JPS60153938A - 新規なリポソ−ムの作製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリオール類を利用した新規なリポソームの作
製法を提供するものである。本発明方法により得られる
リポソームは、それを配合して、皮治・毛髪の保湿、柔
軟化及び損傷した皮Ｊ＋’ｊ・毛髪のバリアー機能の低
下を改善することを目的とした化粧料及び皮膚外用剤等
の皮膚塗イＩＪ用組成物を調製し得るものである。

従来、リポソーム作製にあたっての代表的方法であるｔ
ｌｙｄ　ｒａ　ｔ　ｉ　ｏｎ法（Ａ、Ｄ、Ｂａｎｇｈａ
ｍ、Ｍ、Ｍ。

Ｓ　しａｎｄｉｓｈ　ａｎｄ　Ｊ’−Ｃ，Ｗａｔ、ｋｉ
ｒ＋ｓ、　Ｊ、Ｍｏ１．Ｂｉｏｌｌ、１ろ。

２５８（１９６５）Ｊは、リン脂質をクロロホルムのよ
うな無極性溶媒で溶解し、その溶媒をエバポレーターで
蒸発してリン脂質を薄膜化し水溶液に分散してリポソー
ムを得るという方法である。この方法は、クロロホルム
の様な毒性の強い溶媒を用いるため、作業条件が悪く、
又、クロロホルムは蒸発させても完全にそれを除去する
ことはできないものであるため、安全性の上で問題があ
り、化粧品等への配合は難しいものである。しかもこの
従来の方法は、溶媒を蒸発させるだめの時間が長くか＼
す、大量のリポソームを生産するためには作業効率が悪
いなど実用的にも問題が多いものである。

本発明者は、上記リポソームの作製法における欠点を解
決すると共に、化粧品等への配合が可能な新規リポソー
ムを得るべく鋭意研究し／こ結果、本発明方法を提供す
るに至ったものである。

本発明を以下に、詳細に説明する。

本発明は、リン脂質と１種又は２棟以上のポジオールも
しくは、該ポリオールと低級脂肪族アルコールとを加熱
溶解した後、水又は水溶液からなる水相成分を加えてリ
ン脂□質を振盪攪拌せしめてリポソームを生成せしめる
ことを特徴とする新規なリポソームの作製法に関するも
のである。

本発明方法により得られるリポソームは細胞膜類似であ
り、皮膚や毛髪との親和性が強く、保湿柔軟化の効果が
あり、角層浸透して角質細胞間隙に入り、角層のバリア
ー機能の低下を改善するという効果も備えている。

本発明方法によるリポソームの作製においては、リポソ
ーム内に化粧品や皮膚外用剤等に配合用“能な物質とし
て、油溶性、水溶性の如何を問わず、独々の物質を適用
することができる。

本発明方法による＋）、）ｒソームは、それをロー髪の
保湿、柔軟化、平滑化及びバリアー機能の低下した皮ハ
ζ・毛髪の改善をすることができる。

また、その他、食品、医薬品等の乳化性を必要とする各
種製品に利用することができる。

本発明方法によりリポソームを作製する際、リン脂質の
溶解性を高めるため、ポリオールとともに必要に応じエ
チルアルコール、プロピルアルコール、インプロピルア
ルコール等の如キ低級脂肪族アルコールを使用すること
ができる。

本発明方法により得られるリポソームば、１、０００〜
ｓｏ、ｏｏｏＸの多重層のリポソームであるが、必要な
らば、さらに超音波処理（例えば５分〜３０分程度）又
は加圧ホモジナイザーの利用により２５０λ以上１．０
００λ未４１４の微細なリポソームとするとともできる
１゜ 本発明に係るリポソームの作製法において、使用される
リン脂質としてはフォスファチジルコリン、フオスファ
チジルイノソトール、フォスソアチジルエタノールアミ
ン、フォスファチジルセリン、スフィンゴミエリン等の
大豆、卵黄その他動植物の組織に由来する物質（例、大
豆レシチン、卵黄レシチン等〕及びこれらの精製物、水
素添加物などがあり、又、合成リン脂質トシては、ジス
テアロイルフォスフアシルコリン、シハルミトイルフォ
スファジルコリン等が挙げられる。

次に１本発明方法において使用されるポリオールとして
は、例えば、プロピレングリコール、１．３−フロパン
ジオール、１，６−ブタンジオール、１．４−ブタンジ
オール、ｉ、ｓ−ベンタンジオール、エチレンクリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ジエチレングリコーノペ　グ
リセリン、ジクリセリン、トリグリセリン、ソルビトー
ル等が挙げられる。本発明方法においては、と７＃′Ｌ
らの１種又は２種以上を選択し、単独で、あるいは混合
物として用いるものである。

