JPS6013673B2 - 固定化プロテア−ゼの製造方法 - Google Patents

固定化プロテア−ゼの製造方法

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JPS6013673B2
JPS6013673B2 JP12928679A JP12928679A JPS6013673B2 JP S6013673 B2 JPS6013673 B2 JP S6013673B2 JP 12928679 A JP12928679 A JP 12928679A JP 12928679 A JP12928679 A JP 12928679A JP S6013673 B2 JPS6013673 B2 JP S6013673B2
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protease
fibroin
solution
manufacturing
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研一 大坪
博 中山
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は固定化プロテアーゼの製造方法に関するもので
ある。
酵素は、種々の化学反応に対して基質特異性が高く、又
反応条件が温和で且つ反応効率も高く、極めて有用な触
媒として現在食品工業、医薬品工業界に広く利用されて
いる。
しかしながら一般に酵素は水落性であるため、使用后の
回収が困難であり、単に不経済であるのみならず、反応
生成物との分離が難しい欠点を有している。この背景の
下に酵素の各種担体等への固定化が多く提案されてきた
。例えばガラスビーズ担体への共有結合、イオン結合に
よる酵素の固定化をはじめ、ポリアクリルアミドゲル体
への酵素の包括法等が広〈研究され、又一部実用化され
ている。プロテァーゼに就いても同様であるが特に医薬
品、食品及び化粧品等にプロテアーゼを使用するに際し
、熱安定性、pH安定性、経時安定性等に優れたものに
固定化すること、及び得られたものは当然人体に悪影響
を及ぼさないことが望まれている。
しかしながら、種々の化学反応を用いてプロテアーゼを
固定化した場合、酵素が失活したり、保存又は使用時間
に架橋剤が分解し害を及ぼすことがある。
又、ポリアクリルアミドを用いてプロテアーゼを包活す
る方法では、一般に酵素を安定に固定化出来るが、ゲル
強度並びに酵素の活性保持性が充分でなく、薬品、食品
等に使用した場合、保存中に毒性の高いアクリルアミド
モノマー等が生成するという欠点がある。特開昭51一
67785号公報には酵素を絹糸蛋白質に固定させる不
落化酵素の製造法が記載されており、吐糸直前の蚕より
取り出された絹糸線を牽引して得られる繊維又は蚕の口
から吐出直後の絹糸を酵素溶液中をくぐらせる方法が開
示されているが、斯かる方法では繊維又はフィルムに酵
素を固定せしめるため、酵素の含有量を高くすることは
できず、又その安定性も悪い。
更に、形態も繊維又はフィルム状のため自らその用途も
限定されるし、しかもセリシンを含んでいる為腐敗し易
く保存性に欠ける。更に又、本発明者等の追試によると
、この方法により絹糸のプロテアーゼを固定化すること
は実質的に不可能であった。これは非晶部に付着したプ
ロテアーゼが絹蛋白質を分解し、水洗工程で流出した為
と考えられ、活性は発現しなかつた。又、特開昭52−
57392号公報にはフィブロィン溶液に酵素を添加混
合したのち製膜し、次いでこの膜を不溶化処理すること
