JPS60152635A - 強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法 - Google Patents
強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法Info
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- JPS60152635A JPS60152635A JP905684A JP905684A JPS60152635A JP S60152635 A JPS60152635 A JP S60152635A JP 905684 A JP905684 A JP 905684A JP 905684 A JP905684 A JP 905684A JP S60152635 A JPS60152635 A JP S60152635A
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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- C21D1/18—Hardening; Quenching with or without subsequent tempering
- C21D1/185—Hardening; Quenching with or without subsequent tempering from an intercritical temperature
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D2211/00—Microstructure comprising significant phases
- C21D2211/002—Bainite
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C21D2211/00—Microstructure comprising significant phases
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方
法に関する。
法に関する。
近年、プレス成形用高強度薄鋼板として、フェライトと
低温変態生成相からなる低降伏比で高延性の材料が開発
されている。しかし、この材料は張出し成形性にはすぐ
れるが、例えば、加工率が90%程度の強加工である伸
線加工によって延性が著しく劣化することが知られてい
る。一方、パテンティング処理したパーライト組織から
なる共析鋼材が鍛造性やプレス成形性に著しく劣ること
も知られている。
低温変態生成相からなる低降伏比で高延性の材料が開発
されている。しかし、この材料は張出し成形性にはすぐ
れるが、例えば、加工率が90%程度の強加工である伸
線加工によって延性が著しく劣化することが知られてい
る。一方、パテンティング処理したパーライト組織から
なる共析鋼材が鍛造性やプレス成形性に著しく劣ること
も知られている。
本発明者らは、プレス成形性のみならず、冷間又は温間
における伸線、引抜き、鍛造、圧延等の強加工性にすぐ
れた鋼材を得るべく鋭意研究した結果、低炭素鋼の組織
を予め残留オーステナイトを含有していてもよいベイナ
イト、マルテンサイト又はこれらの微細混合組織とし、
これより逆変態した塊状オーステナイトを所定の冷却条
件下に変態させて、最終組織として、一部残留オーステ
ナイトを含有していてもよい針状のベイナイト、マルテ
ンサイト又はこれらの混合組織からなる微細な低温変態
生成相がフェライト相中に均一に分散されてなる複合組
織を有せしめることにより、この低炭素鋼材に上述のす
ぐれた強加工性を付与し得ることを見出して本発明に至
ったものである。
における伸線、引抜き、鍛造、圧延等の強加工性にすぐ
れた鋼材を得るべく鋭意研究した結果、低炭素鋼の組織
を予め残留オーステナイトを含有していてもよいベイナ
イト、マルテンサイト又はこれらの微細混合組織とし、
これより逆変態した塊状オーステナイトを所定の冷却条
件下に変態させて、最終組織として、一部残留オーステ
ナイトを含有していてもよい針状のベイナイト、マルテ
ンサイト又はこれらの混合組織からなる微細な低温変態
生成相がフェライト相中に均一に分散されてなる複合組
織を有せしめることにより、この低炭素鋼材に上述のす
ぐれた強加工性を付与し得ることを見出して本発明に至
ったものである。
本発明による強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製
造方法は、重量%で CO,01〜0.30%、 Si1.5%以下、 Mn 0.3〜2.5%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼の組織を旧オース
テナイト粒径が3511以下のベイナイト、マルテンサ
イト又はこれらの混合組織とした後、A(1〜Ac3温
度域に加熱して、オーステナイト化分率が約20%以上
となるようにオーステナイト化を進行させ、次いで、平
均冷却速度40−150℃/秒にて常温乃至50(lま
で冷却することを特徴とする。
造方法は、重量%で CO,01〜0.30%、 Si1.5%以下、 Mn 0.3〜2.5%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼の組織を旧オース
テナイト粒径が3511以下のベイナイト、マルテンサ
イト又はこれらの混合組織とした後、A(1〜Ac3温
度域に加熱して、オーステナイト化分率が約20%以上
となるようにオーステナイト化を進行させ、次いで、平
均冷却速度40−150℃/秒にて常温乃至50(lま
で冷却することを特徴とする。
かかる本発明の方法によって得られる鋼材は、所定の化
学組成を有すると共に、針状の低温変態生成相がフェラ
