JPS6013210Y2 - 接地装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、閉鎖配電盤等の主回路を接地する接地装置に
関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

一般に、閉鎖配電盤（以下盤という）の主回路に接続さ
れている電気機器、母線、導体１、ケーブルなどを点検
するときは、作業者の感電防止のために主回路を接地し
て作業を行なっている。

即ち、第１図の三線接続図のように盤１は、そこに収能
される母線２から分岐導体３及び４、主回路断路部５，
５′及び６，６′で接続されたしゃ断器７及び８、変流
器９及び１０、接続導体１１及び１２を有し、ケーブル
１３及び１４と介して電動機１５及び１６に給電する。

このような接続図で示される盤１は、第２図で示すよう
に盤１の略中央部に母線２を配置し、しゃ断器７，８を
上下２段積にするのが一般的な構造である。

この場合、母線２に接続するしゃ断器の主回路断路部５
．５’、６，６’のうち、上段のしゃ断器７では下側の
主回路断路部５、下段のしゃ断器８では上側の主回路断
路部６を接離する。

従来は、たとえば第３図の三線接続図のように、接地装
置１７で母線２の接地作業を盤の下段で行らう場合には
、第５図のように主回路接触子１８を上側に設けた接地
装置１９を使い、また、接地作業を盤の上段で行なう場
合には、第６図のように主回路接触子２０を下側に設け
た接地装置２１を使って、それぞれしゃ断器７及び８の
入れ替えとする必要があった。

さらにまた、下段だけで母線２と下段ケーブルの接地を
行なう場合には、まず主回路接触子１８を上段にした第
５図の接地装置１９で母線２を接地し、母線回路の点検
作業完了後に接地装置１９を盤外に引き出し、代りに主
回路接触子１Ｂを下段にした第６図の接地装置２１を盤
内に入れていた。

したがって、結局、接地装置は、２種類必要でしかも点
検作業の際には、しゃ断器と接地装置の選定、入替えを
限られた停電作業時間内に迅速、且つ誤まりなく行なう
必要がある。

なお、第４図は、接地装置２２によってケーブル１３．
１４側の接地を行なう場合で上記第３図の母線２の接地
の場合と主回路接触子の位置が違う。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上下にしゃ断器が収納される閉鎖配電
盤の母線側及びケーブル側の接地を接地装置の盤外への
出し入れをすることなく、短時間で誤操作のおそれなく
てできる接地装置を得ることにある。

（考案の概要〕 本考案は、接地装置の主回路接触子を上下に移動可能に
するとともに、前面から上下に操作するレバーと、この
レバーに係合し主回路接触子を上下するレバーを設ける
ことにより、１台で迅速・誤操作なく接地できる接地装
置である。

〔考案の実施例〕

以下、本考案を図面に示す一実施例を参照して説明する
。

本考案は第７図に示すように、絶縁ロッド２３を介して
操作ハンドル２４で操作される接地開閉器２５の下方の
端子２６を導体２７で接地用接触子２８に接続し、上方
の端子２９を導体３０で絶縁物３１に支持された主回路
接触部３２及び３３に接続する。

更に一端が盤側の主回路断路部３４及び３５と接離可能
で、他端が前記主回路接触部３２及び３３に接離可能な
主回路接触子３６を有し、これを絶縁物３７で保持し、
位置Ａ及び二点鎖線で示した位置Ｂに移動可能に構成す
る。

そして、これを第８図に示す４１．４４の２箇のレバー
で構成する主回路接触子の位置切換機構によって駆動す
る。

即ち、第８図は上記主回路接触子３６の移動機構を示し
、４１は切替ハンドルで、先端にピン３８を有し、且つ
中間部がピン３９により移動台車４０の両側面に回動可
能に支持される。

４４は駆動用のレバーで、前記ピン３８に係合する溝を
一端に有し、他端には後述するピン４２と係合する溝を
有し、更に且つ中間部はピン４３で移動台車４０の側板
に回動可能に支持される。