により、固形フィブロィン中に酵素を含有させてなる固
定化酵素を製造することが記載されているが、前者と同
様膜のため用途は限定されざるを得ないばかりか、この
方法によりプロテアーゼを固定化する場合添加より製膜
に至る間に蛋白分解が進行する為プロテアーゼが固定化
されたまともな膜を得ることは不可能である。
本発明者等は斯かる欠陥を改良し安定性に優れた固定化
プロテァーゼを得べく鋭意研究し、先に特願昭54−8
970計号を提出したが、更に改善を進め本発明を完成
したものである。本発明の目的は、安定性、特に熱安定
性、pH安定性及び経時安定性等に優れた固定化ブロテ
アーゼを提供するにある。
他の目的は安定性、特に熱安定性、pH安定性及び経時
安定性等に優れた固定化プロテアーゼを工業的容易且つ
安価に製造する方法を提供するにある。本発明方法はフ
ィブロィン水溶液とpH3〜5.5のアルカリプロテア
ーゼ及び/又は中性プロテアーゼの水溶液とを混合して
pHを3〜5.5に調整した後「硫酸アンモニウム水溶
液に混入しPHを5.0〜9.0に調整してフィブロィ
ンと前記プロテアーゼとを塩析沈澱せしめ、次いで得ら
れた沈澱を水洗後乾燥することを特徴とする。
本発明の固定化ブロテアーゼは、酵素を0.1〜2の重
量%、好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜
1の重量%含有する。
酵素が0.1重量%未満の場合、得られた固定イ技酵素
の酵素活性能が低く実用に乏しい。一方2の重量%を超
えると、酵素活性能は飽和し、使用時に酵素の熔出が起
こり易い上に経済性が劣る。本発明に適用するアルカリ
プロテアーゼ及び/又は中性プロテアーゼの種類は特に
限定されず、例えばトリプシン、キモトリブシン、ズブ
チリシンBPN、アスベルギルスアルカリプロテアーゼ
、プラスミン、ストレプトコツカスベプチダーゼA、キ
モパパィン等が挙げられる。
これらのアルカリプロテアーゼ及び中性プロテァーゼは
2種以上を混合して使用することもできる。本発明方法
に適用するフィブロィン水溶液は生糸、まゆ、生糸肩、
キキ、ビス、ブーレット等の給源料を常法に従い、セリ
シンを精練除去したものをフィブロィンを溶解し得る例
えばアルカリ金属塩又はアルカリ士額金属塩等の水溶液
又はシュバイツァー試薬(銅−アンモニア液)等に溶解
せしめたもの、或いは更にそれを透析脱塩して得られた
ものが挙げられるが、特に透析脱塩したものが好ましい
前記のァルカIJ金属塩及びアルカリ士類金属塩として
は、LiC1、LIBr、Nal、LINO3、MgC
12、Mg(N03)2、Zに12、Zn(N03)2
等が使用されるが、溶解性並びにフィブロィンの分子量
を出釆る限り高く保つためにCaC12又はCa(N0
3)2の使用が好ましい。
又、該金属塩濃度は5〜80重量%、好ましくは20〜
7の重量%、特に好ましくは40〜60重量%である。
又溶解性をより一層良好ならしめる為に、該水溶液にメ
チルアルコール、エチルアルコール、プ。ピルアルコー
ル等のアルコール類の添加が好ましい。添加時期は、絹
の溶解の前又は途中が良く、又添加量は該金属塩溶液に
対し、20〜6の重量%、好ましくは25〜5の重量%
である。フィブロィン水溶液としては前記の水溶液にフ
ィブロィンを溶解したものをそのまま用いても良いが固
定化プロテアーゼの酵素活性能をより高くする、あるい
は塩析沈澱時に水不溶性塩の生成を防ぐ等の観点から、
好ましくはセロフアン膜に代表される透析膜や中空繊維
を用いた透析器により前記塩類を除去したものを使用す