ま／こ、」二連の如く、ポリオールとともに用いる低級
脂肪族アルコールとしてはエチルアルコ−／ｌ／、ソロ
ヒ／ｌ／アルコール、インゾロビルアルコール等が挙げ
られ、これらも、そのうちの１独又は２独以上を選択し
、ポリオールと併用するものである。

本発明方法においてリポソームを作製するにあたって使
用する水相成分は水又は水溶性物質の水溶液である。こ
の水溶液に配合される成分としての水溶性物質は、通常
化粧品や皮膚外用剤に用いられているものであり、前記
したポリオール、低級脂肪族アルコールの他、フィチン
酸、尿素、各種アミノ酸、塩化ナトリウム、生薬、メゾ
イノシトール、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸
ソーダ、ヒアルロン酸ナトリウム、パンテチン、コンド
ロイチン硫酸ナトリウム、ｌＪ′溶性コラーゲン、水浴
性ビタミン類（ビタミンＢ類、ビタミンＣ、ビタミン丁
（等〕、水浴性色素、香料等がＭげられる。これらは、
その１種又は２種以上を選択し、単独であるいは混合物
として用いられる。が＼る水浴性物質は、リン脂質１重
量部に対し、３〜１００重量部の割合で使用される。　
１ 本発明方法によりリポソームを作製するための各成分の
構成割合は、全重量比においてリン脂質：ポリオール又
はポリオールと低級脂肪族アルコール：水相成分−〇５
〜４０（好ましくは０５〜２Ｄ’Ｊ：０．５〜４０（好
ましくは０．５〜２０）＝９９〜６０であって、リン脂
質とポリオール、又はポリオールと低級脂肪族アルコー
ルの比率が１：１〜１：２０の範囲である。また、本発
明方法においてリン脂質とポリオールとを加熱溶解さぜ
る際には、少欲の油溶性物質が系中に存在していてもよ
い。この油溶性物質は、低級脂肪族アルコールを媒体と
して、リン脂質と共に混合浴フ１イせしめて用いられる
ものである。具体的な油浴性物質としては、通常化粧品
や皮膚外用剤に用いられるものでよく、例えばビタミン
Ａ。

１）、１シ：、Ｉｊ’などのビタミン類、香料、防腐剤
、抗酸化剤、色素、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、高級
アルコール、高級脂肪酸エステル、シリコーン油、各種
薬剤等が挙げられ、これらを１１ａ又は２神以」二選択
しあるいは混合物として用いるものである。か＼る油浴
性物質の配合割合は、油浴性物質１重量部に対しリン脂
質５〜１００重量部が好ましく、この除用いる低級脂肪
族アルコールはリン脂質１重量部に対し０５〜１０重量
部が使用される。

本発明方法によって得られるリポソームは、水相成分と
して各種の化粧料成分や皮膚外用剤成分を含むことが可
能であり、そのリポソーム溶液を用いて皮膚塗布用組成
物とすることができる。また、得られるリポソーム溶液
を目的に応じて必要量だけ例えば５〜１００重量％を化
粧料基剤中もしくは皮膚外用剤基剤中に配合せしめても
よい。

本発明方法により得られたリポソームの水分透過性は以
下の実験により確認された。

すなわち、クロロホルム−メタノール混合電媒（２：ｉ
）で脱脂したケラチン（足踵カルス）５０ｍ７をノ々ウ
ダー化し本発明後記実施例１のリポソーム溶液（超音波
処理後）に浸漬する。このケラチンと、未処理ケラチン
及び脱脂ケラチンの各々のパウダーをディスク状（厚さ
０８喘、直径１１．０ｍｍ）に成形し、水分透過性を評
価した。

その結果を表−１に示す。

表　−１ 上記表−１に示す如く、リポソーム処理したケラチン、
未処理ケラチン、脱脂ケラチンの順で水分透過性の抑制
効果が示されている。すな。

わ“し、リポソーム処理によりケラチンの細胞間隙にリ
ポソームが吸着し、細胞間脂質と同様のバリアー機能が
発揮されたことが明らかである。

従って、リポソームを用いる本発明皮膚塗布用組成物に
はダメージ（損傷）を受けた皮膚及び人気の湿度が低く
、乾燥した皮膚の角質細胞間隙にリポソームが入り込み
、水分損失を抑制する作用があり、結果的に皮膚をしっ
とりとした弾力のある状態に改善することが可能となる
ものである。

次に、後記実施例１の化粧水（リポソームローション）
と、通常の化粧水を用いてアセトンで脱脂した５名の上
腕に一定量塗布し、経表皮水分蒸散量（Ｔ、Ｗ、Ｌ　：
　Ｔｒａｎｓｅｐｉｄｅｒｍａｌ　ＷａｔｅｒＬｏｓｓ
）をめた結果（室温２０′Ｃ１相対湿度５８％）を下記
表−２を以て示す。