イト中に均一に分散分布されてなる従来にない特異な複
合組織を有し、且つ、上記低温変態生成相の針状粒子の
平均換算粒子径が3μ以下であって、著しく微細である
ために、延性のみならず、強加工性にすぐれ、例えば、
99.9%の加工率による伸線加工を行なうことができ
、しかも、このようにして得られる伸線材もまた、高強
度高延性を有している。
学組成を有すると共に、針状の低温変態生成相がフェラ
イト中に均一に分散分布されてなる従来にない特異な複
合組織を有し、且つ、上記低温変態生成相の針状粒子の
平均換算粒子径が3μ以下であって、著しく微細である
ために、延性のみならず、強加工性にすぐれ、例えば、
99.9%の加工率による伸線加工を行なうことができ
、しかも、このようにして得られる伸線材もまた、高強
度高延性を有している。
尚、本発明において、針状(elongated又はa
cicular)とは粒子が方向性を有することをいい
、塊状(globular)とは粒子が方向性を有しな
いことをいう。また、針状粒子の換算粒子径とは、針状
粒子の面積を円に換算したときの直径を意味する。
cicular)とは粒子が方向性を有することをいい
、塊状(globular)とは粒子が方向性を有しな
いことをいう。また、針状粒子の換算粒子径とは、針状
粒子の面積を円に換算したときの直径を意味する。
以下に本発明の方法による鋼材における成分の限定理由
について説明する。
について説明する。
Cは、本発明の方法による鋼材が前記した最終金属組織
を有するために0.01%以上を添加することが必要で
あるが、0.30%を越えるときは、針状のマルテンサ
イト、ベイナイト又はこれらの混合組織からなる低温変
態生成相(以下、単に第2相ということがある。)の延
性が劣化するようになる。従って、C含有量は0.01
〜0.30%とする。
を有するために0.01%以上を添加することが必要で
あるが、0.30%を越えるときは、針状のマルテンサ
イト、ベイナイト又はこれらの混合組織からなる低温変
態生成相(以下、単に第2相ということがある。)の延
性が劣化するようになる。従って、C含有量は0.01
〜0.30%とする。
SLはフェライト相の強化元素として有効であるが、1
.5%を越えると変態温度を著しく高温側にずらせ、ま
た、鋼材の表面の脱炭を起こしやす(するので1.5%
を上限とする。
.5%を越えると変態温度を著しく高温側にずらせ、ま
た、鋼材の表面の脱炭を起こしやす(するので1.5%
を上限とする。
Mnは鋼を強化すると共に、第2相の焼入れ性を高め、
また、その形態を針状化するために0.3%以上を添加
することが必要であるが、2.5%を越えて多量に添加
しても、その効果が飽和するので、Mn含有量は0.3
〜2.5%とする。
また、その形態を針状化するために0.3%以上を添加
することが必要であるが、2.5%を越えて多量に添加
しても、その効果が飽和するので、Mn含有量は0.3
〜2.5%とする。
本発明によれば、鋼の金属組織を微細化するために、N
b、、V及びTiから選ばれる少なくとも1種の元素を
更に添加することができる。この組織の微細化のために
は、いずれの元素についても0、005%以上の添加を
必要とするが、しかし、過多に添加してもその効果が飽
和し、また、経済的にも不利であるので、その上限は、
Nbについては0.2%、■及びTiについてはそれぞ
れ0.3%とする。
b、、V及びTiから選ばれる少なくとも1種の元素を
更に添加することができる。この組織の微細化のために
は、いずれの元素についても0、005%以上の添加を
必要とするが、しかし、過多に添加してもその効果が飽
和し、また、経済的にも不利であるので、その上限は、
Nbについては0.2%、■及びTiについてはそれぞ
れ0.3%とする。
更に、本発明の方法において鋼に不可避的に含まれる元
素又は含まれてもよい元素について説明する。
素又は含まれてもよい元素について説明する。
Sは鋼中のMnS量を少なくするために、0.005%
以下とするのがよく、これにより綱の延性が向上する。
以下とするのがよく、これにより綱の延性が向上する。
Pは粒界偏析の著しい元素であるので、その含有量を0
.01%以下とするのが好ましい。
.01%以下とするのが好ましい。
Nは固溶状態で存在すると、最も時効しやすい元素であ
る。従って、加工中に時効して加工性を阻害し、或いは
加工後にも時効して、加工材の延性を劣化させるので、
0.003%以下とするのが好ましい。Alは酸化物系
介在物を形成し、この酸化物系介在物は変形し難いため
に、鋼材の加工性を阻害する場合がある。特に、極細線
材においては、この介在物を起点として破断が生じやす
い。
る。従って、加工中に時効して加工性を阻害し、或いは
加工後にも時効して、加工材の延性を劣化させるので、
0.003%以下とするのが好ましい。Alは酸化物系
介在物を形成し、この酸化物系介在物は変形し難いため
に、鋼材の加工性を阻害する場合がある。特に、極細線
材においては、この介在物を起点として破断が生じやす
い。
従って、鋼材の用途が線材であるとき、Alの含有量は
、通常、0.01%以下とするのが好ましい。
、通常、0.01%以下とするのが好ましい。
一方、CaやCe等の希土類元素を添加することによっ
て、MnS介在物の形状を調整することも好ましい。
て、MnS介在物の形状を調整することも好ましい。
また、前記したNb、V及びTiを含めて、A1等を添
加することにより、固溶CやNを固定することもできる
。更に、本発明においては、鋼材の用途に応じて、Cr
、Cu及び/又はMoをそれぞれ1.0%以下、Niを
6%以下、Al及び/又はPをそれぞれ0.1%以下、
Bを0.02%以下適宜に添加することもできる。
加することにより、固溶CやNを固定することもできる
。更に、本発明においては、鋼材の用途に応じて、Cr
、Cu及び/又はMoをそれぞれ1.0%以下、Niを
6%以下、Al及び/又はPをそれぞれ0.1%以下、