る。フィブロィン水溶液の濃度は通常2〜2の重量%、
好ましくは3〜15重量%、特に好ましくは4〜1の重
量%に調整する。一方アルカリプロテアーゼ及び中性プ
ロテアーゼ等の酵素水溶液の酵素濃度は通常0.5〜3
の重量%、好ましくは1〜2の重量%、特に好ましくは
5〜15重量%に調整する。
フイブロィン水溶液と酵素水溶液を何らの調整もなしに
混合すれば酵素の量によるが数秒ないし少なくとも数十
秒以内にフィブロィンが著しく分解され、実質的に工業
的には固定化酵素を得ることができない。
従って安定して固定イ技酵素を得るためには一時的に酵
素活性を低減せしめ、フィブロィンの分解をできる限り
抑えねばならない。そのためには酵素水溶液及び酵素水
溶液とフィブロィン水溶液を混合した液のpHを3〜5
.5、好ましくはpH3.5〜5.0に調整しなくては
ならない。舟3未満ではプロテァーゼが短時間に不可逆
的に失活し、得られた固定化プロテアーゼは酵素活性を
発現しない。又pH6を超えると混合時に急速にフイブ
ロィンが分解され実質的にプロテアーゼをフィプロィン
で固定化し得ない。フィプロィン水溶液のpHは特に限
定されないが酵素水溶液と混合した場合にpH調整する
ことなくpH3.0〜5.5の範囲になるものがよく、
通常曲3.0〜6.0で略酵素水溶液と同程度のものが
使用される。酵素水溶液のpHは使用する酵素の種類に
より舟3.0〜5.5の範囲において最も安定して製造
できる条件を選択すればよい。又、酵素水溶液、又は酵
素水溶液とフィブロィン水溶液の混合液を軸3.0〜5
.5に調整して長時間放置すればフイブロィンはゲル化
し、酵素は徐々に不可逆的に失活するので、少なくとも
2〜3時間以内に塩析沈澱させることが好ましい。フィ
ブロィン水溶液、酵素水溶液及びそれらの混合液のpH
調整には塩酸、硫酸等の無機酸、あるいは酢酸、クエン
酸等の有機酸、又はリン酸系、クエン酸系、酢酸系の綾
衡水溶等を用いることができる。フイブロィン水溶液と
酵素水溶液の混合は適当な蝿洋装直により両者が均一に
なるまで燈拝混合する。混合する際より操作を容易にか
つ安定して固定イ技酵素を製造するために液温を低温下
、例えば0〜lyoで行なってもよい。
得られた酵素含有フィブロィン水溶液を硫酸アンモニウ
ム水溶液に混入しフィブロィンと酵素とを塩析沈澱せし
める。
この際両者の混合液のpHを5.0〜9.0好ましくは
5.5〜8.0に調整する。硫酸アンモニウム水溶液の
濃度は酵素とフィブロィンとを速やかに凝固せしめるた
めに高い程よく、通常少なくとも50%飽和のものを使
用する。特に、フィブロィンとプロテアーゼとの混合水
溶液と硫酸アンモニウム水溶液とを混合した際の硫酸ア
ンモニウムの濃度を少なくとも50%飽和に保持しなけ
ればならない。硫酸アンモニウム水溶液のpH調整は塩
折時のpHが5〜9になる如く予め水酸化ナトリウム等
を添加して行なう。
又、クエン酸ナトリウム等の塩を添加して緩衡水溶液と
すれば例えばpH5〜7の範囲でのpH変動が少ないの
で製品の活性収率が高くしかも安定して得られる。例え
ばクエン酸ナトリウムは緩衡水溶液中に0.05〜0.
2mol/そ添加する。pH5未満では固定化酵素は得
られるものの、活性収率が低く、製品品質及び経済性に
劣る。一方pH9を超えると塩析時に酵素の失活が起り
易くなるので避けなければならない。次いで、前記塩類
を水洗により除去するが水洗は塩析に用いた塩及びフィ
ブロィン、酵素以外の低分子量混在物の除去を目的とし
ており2回以上、通常は4回程度行えば充分である。
水洗後、乾燥して固定化プロテアーゼを得るが、乾燥は