表　−２ 上記表−２の結果、通常の化粧水では脱脂した上腕のＴ
、Ｗ、Ｌをや＼抑制するが、乾燥皮屑を補うには不充分
である。ところが本発明実施例１の化粧水を塗布すると
、脱脂前のＴ、Ｗ、Ｌとほぼ同程度になり、皮膚の乾燥
防止に有効であることがわかる。

次に本発明の実施例を示す。配合割合は重量部である。

Ｂ　〔鞘　製　氷　８２７ 製法二人相を７０”Ｃで加熱溶解した後、Ｂ相のうち精
製水０５重量部を添加し液晶を形成させる。次いで残り
のＢ相を加えて振盪攪拌せしめて液晶を分散しリポソー
ム浴液を得る。このものは濁りがあるので超音波ホモジ
ナイザーで処理（３０分間ンして２５０〜１０００λの
微細な透明性の良いリポソーム溶液を得た。こ汎にＣ相
を添加しろ０°Ｃまで冷却することにより化粧水（リポ
ソームローション）を調製した。

Ｂ〔プロピレングリコール　１５．０ Ｃ〔精　製　水　６２６９ 製法’　ｉ−−オリザノール、ビタミンＡの油浴性物質
を水添卵黄レシチンと共にエチルアルコールに６０℃で
加熱溶解してＡ相を作製する。これとＢ相とを６０“Ｃ
にて加熱溶解した後、Ｃ相の精製水１．０重線部を加え
て液晶を形成させる。？にいて残りのＣ相の精製水を加
えて振盪攪拌せしめて液晶を分散しリポソーム溶液を得
る。

このものは濁りがあるので加圧ホモジナイザーで処理す
ることにより２５０〜１０００λの微細なリポソーム滴
となり、６０℃まで冷却してＩ〕相を加え透明な化粧水
を調製した。

Ｅ　〔香　料　０，１ 製法＝Ｄ相の成分のうち、卵黄レシチンとゾロピレング
リコールとを７０°Ｃで加熱浴ブイした後、Ｄ相の精製
水０．５重量部を加えて液晶を形成させ、次いで残りの
Ｄ相の精製水４１．１部を加えて振盪攪拌ぜしめて液晶
を分散しリポソーム溶液を得る。

別に人相を８０℃で溶解し、これに８０“Ｃで予め調製
しであるＢ相を添加して乳化する。続いてアルカリ相の
Ｃ相を添加して中和する。さらに上記１）相より調製し
たリポソーム溶液を加えて均一に混和した後、香料（Ｅ
）を添加し、リポソーム配合乳液を調製した。

ステアリン酸エステル（２０Ｅ、Ｏ，）１つ　〔香　別
　０６ 製法二〇相の成分のうち水添大豆レシチンとジグリセリ
ンとを７０　”にで加熱溶解した後、１・−セリン、１
．−グリシンを溶解した水αｉ液を０５屯量部加えて液
晶を形成させ、次いで残りのＬ−セリン、ＩＪ−ダリシ
ン水浴液を加えて振盪攪拌せしめて液晶を分散しリポソ
ーム溶液を得る。別にＡ相を８Ｄ’Ｃで溶解し、予め準
備したＢ相を加えて乳化する。続いて上記リポソーム溶
液（Ｃ相）を７０℃で添加し、さらに５０℃で香料（Ｄ
）を添加し３０　”Ｃ−１’　テ冷却してリボンーム配
合エモリエントクリームを調製した。

（１％水浴液） 製法：１〕相の成分のうちジパルミトイルフォスフアシ
ルコリンと１．ろ−ブタンジオールとを７０゛Ｃで加熱
溶解した後、Ｉ〕相の精製水０５重量部を添加し液晶を
形成させ、次いで残りの精製水を加えて振盪攪拌せしめ
て液晶を分散しリポソーム溶液ｔ　＋）相）を・イ４Ｉ
る。別にＡ相を８０“Ｃで溶解し、予め準備しておいた
８　０　”Ｃの水相のＢ相で乳化する。続いてアルカリ
相のＣ相で中和する。さらに」−記１）相のリポソーム
？液を加える。次に５０゛ＣでＩＪ相を加え均一に混合
、攪拌しなから３０　”にまで冷却してリポソーム配合
へアーコンティショナーを調製した。

特許出願人　ポーラ化成工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. リン脂質と、ポリオールの１種又は２種以上もしくは該
   ポリオールと低級脂肪族アルコールとを加熱ｍ解した後
   、水相成分を加えて、リン脂質を振盪攪拌してリポソー
   ムを形成させることを特徴とするリポソームの作製法。