Bを0.02%以下適宜に添加することもできる。
本発明の方法においては、先ず、最終的に金属組織にお
ける第2相を微細な針状組織とするために、前記所定の
組成を有する鋼をA (1”” A (3温度域に加熱
する前に、その組織を、一部残留オーステナイトを含有
していてもよい旧オーステナイト粒径が35μ以下、好
ましくは20μ以下のベイナイト、マルテンサイト又は
これらの微細混合組織(以下、これらを単に前組織とい
うことがある。)とする。前組織をこのように微細化す
ることにより、最終Mn織を微細化して鋼の延性及び靭
性を向上させ、かくして鋼に所要の強度を付与すること
ができる。
ける第2相を微細な針状組織とするために、前記所定の
組成を有する鋼をA (1”” A (3温度域に加熱
する前に、その組織を、一部残留オーステナイトを含有
していてもよい旧オーステナイト粒径が35μ以下、好
ましくは20μ以下のベイナイト、マルテンサイト又は
これらの微細混合組織(以下、これらを単に前組織とい
うことがある。)とする。前組織をこのように微細化す
ることにより、最終Mn織を微細化して鋼の延性及び靭
性を向上させ、かくして鋼に所要の強度を付与すること
ができる。
旧オーステナイト粒径を35μ以下に調整するには、造
塊又は連続鋳造により得られた鋼を熱間加工するに際し
て、オーステナイトの再結晶や粒成長の進行が著しく遅
い温度域、即ち、98(1以下であって、且つ、A、、
3点以上の温度範囲において減面率30%以上で熱間加
工することが必要である。熱間加工温度が980℃を越
える温度であるときは、オーステナイトが再結晶や粒成
長しやす(、また、加工減面率が30%よりも少ないと
きは、オーステナイト粒径を細粒化することができない
からである。更に、10〜20μ程度のオーステナイト
細粒を得るには、上記加工条件に加えて、最終加工バス
を900℃以下とする必要があり、5〜10μ程度の極
細粒を得るためには上記最終加工を歪速度300/秒以
上とする必要がある。
塊又は連続鋳造により得られた鋼を熱間加工するに際し
て、オーステナイトの再結晶や粒成長の進行が著しく遅
い温度域、即ち、98(1以下であって、且つ、A、、
3点以上の温度範囲において減面率30%以上で熱間加
工することが必要である。熱間加工温度が980℃を越
える温度であるときは、オーステナイトが再結晶や粒成
長しやす(、また、加工減面率が30%よりも少ないと
きは、オーステナイト粒径を細粒化することができない
からである。更に、10〜20μ程度のオーステナイト
細粒を得るには、上記加工条件に加えて、最終加工バス
を900℃以下とする必要があり、5〜10μ程度の極
細粒を得るためには上記最終加工を歪速度300/秒以
上とする必要がある。
尚、旧オーステナイト粒径を調整するための上記熱間加
工後に冷間加工を加えて所望の形状とすることもできる
が、この場合、冷間加工の加工率は40%までとする。
工後に冷間加工を加えて所望の形状とすることもできる
が、この場合、冷間加工の加工率は40%までとする。
上記前組織に40%よりも大きい冷間加工を加えたとき
は、後述するA C1〜AC2温度域への加熱時にマル
テンサイトの再結晶が起こり、目的とする最終組織を得
ることができない。
は、後述するA C1〜AC2温度域への加熱時にマル
テンサイトの再結晶が起こり、目的とする最終組織を得
ることができない。
次に、前組織をベイナイト、マルテンサイト又はこれら
の混合組織とするためには、次の方法によることができ
る。
の混合組織とするためには、次の方法によることができ
る。
その第1は、圧延工程中に所要の前組織を得る方法であ
って、鋼を制御圧延するか、又は熱間圧延した後に加速
冷却する。その冷却速度は5℃/秒以上とすることが必
要である。これよりも小さい冷却速度では、通常のフェ
ライト・パーライト組織となるからである。
って、鋼を制御圧延するか、又は熱間圧延した後に加速
冷却する。その冷却速度は5℃/秒以上とすることが必
要である。これよりも小さい冷却速度では、通常のフェ
ライト・パーライト組織となるからである。
前組織を得るための第2の方法は、圧延した鋼を改めて
熱処理する方法であり、鋼をA(1点以上のオーステナ
イト域に加熱した後に調整冷却する。
熱処理する方法であり、鋼をA(1点以上のオーステナ
イト域に加熱した後に調整冷却する。
この方法による場合も、加熱温度は、第1の方法につい
て説明したと同様に、A(3〜AC3+150℃の範囲
であることが望ましい。
て説明したと同様に、A(3〜AC3+150℃の範囲
であることが望ましい。
本発明の方法によれば、このようにA (1= A (
3域社加熱する前の組織を、従来のフェライト・パーラ
イト組織に替えて、残留オーステナイトを含0 有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織からなる低温変態生成相とした鋼をA (
1= A (3域に加熱することにより、低温変態生成
相のラス境界に存在している残留オーステナイト若しく
はセメンタイトを優先核として、初期オーステナイト粒
が多数生成し、上記ラス境界に沿って成長する。
3域社加熱する前の組織を、従来のフェライト・パーラ
イト組織に替えて、残留オーステナイトを含0 有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織からなる低温変態生成相とした鋼をA (
1= A (3域に加熱することにより、低温変態生成
相のラス境界に存在している残留オーステナイト若しく
はセメンタイトを優先核として、初期オーステナイト粒
が多数生成し、上記ラス境界に沿って成長する。
次いで、所定の条件下での冷却によってこのオーステナ
イトから変態するマルテンサイト又はベイナイトを針状
にして、周囲のフェライト相に対して整合性のよいもの
とし、かくして、従来のフェライト・パーライト前組織
に比較して、第2相粒子を格段に微細化する。従って、