プロテアーゼの不可逆的失活を防止するために6000
以下で常圧又は減圧下に行なうことができる。得られた
乾燥固定化プロテアーゼは目的に応じ、粉末あるいは粒
状等に成型することができる。本発明により得られた固
定化酵素は非常に高い活性収率を有し、水中における連
続使用においても高い活性を維持し、酵素が流出するこ
とはほとんど認められない。又本発明の固定化プロテア
ーゼは高温下、広いpHの範囲、あるいは各種媒体中等
において元の酵素よりはるかに高い安定性を示す。
その上生体に無害な蛋白のみからなる利点のため医薬、
食品及び化粧品等の分野に有効に利用することができる
。以下実施例により本発明方法を詳述する。実施例 1
生糸lkgをマルセル石けん1重量%水溶液30〆中に
浸潰し、98ooで1時間燈拝混合し、実質的にセリシ
ンを完全に除き、充分に乾燥後70ooで乾燥した。
次いで65重量%の硝酸カルシウム水溶液4kgとエチ
ルアルコール1.6k9の入ったニーダー中に前記精練
ずみの生糸0.8k9を投入し、75〜80℃で45分
間燈梓溶解した。得られた粘鋼な溶解液に80ooの温
水3.2k9を加え希釈し再生セルロース系中空繊維を
用いた透析装置により透析脱塩してフィブロィン水溶液
を得た。該フィブロィン水溶液のフィブロィン濃度は5
.$重量%であった。該フィブロィン水溶液に2の重量
%クエン酸水溶液を添加することによってpHを4.4
にした。また0.8M−クエン酸水溶液に水酸化ナトリ
ウムを加えていくことによりpHが2.5、3.5、4
.5、5.56.5の5種類のクエン酸ナトIJウム水
溶液を作った。
蛋白分解酵素としてナガセ生化学工業社製ピオプラーゼ
コンク(15000のUN/夕)を用い該酵素2.65
夕±50ccの上記5種類のクエン酸ナトリウム水溶液
に溶解し、各々を該フイプロイン水溶液1そ中に添加し
てスターラーによりゆるく麓浮浪合した。混合時の液温
は5℃であった。混合液のpHは第1表に示すとおりで
あった。蝿拝混合を18分行った後餌9の飽和硫酸アン
モニウム水溶液中に投入混合しフィプロィン及び該酵素
を沈殿させた。なおpH9の飽和硫酸アンモニウム水溶
液は次のようにして調製した。7k9の硫酸アンモニウ
ムに水10夕を加え渡梓溶解させた後水酸化ナトリウム
で添加してpHが9となる迄加えた。
該沈澱物を炉別後1その水で5回線返し洗浄し、次いで
4ぴ0にて1虫時間乾燥しジェットミルによって10〜
4叫の粉末状固定化プロテアーゼを得た。‘1} 酵素
活性 P−トシルアルギニンメチルエステル 0.033M水溶液(pH8)中に適当量の固定化プロ
テアーゼを加え、30qoで3び分間反応した後固定化
酵素を炉別した炉液中のメタノール量をガスクロマトグ
ラフィにより定量した。
固定化ブロテアーゼによるメタノール生成量(の活性収
率=添加量に相当するプロテア−ゼによるメタノール生
成量(の×100固定化プロテアーゼ中活性発現プロテ
アーゼ量(のXI。
○プロテアーゼ添加量(の(2’ 固定化プロテアーゼ
量 水洗時の炉液中のプロテアーゼ量の測定から流出プロテ
アーゼ量を算出した。
固定化率(%)=添加プロテァーゼ量(の−流出プロテ
アーゼ量(のXI。
〇添加プロテアーゼ量(の{3} 熱安定性 8000の熱風乾燥機中で固定化プロテアーゼを1週間
保存した後、酵素活性を測定した。
活性残存率(%)こ熱業処処理理後のの活活性性収収率
藷髪蓑)X・oo■ プロテアーゼ含有量固定化プロテ
アーゼ中のプロテアーゼ含有量は次式により算出した。
プ。
テァ−ゼ含有率(%)=Zoテァーゼ添加量(のx固定
化率隼%2固定化プロテアーゼ収量(の‘5} プロテ
