JPS6011409Y2 - 太陽集熱器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は太陽集熱器に関し、透明板取付部のシール性能
を向上させることを目的としている。

一般に太陽集熱器は上面をガラス等の透明板で覆った偏
平な箱体の内部に多数の水パイプや集熱板が設置してあ
り、又箱体は各１対の縦桟及び横桟からなる枠体に底板
を取り付けて構成しである。

そしてもし太陽集熱器の内部に雨水等が浸入した場合に
は、透明板の下面に結露が生じて透明板が雲ったり、集
熱板が腐食したりして集熱効率が低下するので、そのよ
うな不具合を防止するために枠体を形成する各様は液密
状態で互に連結してあり、又枠体に対して透明板及び底
板は第１図の如く液密状態で取り付けである。

すなわち断面部分図である第１図において桟３１は上端
に外向きフランジ３２を備え、上端近傍と下端に内向き
フランジ３３．３４を備えている。

フランジ３４の下面には底板３５が図示されていないシ
ールを介して固定され、フランジ３３にはシール３６を
介してガラス板３７が載置しである。

ガラス板３７はシール３８を介して押縁４０により下向
きに押圧されており、押縁４０の外側（図の左側）の部
分はねじ４１によりフランジ３２の上面に締着されてい
る。

ところが第１図の構造によるとフランジ３３を底壁とす
る溝４２がシール３６と桟３１上部の間に形成されるの
で、シール３８とガラス板３７の間から浸入した雨氷等
が溝４２に溜まり、溝４２からシール３６とガラス板３
７の間を通って集熱器内に浸入する恐れがあった。

本考案は上記従来の不具合を解決するもので、次のよう
に構成されている。

すなわち本考案は、枠体の上面に帯状のシールを介して
透明板の周縁部を載置し、透明板周縁部の上面を帯状シ
ールを介して押縁により枠体に押圧し、押縁の透明板よ
りも外側の部分を枠体の上端近傍に設けた外向きフラン
ジの上面に対して上下に延びるねじにより固定し、枠体
の上端近傍の部分と押縁との間に上記フランジを底壁と
する溝を形成し、上記フランジに水抜き孔を設け、押縁
の外側の縁に上記フランジの先端よりも下方へ延びる庇
状の下向きフランジを設けたことを特徴としている。

次に図面により実施例を説明する。

本考案の断面部分図である第２図において、横桟１は例
えばアルミニウムの押出形材でできており、桟１の太陽
集熱器の周壁を形成する部分５の上縁からはフランジ６
が内方（第２図の右方）へ突出し、フランジ６のやや下
方の位置からは７ランジ７が外方（左方）へ突出してい
る。

フランジ６上にはシール８を介してガラス板１０（透明
板）の周縁部が載置され、ガラス板１０はシール１１を
介して押縁１２により下向きに押されている。

押縁１２は階段状断面を有し、フランジ７に対して僅か
な隙間１３を隔てて延びる部分１５が長手方向（図の紙
面と直角方向）に間隔を隔てて配置した複数個のねじ１
６によりフランジ７に締着されている。

押縁１２と周壁部分５の上端部との間にはフランジ７を
底壁とする溝１７が形成してあり、フランジの１又は複
数箇所には水抜き孔（図示せず）が設けである。

フランジ７の外縁部には突起１８が全長にわたって形成
てあり、突起１８の上面に押縁部分１５を当接させるこ
とにより、隙間１３を外側から塞いでいる。

部分１５の外縁部にはフランジ７よりも下方へ突出した
下向きフランジ１９が設けてあり、フランジ１９は突起
１８の外側面に当接している。

周壁部分５の下部からはフランジ２２が内方へ突出して
いる。

フランジ２２の下面には長手方向に間隔を隔てて配置し
た複数個のねじ２３により鋼板製の底板２４の周縁部が
締着しである。

ねじ２３の頭と底板２４の間にはシール性を有する環状
のワッシャ２６（例えはブチルワッシャ）が配置され、
底板２４とフランジ２２の間には全長にわたって帯状の
シール２７（例えはブチルシーラント）が配置しである
。