本発明の方法においては、A cI−A (3域への加
熱及び冷却の条件が重要である。即ち、条件によっては
、第2相が塊状化し、或いは第2相に塊状の粒子が混在
して、強加工性を損なうこととなるからである。
イトから変態するマルテンサイト又はベイナイトを針状
にして、周囲のフェライト相に対して整合性のよいもの
とし、かくして、従来のフェライト・パーライト前組織
に比較して、第2相粒子を格段に微細化する。従って、
本発明の方法においては、A cI−A (3域への加
熱及び冷却の条件が重要である。即ち、条件によっては
、第2相が塊状化し、或いは第2相に塊状の粒子が混在
して、強加工性を損なうこととなるからである。
より詳細に説明すれば、微細なベイナイト、マルテンサ
イト又はこれらの混合組織からなる前組織をオーステナ
イト域に加熱する際の逆変態は、1 オーステナイト分率が約20%までは旧オーステナイト
粒界から塊状オーステナイトが生成し、また、粒内から
は針状オーステナイトが生成することにより開始される
ので、この状態から、例えば150〜b ことにより、針状と塊状の低温変態生成相がフェライト
中に分散した組織を得る。従って、旧オーステナイトが
細粒であるほど、塊状オーステナイトの生成頻度が高い
。オーステナイト化が更に約20%以上進行すると、針
状オーステナイト粒子相互が合体して塊状オーステナイ
トへと変化するので、この状態から急冷すると、フェラ
イトと粗大な塊状の低温変態生成相との混合組織を形成
する。更にオーステナイト化が約20%以上進行すれば
、塊状オーステナイト相互が合体成長してオーステナイ
ト化が完了するので、この状態から急冷すれば、低温変
態生成相が主体の組織となる。
イト又はこれらの混合組織からなる前組織をオーステナ
イト域に加熱する際の逆変態は、1 オーステナイト分率が約20%までは旧オーステナイト
粒界から塊状オーステナイトが生成し、また、粒内から
は針状オーステナイトが生成することにより開始される
ので、この状態から、例えば150〜b ことにより、針状と塊状の低温変態生成相がフェライト
中に分散した組織を得る。従って、旧オーステナイトが
細粒であるほど、塊状オーステナイトの生成頻度が高い
。オーステナイト化が更に約20%以上進行すると、針
状オーステナイト粒子相互が合体して塊状オーステナイ
トへと変化するので、この状態から急冷すると、フェラ
イトと粗大な塊状の低温変態生成相との混合組織を形成
する。更にオーステナイト化が約20%以上進行すれば
、塊状オーステナイト相互が合体成長してオーステナイ
ト化が完了するので、この状態から急冷すれば、低温変
態生成相が主体の組織となる。
そこで、本発明の方法においては、前記前組織に調整し
た綱をA c + = A Ca域に加熱するに際して
、そのオーステナイト化をオーステナイト化分率が2 約20%以上とし、この状態から平均冷却速度40〜b で冷却することにより、冷却中の変態過程において塊状
オーステナイトからフェライトと針状オーステナイトと
を分離させ、この針状オーステナイトを低温変態生成相
に変態させることにより、一部残留オーステナイトを含
有していてもよい針状ベイナイト、マルテンサイト又は
これらの混合組織からなる微細な低温変態生成相がフェ
ライト相中に均一に分散された最終金属組織を得るので
ある。
た綱をA c + = A Ca域に加熱するに際して
、そのオーステナイト化をオーステナイト化分率が2 約20%以上とし、この状態から平均冷却速度40〜b で冷却することにより、冷却中の変態過程において塊状
オーステナイトからフェライトと針状オーステナイトと
を分離させ、この針状オーステナイトを低温変態生成相
に変態させることにより、一部残留オーステナイトを含
有していてもよい針状ベイナイト、マルテンサイト又は
これらの混合組織からなる微細な低温変態生成相がフェ
ライト相中に均一に分散された最終金属組織を得るので
ある。
本発明の方法においては、平均冷却速度は上記のように
限定される。冷却速度が40℃/秒よりも遅い場合には
、塊状オーステナイトからポリゴナルフエライトが生成
し、残留する塊状オーステナイト粒子は塊状第2相に変
態し、一方、冷却速度が150℃/秒よりも速い場合に
は、上記したように塊状第2相が生成するからである。
限定される。冷却速度が40℃/秒よりも遅い場合には
、塊状オーステナイトからポリゴナルフエライトが生成
し、残留する塊状オーステナイト粒子は塊状第2相に変
態し、一方、冷却速度が150℃/秒よりも速い場合に
は、上記したように塊状第2相が生成するからである。
また、本発明の方法においては、フェライト相中におけ
る第2相の体積分率を15〜40%の範囲とする。
る第2相の体積分率を15〜40%の範囲とする。
3
第2相の体積分率がこの範囲にあるとき、第2相粒子は
針状であり、且つ、その平均換算粒子径が3μ以下とな
り、かくして、本発明の方法により得られる鋼材は、従
来にない独特の複合組織を有するために、すぐれた強加
工性を有する。また、第2相の体積分率が上記範囲をは
ずれるとき、上記条件下での冷却によっても、最終組織
中に塊状第2相が混入しやすい。
針状であり、且つ、その平均換算粒子径が3μ以下とな
り、かくして、本発明の方法により得られる鋼材は、従
来にない独特の複合組織を有するために、すぐれた強加
工性を有する。また、第2相の体積分率が上記範囲をは
ずれるとき、上記条件下での冷却によっても、最終組織
中に塊状第2相が混入しやすい。
冷却停止温度は常温乃至500℃である。これは、低温
変態生成相としてベイナイト、マルテンサイト又はこれ
らの混合組織を得るためであると共に、この温度範囲内
で冷却速度を遅くし、又は停止することによって、生成
した第2相の焼戻しを兼ねさせることもできるからであ
る。
変態生成相としてベイナイト、マルテンサイト又はこれ
らの混合組織を得るためであると共に、この温度範囲内
で冷却速度を遅くし、又は停止することによって、生成