アーゼの水流出 内経2伽、長さ2比加のガラスカラム中に固定化プロテ
アーゼ10夕を詰め込み、上部より2の【/minの割
合で水を通過せしめ、連続1週間継続した後、固定化プ
ロテアーゼを取り出し、酵素活性を測定した。
プロテアーゼ流出率(%)=三三XI。
〇A:未処理固定化プロテアーゼ活性収率(%)B:流
水処理 〃 (%)第1表第1表実
験No.1の様に酵素溶液のpHが3未満の場合にはプ
ロテァーゼは不可逆的に失活し酵素活性を殆んど発現し
ない。
実験NO.4の様に混合時のpllが5.5を越える場
合にはプロテアーゼによりフィブロィンが分解を受け収
率が著しく低下し実用に供するに足る固定化プロテアー
ゼは得られなかった。更に実験No.5の様にpHを上
げると急速なフィブロィン分解の為、硫安中での沈澱が
極〈少なくなり更に後の水洗により殆んど全て溶解流出
してしまい固定化酵素が得られなかった。一方本発明方
法によって得た固定化プロテアーゼは固定化率、活性収
率とも高く、水への流出も至って少なく、固定化しない
プロテアーゼの耐熱残存率47.5%に比較して遥かに
高い安定性を示した。実施例 2 固定化プロテァーゼ製造の為に以下の様な緩衡液を調製
した。
即ち水2ムにクエン酸1モル(2102)を溶解しpH
メーターでPHを測定しながら水酸化ナトリウムを添加
していき、PH4.4の綾衡液を得た。実施例1と同じ
方法で得た5.3%のフィブロィン透析液を水で希釈し
て5%とし、その液3そに該クエン酸ナトリウム綾衡液
300叫を加えたところ液のpHは4.7となった。
一方ナガセ生化学工業社製のビオプラーゼコンク(PU
N150000/夕)2.5夕、3.75夕、5.0夕
をそれぞれ談クエン酸ナトリウム緩衝液100の‘に溶
解したところ各液のpH‘ま4.6であった。上記PH
4.7のフィブロィン水溶液を3等分し、各1.1夕に
上記3種類の酵素溶液をそれぞれ加え、1oo0で5分
間スターラーによりゆるく漁拝した。
混合液の柵は4.7であった。これら3種類のフィブロ
ィン酵素混合液をそれぞれ2.5その飽和硫酸アンモニ
ウム水溶液(pH8.0)中に注入し、フィブロィン及
び酵素を沈澱凝固せしめた。
なお該飽和硫酸アンモニウム水溶液は2250夕の硫安
を3その水に溶解し、PHメーターでpHを測定しなが
ら水酸化ナトリウムを添加していくことによってpHを
8に調整した。また比較の為、上記と全く同じ方法で調
製した3種類のフィブロィン酵素混合液をpH調節しな
かつた飽和硫酸アンモニウム水溶液中に注入して比較サ
ンプルを調製した。
これらの6種類の硫安沈澱を、それぞれ裕比1:10に
て3回水洗した後、40qoで乾燥して6種類の固定化
酵素を得た。
これらのサンプルの収率、固定化率、プロテアーゼ含有
量、活性収率、耐熱残存率、水流出率は第2表のとおり
であつた。第2表から判るように実験No.9、10、
11の比較例では得られた岡定イ技酵素の活性収率がか
なり低いのに対し、実験No.6、7、8の本発明例で
は硫安格のpHを8とすることによって得られた固定化
酵素の活性収率が45〜51%と非常に高い。
第2表実施例 3 実施例1の実験No.3及び対照として元のビオプラー
ゼコンク粉末を次のような環境下で処理した後、活性を
測定しその安定性を比較した。
【1l グリセリン中 6000で2日間■ 水中(イ
オン交換水pH6.7)3000で2独時間‘3} 〃
(酢酸にてpH4に調整) 〃‘4’〃 (水酸
化ナトリウムにて舟11に調整)30℃で2餌時間第3
表 活性残存率協:B/A×100 A:処理前の活性収率(又は単位重量当りの活性度)B
