと、クランクピ
ン口を順次圧入して組立てていく組立式のクランク軸に
於ては、別に切削加工した駆動ギヤ八を先にクランク軸
イに圧入しておくことができるが、クランク軸イとクラ
ンクピン口を圧入して組立てていくので、この圧入部分
の剛性が不足する欠点がある。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、以下第３
図及び第４図に示す本考案の実施例について説明する。

気筒間のクランク軸１の部分に駆動ギヤ２をクランク軸
１とは別体の環状としてその外周面に歯を切削加工する
。

そして、駆動ギヤ２を圧入するギヤ受部３をクランク軸
１の部分に設ける。

駆動ギヤ２の外側のクランクホイール４はクランクピン
５側に偏芯させて、小径クランクホイール４とする。

この径は、ギヤ受部３より小径で駆動ギヤ２の内径が通
る大きさとする。

そして、駆動ギヤ２を小径のクランクホイール４を通し
てギヤ受は部２に圧入固着する。

然るのち、小径のクランクホイール４に、小径のクラン
クホイール４に合わせて偏芯した孔６を設けた外ホイー
ル７を固着してバランスを保つ。

作用について説明する。

クランク軸１、クランクホイール４、クランクピン５は
、一体に一つの鍛造品等で作ることができ剛性が高い。

しかも、駆動ギヤ２は別に切削したものを固着できるの
で、精度高く加工することができ、気筒間の距離も短く
できる。

そして、駆動ギヤ２を通すために小径にしたクランクホ
イール４には、外ホイール７を圧入することによって、
バランスを保つことができる。

以上説明したように、この考案は、気筒間のクランク軸
に駆動ギヤを設けるものに於て、駆動ギヤの外側のクラ
ンクホイールをクランクピン側に偏芯させて小径とし、
該小径のクランクホイールを通して環状の駆動ギヤを内
側に通してギヤ受は部に固着し、小径のクランクホイー
ルに、偏芯した孔を有する外ホイールを固着するように
したので、クランク軸を一体に形成して剛性を高くする
ようにしながら、駆動ギヤは別に切削したものを固着で
きて、クランク軸を短くできる。

そして、小径クランクホイール４には外ホイール７を固
着してバランスを保つごとができ、外ホイール７は固着
しても、クランクピンを外れていて強度には無関係にで
きる。

こうして、クランク軸を安価にでき、しかも精度の高い
駆動ギヤを用いることができ、剛性も高くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一体クランク軸を示す正面図、第２図は
従来の組立式クランク軸を示す一部縦断正面図、第３図
及び第４図は本考案の一実施例を示し、第３図は要部を
縦断した正面図、第４図は第３図Ｘ−Ｘ矢視図である。 １・・・・・・クランク軸、２・・・・・・駆動ギヤ、
３・・・・・・ギヤ受は部、４・・・・・・小径のクラ
ンクホイール、５・・・・・・クランクピン、６・・・
・・・孔、７・・・・・・外ホイール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クランク軸に、駆動ギヤを固着するギヤ受部と、クラン
   クピン側に偏芯しかつ該ギヤ受部より小径のクランクホ
   イールとを一体に形成するとともに、上記小径のクラン
   クホイールの径より大きな内径を有し外周面に歯を設け
   た環状の駆動ギヤを、前記小径のクランクホイールを通
   して前記ギヤ受部に固着し、前記小径のクランクホイー
   ルに偏芯した孔を有する外ホイールを固着したことを特
   徴とする、内燃機関のクランク軸。