した第2相の焼戻しを兼ねさせることもできるからであ
る。
以上のように、本発明の方法によれば、低炭素鋼の組織
を予めヘイナイト、マルテンサイト又はこれらの微細混
合組織とし、これより逆変態したオーステナイトを所定
の冷却条件下に変態させて、針状の低温変態生成相を1
5〜40%の体積分率でフェライト相中に均一に分散さ
せてなる複合組4 織を有する鋼材を得ることができ、この鋼材は、上記の
ような独特の複合組織であるため、冷間又は温間におけ
るプレス成形、伸線、引抜き、鍛造、圧延等の強加工性
にすぐれ、更に、加工後にも強度・延性バランスにすぐ
れる。
を予めヘイナイト、マルテンサイト又はこれらの微細混
合組織とし、これより逆変態したオーステナイトを所定
の冷却条件下に変態させて、針状の低温変態生成相を1
5〜40%の体積分率でフェライト相中に均一に分散さ
せてなる複合組4 織を有する鋼材を得ることができ、この鋼材は、上記の
ような独特の複合組織であるため、冷間又は温間におけ
るプレス成形、伸線、引抜き、鍛造、圧延等の強加工性
にすぐれ、更に、加工後にも強度・延性バランスにすぐ
れる。
実施例
第1表に示すように、本発明で規定する化学組成を有す
る鋼A及びBを圧延後に水冷して、前組織を微細なマル
テンサイト組織としたものをそれぞれA1及びBlとし
、比較鋼として、網Aを圧延後空冷して、前組織をフェ
ライト・パーライト組織としたものをA2とする。旧オ
ーステナイト粒径はいずれも20μ以下である。
る鋼A及びBを圧延後に水冷して、前組織を微細なマル
テンサイト組織としたものをそれぞれA1及びBlとし
、比較鋼として、網Aを圧延後空冷して、前組織をフェ
ライト・パーライト組織としたものをA2とする。旧オ
ーステナイト粒径はいずれも20μ以下である。
次に、上記AI及びB1を異なるオーステナイト分率を
有するよ・)にAC,=Ac3域に3分間加熱保持し、
種々の平均冷却速度にて常温まで冷却した。加熱温度及
び冷却速度に対する第2相粒子の形態とその体積分率を
第1図に示す。実線はフェライトと針状第2相との均一
な混合組織を有し、破線はフェライトと塊状第2相、又
はフェライト5 と針状若しくは塊状第2相との混合組織を示す。
有するよ・)にAC,=Ac3域に3分間加熱保持し、
種々の平均冷却速度にて常温まで冷却した。加熱温度及
び冷却速度に対する第2相粒子の形態とその体積分率を
第1図に示す。実線はフェライトと針状第2相との均一
な混合組織を有し、破線はフェライトと塊状第2相、又
はフェライト5 と針状若しくは塊状第2相との混合組織を示す。
本発明に従って、平均冷却速度125℃/秒又は80℃
/秒で冷却したとき、鋼の第2相形態は針状であって、
組織はこの第2相がフェライト相中に均一に分散して形
成されており、また、第2相の体積分率は加熱温度にか
かわらずにほぼ一定である。これに対して、前組織が同
じであっても、平均冷却速度が170℃/秒以上のとき
は、第2相形態は塊状、又は塊状と針状の混合物となり
、更に第2相分率は加熱温度が高いほど多くなる。
/秒で冷却したとき、鋼の第2相形態は針状であって、
組織はこの第2相がフェライト相中に均一に分散して形
成されており、また、第2相の体積分率は加熱温度にか
かわらずにほぼ一定である。これに対して、前組織が同
じであっても、平均冷却速度が170℃/秒以上のとき
は、第2相形態は塊状、又は塊状と針状の混合物となり
、更に第2相分率は加熱温度が高いほど多くなる。
AIから得られた本発明鋼の代表例の組織の顕微鏡写真
を第2図A及びBに示す。倍率はA及びB図がそれぞれ
700倍及び1700倍であって、白い部分がフェライ
ト相、黒い部分が針状マルテンサイト相である。第2図
Cは後述する比較例としての第2表鋼番号7の鋼の組織
を示す顕微鏡写真である。
を第2図A及びBに示す。倍率はA及びB図がそれぞれ
700倍及び1700倍であって、白い部分がフェライ
ト相、黒い部分が針状マルテンサイト相である。第2図
Cは後述する比較例としての第2表鋼番号7の鋼の組織
を示す顕微鏡写真である。
第3図は最終組織に含まれる第2相体積分率と第2相粒
子の平均換算粒子径の関係をマルテンサイト前組織のA
1及びB1、並びにフェライト・6 パーライト部組WAA2及びB2についてそれぞれ示す
。ここで、平均換算粒子径は、いずれの形態についても
、前記したように面積を円に換算したときの平均直径を
意味する。
子の平均換算粒子径の関係をマルテンサイト前組織のA
1及びB1、並びにフェライト・6 パーライト部組WAA2及びB2についてそれぞれ示す
。ここで、平均換算粒子径は、いずれの形態についても
、前記したように面積を円に換算したときの平均直径を
意味する。
いずれの鋼材についても、第2相粒子の粒子径は第2相
体積分率の増加に伴って大きくなるが、第2相分率が同
一である場合は、マルテンサイト前組織から得られる粒
子の粒子径はフェライト・パーライト前組織から得られ
る粒子の粒子径に比べて著しく小さい。即ち、同一の組
成を有する鋼であっても、前組織をフェライト・パーラ
イトからマルテンサイト組織に調整することにより、第
2相粒子を格段に微細化できる。この第2相粒子の微細
化により、鋼の延性は大幅に改善されるが、必ずしも強
加工性に冨むとは限らない。即ち、本発明に従って、第
2相の体積分率を15〜40%の範囲とすることによっ
て、第2相の形態は針状が主体となり、且つ、第2相が
平均換算粒子径3μ以下の微細な針状粒子からなり、更
に、このような微細な針状第2相がフェライト中に均一
に分7 散分布されるために強加工性にすぐれるのである。
体積分率の増加に伴って大きくなるが、第2相分率が同
一である場合は、マルテンサイト前組織から得られる粒
子の粒子径はフェライト・パーライト前組織から得られ
る粒子の粒子径に比べて著しく小さい。即ち、同一の組
成を有する鋼であっても、前組織をフェライト・パーラ
イトからマルテンサイト組織に調整することにより、第