:処理後 〃 ( 〃 )第3
表に示す如く本発明方法により得た固定化プロテアーゼ
はpHの広い領域で元のプロテアーゼに比較して遥かに
高い活性を維持しており、固定化の優位性が明白であっ
た。
実施例 4 絹糟紡屑(ブーレット)lk9をマルセン石けん0.5
重量%水溶液30ク中に浸潰し8000で1時間燈梓混
合し、実質的にセリシン及び油分を完全に除き、充分に
水洗後7000で乾燥した。
次いで65重量%の塩化カルシウム水溶液4k9とエチ
ルアルコール1.6kgの入ったニーダー中に前記精練
ずみのブーレット0.8k9を投入し、80〜85℃で
1時間燈梓溶解した。得られた粕鋼な溶解液に8000
の温水3.2k9を加え希釈した。該溶解液のフィブ。
イン濃度は85重量%であった。更に溶解液の一部を再
生セル。ース系中空繊維を用いた透析装置によりフィブ
ロィン透析液を得た。該透析液のフイブロィン濃度は5
.5重量%であった。前記溶解液及び透析液を5規定塩
酸によりpH4.5となしフィブロィン水溶液とした。
一方、アルカリプロテアーゼとしてナガセ生化学工業社
製ビオプラーゼCom(150000PUN′夕)を用
いアルカリプロテアーゼの濃度が1の雲量%となるよう
に水に溶解した後、5規定塩酸によりpH4.2に調整
した酵素水溶液を得た。
液温5℃の前記フィブロィン水溶液500夕に第4表に
示すような量の前記酵素水溶液を添加し、充分に混合し
た。
混合液のpHは4.3〜4.5であった。次に、実施例
1と同様にして調製したpH8の飽和硫酸アンモニウム
水溶液1そ中に該フィブ。
ィ※ン−酵素混合溶液を投入混合しフィブロィンとアル
カリプロテアーゼを沈澱させた。該沈澱物を炉別後50
0ccの水で5回繰り返し洗浄し、次いで40℃にてt
虫時間乾燥し、ジェットミルにて10〜4叫の粉末状固
定化プロテアーゼを得た。得られた固定化プロテアーゼ
の収率、固定化率、プロテアーゼ含有量、活性収率、耐
熱活性残存率、プロテアーゼ流出率は第4表のとおりで
あつた。
第4表実験No.‘1’の比較例の如くプロテアーゼ含
有量が0.1重量%未満の場合、活性収率は低く、固定
化プロテァーゼ単位重量当りの酵素活性が著しく低く、
実用上使用が困難であった。
又実験No.側あるいはNo.側の比較例の如くプロテ
アーゼ含有量が2の重量%を超えると活性収率が低い上
に、熱安定性及びプロテアーゼの水流出率も増加してく
る。更に含有量を上げるためには大量のプロテアーゼを
用いねばならないが、固定化率が急激に低下するため経
済的に非常に不利であった。一方本発明方法によって作
製した固定化ブロテアーゼは何れも固定化率、活性収率
が高く、水へのプロテアーゼの流出も至って少なく、そ
の上固定化しない元のプロテアーゼの耐熱活性残存率が
47.5%に比較してはるかに高い安定性を示した。
第4表実施例 5 実施例4と同機にして得た透析フィブロィン水溶液を3
.0、5.0、10.0及び15.の重量%にフイプロ
ィン濃度を調整し、2の重量%のクエン酸水溶液にて−
4.8にした。
アルカリプロテアーゼ及び/又は中性プロテアーゼとし
てビオプラーゼコンク(ナガセ生化学工業社製)、ニュ
ートラーゼ(ノボ社製)、プロテオリクィフアーゼ(上
田化学工業社製)、プロテァーゼタィプロF側鞍I C
rudeFromA.oryzae(シグマ社製)の4
種を用いて第4表に示す濃度で水に溶解し2の重量%の
クエン酸水溶液にてpH4.3にした。以下実施例1と
同様にして混合、塩析、水洗、乾燥して固定化プロテ.
※アーゼを得た。この場合混合時のPHは4.5〜4.
