JPS6012796Y2 - 自動二輪車のチエ−ンおどり防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、チェーンの脱落防止のために設けられた自動
二輪車のチェーンおどり防止装置の改良に関するもので
ある。

凹凸の多い路面、オフロード等をオートバイが走行する
ためには、オートバイの後輪の支持に弾力性を持たせ、
跳ねた車輪が路面に接地する際、路面に対する後輪の追
随性を良くして、オートバイの安定性を確保する必要が
ある。

そこでベルクランク式リヤサスペンションを用いて後輪
が路面の凹凸で跳ねた場合に後輪の支持に弾力性をもた
せたオートバイが開発されているが、このタイプのもの
は後輪の支持に弾力性を持たせたためにチェーンの揺動
が激しくなるという欠点があった。

そこで、これに対拠するためにフレーム本体側またはス
イングアーム側へチェーンおどり防止用ストッパーを設
けたものも提案されるに至っている。

しかしながら、このものもストッパーが車体フレーム側
に設けられている場合には、後輪が路面の凹凸で跳ねた
場合に、その後輪の動きに対し、フレーム側は弾力性を
有しないので、折角設けたストッパ一部材にチェーンの
中間部が押圧され、後輪の弾力性が抑制されることとな
・る。

また、スイングアームにストッパーを設けた場合モ同様
で、ストッパ一部材でチェーンが押圧されることになる
から、後輪の上下方向の支持の弾力性を著るしく抑制す
ることとなる。

したがって、その結果は、後輪の弾力性が制約されるこ
ととなるから、ストッパ一部材の摩耗、チェーンの離脱
とそれに伴う部品破損等となり、ひいてはオートバイ本
体の故障を生じて事故の原因になる等多くの問題があっ
た。

本考案は、上述した問題を解決するためになされたもの
で、中間部を車体フレームに枢着したベルクランクの一
端と後輪支持用のスイングアームとを連結するロッドに
チェーンの脱落及びおどりを防止する部材（ガイドロー
ラ、おどり防止用ストッパー）を設け、後輪の弾力性を
確保するとともにストッパ一部材の極度の摩耗、チェー
ン脱落、チェーン破損に伴う部品破壊、オートバイその
ももの故障等を防止し、運転者の安全走行を確保できる
ようにしたチェーンガイド取付装置の提供を目的とする
ものである。

以下に、本考案のチェーンおどり防止装置の一実施例を
図に基づいて説明する。

１は、オートバイの車体フレーム、２はベルクランク式
リヤサスペンション、３は後輪支持用のスイングアーム
、４はチェーン、５は後輪である。

このベルクランク式リヤクッション２は、フレーム１に
中間部を枢着されたベルクランク６と、その前端部６ａ
に枢着されて、圧縮、伸長することにより緩衝作用を行
なうリヤクッションユニット７と、ベルクランク６の後
端部に一端に回動可能に枢着されたロッド（リヤクッシ
ョンレバー）８と、ロッド８の他端を中間部３ａに回動
可能に枢着したスイングアーム３とによりなり、ベルク
ランク６の中間部６ｃを支軸とするシーソーリングが形
成されるようになる。

フレーム１の中間部１ａには更にアーム９の一端が回動
可能に枢着されており、アーム９の他端はスイングアー
ム３の左側部に回動可能に枢着され、その連結部１０を
支点とするリンク機構を形成している。

このリンク機構と前述したシーソーリンクにより、後輪
５の支持に弾力性が確保されることとなる。

そして、クッションロッド８は常にスイングアーム３と
連動するように設けである。

また、このクッションロッド８の中間部８ａで、後輪枢
動用のチェノ４が作動する部分に第２図で示すように第
１実施例のチェーン４のおどり防止用の部材、すなわち
、ガイドローラ９が取り付けられている。

該ガイドローラ９は、チェーン４と対向し接するように
ポルト１１、ナツト１２で回動可能に取り付けられてい
る。

当接面９ａは、半円弧状に設けてもよく、要はチェーン
４の離脱を防止し、チェーン４と当接し回動しうるもの
であればよい。

第３図で示した第２実施例は、ロッド８の中間部８ａに
、チェーン４と多少の間隙を保ってチェーン４のおどり
を防止するためＬ字状のストッパー１０を横向きにボル
ト１３、ナツト１４で固定し、ストッパー１０の側部を
チェーン４と僅かに間隙を保たせて対向させたものであ
る。

本考案は上述した構成よりなるものであるから、オート
バイがオフロードを走行する場合、路面の凹凸で後輪が
跳ねても、後輪５が取り付けられているスイングアーム
３が支点１０を中心に回動し、それに伴ってロッド８も
連動するので、ロード８に設けられたチェーン４のおど
り防止用の部材チェーンガイドローラ９、ストッパー１
０によりチェーン４が押圧され、後輪５の支持の弾力性
が損なわれるようなことはない。

また、チェーン４のリヤスプロケット１５からの脱落、
おどりもチェーンガイドローラ９、ストッパー１０によ
り防止されることとなる。

本考案に係るチェーン取付装置は、上述した構成・作用
によりスイングアームと連動するロッドにチェーンのお
どりを防止する部材を設けたので、おどり防止部材を支
持する部材を別に設ける必要がなくオートバイがオフロ
ードを走行中に路面の凹凸で後輪が跳ねたとしても後輪
の支持に弾力性を確保させるとともに、ストッパ一部材
の摩耗、チェーンの脱落とおどり、チェーン破損に伴う
部品破壊、オートバイそのものの故障等を防止し、運転
者のオートバイによる安全走行をも確保できる等従来の
ものに期待できなかった多大の効果を奏するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のチェーンおどり防止装置の取付状態を
示す概略側面図、第２図は第１図で示したチェーンおど
り防止装置の拡大正面図、第３図は第１図で示したチェ
ーンおどり防止装置の第２実施例を示す拡大正面図であ
る。 １・・・・・・車体フレーム、３・・・・・・スイング
アーム、４・・・・・・チェーン、６・・・・・・ベル
クランク、訃・・・・・ロッド、９，１０・・・・・・
チェーンおどり防止用の部材、６ａ・・・・・・中間部
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中間部を車体フレームに枢着し、前端に、圧縮、伸長す
   ることにより緩衝作用を行なうリヤクッションユニット
   の上端を枢着したベルクランクの後端と後輪支持用のス
   イングアームとの間をロッドで連結し、該ロッドの中間
   部に後輪駆動用チェーンのおどりを防止する部材を取り
   付けたことを特徴とする自動二輪車のチェーンおどり防
   止装置。