2相粒子を格段に微細化できる。この第2相粒子の微細
化により、鋼の延性は大幅に改善されるが、必ずしも強
加工性に冨むとは限らない。即ち、本発明に従って、第
2相の体積分率を15〜40%の範囲とすることによっ
て、第2相の形態は針状が主体となり、且つ、第2相が
平均換算粒子径3μ以下の微細な針状粒子からなり、更
に、このような微細な針状第2相がフェライト中に均一
に分7 散分布されるために強加工性にすぐれるのである。
勿論、上記は第2相が針状ベイナイト又はこれとマルテ
ンサイトとの混合組織の場合にも当てはまる。
ンサイトとの混合組織の場合にも当てはまる。
次に、本発明鋼A1及び比較鋼A2について、加熱及び
冷却条件、最終組織並びに機械的性質を第2表に示す。
冷却条件、最終組織並びに機械的性質を第2表に示す。
前組織が微細なマルテンサイトであるA1をオーステナ
イト化分率が20%以上となるようにAc+〜A c3
域に加熱した後、125℃/秒で冷却して得られた調香
号3.4.5及び6は、フェライト相中に微細な針状マ
ルテンサイト(第2相)が体積分率15〜40%の範囲
内で均一に混合分散されてなる複合組織を有する本発明
による鋼であって、強度・延性バランスに格段にすぐれ
ていることが明らかである。
イト化分率が20%以上となるようにAc+〜A c3
域に加熱した後、125℃/秒で冷却して得られた調香
号3.4.5及び6は、フェライト相中に微細な針状マ
ルテンサイト(第2相)が体積分率15〜40%の範囲
内で均一に混合分散されてなる複合組織を有する本発明
による鋼であって、強度・延性バランスに格段にすぐれ
ていることが明らかである。
これに対して、前組織がフェライト・パーライトである
比較鋼A2は、加熱及び冷却条件にかかわらずに、第2
相の形態が塊状である調香号10.11又は12を与え
、これらはいずれも強度・延性バランスに劣っている。
比較鋼A2は、加熱及び冷却条件にかかわらずに、第2
相の形態が塊状である調香号10.11又は12を与え
、これらはいずれも強度・延性バランスに劣っている。
一方、前組織はマルチ8
ンサイトであるが、調香号1はAC1〜Ac3域に加熱
後の冷却速度が遅すぎるために、また、調香号2はA
(1〜Ac3域に加熱した際のオーステナイト化分率が
16%であるために、いずれもその組織がフェライトと
塊状及び針状マルテンサイトとの微細な混合組織であり
、上記調香号10〜12よりは強度・延性バランスにす
ぐれているが、上記本発明による鋼に比べて劣ることが
明らかである。
後の冷却速度が遅すぎるために、また、調香号2はA
(1〜Ac3域に加熱した際のオーステナイト化分率が
16%であるために、いずれもその組織がフェライトと
塊状及び針状マルテンサイトとの微細な混合組織であり
、上記調香号10〜12よりは強度・延性バランスにす
ぐれているが、上記本発明による鋼に比べて劣ることが
明らかである。
また、調香号7〜9はいずれもフェライトと塊状マルテ
ンサイトの混合組織であって、強度・延性バランスに劣
る。
ンサイトの混合組織であって、強度・延性バランスに劣
る。
次に、異なる第2相形態を有する6、41径線材に冷間
伸線による強加工を加えた。この加工後の性質を第3表
に示す。調香号1の本発明の方法による鋼によれば、加
工度99%の場合にもすぐれた延性を有し、強加工が可
能であると共に、加工後にも加工材は強度・延性バラン
スにすぐれている。一方、塊状の第2相を有する調香号
2の線材は加工度の増大につれて急激に延性が劣化し、
約90%の加工度において断線が生じた。網番号39 の鋼は綱番号2の鋼よりも微細な組織を有して、強加工
性は調香号2よりもすぐれるものの、調香号1に比較し
て加工後の性質劣化が著しい。
伸線による強加工を加えた。この加工後の性質を第3表
に示す。調香号1の本発明の方法による鋼によれば、加
工度99%の場合にもすぐれた延性を有し、強加工が可
能であると共に、加工後にも加工材は強度・延性バラン
スにすぐれている。一方、塊状の第2相を有する調香号
2の線材は加工度の増大につれて急激に延性が劣化し、
約90%の加工度において断線が生じた。網番号39 の鋼は綱番号2の鋼よりも微細な組織を有して、強加工
性は調香号2よりもすぐれるものの、調香号1に比較し
て加工後の性質劣化が著しい。
第4図は第2表鋼番号4の本発明による鋼を300℃の
温度で所定時間熱処理した場合の特性の変化を示す。強
度・延性変化は比較的少なく、特に、降伏比は300℃
で30分間保持しても低い値を示している。このことは
、本発明による錫1が冷却ままの状態で固溶C及びNが
低いことにも関連している。一方、加工後に同様の熱処
理を施せば降伏比が著しく高くなり、目的に応して加工
、低温熱処理の組合せが可能である。
温度で所定時間熱処理した場合の特性の変化を示す。強
度・延性変化は比較的少なく、特に、降伏比は300℃
で30分間保持しても低い値を示している。このことは
、本発明による錫1が冷却ままの状態で固溶C及びNが
低いことにも関連している。一方、加工後に同様の熱処
理を施せば降伏比が著しく高くなり、目的に応して加工
、低温熱処理の組合せが可能である。
次に、第1表に示すように、本発明で規定する化学組成
を有する鋼B及びCを本発明に従ってフェライトと針状
マルテンサイトの均一な微細複合組織を有する5、5龍
線径の線材とした。これらをそれぞれB1及びC1とす
る。このB1及びC1の機械的性質及びこれらを1.
O*■以下の線径の極細線に強加工した伸線材の機械的
性質を第4表に示す。
を有する鋼B及びCを本発明に従ってフェライトと針状
マルテンサイトの均一な微細複合組織を有する5、5龍
線径の線材とした。これらをそれぞれB1及びC1とす
る。このB1及びC1の機械的性質及びこれらを1.
O*■以下の線径の極細線に強加工した伸線材の機械的
性質を第4表に示す。
0
B1及びCIは共に高延性を有し、99.9%の強加工
が可能である。また、伸線材も高強度及び高延性を有し