４５はガイド板で、第７図で示した主回路接触子３６を
保持する絶縁物３７の両端部に取付けられ、且つ前記レ
バー４４の溝と係合するピン４２を有する。

このガイド板４５は移動台車４０側に設けた長溝４６に
係合し、案内される。

従って、主回路接触子３６は、切換ハンドル４１の上下
操作でＡとＢの位置に移動可能となっている。

尚、本装置は第７図と第８図とに分離して描いたが、こ
れは各部の重なり合いによる図の複雑化を防いだためで
、実際は両図で示した部分を組合せて成るものである。

上記構成により、たとえば、第１図に示す電気回路のケ
ーブル１４側を接地する場合、即ち第４図の回路を形成
するには、まず第２図で下段に収納されているしゃ断器
８を盤外に引出し、第７図、第８図に示す接地装置の接
地開閉器操作ハンドル２４を二点鎖線で示す位置に引き
上げて、接地開閉器２６を二点鎖線で示すように開路し
た状態とする。

更に第８図に示す切換ハンドル４１を二点鎖線で示すよ
うに押し下げて接地装置の主回路接触子３６の位置Ｂに
移してから接地装置を盤内に挿入し、主回路接触子３６
を盤側の主回路断路部３５に接合させる。

そのとき、接地接触子２８も盤側の接地回路断路部４７
に接合する。

そして、操作ハンドル２４を実線で示す位置まで下げ、
接地開閉器２５を閉じることにより、接地は完了する。

同様に、第１図に示す電気回路の母線２側を接地する場
合、即ち第３図の回路を形成するには、しゃ断器８を盤
外に引出し、しかる後に前項と同様に操作ハンドル２４
を引き上げ、切換ハンドル４１を押し上げた状態の接地
装置を盤内に挿入、接続し、操作ハンドル２４と下げる
。

またケーブル１４側と母線２側を順次接地させるには、
前記の操作により、まずケーブル１４側を接地させ、点
検作業終了後には接地装置を盤外に引き出さず単に接地
装置の主回路接触子３６と盤側の主回路断路部３５の間
隔が充分な絶縁強度を有する位置即ち断路位置まで接地
装置を引出し、切換ハンドル４１で主回路接触子３６の
位置を切換た後、盤側主回路断路部３４と接触させれば
よい。

〔考案の効果〕

以上記載の本考案によれば、上下の主回路断路部の接地
の接地装置の盤外への引出しをすることなく、前面のハ
ンドルの上下操作で切換えてできるので、接地作業を迅
速にできる接地装置を得ることができる。

又、操作ハンドルの操作方向は接地主回路断部と同方向
となるので、誤操作のない接地装置を得ることができる
。

【図面の簡単な説明】 第１図は、２台のしゃ断器を収納した一般的な閉鎖配電
盤の主回路三線接続図、第２図は、第１図の回路機器を
収納した盤の構成国、第３図は母線側を接地した場合の
三線接続図、第４図はケーブル側を接地した場合の三線
接続図、第５図及び第６図は従来の接地装置の構成国、
第７図、第８図は本考案による接地装置の一実施例を接
触子部分と操作機構部分に分けて示す構成国である。 １・・・・・・閉鎖配電盤、２８・・・・・・接地接触
子、３２・・・・・・主回路接触部、３６・・・・・・
主回路接触子、４０・・・・・・移動台車、４１・・・
・・・操作機構用ハンドル、４４・・・・・・操作機構
用レバー ４５・・・・・・ガイド板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下のしゃ断器室の内部に主回路断路部が上下に配設さ
   れ接地端子が設けられた箱体に引出自在に収納され、前
   記主回路断路部に切換可能に設けられた主回路接触子と
   前記接地端子に対向して設けられ前記接地端子と接離し
   て前記主回路断路部を接地する接地接触子とを有する接
   地装置において、この接地装置の側面に縦に設けられた
   だ円穴に係合して上下移動自在に設けられ前記主回路接
   触子を支え内側にピンを有するガイド板と、後端がこの
   ガイド板のピンにＵ形溝で係合し中間部で前記接地装置
   の側面に回動可能に支持され先端にＵ形溝を有するｌ対
   のレバーと、このレバーの前端のＵ形溝に係合し、中間
   部で前記装置の側面に回動可能に支持され前端上下操作
   で上下に回動して前記ガイド板を上下動させ前記主回路
   接触子を前記電源側と負荷側断路部に対置させる１対の
   切換ハンドルと、前記主回路接触子の上下動端に対向じ
   て設けられ前記主回路接触子の上下動端部で前記主回路
   接触子と係合し前記接地接触子に接続する１対の主回路
   接触部とを具備することを特徴とする接地装置。