なお周壁部分の下端２８はフランジ２２よりも下方に突
出しており、ワッシャ２６やシール２７に横方向から雨
水等が吹き付けられることを防止する庇の役割りを果し
ている。

図示されていない縦桟も横桟１と同様の構造を有し、例
えば横桟１の端面を縦桟の端部内側面に突き合わせた状
態で各様を互に液密状態に固定しである。

横桟１の押縁１２及び縦桟の押縁は端部を斜に切断して
その傾斜端面を突き合わせである。

底板２４上には図示されていない断熱材を介して木管群
や集熱板が載置しである。

第２図の構造によると、シール１１とガラス板１０の間
から雨水等が浸入してきても、雨水等は溝１７に溜まり
、溝１７の水抜き孔等から外部へ排出されるので、ガラ
ス板１０とシール８の間を伝わって集熱器内部に雨水等
が浸入することはない。

隙間１３は外側から突起１８及びフランジ１９により二
重に塞がれているので、押縁１２に雨水が吹き付けても
、雨水が隙間１３を通って溝１７内に大量に（ガラス板
１０と同一レベルまで）溜まることはなく、この点にお
いても集熱器内部に雨水が浸入することが防止されてい
る。

以上説明したように本考案によると、フランジ７に水抜
き孔を設けたことにより、シール１１とガラス板１０の
間から雨水等が浸入してきても、雨水等は溝１７に溜ま
り、溝１７の底壁（フランジ７）の水抜き孔から外部に
速やかに排出される。

従ってガラス板１０とシール８の間を伝わって集熱器内
部に雨水等が浸入することを防止できる。

更に押縁１２を枠体に固定する手段として、押縁１２の
部分１５をフランジ７（溝底壁）に固定する構造が採用
されている。

従ってこの固定部分（ねじ１６の周囲）から雨水が浸入
したとしても、その水は溝１７へ流入して水抜き孔から
排出されるだけであり、集熱器内部に浸入する恐れはな
い。

しかも押縁１２を固定するためのねじ１６を上下方向に
設けている。

従ってねじ１６の締付は力により押縁１２、シール１１
、ガラス板１０、シール８、フランジ６の各部を互いに
上下に圧接させることができ、ガラス板取付は部のシー
ル性能を充分に高めることができる。

押縁１２の外側の縁にフランジ７の先端よりも下方へ延
びる庇状の下向きフランジ１９を設けたので、押縁１２
とフランジ７の画先端部の間に側方から雨水等が浸入す
ることを防止できる。

従って溝１７へ浸入する水の絶対量を少なくし、集熱器
の内部に対するシール性能を更に高めることができる。

又フランジ１９を設けたことにより押縁１２の曲げ剛性
を高めることができる。

従ってねじ１６による締付けにより押縁１２全体を均一
な力でシール１１に圧接させることができ、この点にお
いてもシール能力を高めることができる。

図示の実施例の如く隙間１３を外側から突起１８とフラ
ンジ１９で二重に塞ぐと、防水効果はより一層確実にな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面部分図、第２図は本考案の断面部
分図である。 １・・・・・・桟（枠体）、６，８・・・・・・シール
、７・・・・・・外向きフランジ、１ｏ・・・・・・ガ
ラス板（透明板）、１２・・・・・・押縁、１５・・・
・・・押縁部分、１７・・・・・・溝、１９・・・・・
・内向きフランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠体の上面に帯状のシールを介して透明板の周縁部を載
   置し、透明板周縁部の上面を帯状シールを介して押縁に
   より枠体に押圧し、押縁の透明板よりも外側の部分を枠
   体の上端近傍に設けた外向きフランジの上面に対して上
   下に延びるねじによりに固定し、枠体の上端近傍の部分
   と押縁との間に上記フランジを底壁とする溝を形成し、
   上記フランジに水抜き孔を設け、押縁の外側の縁に上記
   フランジの先端よりも下方へ延びる庇状の下向きフラン
   ジを設けたことを特徴とする太陽集熱器