、従って、本発明による銅相は極細線材用材料として好
適である。また、鋼C1を加工率97%で伸線して線材
(線径0.95++m)とし、これを300〜400
’cの温度で低温焼鈍した後の機械的性質をも第4表に
示す。線材が低温焼鈍によって延性が改善されているこ
とが明らかである。強度低下は認められない。従って、
本発明の方法による鋼材は、これを伸線材とするとき、
低温焼鈍熱処理によってその延性改善を図ることができ
、また、伸線途中工程に低温焼鈍を組み合わせることに
よって最終伸線材の延性を一層増すこともできる。更に
、低温焼鈍を伸線工程や最終伸線後に施されるメッキ層
の拡散熱処理として適用することもできる。
が可能である。また、伸線材も高強度及び高延性を有し
、従って、本発明による銅相は極細線材用材料として好
適である。また、鋼C1を加工率97%で伸線して線材
(線径0.95++m)とし、これを300〜400
’cの温度で低温焼鈍した後の機械的性質をも第4表に
示す。線材が低温焼鈍によって延性が改善されているこ
とが明らかである。強度低下は認められない。従って、
本発明の方法による鋼材は、これを伸線材とするとき、
低温焼鈍熱処理によってその延性改善を図ることができ
、また、伸線途中工程に低温焼鈍を組み合わせることに
よって最終伸線材の延性を一層増すこともできる。更に
、低温焼鈍を伸線工程や最終伸線後に施されるメッキ層
の拡散熱処理として適用することもできる。
第1図は本発明で規定する組成を有する鋼をA (1〜
AcH域に加熱し、冷却したときの加熱温度と平均冷却
速度とに対する低温変態生成相の形態5 とそのフェライト相中における体積分率の関係を示すグ
ラフ、第2図A及びBは本発明の方法による鋼の代表的
な組織を示す顕微鏡写真、Cは比較鋼の組織を示す顕微
鏡写真、第3図は第2相体積分率と第2相の形態及び粒
子の平均換算粒子径との関係を示すグラフ、第4図は本
発明鋼を300℃の温度に保持したときの物性の変化を
示すグラフである。 6
AcH域に加熱し、冷却したときの加熱温度と平均冷却
速度とに対する低温変態生成相の形態5 とそのフェライト相中における体積分率の関係を示すグ
ラフ、第2図A及びBは本発明の方法による鋼の代表的
な組織を示す顕微鏡写真、Cは比較鋼の組織を示す顕微
鏡写真、第3図は第2相体積分率と第2相の形態及び粒
子の平均換算粒子径との関係を示すグラフ、第4図は本
発明鋼を300℃の温度に保持したときの物性の変化を
示すグラフである。 6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (11重量%で CO,01〜0.30%、 Si1.5%以下、 Mn 0.3〜2.5%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼の組織を旧オース
テナイト粒径が35μ以下のベイナイト、マルテンサイ
ト又はこれらの混合組織とした後、A (1”−A (
3温度域に加熱して、オーステナイト化分率が約20%
以上となるようにオーステナイト化を進行させ、次いで
、平均冷却速度40〜b 至500℃まで冷却することを特徴とする強加工性のす
ぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法。 (2)重量%で CO,01〜0.30%、 Si1.5%以下、 Mn 0.3〜2.5%及び、 Nb0.005〜0.20%、Vo、005〜0.30
%及びT i 0.005〜0.30%から選ばれる少
なくとも1種、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼の組織を旧オース
テナイト粒径が35μ以下のベイナイト、マルテンサイ
ト又はこれらの混合組織とした後、A (H〜′A。3
温度域に加熱して、オーステナイト化分率が約20%以
上となるようにオーステナイト化を進行させ、次いで、
平均冷却速度40〜b 至500℃まで冷却することを特徴とする強加工性のす
ぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP905684A JPS60152635A (ja) | 1984-01-20 | 1984-01-20 | 強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法 |
US06/686,884 US4578124A (en) | 1984-01-20 | 1984-12-27 | High strength low carbon steels, steel articles thereof and method for manufacturing the steels |
DE3588099T DE3588099T2 (de) | 1984-01-20 | 1985-01-04 | Hochfester, niedriggekohlter Stahl, Gegenstände daraus und Verfahren zur Herstellung dieses Stahls |
CA000471526A CA1231631A (en) | 1984-01-20 | 1985-01-04 | High strength low carbon steels, steel articles thereof and method for manufacturing the steels |
EP85300046A EP0152160B1 (en) | 1984-01-20 | 1985-01-04 | High strength low carbon steels, steel articles thereof and method for manufacturing the steels |