8であった。
酵素活性の測定は実施例1〜3と異なり、以下の方法に
よった。0.6重量%のカゼイン水溶液(pH7)中に
適当量の固定化プロテアーゼを加え、30ooで1び分
間反応した後、固定化プロテアーゼを炉別した炉液をフ
ェノール試薬で発色させ、660仇仏の吸光度により算
出した。
第5表1.フィブロィン水溶液は500タ使用、2.プ
ロテァ−ゼの種類、A:ピオプラ−ゼ、B:ニュートフ
ーゼ、0:プロテオリクイフアーゼ、D:ブロブアーゼ
タイプ日、第5表に示すように各種のアルカリプロテア
ーゼ及び/又は中性ブロテアーゼを用いて本発明方法に
より得た固定化プロテアーゼは何れも活性収率が高く、
且つ流水中へのプロテアーゼの流出も至って少なく、安
定性のある固定化プロテアーゼであった。
実施例 6 実施例4と同様にして5.5重量%、pH4.5の透析
フィブロィン水溶液4そ及び1の重量%PH4.2のビ
オプラーゼコンク水溶液220の‘を調製した。
両液を液温loo0にて混合し、1雌ご間スターラ‐に
よりゆるく蝿拝した後液を4等分し、各々を0.1Mの
クエン酸を含むpH6.Q 8.0、9.0の飽和硫酸
アンモニウム水溶液各2.1そ中、及びクエン酸を全く
含まぬpH4.1の飽和硫酸アンモニウム水溶液中に注
入しフィブロィン及びプロテアーゼを沈澱凝固させた。
1時間放置した後、5回水洗し、40ooで乾燥した後
、ピンミルにより粉砕して10〜6岬の固定化プロテア
ーゼ粉末を得た。
4種類の固定化ブロテアーゼの収率、活性収率、耐熱活
性残存率は第6表のとおりであった。
第6表 第6表より明らかなように、硫酸アンモニウム溶液のp
Hが実験No.35のように5より低い場合は固定化プ
ロテアーゼの活性収率がかなり低いのに比べ、本発明例
の実験NO.30 37のように硫酸アンモニウム溶液
のpHを5.37.1と上げると固定化プロテアーゼの
活性収率が飛躍的に向上した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フイブロイン水溶液とpH3〜5.5のアルカリプ
    ロテアーゼ及び/又は中性プロテアーゼの水溶液とを混
    合してpHを3〜5.5に調整した後硫酸アンモニウム
    水溶液に混入しpHを5.0〜9.0に調整してフイブ
    ロインと前記プロテアーゼとを塩析沈澱せしめ、次いで
    得られた沈澱を水洗後乾燥することを特徴とするフイブ
    ロイン中にアルカリプロテアーゼ及び/又は中性プロテ
    アーゼを0.1〜20重量%含有する固定化プロテアー
    ゼの製造方法。 2 前記プロテアーゼ水溶液のpHを3.5〜5とする
    特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 フイブロイン水溶液のフイブロイン濃度が2〜20
    重量%である特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 フイブロイン水溶液が銅−エチレンジアミン水溶液
    、水酸化銅−アンモニア水溶液、水酸化銅−アルカリ−
    グリセリン水溶液、アルカリ金属塩水溶液及びアルカリ
    土金属塩水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種
    の溶媒に精練絹原料を溶解後透析したものである特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。 5 前記プロテアーゼの水溶液の該プロテアーゼの濃度
    が0.5〜30重量%である特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 6 混合を0〜15℃の液温で行なう特許請求の範囲第
    1項記載の製造方法。 7 硫酸アンモニウム水溶液に混入後のpHが5.5〜
    8.0である特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 8 硫酸アンモニウム水溶液に混入後のpHを5.0〜
    9.0にすべく、予め硫酸アンモニウム水溶液のpHを
    調整する特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 9 硫酸アンモニウム水溶液のpH調整を緩衡水溶液で
    行なう特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 10 緩衡水溶液がクエン酸ナトリウム又はリン酸ナト
    リウムの水溶液である特許請求の範囲第9項記載の製造
    方法。 11 乾燥を60℃以下で常圧又は減圧下で行なう特許
    請求の範囲第1項記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020070820A1 (ja) * 2018-10-03 2020-04-09 オリンパス株式会社 内視鏡用電源装置

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