EP90123192A EP0429094B1 (en) | 1984-01-20 | 1985-01-04 | High strength low carbon steels, steel articles thereof and method for manufacturing the steels |
DE8585300046T DE3586662T2 (de) | 1984-01-20 | 1985-01-04 | Hochfester, niedrig gekohlter stahl, gegenstaende daraus und verfahren zur herstellung dieses stahls. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP905684A JPS60152635A (ja) | 1984-01-20 | 1984-01-20 | 強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60152635A true JPS60152635A (ja) | 1985-08-10 |
JPH0414167B2 JPH0414167B2 (ja) | 1992-03-12 |
Family
ID=11709967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP905684A Granted JPS60152635A (ja) | 1984-01-20 | 1984-01-20 | 強加工性のすぐれた高強度低炭素鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60152635A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61157625A (ja) * | 1984-12-29 | 1986-07-17 | Nippon Steel Corp | 高強度鋼板の製造方法 |
JPS6250436A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間伸線性にすぐれた低炭素鋼線材 |
JPS6299417A (ja) * | 1985-10-24 | 1987-05-08 | Kobe Steel Ltd | 高延性高強度冷延鋼板の製造方法 |
JP2008038199A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Bridgestone Corp | 金属線材の延性回復方法 |
CN102084018A (zh) * | 2009-06-29 | 2011-06-01 | 新日本制铁株式会社 | 镀锌-铝铁丝及其制造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56133423A (en) * | 1980-03-24 | 1981-10-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Manufacture of composite structure type high-tensile high-ductility steel plate |
JPS56150135A (en) * | 1980-01-18 | 1981-11-20 | British Steel Corp | Binary steel |
-
1984
- 1984-01-20 JP JP905684A patent/JPS60152635A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56150135A (en) * | 1980-01-18 | 1981-11-20 | British Steel Corp | Binary steel |
JPS56133423A (en) * | 1980-03-24 | 1981-10-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Manufacture of composite structure type high-tensile high-ductility steel plate |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61157625A (ja) * | 1984-12-29 | 1986-07-17 | Nippon Steel Corp | 高強度鋼板の製造方法 |
JPH0524205B2 (ja) * | 1984-12-29 | 1993-04-07 | Nippon Steel Corp | |
JPS6250436A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間伸線性にすぐれた低炭素鋼線材 |
JPS6299417A (ja) * | 1985-10-24 | 1987-05-08 | Kobe Steel Ltd | 高延性高強度冷延鋼板の製造方法 |
JPH0135052B2 (ja) * | 1985-10-24 | 1989-07-24 | Kobe Steel Ltd | |
JP2008038199A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Bridgestone Corp | 金属線材の延性回復方法 |
CN102084018A (zh) * | 2009-06-29 | 2011-06-01 | 新日本制铁株式会社 | 镀锌-铝铁丝及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0414167B2 (ja) | 1992-03-12 |
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